Document 678167

振動工学Ⅰ
工学システム学類
庄司 学
松田 哲也
振動工学Ⅰの内容
1質点系および多質点系の振動
振動工学Ⅰの内容
1自由度系(松田)
2自由度,多自由度(庄司)
小テスト20点,プログラミング課題30点
期末試験50点
数値計算法(秋AB開講)について
要注意
振動工学Ⅰのプログラミング課題で,微分方程式
の数値解法(修正オイラー法)を用います.
この解法は,秋ABで現在開講中の「数値計算法」
で学びます.
したがって,数値計算法の受講を推奨します.
数値計算法(秋AB開講)について
数値計算法を受講しないが,数値計算法の
講義資料を閲覧したい人は,松田まで連絡
すること.
manabaの数値計算法にログインできるよ
うにします.
基本的な振動
x
基本的な振動
x [m]
a
T
 2 
2T
 4 
a
a : 振幅 [m]
T : 周期 [s]
t [s]
  [rad]
基本的な振動
x  a sin
 : 位相 [rad]
  t
 : 角速度 (角振動数) [rad/s]
x  a sin t
基本的な振動
t = 2 のときの t が周期 T であるから,
T
また,
2

(あるいは

1

f 
2
T
2

T
)
f : 振動数 [1/s] = [Hz]
このような振動を調和運動という.
基本的な振動
同様に, x  b cos
調和運動である.
 b cos t
も
x [m]
b
T
 2 
b
2T
 4 
t [s]
  [rad]
ベクトルの投影による表現
xy座標系において,原点を中心として反時計回り
に角速度  で回転するベクトル
y
OA を考える.
x
x  asin  a sin t
O
a 

A t  0
x
A t  t 
O
t
ベクトルの投影による表現
y
x
B t  t 
O

b
O
x
B t  0
x  b cos  b cos t
t
ベクトルの投影による表現
x
O
t
x
O
t
ベクトルの投影による表現
sinの方がcosよりスタートが
sinの方がcosより「位相が


遅い.
2
遅れている」と言う.
2


sin   cos    
2

調和運動の足し合わせ
調和運動
a sin t
と
b cos t
を足し合わ
せる場合を考える.
x  a sin t  b cos t
 c sin t   
ここで,
b
c  a  b ,   tan
a
2
2
1
調和運動の和もまた調和運動となる.
調和運動の足し合わせ
ベクトルの足し合わせで考えると,
y
b
t
O
t
a
a sin t
b
tan 1  
a
x
b cos t
c sin t   
小テスト No.1 - 1
振幅5mmで上下方向に調和運動している物体が
ある.物体は毎秒20回最高位置に達するという.
周期 T ,振動数 f ,角振動数  を求めよ.
1
1
f  20 [Hz], T  
 0.05 [s]
f 20
  2 f  126 [rad/s]
よって,物体の運動は,t = 0 のとき,x = 0 として,
x  5sin t
小テスト No.1 - 2


x  cos t  cos  t  
3

運動に合成して表せ.


x  3 cos  t  
6

を一つの調和
調和運動の足し合わせ
ベクトルの足し合わせで考えると,
y
1
3


3
6


x  3 cos  t  
6

t
O
1
x
振動の種類(1自由度)
自由振動
無
減
衰
系
減
衰
系
強制振動
1自由度無減衰系自由振動
x
k
m
x
k
x
k
m
c
x
k
m
m
c
F
F
1自由度無減衰系の自由振動
バネ定数 k の
バネ
質量 m の質点
摩擦 0
O
k
f
x
x
m
1自由度と言う
1自由度無減衰系の自由振動
ばねの復元力
f  kx
運動方程式は,
mx  kx
mx  kx  0
O
k
f
x
x
m
1自由度無減衰系の自由振動
t
x  Xe とおき,代入すると,
2
t
t
m Xe  kXe  0
2
t
(m  k ) Xe  0
(m  k ) X  0
2
X = 0 のとき,x = 0
よって,
m  k  0
k
2
 
