健康モニタリング装置 ASTRIM FIT

提緑
シ スメ ック ス株式会 社
健 康 モ ニタ リ ング 装 置
シス メ シクス株式会社
健康 モ ニ タリング装 置 ASTRlM FIT
※本 製品 は医療機 器 で はないため、測 定
した結果 を治療 ・診 断 に用 い るこ とはで
きません
ASTRlM
FET
取 材 ・文 / 鈴 木 重 次
、
﹁
装置 の大きさ は アストリ ム フ
ィ ットと比 べると 一回り ・二回り
と思 います。年 に 一回 の会 社 の健
タ保存等 をす るた め のパ ソ コンが
、
必要 でした ので モバイ ル性 ・携
、
ま ってき て います が 実践す る場
、
所 がな か ったり 自身 の身 体 のこ
康 診断を受 け て いら つし やる方 の
帯 性 は低 か った のです ﹂ ︵
足立 さ
も大き いも のでした。 また、 デー
今 回ご 紹 介 す る ア スト リ ム フィ
も つと自 分 の身体 のこ
な かには ﹁
とを知 る機会 がな かな かな いのだ
ット は、 従 前 機 種 か ら リ ニ ュー ア
とを知 りた い﹂ 等 、健康 に対す る
ん︶
し かし、従前 機種 を使 って いる
、
、
ユーザ ーは アスリートを はじ め
ルし た ヘモグ ロビ ン推 定 装 置 であ
︵
﹀
ウ
0
ど ん欲 な気持 ち があ る のではと思
、
、
い そ のよう な こと から 弊社と
体 で測定 できれば﹄ と の要望を た
いやすく
。
指摘す る
、 も つと
﹁ユーザー様 か ら は ﹃
使
、 ン
コ パクト に﹄ や ﹃
単
機 器を持ち運びす る方 が多 い点を
た のです﹂ ︵
足立 さ ん︶
、
また 狂
埜刷機種 の課題とし て ﹁
携
。
帯性 ・モバイ ル性 ﹂を あげ る
し て自 身 の身体を簡単 に知 っても
らう た め の装置を作 ろうと企 画し
﹁
健康 に対す る意 識 は全 国的 に高
の背景と し て健康気 運 の高まりを
。
あげる
そ の開発課 題 やポイ ント に つい
、
て シ スメ ック ス株式会 社 新事
業推進 グ ループ 企 画 チー ム の足
、
立 暁子さ んに聞 いたと ころ 時代
便いやすさと携帯性 ・モ
バイル性を追求した装置
、
昨今 の健 康 意識 の高 ま り によ って ア マチ ュアスポ ー ツ競技会 や健康 フ ェステ ィバ ル等 の開催数
が全 国的 に増 加 して いる。 また、予防 医学 の普 及 によ り、 屋内 ・屋 外を 問わず 自身 の健 康を モ 二
タ リ ング でき る装置 が簡単 に購 入 でき るよう にな ってき た。 シ スメ ック ス株 式会社 が開発 ・販売
、
、
する ﹁
健 康 モ ニタ リ ング 装 置 AS TR IM FIT﹂ ︵
以降 アスト リ ム フ ィ ットと 記す︶ は
、
無侵襲 で簡 単 に ヘモグ 回ビ ン値を推定 ・モ ニタ リ ング でき る こと で 健 康 意識 への動機づ けや疾
。
病 予防 に大 いに役立 つと専 門職 から注 目さ れ て いる
人気の秘密
上手な活用法
February 201 5 肋
切閉a4L9θ と 44
覇言 T 塵 茎
測定 した結果 は 専 用 ソフ トウェアによって解析 ・管理 が可能
ASTRIM FITで
、
く さ ん いただ いてお りま した ﹂ ︵
足
立 さ ん︶
こ のよう な 声 を 反 映 し た 結 果
使 いやす さ を 追 求 し な が ら コンパ
、
ア
ク ト な 大 き さ に仕 上 げ た のが
。
スト リ ム フィ ット であ る
、
ヘモグ ロビ ン の モ ニ
では何 故
の先 生 は測定 値 を も と に子 供 さ ん
れます
と
痛 く な いこと か ら と ても 喜 ば
、
。
特 に 保 健 の先 生 や体 育
右 記 の測 定 結 果 と 血 管 画 像 が表 示
○ 表 示 項 ロ デ ィ スプ レイ に は
の範 囲 を 約 4 0秒 で測 定 でき る
○ 測 定 項 目 と測 定 時 間 ヘモグ ロ
ビ ン推 定 値 が 5 ・0 か ら 1 8 ,0
ト リ ム フィ ットを 用 いて測定 す る
、
に指導 を さ れ る よう です ね 。 そ の
され る
、
よう な ﹃
気 づ き﹄ の教 育 や食 育 に
○ 記 憶 項 目 と容 量 右 記 の ヘモグ
、
