最も心に残った N響コンサート& ソリスト2014

Program
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最も心に残った
N響コンサート&
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ソリスト2014
1997 年に「N響ベスト・コンサート」として始まって以来、今回で 18 回目を迎える「最
も心に残ったN響コンサート & ソリスト」。2014 年 1 月〜 12 月に行われた定期公演から、
演奏をお聴きになったみなさまに投票をお願いし、今年は 550 近くの票が集まりました。
みなさまの思い出がどのように順位に反映されているでしょうか。投票にご参加いただ
いたみなさま、ご協力ありがとうございました。
ブロムシュテット
ルイージ
デュトワ
マリナー
ノリントン
サンティ
最も心に残ったN響コンサート 2014
第1 位
9 月 A プロ 第 1789 回|9月 27、28日
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
モーツァルト/交響曲 第 41 番 ハ長調 K.551「ジュピター」
チャイコフスキー/交響曲 第 6 番 ロ短調 作品 74「悲愴」
⃝ブロムシュテット氏の真摯な音楽作りにオー
ケストラが全力で反応したもので、曲に込めら
れた狂気や分裂性が浮かび上がった強烈な演
奏だった。ブロムシュテット氏は 87 歳とは思
えないほど元気な指揮ぶりであった。
(西口直克)
な気がして、他の演奏を聴けなくなりそうです。
(本田君代)
⃝チクルス最終回の《ジュピター》と《悲愴》
は稀有な名演。チャイコフスキーに「交響曲」
という文脈でアプローチし、無駄な感傷や味
付けを排したことで、作曲家が思い描いたド
ラマが浮き彫りになり感動的でした。
(吉田雅之)
⃝もともとチャイコフスキーが好きで、楽しみ
にしていましたが、予想以上に良かったです!
この公演で、指揮者のヘルベルト・ブロムシュ
テットさんも好きになりました。また彼の指揮 ⃝ブロムシュテットさんとN響楽員との心が通
が見たいです。
(大前さやか) じ合っていることを感じることのできる演奏で、
こんな演奏に立ち会うことができてとても幸福
⃝かねてから一度聴いてみたいと思っていたブ でした。
(畠山英二)
ロムシュテット氏の演奏会が叶いました。それ も大好きなチャイコフスキーの《悲愴》で。終 ⃝ブロムシュテット氏が初めてN響を振った時
演後は数日間、頭の中で第 3 楽章が鳴り響い の緊張感や充実感が鮮やかによみがえってき
て幸せな余韻に包まれました。
ました。30 年の時を経てもまったく変わらない、
(野澤久美子) すばらしい《悲愴》に喝采!
(松下脩司)
⃝今までチャイコフスキーの交響曲では《第 5 ⃝これまで何度も聴いてきた《悲愴》ですが、
番》が好きだったのですが、
《第 6 番「悲愴」》 とくに第 1 楽章のキレの良さに感動しました。
を聴いて深く心に染み入る温かい演奏にとて (今井達朗)
も感動しました。これ以上の演奏はないよう
Philharmony April 2015
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Program
第
2位
1 月 Aプロ 第 1774 回|1 月 25、26 日
B
ファビオ・ルイージ
(指揮)
モイツァ・エルトマン(ソプラノ)、ヘルベルト・リッパート(テノール)*、ティモシー・オリヴァー(テノール)**、
マルクス・マルクヴァルト(バリトン)**、東京混声合唱団(合唱)、東京藝術大学合唱団(合唱)**、
東京少年少女合唱隊(児童合唱)**
オルフ/カトゥリ・カルミナ *
オルフ/カルミナ・ブラーナ **
⃝強靭な指揮と練達の声楽陣による激烈なる ⃝圧倒的な迫力の合唱、腹の底から響く管弦
オルフ。珍曲《カトゥリ・カルミナ》の踏み込ん 楽、ルイージの熱い指揮の《カルミナ・ブラー
だ歌詞対訳にも拍手。
(吉田 淳) ナ》にただただ感動。ソリストも素晴らしかっ
た。期待をはるかに超えたものとなりました。