m
2
静止
1自由度無減衰系の自由振動
k
k
  j
  jn
m
m
X1, X2 を任意定数とすると,
x  X 1e
が解となる.
jnt
 X 2e
 jnt
1自由度無減衰系の自由振動
オイラーの公式
j
e  cos  j sin 
x  X 1  cos nt  j sin nt 
 X 2  cos nt  j sin nt 
cos nt ,sin nt でまとめると,
x   X 1  X 2  cos nt  j  X 1  X 2  sin nt
a
b
 a cos nt  b sin nt
1自由度無減衰系の自由振動
初期条件によって,未知定数を定める.
t  0 で変位 x0
x  0   x0
t  0 で速度 x0
x  0   x0
x  a cos nt  b sin nt
x  an sin nt  bn cos nt
a  x0 b 
x0
n
1自由度無減衰系の自由振動
x  x0 cos nt 
初期変位0のとき,
x
x0
n
sin nt
初速度0のとき,
x  x0 cos nt
x0
n
sin nt
1自由度無減衰系の自由振動
初期変位0のとき,
x
x0
n
sin nt
x0
x
n
O
T
2
t
n
x
初速度0のとき,
x  x0 cos nt
x0
O
T
n : 固有角振動数
2
n
t
小テスト No.2 - 1
質量m=2[kg],バネ定数k=3200[N/m]の1自由度
無減衰系がある.初期条件が
x  0  0.02  m , x  0   0 m s 
で与えられるとき,系に生ずる運動を求めよ.
小テスト No.2 - 1
運動方程式は
mx  kx
mx  kx  0
t
x  Xe とおき,代入すると,
 m
2
 kX  0
X  0 のとき, x  0 より,質点は静止している
小テスト No.2 - 1
よって,X
 0 の場合を考えると,
m  k  0
k
2
 
m
2
k
k
  j
  jn
m
m
小テスト No.2 - 1
X1, X2 を任意定数とすると,
x  X 1e
jnt
 X 2e
 jnt
が解となる.
オイラーの公式
j
e  cos  j sin  より,
x  X 1  cos nt  j sin nt 
 X 2  cos nt  j sin nt 
小テスト No.2 - 1
cos nt ,sin nt でまとめると,
x   X 1  X 2  cos nt  j  X 1  X 2  sin nt
 a cos nt  b sin nt
小テスト No.2 - 1
初期条件によって,未知定数を定める.
t  0 で変位 x0
x  0   x0
t  0 で速度 x0
x  0   x0
x  a cos nt  b sin nt
x  an sin nt  bn cos nt
a  x0 b 
x0
n
小テスト No.2 - 1
ここで,
k
3200
n 

 40  rad/s
m
2
x  0  0.02  m , x  0   0 m s 
を代入すると,
a  0.02 b  0
小テスト No.2 - 1
よって解は,
x  0.02cos 40t  m 
小テスト No.2 - 2
一自由度無減衰系の自由振動において,
j t
 j t
はそれぞれ解で
x1  X 1e と x2  X 2e
あるが,それらを足しあわせた x1  x2 も解で
あることを示せ.
n
x1 と x2 は解であるから,
mx1  kx1  0

mx2  kx2  0
n
小テスト No.2 - 2
x  x1  x2
とすると,
mx  kx
 m( x1  x2 )  k ( x1  x2 )
 (mx1  kx1 )  (mx2  kx2 )  0
0
0
したがって, x 
x1  x2 は解である.
振動の種類(1自由度)
自由振動
無
減
衰
系
減
衰
系
強制振動
x
k
m
x
k
1自由度無減衰系強制振動
x
k
m
F
m
c
x
k
m
c
F
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
x
k
m
F
( F cos t )
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
x
k
F cos t
m
x
k
ばねの復元力
運動方程式は,
f
m
F cos t
f  kx
mx  kx  F cos t
mx  kx  F cos t
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
運動方程式の一般解は,
強制振動項
調和外力応答
mx  kx  F cos t の解
(一般解)=(同次方程式の解)+(特解)
mx  kx  0 の解
自由振動項
同次方程式の解は,
x  a cos n t  b sin nt
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
特解は,x 
X 0 cos t とおくと,
m X 0 cos t  kX 0 cos t  F cos t
2
 k  m  X
2
0