血管 幅 ・V
また
、
も よく 使 って いた だ いて いる よう
、
。
大 学 の栄 養 学 課 程 に
です
お いても
なお
OI ︵
く自 津 ∽ox濫 習 単一
目 F滸 ヌ
の略 ¨静 脈 酸 素 化 指 標 ▼ 指 温 度 ・
ロビ ン推 定 値 の他 に
使 わ れ て いま す
ア スト リ ム フィ ット が
、
。
そ の理 由 と し て
オー カ スし た のか、
タリ ン
フ
グ
に
。
そ の理由 を 聞 いた
、
食 生 活 の乱 れ や女 性 のダ
血 管 画 像 ︵r a w形 式 ︶ が 測定 結
血 傾向 にあ る人 が増 え て いる た め
﹁現在
実 習 期 間 中 に栄 養 アセ ス メ ントを
果 と し て画 面 に表 示 さ れ る
、
装 置 背 面 に マイ ク ロS D
、
イ エ ット志 向 の高 ま り に よ つて貧
、
行 う の です が アセ ス メ ント のう
、
え では採 血 が でき ま せ ん の で ア
、
スト リ ム フィ ット を 用 いて いると
も し く は フラ ッシ ュメ モリ ー を 差
、
し 込 む こと で l G B に つき 約 2
栄 養 バ ラ ン スを 簡 単 にチ ェックし
改 善 を 促 す こと が でき る よう な 仕
の声 を いた だ いて いま す ﹂ ︵
足立
0 0測定 分 の測 定 結 果 を 自 動 的 に
1測 定
蓄 積 でき る仕 組 み であ る ︵
﹁
指 の温 度 が低 いと 血 管 が収 縮 し
、
て検 知 し にく く な り 正 し く 測 定
。
でき ま せ ん そ の場 合 は エラー を
、
検 出 し ま す ので 指 の温 度 を 充 分
、
再度 測定 さ れ る こ
当 た り 約 5 MB ︶
、
ま た 指 温度 を 測 定 す る理由 を
、
聞 いた と こ ろ
× ︵
D︶ 170 剛 × ︵
H︶ 150
、
皿 450 gと コンパ クトか つ軽
と を お勧 め しま す ﹂ ︵
足 立 さ ん︶
様 を紹介 しよう
量 であ る
ン値 は 不 可欠 な 指 標 です が 、 し っ
○ 外形 寸 法 と重 量 ︵
W︶ 9 0 剛
○ 電源 AC アダプ ターは標準装
、
。
、
備 な お オプ シ ョンと し て バ
ッテリーと充 電器 が準備 さ れ て い
かり と ト レー エング さ れ る方 の数
運 動 す る方 にと って ヘモグ ロビ
﹁
と のこと だ 。
に温 め てか ら
る
、
では アスト リ ム フィ ット の仕
。
コンパクトか つ軽量、
短時間で数値を推定
さ ん︶
、
こ
組 み が 必 要 だ と 考 え て いま し た
、
貧 血 状態 の 一つの
そ の考 え か ら
指 標 と な る ヘモグ ロビ ン推定 値 を
。
無侵
測 定 でき る装 置 と し ま し た
襲 で簡 単 に測定 いた だ け ると いう
、
こと も 重 要 な ポ イ ント です ﹂ ︵
足
立 さ ん︶
検 査 さ れ る側 の心 理 か ら み れ ば
﹁
痛 く な い﹂ と いう 点 は 大 切 な 要
。ま 、
た 人 間 が 生 活 ・遅
素 であ る
、
動 し て いく に当 た って ヘモグ ロ
ビ ン値 は基 礎 デー タ の 一つであ る。
、
ア スト リ ム
足 立 さ ん によれ ば
フィ ット は学 校 を は じ め 教 育 の場
。
でも 利 用 さ れ て いると いう
﹁
成 長 期 の子 供 さ ん に対 し て ア ス
04五 90と February 201 5
45′ 朋 D万
グラフ表示画面
河 定お 果 画面
測定書選択画面
籍む透掻鶴
磁 害強
駐A露 性の強害題鑑
駐A難
弊
整 掛由曽強
ASTRIM FlTの
測定原理
近赤外の複数波長光源 (LED) とCMOSカ メラによ って指先の血管 を透過 させる
資料提供 1シスメックス株式会社
ASTRIM FlTの
操作手順 も、簡単 なステ ップである
( 左) ア ーム を開いて中指 をセ ッ トし、
( 中) ア ーム を閉 じてスター トボ タンを押 す と、デ ィスプ レイ表示に従 い、性別 を選択 して指先 を微調整 し、
( 右) 4 0 秒 経過 した後、デ ィスプ レイに測定結果が表示 される
。
値 は低 い傾向 にあります ね と は
、
え それに気づ いておられず ﹃