⃝N響打楽器陣の驚異的アンサンブルを示し (坂口 誠)
た後、声楽パートも含めて白熱した《カルミ
ナ・ブラーナ》を実現した名プログラム。指揮 ⃝この日の《カルミナ》はN響の、というより
のルイージが、音楽の根源的な力を自然な発 日本楽壇史において、特筆されるべき名演だ
(田原 昇)
露として引き出したのがお見事。(橋本正博) と思います。
⃝初めてホールで涙をこぼしました。一生の ⃝ルイージの指揮も素晴らしかったが、ソプラ
宝物となり、今もエルトマンの声が耳に残って ノのエルトマンも Good。めったに演奏されな
います。
(森 郁生) い《カトゥリ・カルミナ》もおもしろかった。
(滝藤正廣)
第
3位
12 月 A プロ 第 1796 回|12 月 5、7 日
シャルル・デュトワ
(指揮)
ステファーヌ・デグー(ペレアス)
、ヴァンサン・ル・テクシエ(ゴロー)
、フランツ・ヨーゼフ・ゼーリヒ(アルケル)
、
カトゥーナ・ガデリア(イニョルド)
、デーヴィッド・ウィルソン・ジョンソン(医師)
、カレン・ヴルチ(メリザンド)
、
ナタリー・シュトゥッツマン(ジュヌヴィエーヴ)
、東京音楽大学(合唱)
ドビュッシー/歌劇「ペレアスとメリザンド」
(演奏会形式)
⃝文句無しに最高至福の《ペレアスとメリザン ことが出来た。デュトワに感謝。オケもこれ以
ド》
!日本でこの水準の歌手とN響の演奏が聴 上望めない繊細さとニュアンスの豊かさで応え
けて大感動!ホルスト・シュタインの《パルシファ ていた。
(大矢行夫)
ル》第 3 幕以来の超名演!
(元井亮一)
⃝《ペレアスとメリザンド》は初めてでしたが、
⃝歌手陣が世界レベルで素晴らしく、オケも 男性歌手陣の演技力に入り込んで観てしまい
緻密・色彩感豊か。この 10 年のN響で最も心 ました。終演間近から終演までの静かな余韻
に残ったコンサートです。
(新井久美子) には自然と目が潤んでしまいました。デュトワ
さんのオペラは毎回楽しみにしています。
(野村有紀子)
⃝初めてこの曲を生で聴け、その真価を知る 4 位 9 月 C プロ 第 1788 回|9 月 19、20 日
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
モーツァルト/交響曲 第 40 番 ト短調 K.550
チャイコフスキー/交響曲 第 5 番 ホ短調 作品 64
⃝ブロムシュテットのチャイコフスキー
《第 5 番》
は、なぜこれほど若い音楽になるのか不思議。
生き生きとしている。N響のアンサンブルも一
段と向上したように聞こえる。
(白井 真)
のモーツァルト《第 40 番》
、生涯最高のチャ
イコフスキー《第 5 番》
。誇張のない、ここま
で完璧な演奏はブロムシュテットにしかできな
い!
(岡本昌夫)
⃝マエストロがこれほど速いテンポ設定をすると ⃝宝石のようにきらきら輝く音楽。まさに至福
は驚き。もちろん素晴らしかった。(丸山明久) のひとときでした。演奏会終了後、楽屋口で
お会いしたマエストロのにこやかな表情も忘れ
⃝低弦の本数を減らした絶妙な音域バランス られません。
(齋藤壽男)
第
5 位 9 月Bプロ 第 1787 回|9 月 10、11 日
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
モーツァルト/交響曲 第 39 番 変ホ長調 K.543
チャイコフスキー/交響曲 第 4 番 へ短調 作品 36
⃝チャイコフスキー《第 4 番》は一体感と集中
力が特に素晴らしかった。ブロムシュテットの
指揮に必死についていくN響の姿勢にも共感
した。
(永田英稔)
⃝サントリーホールでの《第 4 番》の名演がま
たひとつ。お互いの深い信頼関係のもと、指
揮者とオケに加え、聴衆までも一体となって創
り上げられ、幸せな気分にさせてくれる演奏。
その場の一員でいられたことに感謝。
(三井英生)
⃝初めて生でN響を聴きました。大好きなチ
ャイコフスキーの交響曲はとても力強い演奏で
したし、ブロムシュテット氏の細かいこだわり ⃝美しくも激しい演奏で、気持ちがスカッとし
(石川雄一)
も見られました。会場の盛り上がりも凄かった。 ました!!