 F cos t  0
0
k  m  0 の場合,
2
F
X0 
2
k  m
F
x
cos t
2
k  m
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
k  m  0 の場合,
2
k

 n ⇒固有角振動数
m
このとき特解は,
F
x
t sin n t
2mn
となることが知られている.
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
実際に運動方程式に代入する.
F
x
t sin n t
2mn
F
x
 sin nt  nt cos nt 
2mn
F
2
x
n cos n t  n cos n t  n t sin n t 

2mn
F
2

2n cos n t  n t sin n t 

2mn
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
mx  kx  F cos t
  n 
F
2
m
2n cos n t  n t sin n t 

2mn
F
k
t sin n t  F cos n t
2mn
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
F
2
 F cos n t  m
n t sin n t
2mn
F
k
t sin n t  F cos n t
2mn
F
2

k  mn  t sin n t  0

2mn
0
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
よって,特解は,
F
x
cos t
2
k  m
   n 
調和運動
F
x
t sin n t
2mn
tとともに発散
   n 
共振
1自由度無減衰系の強制振動(調和外力応答)
(一般解)=(同次方程式の解)+(特解)であるから,
  n のとき,
F
x
cos t  a cos n t  b sin nt
2
k  m
  n のとき,
F
x
t sin n t  a cos n t  b sin n t
2mn
共振曲線
  n のとき,強制振動の振幅X0は,
F
X0 
2
k  m
k  m >0 のとき,すなわち <n のとき,
2
X 0>0
k  m <0
2
X 0<0
のとき,すなわち
>n のとき,
共振曲線
X 0<0
はわかりにくいので,
F
x
cos t   
2
k  m
 0 <n 
 
 >n 
共振曲線
振幅と角振動数の関係は,
X0
F
k


共振
F
X0 
2
k  m
共振曲線
n :共振点

振幅と位相の関係

小テストNo.3 解答
静止している1自由度無減衰系に調和外力 を作
用させる.いま,m=2[kg],k=3200[N/m]であると
して,系にどのような運動が生じるか答えよ(運
動を数式で表現するとともに,質点の時間-変
位関係を図示せよ).
小テストNo.3 解答
運動方程式は,
mx  kx  F cos t
mx  kx  F cos t
同次方程式 mx  kx  0 の解は,
k
3200
n 

 40  rad/s
m
2
x  a cos 40t  b sin 40t
より,
小テストNo.3 解答
特解は,x 
X 0 cos t とおくと,
m X 0 cos t  kX 0 cos t  F cos t
2
 k  m  X
2
0

 F cos t  0
小テストNo.3 解答
ここで,
k  m  3200  2 10  3000  0
2
2
より,
F
8
X0 

2
k  m
375
8
x
cos10t [m]
375
小テストNo.3 解答
よって一般解は,
8
x
cos10t  a cos 40t  b sin 40t [m]
375
初期条件を, x
 0   0,
x  0   0 とすると,
8
x
 cos10t  cos 40t  [m]
375
小テストNo.3 解答
F
8
x
(cos t  cos nt ) 
(cos10t  cos 40t )
2
k  m
375
0.04
8
cos10t
375
8
(cos10t  cos 40t )
375
8

cos 40t
375
0.02
x [m]
0
-0.02
-0.04
0
0.2
0.4
t [s]
0.6
強制振動項
8
cos10t
375
F  64cos10t
自由振動項
8