いヽ
ス
ポ ー ツ貧 血﹄ の状態 にな って いる
、
、
像 の濃 さと 血管 幅 をもと に 単
位 面積 当 たり の ヘモグ ロビ ン量を
推定 し て います﹂ ︵
足立 さ ん︶
こ のよう な仕組 みによ つて、結
、
、
そ の後 数値と
果 が眼 でわかり
方 も多 いです よ﹂ ︵
足立さ ん︶
、
保存 した測定 結 果 は 専 用 のア
し て表 示され る ので結果 への説得
。
力 が増す こと にな る
、
アストリ ム フィ ット の使 い方 は
、
上 の図 でも示す通り と ても簡単
。
で単純 な ステ ツプだ
︱口測定 は、利き 手と 反対側 の中
簡単な操作によ ってさまざ
まな効用 ・発展性に期待
プ リ ケー シ ョンを用 いる こと でパ
ソ コンによる デー タ管 理 ・活 用が
。
可能 とな る
、
、
な お 無侵襲 で測定 す るた め
採 血 による ヘモグ ロビ ン値 と比較
す ると若 子 のズ レが生 じ る点 には
。
留 意 しなければなら な い
、
﹁
無侵襲 であ るため 誰 に でも衡
、
単 に測定 す る こと は できます が
、
測定 す る指 に少 し力 が入 るなど
、
測定値 に
指を 用 いる
耐ロ アストリ ム フ ィ ット上部 のア
ームを 開 いて中指 を セ ットす る
ロ
問 アームを 開 じて スタ ートボ タ
血流状態 が悪く な ると
○ 測定原理 近赤外線 分光 画像計
、
ンを押 し デ ィスプ レイ表 示 に従
、
い 性別を 選択 し て指 の位置を微
、
調 整 す る と ﹁O K﹂ と 画 面 表 示
き た いと思 います﹂ ︵
足立 さん︶
ズ レが生 じ る点 に留 意 し て いただ
測法
﹁アー ム部分 から の赤 な いし近赤
、
外 線 によ つて指を透 過 し 装置 下
される
V口 4 0秒 経 過 し た 後 、デ ィ スプ
i
部 の専 用 のC MOS カ メラで撮影
。
ヘモグ ロビ ンは
す る仕組 み です
レイ に測 定 結 果 が 表 示 さ れ る
、
ア スト リ ム フィ ッ
こ のよう に
特定 の光 に のみ吸収 され る特性 が
、
あります ので こ の特性 を 用 いて
き る こと が期待 され る。足立 さ ん
、
によれば 顧容 サービ スと し て ア
スト リム フィ ットを有 効 に使 って
。
いる ユーザ ーがあ ると いう
、
﹁こ の施設 では アストリ ム フィ
ット で の測定 ︵
推 定 ︶値 ・血 圧 ・
体組成計 による結果 を ふまえ た管
、
理栄養 士 による指導 を 診察ま で
の待 ち時 間対策 とし て運用 され て
います ﹂ ︵
足立 さ ん︶
、
アストリ ム フィ ット によ つて
手軽 に ヘモグ ロビ ン推定値 がわ か
、
ると いう ことは 顧客自身 の判断
。
で の受 診勧 奨 に導 け る利点 があ る
、
また 自身 の体 調 のト レ ンドを知
ること で病気 の予防 にも役 立 てら
、
。
れ る こ のよう な点 から 訪問看
護 や介 護施設入所者 の栄養管 理な
ど にも使 用 でき るはず であ る。
、
﹁アスト リム フィ ット は 単発的
、
に測定 す る のではなく 定 期的 に
、
長 い期 間 に渡り 測定 す ること で
そ の効 果を実感 し て いただけ ると
、
。
ヘモグ ロビ ン値 は 数
思 います
日 で数値 が変わ るも のではなく 、
数 力月 のスパ ンで変動 し て いきま
、
、
す ので たとえ ば 訪 問看護 で使
、
用され る場 合 数値 が低 下し て い
ト は簡 単な仕 組 み で測定 ・結 果 ︵
推
定 値 であ る こと に留 意 ︶ がわ か る
き
る傾向 にあ る利 用者 に対し て ﹃
赤 な いし近赤外 の複 数波 長 の光 を
、
照射 し て生体内 の透 過像 を得 て
、
、
こと で 医療 機 関 や調 剤 薬 局 で の
ち んと食事 を摂 つて いるか ?﹄ 等
、
すな わち血波 の ヘ
顧 客 サ ー ビ ス の 一環 と し て活 用 で
血波 の減光度
モグ ロビ ン量 によ つて決 ま る血管
February 201 5切
才
ワ
5Xら4五9246
らな いと考 え て います。 また、 コ
装 置を継続 し て開発 しなければな
なく他 の項目もあ わ せ て無侵襲 の
