取扱説明書 - 中村科学器械工業

フラスコ用撹拌機
シーリングミキサー UZU
取扱説明書
もくじ
使用上の注意‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
保証について‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
製品の特徴‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
同梱物をご確認ください‥‥‥ 5
各部の名称‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6
準備‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 8
コントローラーについて‥‥‥11
取り外しかた‥‥‥‥‥‥‥‥13
お手入れ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14
トラブルシューティング‥‥‥15
よくある問い合わせ(Q&A)
‥‥15
仕様‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 裏表紙
オプション‥‥‥‥‥‥‥ 裏表紙
このたびは本製品をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。
⿟⿟取扱説明書をよくお読みのうえ、正しく安全にお使いください。
⿟⿟ご使用前に「使用上の注意」(3〜4ページ)を必ずお読みください。
2
使用上の注意
人への危害、財産の損害を防止するため、必ずお守りいただくことを説明して
います。
誤った使い方をしたときに生じる危害や損害の程度を区分して、説明しています。
警告
「死亡や重傷を負うおそれがある内容」です。
注意
「傷害を負うことや、財産の損害が発生するおそれがある内容」
です。
警告
モーターなどに水や薬品をか
けないでください。
破損した部品を使用しないで
ください。
水のかかる場所で使用・保管
しないでください。
濡れた手でモーター部、コン
トローラー及び各プラグに触
れないでください。
腐食性ガスのある環境下で保
管しないでください。
異常を感じた際にはすぐに使
用を止めてください。
注意
分解や改造をしないでくださ
い。
モーター部、コントローラー
を密閉した環境下で使用しな
いでください。
長時間使用しない場合は電源
コードを抜いてください。
強力な磁場・電磁波を発生さ
せるもののそばで使用しない
でください。
3
注意
磁気カード、クレジットカー
ドなど磁力に弱いものを磁石
に近づけないでください。
各部品やフラスコへの取り付
けは確実に行ってください。
振動や強い衝撃を与えないで
ください。
電源コードを束ねた状態で使
用しないでください。
使用上のお願い
⿟本製品は研究用撹拌機です。本来の目的以外の用途で使用しないでください。
⿟
⿟本製品は完全防水仕様ではありません。
⿟
⿟コントローラーの背面には放熱板(アルミニウム製)がついています。放熱
⿟
が妨げられると過剰な熱が蓄積して、機器の故障や火災の原因になる可能性
があります。⿟
放熱板に物が接触した状態や放熱板を塞いだ状態、またコントローラー全体
を密閉した状態で使用しないでください。
⿟本製品は防爆仕様ではありません。可燃性ガス雰囲気で使用しないでくださ
⿟
い。
⿟高温環境下や腐食性の試薬などを使用する際には十分注意して使用してくだ
⿟
さい。不明な点がある際は中村科学器械工業までお問い合わせください。
撹拌棒、撹拌翼について
⿟撹拌棒の位置や撹拌翼の大きさなどにより、撹拌効率には大きな差がありま
⿟
す。ご使用の際には、お客様の目的にあったものを準備してください。
⿟撹拌棒は純正品を使用してください。純正品以外の撹拌棒を使用すると、抜
⿟
け落ちたり、スリップしたりして、機器を損傷するおそれがあります。⿟
特殊な撹拌棒、撹拌翼を必要とされる場合は中村科学器械工業までお問い合
わせください。
4
保証について
保証期間内に発生した不具合・故障につきましては、弊社までお問い合わせく
ださい。
保証期間:お買い上げ日から1年間(以下の使用可能環境での使用に限る)
※消耗品(Oリング、回転板、接液、接ガス部品)は保証対象外です。
■使用可能環境
周辺温度
0〜40 ℃
湿度
10〜85 %(結露なきこと)
内容物温度
−40〜200 ℃
圧力
61 kPa~常圧
製品の特徴
⿟フラスコに挿して固定するだけで簡単に取り付けが可能。軸合わせの手間も
⿟
不要です。
⿟ディスク型磁気カップリングにより、高い密閉機能と撹拌機能をコンパクト
⿟
に一体化。
⿟接液/ガス部にはPTFE、セラミックを使用。高い耐薬品性を持ち、多様なア
⿟
プリケーションに対応。
⿟独自開発の軸止め機構が撹拌軸を強力に保持。実験の安定性を高めます。
⿟
⿟
(特許第5204344号)
