全大腸炎型潰瘍性大腸炎加療中にサイトメガロウイルス性肝炎を合併

一般演題 05
全大腸炎型潰瘍性大腸炎加療中にサイトメガロウイルス性肝炎を合併した1例
○長谷川功
塩澤寛子、清水隆之、岡本佳子、金村
亀井宏治、松島由美、立田
仁、
浩
(大阪府済生会茨木病院 消化器内科)
症例は 39 歳男性。3 週間前からの水様性下痢で近医にて感染性腸炎として加療されたが、
症状改善なく当院紹介入院となった。
血液検査で WBC17200(/μl)
、CRP 15.22(mg/dL)
と炎症反応高値、腹部 CT で全結腸の壁肥厚像を認めた。抗生剤加療を行うも第 3 病日に熱
発と血便増悪あり、下部消化管内視鏡検査で全大腸炎型潰瘍性大腸炎(UC)と診断した。便
培養、サイトメガロウイルス(CMV)pp65 抗原(C10/11 法)は陰性であった。
m-PSL1mg/kg の点滴静注と 5-ASA(アサコール錠®)を開始したところ第 8 病日には症状、
炎症反応ともに速やかに改善した。m-PSL は漸減し第 20 病日にプレドニゾロン(PSL)
内服へと変更した。第 8 病日から ALT 50~200(IU/l)と緩徐に肝酵素は上昇していたが、
PSL25mg 内服中の第 47 病日に ALT 1209(IU/l)と著明に上昇した。薬剤性を疑い肝
庇護療法と全内服薬の変更を行った。肝酵素は徐々に改善したが、後日第 57 病日の
CMVIgG40.7、IgM3.28 と上昇していたことが判明した。そのため肝障害の原因は CMV
による肝炎と診断した。UC 経過中の CMV 腸炎併発の報告は多数あるが本症例においては
肝障害が出現していた間に腹部症状や UC の内視鏡像の増悪はなかった。UC 経過中に CMV
肝炎の併発といった稀有な症例を経験したためここに報告する。
第 23 回北摂四医師会医学会総会
日時:平成 26 年 6 月 7 日(土)14:00~17:00 場所:茨木市こども健康センター 1 階研修室
当番:茨木市医師会