代 謝 拮 抗 薬 葉酸合成阻害薬 D N A 合 成 阻 害 剤 キノロン

抗
薬
松山大学
薬学部
感染症学研究室
代
謝
拮
葉酸合成阻害薬 人:葉酸を食物から摂取
葉酸
細菌:葉酸を取り込めない
ジヒドロプテリン
+
自分で合成する
パラアミノ安息香酸(PABA)
+
グルタミン酸 サルファ薬
サルファ薬
成
阻
害
剤
名前の共通性 ○○○キサシン
キノロン系抗菌薬
核酸合成、
アミノ酸合成
テトラヒドロ葉酸
スルファミン
5:1で組み合わせた合剤
ST合剤
ジヒドロ葉酸還元酵素を阻害してテトラヒドロ葉酸の合成を阻害
D
N
A
合
H2N
トリメトプリム
PABAと構造が似ているため葉酸合成を競合阻害
トリメトプリム
ジヒドロ葉酸
PABA
ジヒドロ葉酸
還元酵素
ジヒドロ葉酸 →→→ テトラヒドロ葉酸
核酸合成、
アミノ酸合成が阻害
スルファメトキサゾール
トリメトプリム
ノルフロキサシン、オフロキサシン、
ガチフロキサシン、エノキサシンなど
細菌のII型トポイソメラーゼであるDNAジャイレースとトポイソメラーゼIVに結合して、
細菌のDNA複製を阻害する
耐性機構:DNAジャイレースの変異(作用点の変化)
→ 濃度依存的に作用
フッ素の導入により
薬効アップ
吸収がよい → 経口投与、体内で分解されない → 尿中に出る → 腎盂腎炎や尿路感染症に有効
ノルフロキサシン
NSAIDと併用でGABA受容体阻害 → 痙攣誘発
金属イオン(Fe2+、Ca2+ 、Al3+、Mg2+)とキレート → 腸からの吸収抑制=効かない
鉄剤
牛乳
制酸剤
など
(胃薬)
併用可能な消化性潰瘍剤:マーズレンS、セルベックス、アロカ、ゲファニール、H2遮断剤等
肝代謝抑制あり→肝代謝薬物との併用に注意
テオフィリン製剤 (気管支拡張薬)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、ワルファリンK(抗凝固剤)
併用禁忌:抗不整脈用剤の ジソピラミド、アミオダロン→QT延長、心室性不整脈を起こすことがあり
副作用:光線過敏症
ファーストラインドラッグ(a):リファンピシン(RFP)、イソニアジド(INH)、ピラジナミド(PZA)
強力、菌の撲滅に必須
ファーストラインドラッグ(b):ストレプトマイシン(SM)、エタンブトール(EB)
静菌的作用、(a)との併用で効果あり
セカンドラインドラッグ:カナマイシン(KM)、エチオナミド(ETH)、エンビオマイシン(EVM)、パラアミノサリチル酸(PAS)、サイクロセリン(CS)
抗菌力は劣るが、多剤併用で効果あり
6∼9ヶ月の長期多剤併用療法
A法:INH+RFP+PZA+(SM or EB)の4剤2ヶ月→ INH+RFP+(EB)の2∼3剤4ヶ月=計6ヶ月
B法:INH+RFP+(SM or EB)の3剤6ヶ月→ INH+RFP+(EB)の2∼3剤3ヶ月=計9ヶ月
リファンピシン (RFP)
細菌のRNAポリメラーゼに作用し、mRNAの合成を阻害する。 耐性機構:RNAポリメラーゼの変異(作用点の変化)
脂溶性の橙赤色の薬剤 → 尿・汗・涙が赤くなる。
抗
注意事項:ファンピシンは薬物代謝酵素であるCYP3A4の誘導を行う。
(この酵素によって代謝される薬物の血中濃度を低下させるため、この酵素で代謝される薬が効きにくくなる。)
副作用:肝機能障害
イソニアジド(INH)
結
組織移行性が高い
ミコール酸の合成阻害
乳糖と配合すると黄色く変色 → 賦形剤としてデンプンを使用
副作用:末梢神経障害 、蕁麻疹、肝機能検査値の異常、肝炎、鉄芽球性貧血、
核
ビタミンB6の枯渇による → 改善にはビタミンB6の投与が有効
ピラジナミド(PZA)
イソニアジド(INH)
リファンピシン (RFP)
ミコール酸の合成阻害
副作用強い → 低用量で他の薬剤と併用すると効果あり
薬
肝障害(2週間ごとに肝機能検査が望ましい)、関節痛、高尿酸血症、胃腸障害、発熱
ストレプトマイシン(SM) 、 カナマイシン(KM)
アミノグリコシド系抗菌薬
ピラジナミド(PZA)
細菌のリボソームに作用してタンパク質の合成を阻害
殺菌的に作用 濃度依存的に効果を発揮
副作用:腎障害、第八脳神経障害(難聴、平行障害) ← TDMが必要
エタンブトール(EB)
結核菌細胞壁構成成分である多糖(アラビノガラクタン)の合成阻害
副作用:視覚障害(視力低下、視野狭窄) → 眼科受診
パラアミノサリチル酸(PAS)
カナマイシン(KM)
パラアミノ安息香酸(PABA)と拮抗して葉酸合成阻害
エタンブトール(EB)
ジヒドロプテリン
+
パラアミノ安息香酸(PABA)
+
グルタミン酸 ジヒドロ葉酸 →→→ テトラヒドロ葉酸
PAS
核酸合成、
アミノ酸合成
パラアミノサリチル酸(PAS)