。
測定 には ﹃ニーズ﹄ があ る点 です
、
ヘモグ ロビ ンだけ で
熱中症 の息者 さ ん に血栓 が でき て
﹁
在宅 医療 で活用 でき ると考え て
、
。
います たとえ ば将来 脱水症 や
と明快 な答え が返 ってきた。
た﹂ ︵
森 川教授︶
、
また アストリ ム フィ ット の携
、
帯性 の利点 に ついて
、
す ると 薬歴確 認 や状態確 認す る
の項 目が同時 にセ ル フで測定 でき
いるかどう かを知 る のに活 用 でき
す
業務に対する発想の転換が
求められる点に大きな期待
タイ ム で推定 でき る機 器と いう の
るような多機能製品は今後 の健康 ・
る のでは﹂ ︵
森 川教授 ︶
と指摘す る。
、
デー タ精度 に関し ては
﹁アストリム フィ ット で測定 した
、
方 から は 測定 環境 の要因もあ る
意 識を変え て いかな ければなり ま
より突 っ込 んだ形 で の会話 や指導
に役 立 てて いただけ る のではな い
予防市場 にお いてさら に ニーズが
医療機 関等 で聞く
のでし ょう が ﹃
せ ん ので﹂ ︵
森 川教授 ︶
これからも
でし ょう か﹂ ︵
足立 さ ん︶
拡大して いくと考え て います﹂ ︵
足
数値 と 比 べると高 め の値 が でる﹄
はそれぞれ の立場 から み ても ﹃ニ
ーズ があ る﹄ と感 じ、採 用しまし
と測定 結果 から導 かれ る業務 ヘ
。
の波 及効 果を指摘す る
立 さ ん︶
と の声 を聞きます 。 し かし、 デー
と話す。
、
そし て 森 川教授 は アスト リム
フィ ットが ﹁
今後 の発想 の転換を
の業務 に転換 でき る のではな いで
し ょう か﹂ ︵
森 川教授 ︶
、
また アスト リ ム フィ ット の測
﹁
定 値 は息者 さんと の会話 のき っか
、
け にもなり 今後大 切 にな ると考
、
こ のこと は
え て います。ただし
診断 ・診察 に誤解 を生 じかねま せ
、
。
ん そ のた め 薬剤 師 や登録販売
、
員 に対 し て 説明方 法等 を教育 し
て いかなけ れば ならな いと 思 いま
、
。
使 い道 が広 が ると 使う 側 の
と提起 す る。
最後 に購入 に当 た って の助言を
、
聞 いたと ころ
、
﹁ア スト リ ム フィ ット は 診 断 ・
、
診察機 器 ではありま せ んが 一つ
。 ど
の目安として使え る機 器 です ﹃
と で定 量的 な判断 が可能 にな ると
、
。 と
た え ば 薬局を想定
アスト リム フィ ットを活 用す るこ
今 ま で の問診 ・聴 き取り は定性
﹁
、
的 な判断 しか できま せ ん でしたが
した表 情 で話す のが印象
と
満
足
。
的 であ った
川教授︶
と う
い
で検 討 ・使 用し て下さ
想
発
、
。
い 私自身 納 得 し て いなけ れば
購 入 ・利 用 し て いま せ ん よ﹂ ︵
森
のよう に使 って いけばよ いのか ?﹄
考 えます
促 す ため のよ いツー ルにな る﹂と
。
示唆す る
際 に アストリム フィ ットを使う こ
と で、定 量的 に判断 す るため の要
、
素 が入手 できます ので 新 し い形
最後 に今後 の抱負 を聞 いたと こ
、
ろ
広島 大学大学院 ・医歯 薬保健学
タそ のも のに問題 はな いと感 じ て
ンパ クトな装置 でありな がら複数
明確 に いえ る状態 ではな いので
﹁
、
す が 販売 し て感 じた のは無侵襲
研究院 ・臨床 薬物 治療学 研究室 の
、
森 川則文教授 は 日常 の研究 にお
います﹂ ︵
森 川教授 ︶
、
。
て いると いう 森 川教授 は 研究
、
者 ・薬剤師 それぞれ の立場 から
アスト リム フィ ット の エーズ があ
。
ると話す
、
私自身 陸 上競技 の選手 でした
﹁
、
ので スポー ツ貧 血 が何 と かなら
な いか ? と考え て いま した。ま
、
た 研究室 には貧 血 に困 って いる
スポー ツ選手 の情報 が届 けら れ て
。
います ヘモグ ロビ ン値 を リ アル
a4とθθtt February 201 5
47勉 りつ万
いて アスト リ ム フィ ットを活 用し
広島大学大学院 ・医歯薬保健学研究院 ・
臨床薬物治療学研 究室 ・森川則文教授
測定風景
ASTRIM FITの