磁気カップリングとは
磁石を利用し、モーターの動力を非接触で
フラスコ内に伝えます。フラスコ内を密閉
した状態で使用することができ、駆動部品
がシール部品に接触しないため、長時間の
使用でもシール性が落ちません。
磁石
フラスコ側
同梱物をご確認ください
⿟本体
⿟
⿟コントローラー
⿟
⿟ACアダプター
⿟
⿟取扱説明書(本書)
⿟
5
各部の名称
本体
本体側プラグ
コントローラー
放熱板
主電源
スイッチ
電源側
コネクター
6
本体側
コネクター
固定リング
(PTFE)
ベアリング
(セラミック、PTFE)
中空シャフト
(添加剤入りPTFE)
ベアリング
(セラミック、PTFE)
Oリング(大)
(バイトン)
テーパージョイント
29/42(PTFE)
Oリング(小)
(バイトン)
脱着リング
(ポリプロピレン)
ストッパー(PTFE)
キャップ(PTFE)
PTFE
回転板(PTFE)
セラミック
隔壁
(添加剤入りPTFE)
材料名
バイトン
モーター部
(ポリプロピレン)
ポリプロピレン
本体材料耐薬品性表
薬品名
ベンゼン
○
○
◎
◎
トルエン
△
○
◎
◎
エタノール
◎
◎
◎
◎
メタノール
◎
○
◎
◎
アセトン
◎
◎
◎
◎
四塩化炭素
×
◎
◎
◎
ナフサ
○
◎
◎
◎
n-プロピルアルコール
◎
◎
◎
◎
クロロホルム
△
△
◎
◎
過酸化水素(30%)
◎
○
◎
◎
ガソリン
△
◎
◎
◎
マシン油
○
◎
◎
◎
アンモニア
◎
◎
◎
◎
ヘプタン
×
○
◎
◎
メチルエチルケトン
◎
△
◎
◎
ホルムアルデヒド
◎
◎
◎
◎
水酸化ナトリウム
◎
◎
◎
◎
フェノール
◎
◎
◎
◎
塩酸(20%)
◎
◎
◎
◎
希硝酸(10%)
○
○
◎
◎
硫酸(60%)
○
○
◎
◎
濃塩酸(36%)
◎
△
◎
◎
濃硝酸(70%)
△
△
◎
◎
濃硫酸(98%)
○
○
◎
◎
強アルカリ
◎
◎
◎
◎
弱アルカリ
◎
◎
◎
◎
◎:全く影響なし、○:使用には影響なし、
△:やや不便、×:まったく耐用なし
※この表は各材質の一般的な性質をまとめ
たものです。温度や圧力などの実環境に
より異なる可能性があります。
7
準備
1.撹拌棒を取り付ける
STEP1
STEP2
キャップに撹拌棒を差し込みます。
※キ ャップの上下に注意してください。
ねじのある側が上になります。
必要な長さになるようストッパーを取
り付けます。
ストッパー
キャップ
撹拌棒
STEP3
STEP4
キャップを引き上げ、ストッパーには
め込みます。
キャップを持ち、中空シャフトに最後
まで締め付けます。
※ス トッパーの平面とキャップの平面が
平行になるように引き上げてください。
中空シャフト
ストッパー
キャップ
8
キャップ
■撹拌棒の選び方
重要
⿟フラスコのサイズはメーカー、製品によって異なります。
⿟
⿟取り付け確認用の撹拌棒の貸し出しも行っておりますので、お気軽にお
⿟
問い合わせください。
フラスコの口から撹拌棒の末端までの長さは、
撹拌棒の長さ−35~+65 mmが目安となり
ます。
⿟
型式
共通摺合せ
撹拌翼
上端からの距離
の幅
HS-0-01 127~177 mm 50 mm
調整間隔
5 mm毎
HS-0-02 167~257 mm 60 mm
HS-0-03 232~322 mm 80 mm
HS-0-04 312~402 mm
HS-0-05 352~442 mm
10 mm毎
120 mm
■φ8の汎用撹拌棒を取り付ける場合
φ8のシャフトを接続することもできます。
※接続には別売りのオプションが必要です。
MG-0-J 共通 スペーサー
MG-0-K共通 キャップ
9
2.フラスコへ装着する
フラスコに撹拌棒から差し込み、横からクランプで固定します。
クランプ
フラスコと径が異なる場合
⿟径を拡大するための径違いテー
⿟
パージョイントをご用意してお
ります。⿟
(裏表紙「オプション」参照)
⿠MG-0-23⿟
⿠
29/42 → 34/45
⿠MG-0-24⿟
⿠
29/42 → 45/50
3.コントローラーを接続する
⇒
コントローラーのコネクターに本体とACアダプ
ターの各プラグを接続します。
プラグの を合わせるようにして、カチッと音
がするまで差し込みます。
※コントローラーは壁などから吊り下げるか、
通気性の良い場所に置いて使用してください。
4.電源プラグをコンセントに差し込む
ACアダプターの電源プラグをコンセントに差し
込みます。
10
コントローラーについて
コントローラーのボタンの役割と表示について説明します。
「待機中」と「撹拌中」でボタンの役割と表示が次のようになります。
待機中
■回転数モード
タイマーがセット
されていると、
TIME が点滅します。
タイマー入力モードに
移行します。
回転数を表示します。
(単位:RPM)
回転数を設定します。
撹拌を開始します。
■タイマー入力モード
