誤嚥性肺炎をなくそう(PDF)

【第4分科会】
社会福祉法人 南島会
特別養護老人ホーム 与那原日の出園
介護福祉士
田代 淳一
施設紹介
名 称 :社会福祉法人 南島会
設 立 :昭和63年2月9日
法人事業:特別養護老人ホーム 70床
ショートステイ 4床
デイサービス 3事業所(与那原・はえばる・なかぐすく)
居宅介護事業所 3事業所(与那原・はえばる・なかぐすく)
ヘルパーステーション
地域連携室
配食(ボランティアセンター)
健康教室・・等(市町村委託事業)
施設の特色
入居者数:70名
平均年齢:87.2歳
(男性16名 女性54名)
平均介護度:4.04
当施設の現状
平成25年度および、平成26年度4・5月における
誤嚥性肺炎の診断数/入院者数
平成26年4・5月
平成25年度
4月
5月
全体
8人
11人
誤嚥性肺炎
5人
5人
誤嚥性肺炎
・尿路感染症
その他
なぜ 「誤嚥性肺炎」??
・当施設における入院者の割合において、「誤嚥性肺炎」
と診断される入居者が多かった。
・施設スタッフ全員が関わって取り組むことができる。
各職種の取り組み
○栄養士・・・食形態の検討および導入
○機能訓練指導員・・・車椅子やベッド上での
ポジショニング
○看護・・・全身状態の確認及び嘱託医との連携
○CM・相談員・・・家族・外部(歯科)との連携
勉強会の開催
○介護・・・業務改善を中心とした取り組み
口腔ケア 医療介護福祉士の資格取得
○その他・・・換気 室温調整 清掃等
栄養士の
取り組み
利用者の嚥下状態に応じて、
食事形態や補助食品への代用など
対応し、安定して食事が摂れるよう
サポート!!
とある日のミキサー食(600kcal)
○むせ込みが強い
○食事時間が長く、苦しそう
○食べるのが辛そう・・・
当施設で使用中の濃厚栄養食品
利用者の嚥下状態や、
経口補助食品の素材などによって
使い分け
粉
(
エ末
ンタ
シイ
ュプ
ア使
)用
半
(
エ固
ン形
シ
ュタ
アイ
)プ
凍結含浸法食
経口濃厚栄養食の一例(1350kcal)
朝食 525kcal
昼食 500kcal
夕食 350kcal
飲み込み
確認‼!
機能訓練の ベッド上で統一した姿勢が
保持できるよう、写真・コメント付
取り組み きで部屋や申し送り簿へ掲示
○○ ○○様のベッド上ポジショニング
作成日:平成□年×月△日
報告者:機能訓練指導員 ○○ ○○
頭は少し前屈みになるようにクッショ
ンを調整しましょう!
後ろに倒れると、誤嚥のリスクが高
まるので注意!!
ベッド上ではギャッチアップを行い、フラットの姿勢は避けましょう。
(目安は 30°くらいです)
胸元にクッション等を抱かせると楽な姿勢が保てます♪
まめに口腔ケアを行い、口の中に痰が
残らないよう心がけましょう!
看護の取り組み
週に1回の嘱託医による回診
状態によっては臨時に診てもらい、
早期発見・早期治療へ
取り組むことができています
看護師による吸引!
介護職員への
手順の再確認を行っています
CM・相談員の取り組み
最近口の中に痰が多くなっています。
注意するポイントがあれば教えてください
歯科との連携
勉強会を開催
口腔ケアの大切さや実践について
学んでいます
【口腔ケアの手順】
1.姿勢の確認
※誤嚥を予防する為に、しっかりとギャッチアップしましょう!!
※口の中チェック※
・痰は溜まっていないか
・かたまりはないか
・出血はないか
・乾燥していないか
などなど・・・
2.保湿剤を塗りましょう
3.舌下ブラシで汚れを取りましょう
力いっぱいにこすったりしないように注意してください!!傷つける恐れがあります
【口腔ケア4点セット】
・歯みがきティッシュ
・保湿剤
・歯ブラシ
・舌下ブラシ
4.歯みがきティッシュで汚れをふき取りましょう
こびりついている汚れがあれば、2へ戻って
汚れを取りましょう。
また、深くまで入れると嘔吐を引き起こす恐
れがあるので注意!!
5.最終的に口の中をチェック
6.楽な姿勢へ戻して終了♪
継続して
誤嚥を予防♪
介護の取り組み
○○ ○○様のチェック~食事偏~
誤嚥性肺炎にて入院歴も多く、むせ込みもたびたび確認されます
今一度!!食事を提供する前に確認しましょう♪
【食事を介助する前に・・・】
○首の位置は傾いていませんか?
○肩の高さは左右へ傾いていませんか?
※上記がみられている場合は、
上手く姿勢がとれていないサインです!!
クッションの位置・お尻の位置・足の位置を
もう一度確認しましょう。
崩れたままでは誤嚥のリスクが高まるので要注意
【食事を提供する際に確認!!】
○アゴが上がっていませんか?
スプーンの位置が高いと、頭が倒れてしまい
誤嚥のリスクが高まるので要注意
目線を上手く活用し、
アゴが上がらないように
しましょう♪
実際に食事場面を確認し、
統一したケアが実施できるよう
多くのスタッフが関わっています
環境面での工夫は・・
チームで取り組んだ結果
誤嚥性肺炎
6
5
取り組み強化!!
4
3
2
入院数の減少
1
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
今後の課題
 同一の入居者による誤嚥性肺炎の繰り返し。
 経管栄養者の誤嚥性肺炎の発症数は減少しなかった。
 吸引や口腔ケア、ポジショニングの見直しは常時必要。
医療介護福祉士・業務改善グループを中心に
全スタッフが関わり合い誤嚥性肺炎をゼロにしていく
終わりに
より良いケアの提供へ向けて‼!
個別ケアの強化 = 多職種の連携
安定した環境 = 入居者や家族
施設職員の負担軽減
ご清聴ありがとうございました