中部方面隊広報誌_飛鳥(第65号)発行

新年の 御 挨 拶
責務の完遂
に、蓋然性の高い南海トラフ
巨 大 地 震 を 想 定 し、「 南 海 レ
スキュー」災害対処訓練を行
新 年 明 け ま し て お め で と う ご う等、各種事態等への対応能
二〇一五年 新年の御挨拶
道路啓開に係る災害派遣
方面戦車射撃競技会
下半期地方協力本部長会議
業計1次指示
大雪に伴う災害派遣
カウンセリング集合訓練
千里眼
CSMの提言
きらめき★レディー
業務隊長等集合訓練
日越佐官級交流
3面
総監初度視察
第三師団第三次訓練検閲
派遣海賊対処行動支援隊
中距離地対空ミサイル部隊射撃訓練
4面
十二月四日からの降雪に伴う積雪・倒木に
より、徳島県みよし町、つるぎ町、三好市池
田町及び井川町は道路が寸断し、孤立地域が
け、孤立集落解消のための道路啓開・孤立地
が発生した。
第 十 四 旅 団( 旅 団 長 岸 川 将 補 ) は 同 日
十四時、徳島県知事から災害派遣の要請を受
さて、現在の国際情勢は多くの うとも、任務に即応してこれ
安 全 保 障 上 の 課 題 に 直 面 し て お を完遂し得る強靭な部隊を育
知事からの撤収要請を受け、活動を終了した。
も延数)が投入され、十二月十一日、徳島県
派遣期間中、人員約一,三九〇名、車両約
三六〇両及び航空機約二二機(数値はいずれ
域住民の安否確認等のため災害派遣活動を実
より一層緊張感をもって日々
施した。
本年も、中部方面隊は、何
時如何なる任務が与えられよ
ざいます。皆様方におかれまして 力を向上して参りました。
は、輝かしい新年をお迎えのこと
1面
り、特に、我が国を取り巻く安全 成し、各種事態等への対応に
とお慶び申し上げます。
目次
徳島県
保障環境は一層厳しさを増してい 万 全 を 期 す と の 信 念 を 貫 き、
ます。
また、国内にあっては、自然災 の隊務に邁進する所存です。
皆様の益々のご隆盛とご健
害が多発しており、特に南海トラ
フ巨大地震が予期される等、大規 勝を祈念申し上げ、新年のご
模災害等の備えの重要性が改めて 挨拶とさせて頂きます。
方面隊内の戦車部隊が集結
方面隊戦車射撃競技会
出する多数目標に対する戦
装銃行進射撃及び同時に現
射撃は、遠距離目標に対
十六日から十八日の
間、 平 成 二 十 六 年 度 する射撃、散兵に対する連
中 部 方 面 隊( 総 監 の部(全参加小隊)方式で
山下陸将)は、十二月 行われた。
射撃競技会実施状況
車砲躍進射撃の三種を採
第3戦車大隊
第2中隊第2小隊
をあいば野演習場にお
小隊対抗の部 第3位
いて実施した。
第10戦車大隊
第1中隊第2小隊
中部方面総監
小隊対抗の部 準優勝
認識されているところでありま
第3戦車大隊
第1中隊第2小隊
点・評価された。
小隊対抗の部 優勝
す。我々はこれらの事態に的確・
陸将
第3戦車大隊
本競技会は、各師団
及び各旅団戦車部隊の
結 果
迅速に対応するため、国民の生命・
射撃能力の向上に資す
る目的で行われた。
部隊対抗の部
財産を断固として守り抜くという
強い信念のもと、実効的な訓練を
積みあげ、実力を蓄えることが重
競技は、第三戦車大隊
( 大 隊 長 吉 川 二 佐 )、
第十戦車大隊(大隊長
下 玉 利 二 佐 )、 第 十 三
戦車中隊(中隊長 杉田
三佐)及び第十四戦車
中 隊( 中 隊 長 小 畑
三佐)が出場し、部隊
対抗の部及び小隊対抗
直接支援小隊
第3後方支援連隊
第2整備大隊
戦車直接支援隊
(部隊対抗の部「優勝」の戦車
部隊を支援した戦車直接支援隊)
要と考えております。
中部方面隊は、昨年8月に発生
した広島県集中豪雨等の災害派
遣、アフリカにおける南スーダン
安定化ミッション(UNMISS)
等に的確に対応して、その任務を
達成いたしました。
また、我が国への武力攻撃を想
定した訓練を積み重ねるととも
方面隊戦車射撃競技会
方面隊最優秀の栄冠 第3戦車大隊
ホイストで孤立者を救助
道路啓開
謹賀新年 2015年
2面