cos 40t
375
重ね合わせ(調和外力応答)
8
(cos10t  cos 40t )
375
重ね合わせの原理
一自由度無減衰系の調和外力応答   n 
を重ね合わせの原理を用いて求めよ.
運動方程式は,
1
jt
 jt
mx  kx  F cos t  F  e  e  ・・・①
2
1
  cos t  j sin t  cos t  j sin t 
2
j
e  cos  j sin 
重ね合わせの原理
1  jt
1 jt
外力 Fe と
が同時に作用してい
Fe
2
2
る場合の運動方程式と解釈できる.
そこで,それぞれの外力のみが作用すると考え
た場合の解をx1,x2とすると,
1 jt
mx1  kx1  Fe  0
2
1  jt
mx2  kx2  Fe
0
2
・・・②
・・・③
重ね合わせの原理
ここで,x1+x2を考えると,これは以下のように①
を満たす.
1
jt
 jt
m  x1  x2   k  x1  x2   F  e  e 
2
1 jt 

  mx1  kx1  Fe 
2

 0
1  jt 

  mx2  kx2  Fe 
2

 0
0
重ね合わせの原理
よって,②,③の解をそれぞれ求め,足し合わせ
ればよいことを示しており,これを重ね合わせの
原理と呼ぶ.
重ね合わせの原理
②の解を x1  X 1e
m X 1e
2
jt
jt
とおく.
 kX 1e
jt
1 jt
 Fe
2
1  jt

2
 m  k  X 1  F  e  0
2 

0
F
F
jt
X1 

x

e
1
2
2
2  k  m 
2  k  m 
重ね合わせの原理
同様に③の解は,
F
 jt
x2 
e
2
2  k  m 
したがって,①の解は,
F
jt
 jt
e e 
x  x1  x2 
2 
2  k  m 
F

cos t
2
k  m
変位の入力による強制振動
x1  a cos t
m
mg
変位の入力による強制振動
x1
k
k   x 

k   x  x1 
 x
m
x
m
m
mg
mg
mg
ポイント
・x軸の原点をつり合いの位置にとる.
変位の入力による強制振動
力のつり合いより,
k  mg  0
k  mg
運動方程式は,
mx  k   x  x1   mg
 kx  kx1
mx  kx  kx1
 ka cos t   F cos t 
変位の入力による強制振動
従来の調和外力応答と同様に,
ka
x
cos t
2
k  m
さらに変形して,
a

1

2
k m
cos t
変位の入力による強制振動
x
1
 
1  
 n 

n
2
a cos t
1 のとき,x (特解)≒0
地震計
うなり
x  A cos 1t  B cos 2t ただし,1≒2 1  2 
x  A cos 1t  B cos 1t  1  2  t
 A cos 1t  B cos 1t cos 1  2  t
 B sin 1t sin 1  2  t
  A  B cos 1  2  t cos 1t
 B sin 1  2  t sin 1t
うなり
x
 A  B cos     t  B sin     t
2
1
2
2
1
2
×cos 1t   
B sin 1  2  t
  tan
A  B cos 1  2  t
1
 A  2 AB cos 1  2  t
2
2
2
2
 B cos 1  2  t  B sin 1  2  t
2
 A  B  2 AB cos 1  2  t
2
2
うなり
x  A  B  2 AB cos 1  2  t cos 1t   
2
2
振幅の部分を見ると,
1  2  t  2n  n  0,1,2, 
のとき, A  B  最大
1  2  t    2n  1  n  0,1, 2, 
のとき, A  B  最小
うなり
2
すなわち,周期 Tb 
で振幅を
1  2
変化させる振動.
ここで, 1≒2 を思い出すと,
1  2  小
Tb  大
Tb は 1 と 2 が近づくほど長い.
うなり
x  2cos30t  cos 25t  5  4cos5t cos(30t   ) の場合
Tb 
2
2