愛されてますね!
(小林 慧)
第 6 位 11 月 A プロ 第 1793 回|11 月 15、16 日
ネヴィル・マリナー(指揮)
セルゲイ・ハチャトゥリアン(ヴァイオリン)
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品 61
ブラームス/交響曲 第 1 番 ハ短調 作品 68
第 7 位 12 月 C プロ 第 1797 回|12 月 12、13 日
シャルル・デュトワ(指揮)
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(ヴァイオリン)
ベートーヴェン/交響曲 第 7 番 イ長調 作品 92
第 9 位 12月 Bプロ 第 1798 回|12 月 17、18 日
シャルル・デュトワ(指揮)
ユジャ・ワン(ピアノ)*
ドビュッシー(ラヴェル)
/「ピアノのために」から
「サラバンド」
ドビュッシー(ラヴェル)/舞曲
ファリャ/交響的印象「スペインの庭の夜」*
ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調 *
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」
(1919 年版)
武満 徹/弦楽のためのレクイエム(1957)
ベルク/ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出のために」
ドヴォルザーク/交響曲 第 9 番 ホ短調 作品 95
「新世界から」 第 10 位 11 月 C プロ 第 1794 回|11 月 21、22 日
ネルロ・サンティ(指揮)
第 8 位 10 月 A プロ 第 1790 回|10 月 18、19 日
ロジャー・ノリントン(指揮)
フランチェスコ・ピエモンテージ(ピアノ)
ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第 1 番 作品 138
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第 1 番 ハ長調 作品 15
ロッシーニ/歌劇「どろぼうかささぎ」序曲
ベルリオーズ/序曲「ローマの謝肉祭」作品 9
チャイコフスキー/イタリア奇想曲 作品 45
レスピーギ/交響詩「ローマの松」
Philharmony April 2015
第
Program
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最も心に残ったソリスト 2014
第1位
B
セルゲイ
・ハチャトゥリアン
(ヴァイオリン)
11 月 A プロ 第 1793 回|11 月 15、16 日
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品 61
⃝ヴァイオリンの美音をどこまでも堪能できた
演奏。初めてベートーヴェンの《ヴァイオリン
協奏曲》を最後まで楽しむことができた。マ
リナー、N響のサポートも抜群であった。
(後藤英貴)
⃝これほど美しく繊 細なヴァイオリンを奏で
られる人は、そうはいないのではなかろうか。
歌に溢れたベートーヴェンの協奏曲をここま
で美しく聴くことができ、大いに満足している。
一方で、カデンツァの鮮やかな弾きぶりも見
事であった。
(中野恒平)
⃝本当に素晴らしかった、その一言のみです。
高齢のマリナーさんとゆっくり、一緒に舞台袖
まで歩く青年の姿は、世代も時代も超え、音
楽が人々を繋いでいく素晴らしさを表している
ようでした。
(坂根真美)
第2 位
第3 位
ヤン・リシエツキ(ピアノ)
10 月 B プロ 第 1792 回|10 月 29、30 日
ショパン/ピアノ協奏曲 第 1 番 ホ短調 作品 11
第4 位
パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)
6 月 A プロ 第 1784 回| 6 月 7、8 日
プロコフィエフ/
ヴァイオリン協奏曲 第 2 番 ト短調 作品 63
ユジャ・ワン(ピアノ)
12 月 B プロ 第 1798 回|12 月 17、18 日
ファリャ/交響的印象「スペインの庭の夜」
ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調
第4 位
アラベラ・美歩・シュタインバッハー
(ヴァイオリン)
12 月 C プロ 第 1797 回|12 月 12、13 日
ベルク/ヴァイオリン協奏曲
「ある天使の思い出のために」
投票を通じて寄せられたみなさまの声
⃝いつも素晴らしい演奏をありがとうございま
す。アマチュア・オーケストラで演奏を楽しんで
いますが、N響の演奏会で生の音に触れる事
は大きな励みです。美しい音、きめ細やかで
丁寧な表現、本当に大切なものを教えて下さ
っていると感じます。
(佐藤理子)
⃝音楽とは無縁の妻を誘い出して聴きに行っ
た 6 月Cプロ、アシュケナージさんの優しい顔
と温かい指揮振り、ソリストの熱演、大編成
のN響の響き、すべてが私共の思い出になり
ました。
(藤崎 晃)
⃝ショパンの《ピアノ協奏曲第 1 番》を 19 歳
⃝クラシック音楽を聴き始めて 30 年。N響で のヤン・リシエツキが、明快な自己主張を込め
育ちました。地方ですので、もっぱらFMラジ て雄大な作品として聴かせてくれた。下野さ
オで楽しんでいます。是非ともNHKホールや ん指揮のオケも素晴らしいサポートだった。
(吉岡昌一)
サントリーホールで聴くのが、長年のささやか
な夢です。
(三田陽和)
⃝ユジャ・ワンのとても力強い打鍵、グリッサ
⃝ 2014 年の演目の楽しさでは、11 月の C プ ンド、ドレスに耳だけでなく目も楽しませてい
ログラムが一番でした。ネルロ・サンティの力 ただきました。
(高橋宣仁)
量をまざまざと見せつけられた一夜でした。何
でもいいから聴かせてほしい、そんな指揮者 ⃝人生で初めてのN響公演、9 月Aプロを 2 日
です。
(高柳一也) 続けて聴きました。ブロムシュテットの熱い魅
力に引き込まれ、ホールに 10 分位上鳴り響い
⃝ 2 月 14 日、バレンタインデーの日に大雪の た拍手は、テレビ放送では感じられないもの
中を男 2 人でNHKホールを訪れました。この で、感動で涙が溢れました。 (川口麻衣)
日のドヴォルザークの《第 8 番》、マリナーさ
んの圧倒的な演奏に浸り、雪の積もった道を ⃝ 2014 年はとても良いシーズンでした。名
興奮しながら帰りました。大雪の映像とともに 演・快演と呼ばれる演奏が多かったように思い
あの興奮が忘れられません。
(渋谷 裕) ます。堀さん、永峰さん、長い間お疲れさま
でした 。そしてここからは、まろさんのN響。
⃝ 50 歳を過ぎて新しい曲や音楽家を自分か 楽しみにしています。
(佐野智子)
ら探して聴くことがほとんどなくなってきてお
り、N響の定期で自分の知らない音楽や音楽 ⃝次期首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィとN響
家に会えることは、人生にとって素晴らしいひ のコンビは本当に楽しみです。2015 年 2 月A
とときです。一方で、学生時代から聴いてい プロの《巨人》も非常に良かった。今後を大
(長須俊一)
るブロムシュテットさんの音楽を毎年聴けるの いに期待しております。
もN響ならではの楽しみです。 (宮田昌一)
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招聘してほしい指揮者 ベスト 5
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招聘してほしいソリスト ベスト 5
1
2
3
4
5
ヘルベルト・ブロムシュテット
ファビオ・ルイージ
グスターボ・ドゥダメル
エサ・ペッカ・サロネン
アンドリス・ネルソンス
サイモン・ラトル
1
2
3
4
5
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
五嶋みどり(ヴァイオリン)
内田光子(ピアノ)
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
庄司紗矢香(ヴァイオリン)
Philharmony April 2015
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