人力で道路啓開
第65号
2015年1月1日発刊号 中部方面隊広報紙 飛鳥
(1)
総監初度視察
12/ 11
石川地方協力本部 本部長 柴田1空佐 石川県金沢市
師団の三コ部隊が受閲
第三師団(師団長 小林陸将)
は、十一月二十四日から十一月
三 十 日 の 間、 平 成 二 十 六 年 度
第三次訓練検閲をあいば野演習
場及び信太山演習場において
が参加した。
車両約三五〇両及び航空機六機
て実施し、人員約一,八〇〇名、
飛行隊の行動」を検閲課目とし
陣地攻撃における施設大隊及び
増 強 第 七 普 通 科 連 隊、 師 団 の
本訓練検閲は、第七普通科連隊
(連隊長 井川一佐)、第三施設
大 隊( 大 隊 長 福 本 二 佐 )、
第 三 飛 行 隊( 隊 長 齋 藤 二 佐 )
に 対 し て、「 陣 地 攻 撃 に お け る
実施した。
突撃準備
三コ地方協力本部を視察
中部方面総監(山下陸将)は、十二月十一日から
十二月十二日にかけて、富山、石川及び福井地方協
力本部を視察し、部務運営の現況を把握した。この
間、総監は統率方針「責務の完遂」について徹底す
るとともに、隊員等を激励した。
富山県富山市
富山地方協力本部 本部長 髙野1佐
懇談(石川地方協力本部)
訓示(福井地方協力本部)
派遣海賊対処
行動支援隊
ての任務遂行能力の向上を
図 る と と も に、 派 遣 前 の 自
信及び団結を強化する目的
で実施した。
期 間 中、 現 地 派 遣 部 隊 と
普 通 科 連 隊 長( 一 宮 一 佐 )
を 統 裁 官 と し て、 派 遣 海 賊
対処行動支援隊警衛隊
第三次要員総合訓練を海田
市駐屯地において実施し
た。
本 訓 練 は、 一 連 の 状 況 下
に お い て、 警 衛 隊 要 員 と し
いちみや
しての警備要領の確認及び各
種不測事態対処要領について
中距離地対空ミサイル
部 隊 実 射 訓 練
米国ニューメキシコ州
マクレガー射場で実射訓練
第八高射特科群(群長
川野一佐)は、十一月十日か
ら二十四日までの間、平成
二十六年度中距離地対空ミサ
イル部隊実射訓練をアメリカ
合衆国ニューメキシコ州にあ
る米陸軍マクレガー射場及び
フォートブリス基地において
実施した。
本 訓 練 は、 第 三 三 八 高 射
中隊(中隊長八鍬三佐)及び
第 三 四 ○ 高 射 中 隊( 中 隊 長
訓練目的を達成した。
す べ き 課 題 等 を 把 握 し て、
成功するとともに、練度向上
実施し、2個中隊とも要撃に
実射及び対空実射訓練等を
行 わ れ た。 射 撃 準 備、 模 擬
遂行能力の向上を図る目的で
第十三旅団(旅団長 掛川 山﨑三佐)の二コ中隊に対し
将 補 ) は、 十 二 月 一 日 か ら て基本的な実射に関する一連
四 日 ま で の 間、 第 四 十 六 の 行 動 を 訓 練 さ せ て、 任 務
任務遂行能力の
向上を図る
総監による訓練視察
演練し、所望の成果を収めた。
中SAM射撃景況
作戦会議に臨む各受閲指揮官
編成完結報告を受ける師団長
場 所
視察部隊等
月/日
障害処理
係留地点に進入するUH-1
福井地方協力本部の視察をもって、方面隊区内の
二十一個地方協力本部全ての初度視察を終了した。
12/ 12 福井地方協力本部 本部長 今井1海佐 福井県福井市
(2)
2015年1月1日発刊号 中部方面隊広報紙 飛鳥
施設巡視(富山地方協力本部)
第 3 師団第3次訓練検閲
業計一次 指 示
責務を完遂し得る
強靭な部隊を育成
中、我々は、目前の脅威
を現実的に見積もり、与
織』への改革に熱意を
の た め、『 真 に 戦 え る 組
中部方面隊(総監 山下 えられた任務を必ず達成
陸将)は十二月三日、師団・ しなければならない。こ
旅団の幕僚長、方面直轄部
隊の担当者及び各地方協力
し、各種事態への対応に
し得る強靭な部隊を育成
を 構 築 し、『 責 務 を 完 遂
が、上下左右の信頼関係
せるとともに、各部隊長
ての隊務を任務に直結さ