 1.256 [s]
1  2
5
4
5  4cos5t
2
5  4cos5t cos(30t   )
x0
-2
-4
0
1
2
t
3
4
振動の種類(1自由度)
自由振動
無
減
衰
系
減
衰
系
強制振動
x
k
x
k
m
1自由度減衰系自由振動
x
k
m
c
x
k
m
m
c
F
F
減衰系の振動
x
k
ダンパ
ダッシュポット
m
c
x
k
c
f1
f2
m
減衰系の振動
減衰の大きさが速度に比例する粘性減衰を考える.
x
k
c
f1
f2
m
f1  kx ばねの復元力
f 2  cx ダンパによる減衰力
減衰系の振動
運動方程式は,
mx  f1  f 2  kx  cx
mx  cx  kx  0
方程式の解を x 
 m
2
t
Xe とおくと,
 c  k  Xe  0
t
0
特性方程式
減衰系の振動
解の公式
b  b  4ac
x
2a
2
より,
減衰系の振動
2
c
 c  k
1 , 2  
 
 
2m
 2m  m
のいずれかであればよいから,無減衰系の自由
振動の場合と同じく,X1,X2を任意定数として,
1t
x  X 1e  X 2e
となる.
2t
減衰振動の様子
1 ,2 が実数か虚数かで変わる.すなわち,
2
 c  k >
0

  
<
2
m
m


 c
k  c
k >


0



<
2
m
m
2
m
m



減衰振動の様子
c
k

① >のとき,
2m
m
c
k

② =のとき,
2m
m
c
k

③ <のとき,
2m
m
1 ,2 は実数
振動しない
1 ,2 は実数
振動しない
1 ,2 は虚数
振動する
⇒興味がある
減衰振動の様子
② 振動しない
① 振動しない
③ 振動する
k

m
0
k
m
c
2m
0
減衰振動の様子
1 ,2 が実数か虚数かの境界は,
2
 c  k

  0
 2m  m
2
c
k

2
4m
m
c  4mk
2
減衰振動の様子
c  2 mk  cc

c  0
k
を使えば,
n 
m
cc  2mn
あるいは,
cc 
2k
n
臨界減衰係数
減衰振動の様子
ここで,減衰比

を以下の式で定義する.
c
 
cc
  1 のとき,c  cc
  1 のとき,c  cc
  1 のとき,c  cc
振動しない
振動しない
振動する
  1 のとき,すなわち比較的減衰が小さいとき,
振動する.
減衰振動の様子
  1 のとき,c  cc
②   1 のとき,c  cc
③   1 のとき,c  cc
①
振動しない
振動しない
振動する
②
③
1
①

0
1
0
減衰振動の様子
以上を踏まえて③の場合の解を求めていく.
2
c
 c  k
1 , 2  
 
 
2m
 2m  m




k
c
k
c


j
 
1  
m 2m k m
m   2m k m  


2
減衰振動の様子
 c 
c
1 , 2  n
 jn 1  

2mn
 2mn 
 n  jn 1  
2
2
c
c
  
cc 2mn
減衰振動の様子
ここで,
   n
d  n 1  
とおくと,
1 , 2    jd
 : 減衰率
d : 減衰固有角振動数
2
減衰振動の様子
以上より一般解は,
xe
 t
X e
1
jdt
 X 2e
 jdt

または,
xe
 t
 a cos dt  b sin dt 
これは角振動数 dで振動しながら,振幅が指数
関数的に減少する運動.
減衰振動の様子
初期条件によって,未知定数を定める.
t  0 で変位 x0
t  0 で速度 x0
xe
 t
x  0   x0
x  0   x0
(a cos d t  b sin d t )
 t
x   e (a cos dt  b sin dt )
 t
e (ad sin dt  bd cos dt )
 t
 e {(a  bd )cos dt
(b  ad )sin dt}
減衰振動の様子
x(0)  a  x0
x(0)  a  bd  x0
b
x0  a
xe
d
 t

x0   x0
d


x0   x0
sin d t 
 x0 cos d t 
d


減衰振動の様子
例えば, x(0)  0, x(0)  x0 のとき
x0
d
Td 
x0
d
d
e  t sin d t
2
d
x0
e  t
x0
e t sin d t
d
d
x

x0
t
減衰振動の様子
同様に,①,②の場合の解を求めると,
①
②
xe
 t
xe
 t
X e
n  2 1 t
1
 X 2e
 X1  X 2 
x0
① ②
x
t
n  2 1 t

