﹁ 4 つ のR ﹂ を軸 にキ ャ リ ア の 向上 と育児 と の両立を支援

に
ー
と
ワ
る
﹁女
性の活躍推進﹂が大きな
テーマとなっている中、
みずほ フ ィ ナ ン シ ャ ル グ ル ー プ
︵以下、みずほFG︶では、みず
ほグループとして誕生した翌年の
2003年度から、女性活躍推進
のワーキンググループを設置し他
業界と比べても早くからダイバー
シティの推進に注力してきた。
も向上。キャリアアップに意欲の
ある社 員 の 管 理 職 へ の 登 用 支 援
や、ワークライフバランス推進制
度の利用が活発化した。
ステージ3は2012年から現
在まで。﹁ One MIZUHO
﹂を合言
葉に、グループの一体感を強めた
施策を展開したことや、中長期的
な視点でのキャリア形成支援が奏
功し、女性管理職数が増加。その
取組
ク
ラ
イ
フ
バ
ラ
ン
ス
の
み
ステージに分け振り返ってみる。
グループ一体で
ダイバーシティを推進
ステージ1は、みずほグループ
が誕生した翌年の2003年∼2
008年。2003年、社内に女
性活躍推進のワーキンググループ
グループ人事部・ダイバーシティ
本レポートでは、みずほFG・
ほ信託銀行、みずほ証券、みずほ
ほFGのほか、みずほ銀行、みず
ダイバーシティ推進室は、みず
シティ推進室・間淵裕子参事役︶
テ ィ 推 進 室 な の で す﹂︵ダ イ バ ー
整備を行っているのがダイバーシ
中で、具体的な施策を立案し環境
て取り組んでいます。そのような
推進を重要な経営課題の一つとし
いう確信のもと、ダイバーシティ
つ安定的な成長に繋がっていくと
な人材﹄の成長が企業の持続的か
と い う 項 目 を 掲 げ て お り、﹃多 様
い、高め合うことを重視します﹄
れ、グループベースで情報共有を
にダイバーシティ推進室が設置さ
2011年まで。全グループ企業
ステージ2は、2009年から
整備を行った。
ワークライフバランス推進制度の
各社で具体的な数値目標の設定や
イバーシティ推進室﹂を設置し、
にみずほ銀行、みずほ証券に﹁ダ
﹁女 性 活 躍 促 進 室﹂
、2008年
に旧み ず ほ コ ー ポ レ ー ト 銀 行 に
情報発信も開始する。2006年
定。ダイバーシティ推進に関する
つ のR︵後 に 詳 細 を 記 載︶﹂を 制
006年には活動の基本方針﹁4
を立ち上げたことから始まり、2
推進室の歩みを振り返りながら女
情報総研と各グループ企業の人事
グループ一体で運営ができるよ
を展開できるようになった。
性の活躍を推進するために行って
ではまず、みずほグループのダ
イバーシティ推進の歴史を3つの
制度 用意
分野の業務を行う職務︵通常、一
3つ 目 は﹁
︵リ テ イ ン
Retain
=
般職と呼ばれる︶を希望して入行
長期的に雇用する︶﹂。出産・育児
うになったことで、社員の認知度
観の異なる社員が、互いに認め合
し、その時点で自身のキャリアに
目指
ケースも少なくない。
信したり、女性活躍を推進する団
情 報 誌﹁ M-style
﹂を 発 刊 し、キ
ャリアアップや両立支援情報を発
革を促す︶﹂。ダイバーシティ推進
らうためにダイバーシティ推進室
自身の能力を最大限に発揮しても
い。このような意欲ある女性に、
幅を広 げ た い と 考 え る 女 性 も 多
ャリアアップを目指す女性や、他
仕組みを作る。
体が開催する異業種交流研修に女
が 取 り 組 ん で い る の が、﹁キ ャ リ
に、みずほFGにおけるダイバー
性社員を派遣したりすることで、
おり、この循環によって社員が自
ようにサイクルとして考えられて
↓意識改革↓登用↓採用⋮という
これら4つは、採用↓長期雇用
すべての職系でキャリアアップを
し、ダイバーシティ推進室では、