本 部 長 等 を 総 監 部 に 集 め、 もって取り組みつつ、全
平成二十七年度中部方面隊
業務計画第一次指示を実施
した。本指示は、方面隊隷
下各部隊の平成二十七年度
隊務運営の準備を推進する
目的で実施した。
り厳しさを増し、国民の期
待が今まで以上に高まる
もって日々の隊務に邁進
せよ」と要望した。
地方協力本部長会議
下半期
中部方面隊は十二月四日、総監
部において、平成二十六年度下半
期各地方協力本部長会議を実施し
た。本会議は、総監の意図及び主
日越佐官級交流
ベトナム国防省対外局長
十二月四日、中部方面隊
は、 伊 丹 駐 屯 地 に お い て、
日・越信頼関係強化を図る
協 力 本 部 相 互 の 意 思 疎 通 を 図 り、
要施策を徹底し、総監部及び地方
業務遂行の資とする目的で実施した。
( ヴ ゥ・ チ ェ ン・ タ ン 陸 軍
少将)以下十四名のベトナム
会議は、総監部行政副長(藤岡
将補)挨拶に引き続き、募集及び
人民軍将校の研修を支援し
分
・ 析、予備自衛官の職務指定
援護における二十六年度の主要成
果
や、 父 兄 会 と 連 携 し た 家 族 支 援
施 策、 宿 舎 無 料 化 拡 大 等 地 本 の
役 割 に つ い て の 意 見 交 換 を 行 い、
二十七年度主要施策・事業につい
て説明するとともに、総監部と各
地方協力本部長との意思の疎通が
図られた。
中部方面隊は十二月四日、総監
部において、平成二十六年度業務
隊長等集合訓練を実施した。
本訓練は、各業務隊長等に対し、
業務隊業務に係る方面施策等を徹
底するとともに、業務隊施策を普
及し、各種業務及び兵站運用の実
効性向上を図る目的で実施した。
訓練は、総監部装備部長(福田
一佐)挨拶、厳正な物品管理、糧食・
燃料に関する事項、効果的な施設
整備要望・営繕従事者を活用した
自隊施工の推進、宿舎業務、家族
支援施策・共済公募等について説
明が行われ、代表駐屯地による魅
力化施策、サービス向上施策につ
いて発表等が行われた。
た。
本研修は、公益財団法人
笹川平和財団によるベトナム
人民軍佐官級交流事業の一
環であり、佐官級将校の陸
上自衛隊に対する理解を深
め、日越の防衛交流を促進
する目的で実施された。研
修においては、総監表敬の
ほか、中部方面隊の概況説
明及び装備品展示が行われ
た。
集合写真
来監の記念品贈呈
装備品展示
会議風景
訓練風景
総監部と地方協力本部相互の意思の疎通を図る
駐屯地魅力化及びサービス向上を
指示受け風景
業務隊長等集合訓練
総監訓示
総 監 は 訓 示 に お い て、 万全を期す』の信念を持
「 我 々 を 取 り 巻 く 環 境 が よ ち、 よ り 一 層 緊 張 感 を
2015年1月1日発刊号 中部方面隊広報紙 飛鳥
(3)
カウンセリング集合訓練
千里眼
島しょ(尖閣諸島)は中国固有の領土で
本記念日の制定に対して中国は、外交
部報道官を通じて「釣魚島及び付属する
心が高まった。
生じるとともに、国民の領土に対する関
船長の処遇や衝突時の映像を巡る議論が
の発生であった。本事案を契機に中国人
国漁船の海上保安庁巡視船への衝突事案
けは、同年九月に発生した尖閣沖での中
百年以上前の出来事を最近になって記
念日として制定することになったきっか
ていたように思う。レンジャー・ 指 示 す る 者 は「 目 的 」 を 教 え、
次第、目の前の目標にとびつい と感慨深いものがある。命令・
自己満足のためだけに手当たり 的と目標』があり、突き詰める
「 目 標 」 が 確 立 さ れ て い る と い もあてはまる。挨拶、服装の端
スキルアップのためだけに様々
また、
『目的と目標』は、日々
なものに挑戦した。よく言えば、 の訓練は勿論のこと躾的なこと
を手にするため、また、自分の 失われ努力しなくなる。
ら三十代前半迄は、目先の目標 の目標になり、その先の目標が
た記憶がある。特に、二十代か み取った目標もつかみ取るだけ
く考えずガムシャラにやってき は、目的意識がないと折角つか