振動の種類(1自由度)
自由振動
無
減
衰
系
減
衰
系
強制振動
x
k
x
k
m
m
x
k
1自由度減衰系強制振動
x
k
m
c
F
m
c
F
減衰系の調和外力応答
x
k
F cos t
m
c
k kx
x
m
c cx
F cos t
減衰系の調和外力応答
運動方程式は,
mx  cx  kx  F cos t
方程式の解を
x  A cos t  B sin t とおくと,
m   A cos t  B sin t 
2
2
c   A sin t  B cos t 
 k  A cos t  B sin t 
 F cos t
減衰系の調和外力応答
t
  Am  cB  kA  F  cos
0
  mB  cA  kB  sin t
0
2
2
0
m A  c B  kA  F  0
2
mB  cA  kB  0
2
減衰系の調和外力応答
kB  m B
k  m
A

B
c
c
2
 m
2
2
 k  A  c B  F
   k  m


c


2

2


 c  B  F  0

減衰系の調和外力応答
B
Fc
 k  m   c 
k  m  F

A
 k  m   c 
2
2
2
2
2
2
2
2
2
減衰系の調和外力応答
x
F
 k  m   c 
× k  m  cos t  c sin t
2
2
2
2
2
減衰系の調和外力応答
x
F
 k  m   c 
×  k  m   c 
2
2
2
c
  tan
2
k  m
1
2
2
2
2
cos t   
減衰系の調和外力応答
よって,特解は,
x
F
 k  m 
2
2
c 
2
cos t   
2
減衰系の調和外力応答
一般解は,
x
F
 k  m 
2
2
c 
2
持続
e
 t
cos t   
2
定常振動
 a cos dt  b sin dt 
減衰
減衰系の共振曲線
c
  0
cc
  0.1
  0.2
X
F
k



n
c
  0
cc
  0.1
  0.2

地震応答スペクトル
エル・セントロ地震(米国,1940)
の波形を入力して解析
地震応答スペクトル
並列ばね
x
k1
m
k2
k1 k1 x
x
m
k 2  k2 x
並列ばね
x
k1
k2
m
x
k1 k x k x
1
2
m
k2
並列ばね
運動方程式は,
mx  k1 x  k2 x
mx   k1  k2  x  0
k1+k2=kとおけば,
mx  kx  0
従来の自由振動
並列ばね
よって,一般解は,
x  a cos n t  b sin nt
k1  k2
n 
m
並列ばね
並列ばねの場合,一般に
n
k   ki
i 1
固有角振動数は,
n
n 
 ki
i 1
m
直列ばね
x
k1
k2
m
x
k1
k2 f
m
x1
x2
ポイント
・k1,k2どちらのバネにも,力fがかかる.
直列ばね
運動方程式は,
mx   f
力のつりあいより,
f  k1 x1
f  k2 x2
f
x1 
k1
f
x2 
k2
直列ばね
よって,
1 1
x  x1  x2     f
 k1 k2 
f 
1
1 1
k k 
2 
 1
x
直列ばね
k
1
1 1
k k 
2 
 1
1 1 1
 
k k1 k2
とおくと,
f  kx
従来の無減衰系自由振動と
同様.
直列ばね
よって,固有角振動数は,
k
n 
m

1
1 1
m  
 k1 k2 
直列ばね
直列ばねの場合,一般に
1 n 1

k i 1 ki
固有角振動数は,
n 
1
1
m
i 1 ki
n
1自由度系のまとめ
自由振動
調和外力応答
x
無
減
衰
系
k
k
m
調和運動
減
衰
系
x
m
F cos t
強制振動,重ね合わせ,共振,うなり
x
k
m
c
減衰振動,振動条件
x
k
m
F cos t
c
強制振動による定常振動,共振
レポート課題
◆1自由度無減衰系の調和外力応答シミュレーション
(詳細はレポート課題参照)
x
k
m
F
( F cos t )
【提出締切:2015年1月14日(水),提出場所:シス情支援室】