オフタイマーの時間を
表示します。(単位:分)
オフタイマーの時間を
設定します。
タイマー時間を確定し、
回転数モードに戻ります。
タイマー入力を取消し、
撹拌を開始します。
11
撹拌中
■回転数モード
タイマーがセット
されていると、
TIME が点滅します。
回転数を表示します。
(単位:RPM)
回転数を変更します。
タイマー表示モードに
移行します。
撹拌を停止します。
■タイマー表示モード
オフタイマーの残り時間を
表示します。(単位:分)
回転数を変更します。
回転数モードに移行します。
12
撹拌を停止します。
取り外しかた
重要
⿟取り外す前にフラスコ内が常圧になっていることを確認してください。
⿟
⿟取り外す際は火傷や凍傷、また、フラスコが落下しないよう注意してく
⿟
ださい。
1.脱着リングを回転させます。
フラスコに吸い付いている場合、脱
着リングを回転させることでフラス
コの口から浮き上がり、外しやすく
なります。
脱着リング
2.コードを外します。
コントローラーのコネクターから本
体側プラグを取り外します。プラグ
の先端(イラストの⇨部分)をつま
んで引っ張ると、コードが外れます。
13
お手入れ
⿟モーターに水や洗剤がかからないよう、注意してください。
⿟
⿟使用後は各部品を洗って、よく乾かしてください。
⿟
⿟各部品は定期的に洗ってください。
⿟
⿟薬品が付いた状態で放置しないでください。
⿟
⿟組み立てる際は、回転板をしっかりと締め付けてください。
⿟
14
トラブルシューティング
現 象
原 因 ・ 対 策
参照ページ
回転板/隔壁の摩耗
が激しい
⿟⿟回転板が緩んでいる可能性があります。最後までしっ
かりと締め付けてご使用ください。
⿟⿟フラスコ内の圧力が高すぎる/低すぎる可能性がありま
す。推奨されている圧力範囲内で使用してください。
P14,
裏表紙
キャップが奥まで閉
まらない
⿟⿟ストッパーが正しい位置にない可能性があります。
キャップ内の凹部にストッパーが嵌合するよう、位置
を確認して取り付けてください。
P8
モーターは回転して
いるが、シャフトが
スムーズに回らない
右記のエラー表示が
出る
⿟⿟負荷が大きすぎる場合があります。回転数と撹拌翼の
形状を見直してください。
E01~E06
⿟⿟点検、修理が必要です。代理店または中村科学器械工
業へ連絡してください。
E11
⿟⿟コントローラーが過熱しています。涼しい所に設置し
て使用してください。
P4
裏表紙
よくある問い合わせ(Q&A)
質 問
回 答
対応するフラスコの
サイズは?
⿟使用環境により負荷が大きく異なります。動作確認用の撹拌棒の貸し出
⿟
しも行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
⿟目安として、200
⿟
mL~10 Lサイズのフラスコを使用してください。
使用温度の上限は?
⿟高温になるとPTFEが変形する恐れがあります。ステンレスを使った特
⿟
注部品も承っておりますので、ご使用の状況によりご相談ください。
15
仕様
製品名
型式名
最大負荷トルク
使用推奨圧力
回転数
寸法
重量
シーリングミキサー ウズ
UZ-SM1
0.2 N・m
61 kPa~常圧
2~450 RPM
本体:φ72×255 mm
コントローラー:80×188×52 mm
※撹拌棒、コード部を除く
本体:約1.2 kg
コントローラー:約500 g
※撹拌棒、コード部を除く
オプション
型式
HS-0-01
HS-0-02
HS-0-03
HS-0-04
HS-0-05
MG-0-23
MG-0-24
MG-0-J
MG-0-K
製品名
価格(税抜)
PTFE製撹拌棒 110 mm(200~500 mLフラスコ向け) ¥21,500
PTFE製撹拌棒 175 mm(500 mL~1 Lフラスコ向け) ¥22,500
PTFE製撹拌棒 250 mm(2~3 Lフラスコ向け) ¥23,500
PTFE製撹拌棒 320 mm(5 Lフラスコ向け)
¥24,500
PTFE製撹拌棒 360 mm(10 Lフラスコ向け)
¥25,500
径違いテーパージョイント 29/42 → 34/45
¥14,000
径違いテーパージョイント 29/42 → 45/50
¥15,000
共通 スペーサー(φ8汎用撹拌軸用)
¥500
共通 キャップ(φ8汎用撹拌軸用)
¥1,500
※撹拌棒の対応フラスコサイズは目安です。ご利用の環境にあった長さの撹拌
棒をお選びください。
※その他のオプションや交換用部品については弊社Webサイトをご参照ください。
故障や異常、不明な点がある場合は弊社までご連絡ください。
中村科学器械工業株式会社
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町18番10号 中村ビル
TEL. 03-3661-4662 FAX. 03-3661-0369
http://www.nmkkk.co.jp