う こ と に な る が、 悪 く 言 え ば、 正、便所清掃等々、全てに『目
何のためが「目的」で何をする 理由も観えて、迷いなく進むべ
の か が「 目 標 」 だ。 た と え ば、 き方向に進んでいけると思う。
「自分は格闘又はスキーを表芸
自衛官としての勤務も残り僅
と し て 組 織 の た め に 役 に 立 つ 」 かになり、若い時の苦しい思い
という明確な目的をもって、「来 出が走馬灯の如く蘇る。老兵の
年には、部隊指導官をとる。そ 戯言ではあるが、部隊の後輩の
して、ゆくゆくは上級部隊指導 ために最後まで伝えていけたら
官をとる」という目標の設定で と切実に思っている。
Q 出身地を教えてください。
A 「明智光秀」誕生の地、岐阜県可児市出身です。
Q 入隊年と採用地本を教えてください。
A 平成二十二年度入隊で、岐阜地本で採用されました。
Q 自己pRをお願いします。
A いつどんな時も笑顔で対応します。
Q 現職務を教えてください。
A 第三施設大隊本部管理中隊で給養陸曹として勤務し
ています。また、訓練・演習では炊事班の一員として
勤務しています。
Q 魅力・やりがいを教えてください。
A 訓練や演習時に、野外炊事で作った食事が「おいし
い!」と言ってもらえた時です。
Q 苦労したことを教えてください。
A 給養陸曹として、早い段階から人員の動き(何処に
誰がいるのか?入校、演習、出張・・・)を掌握しな
ければいけないことです。
Q 一番自信がある事や誇りに思う事を教えてください。
A 仕事を、最後までやり通すこと。責務の完遂です。
Q 座右の銘があれば教えてください。
A 「昨日よりも今日、今日よりも明日を充実させる」
こと。
Q プライベートで今一番の関心事を教えてください。
A 料理です。女子力UPと炊事班として練度向上に努
める為、料理教室に通っています。
Q 最後に一言お願いします。
A 明るく笑顔で元気よく!感謝の気持ちを忘れずに、
日々精進していきます。
今月のきらめきレディー
は、第3施設大隊(大久保
駐屯地)で給養陸曹をし
ている佐々友孔(さっさ
ともこ)3等陸曹を紹介
します。
新たに 二 十 四 名 が 認定
あり、同島の主権を侵す企みは無効であ
格闘指導官・スキー指導官等々、 受ける者は自ら「目標」を見出
「目的と目標」
る」と主張し
バッチコレクターのように・・・。 すことで前向きに行動できるよ
若い時を振り返ると何事も深 ある。物事をやり遂げるために
て い る。 我
中部方面隊(総監 山下陸
「 尖閣諸島開拓の日(一月十四日」
)
将)は、十二月八日から十二
日までの間、伊丹駐屯地にお
本 記 念 日 は、 平 成 二 十 二 年 十 二 月 に
いて、カウンセリング集合訓 石垣市が条例によって制定したものであ
練を実施した。
り、明治二十八年一月十四日に我が国政
本集合訓練は、駐屯地カウ 府が尖閣諸島の領土編入を閣議決定した
ンセラー等に対し、メンタル ことに因んでいる。
ヘルス技術及びメンタルヘル
が国は平成
平成二十三年度にCSMに就 う に な る。 更 に は、「 自 分 は 何
任してから、事あるごとに後輩 のためにいて、何をしようとし
准陸尉 安川 幸司
隊 員 に 伝 え て い る 言 葉 が あ る。 ているのか」常にそこに立ち戻
最先任上級曹長
二十四年九月
(金沢駐屯地)
に尖閣諸島を
第14普通科連隊
そ れ は『 目 的 と 目 標 』 で あ る。 ることができたら、自分の存在
CSMの提言
国有化し、外
務省を通じて
十二か国語の
動画を作成し
て同島の領有
権を国際社会
に対して広報
している。
尖閣諸島
ス教育法に関する練度判定を
実施し、カウンセリング能力
等の練度を向上する目的で行
われた。
カ ウ ン セ リ ン グ 実 習 の 後、
練度判定を実施し、訓練に参
加した全員が所望の練度にあ
ることを確認し、二十四名が
カウンセラーとして認定され
た。
カウンセリング実習状況
(4)
2015年1月1日発刊号 中部方面隊広報紙 飛鳥