門︶、特 定 職 と3つ の 職 系 が 存 在
に 基 幹 職 ︵ 総 合 ︶、 基 幹 職 ︵ 専
みずほFGでは、 図表1の よ う
目指せるよう環境を整備。中でも
ートプログラム﹂である。
管理職登用を支援する﹁エキスパ
注 力 し て い る の が、﹁特 定 職﹂の
シ テ ィ 推 進 室 で は﹁キ ャ リ ア 支
特定職の中で、専門能力が高く、
これは、営業店の窓口業務や後
キャリア形成に意欲的な社員を支
取組みに注力している。次にそれ
金融機関に就職する女性は、そ
方業務に携わっていることの多い
の多くが勤務地の変更がなく特定
らについて具体的に見ていく。
援﹂と﹁両立支援﹂という2つの
この基本方針のもと、ダイバー
境が作られていく。
身の能力を最大限に発揮できる環
の業務にチャレンジしてスキルの
積極的に社内外との対話に努め組
ア支援﹂だ。
シティ推進の基本方針となってい
る﹁4つのR﹂を紹介したい。
ま ず1つ 目 は﹁
︵リ ク
Recruit
採
= 用︶﹂。新 卒 の 基 幹 職
︵総合職︶のうち女性の比率を
ルート
%程度になるよう努める。
2つ 目 は﹁ Raise
︵レ イ ズ 登
=
用︶﹂。能力のある人材を公正公平
%
に職位登用する。2014年度末
に管理職に占める女性比率を
程度にする。
自ら専門的キャリアを形成しつつ、主として一定
の専門分野およびその周辺業務に従事。高度な専
門知識・技能や想像力・企画力などを発揮しなが
ら革新的課題を創出し、金融ビジネスの新たな価
値創造を担う。
織全体としての意識改革を図る。
ただ業務を行う中で自身の業務
4つ 目 は﹁
︵リ レ ー ト
Relate
=
にやりがいを感じ、その分野でキ
社内外の対話を活発にし、意識改
プ
に係る障壁を極小化し、仕事と家
関して明確な目標を持っていない
キ
庭の両立をサポート。長く働ける
特定職
具体的な取組み内容に入る前
の中で﹃国籍・人種・性別・価値
いるキャリア支援や両立支援の具
ャ
リ
ア
の
行い、各現場特性に合わせた施策
30
部内に設置されており、連携しな
の充実した制度と具体的な
体的な内容について見ていく。
るみずほFG。本稿ではそ
がら一体で運営されている。
イバーシティ推進に注力す
﹁みずほFGでは、人事ビジョン
取組みをレポートする。
15
功績が讃えられ、2012年度の
グループ誕生当初からダ
を ャ
リ
ア
ア
ッ
原則として住居の変更を伴う勤務地の変更はない。
厚生労働省の均等・両立推進企業
=Report 1=
に
と
の
特定分野における業務経験を積みながら専門知識
を習得し、一定の周辺業務にも応用できる専門的
キャリアを形成する。豊富な経験や知識を基礎
に、各業務分野において熟練した技能や実務力を
発揮しながら業務上の課題を創出し、業務の円滑
な遂行を担う。
表 彰 に お い て、均 等 推 進 企 業 部
基幹職(専門)
せ か
る ら
も
特定職
門、厚生労働大臣優良賞を受賞。
国内各地域および海外に隔地間の転勤がある。
みずほFG
原則として国内地域および海外に隔地間の転勤が
ある。ただし本人が希望するエリア勤務を柔軟に
認める。
その後も社員が活き活きと活躍で
担当業務に制限なし。自ら専門的キャリアを形成
しつつ、グループのあらゆる業務に従事。高度な
専門知識・技能や想像力・企画力などを発揮しな
がら革新的課題を創出し、金融ビジネスの新たな
価値創造を担う。
を
つ
との
きる体制の構築を進めている。
基幹職(総合)
22
2014・11月1日号
ポー ●先進行 見 女性活躍推進
ト
﹁4
R﹂
を軸 キ
向上 育児
両立を支援
レ
みずほFGにおける3つの職系
図表1
2014・11月1日号
23
「女性の活躍」
をどう支援するか
特集