Kobe University Repository : Kernel

 Kobe
University Repository : Kernel
Title
一絨毛膜二羊膜双胎と二絨毛膜二羊膜双胎の一児発育不
全(selective IUGR)における出生時NT-proBNP値の比較
Author(s)
藤岡, 一路 / 田中, 聡 / 岩谷, 壮太 / 和田, 佳子 / 坂井, 仁美 /
溝渕, 雅巳 / 芳本, 誠司 / 中尾, 秀人
Citation
日本周産期・新生児医学会雑誌, 49(2): 715
Issue date
2013-06
Resource Type
Journal Article / 学術雑誌論文
Resource Version
publisher
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/90002558
Create Date: 2015-02-01
2
0
1
3(平成 2
5)年 6月
715
一般演題(口演)
O4
削1
2
圃
一繊毛膜二羊膜双胎とニ繊毛膜二羊膜双胎の一児
発育不全 (selective 川
I
UGR
刊)における出生時 NT
下や roBNP値
の比較
兵庫県立こども病院周産期医療センター新生児科
藤岡一路
, 田 中 聡 , 岩谷壮太, 和田佳子,
坂井仁美, 溝淵雅巳, 芳本誠司, 中尾秀人
s
e
l
e
c
t
i
v
e
[背景]我々は前回の検討で,ー児が胎児発育不全 (
IUGR:sIUGR) を呈する M D双 胎 (MD-sIUGR) で は , 出 生 時
NT-proBNP
値が両児とも上昇することを示し胎盤血管吻合を介した
双胎問血流不均衡が出生時心負荷に及ぼす影響を推察した.今回は,
胎盤血管吻合を有さない,一児が胎児発育不全を呈する DD双 胎
(DD-sIUGR) を対照として用い,双胎間血流不均衡が出生時心負荷
に及ぼす影響を検討した
[目的 1MD-sIUGR
とDD-sIUGR
の新生児において出生時 NT
proBNP
値を測定し比較検討すること
[方法 12
0
0
7年 1
0月から 2
0
1
3年2月までに当院で出生した双胎のうち.
イ直を測定し得た M D双胎 1
0
6
組
, DD双胎
両児とも出生時 NT-proBNP
4
6
組を対象とした.奇形症候群,染色体異常は除外した対象から,小
児の妊娠2
6週未満時点の推定体重が在胎週数平均の・ 1
0
パーセンタイ
ル以下であり, Q
uinteroのTITS診 断 基 準 を 満 た さ な い M D双 胎
(
M DsIUGR
群:
1
6組 3
2
例,在胎週数中央値3
3週,出生体重中央値
1
5
7
3
g
) とDD双胎 (DD-sIUGR
群:
9
組1
8
例
, 3
2週
, 1
2
7
3
g
) を抽出し,
出生時 NT-proBNP
値につき比較検討した
[結果 1MD-sIUGR
群
, DD-sIUGR
群ともに大児と小児の出生時
NT-proBNP値 に 差 を 認 め な か っ た MD-sIUGR
群の出生時
NT-proBNP
値は, DD-sIUGR
群より有意に高かった (
4
5
2
0(
5
2
9
6
2
4
0
0)
v
s
.2
1
1
5(
4
4
36
5
9
0
) pg/ml,
p= 0
.
0
3
8)
[結論]ともに一児発育不全を呈する MD-sIUGR
とDD-sIUGR
の比較
において, MD-sIUGR
の出生時心負荷がより大きかったー即ち,胎盤血
管吻合に起因する双胎間血流不均衡が, M D双胎の sIUGR
における
・
出生時心負荷に影響してし渇可能性が示唆された