大気安定な逆構造有機ELデバイスの開発

報告
大気安定な逆構造有機ELデバイスの開発
深川弘彦
清水貴央
Development of Air−Stable Inverted Organic
Light−Emitting Diode
Hirohiko FUKAGAWA and Takahisa SHIMIZU
要約
フレキシブルディスプレーを実現するためには,フレキシブルなプラスチック等の基板上で安定
に発光する有機ELデバイスが必要である。自発光型のデバイスでありフレキシブルディスプレー
に適しているとされる有機ELデバイスでは,電子を注入する陰極部に用いる材料が酸素や水分に
弱く,フレキシブル基板上ではデバイスが劣化してしまう。そこで,酸素や水分に強い有機EL
デバイスの開発を行った。通常の有機ELデバイスとは電極構造を逆にした逆構造有機ELデバイ
スに適した大気安定な電子注入材料を開発した。開発した電子注入材料の優れた電子注入性によ
り,逆構造有機ELデバイスは通常構造の有機ELデバイスと同等の高い発光効率が得られた。ま
た,プラスチックを用いて大気安定性の評価を行った結果,開発した逆構造有機ELデバイスは高
い大気安定性を示した。
ABSTRACT
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NHK技研 R&D/No.145/2014.5
A light ­ emitting device that can emit stably on a flexible substrate such as plastic film is
necessary to realize a flexible display. The cathode of the organic light­emitting diode(OLED)is
sensitive to oxygen and moisture, and conventional OLEDs deteriorate on flexible substrate. We
succeeded in demonstrating a novel OLED having resistance to oxygen and moisture. An air­
stable electron injection layer suitable for the inverted OLED with a bottom cathode was
developed. The efficiency of the inverted OLED is similar as that of the conventional OLED. In
addition, the inverted OLED, which is encapsulated by plastic film, operates stably in air due to
the high resistance of the electron injection layer to oxygen and moisture.
陰極
入層(
E
電子注
陽極
正孔輸
送層
発光層
IL)
送層
電子輸
発光層
正孔輸
送層
陽極(
ITO)
基板
電子輸
送層
電子注
入層(
EIL)
陰極(
ITO)
基板
発光
発光
(a)通常OLED
(b)逆構造OLED(iOLED)
1図 OLEDの構造
酸素・水分
酸素・水分
PENフィルム
選択用トランジスター
通常OLED
バリア層
陰極
PENフィルム
駆動用トランジスター
陽極
酸素・水分
劣化
2図 通常OLEDを用いて試作したフレキシブル有機ELディスプレー
1.はじめに
要とする。このことが,OLEDを用いたディスプレーや照
有機発光ダイオード
(OLED:Organic Light­Emitting
明の高コスト化を招く1つの要因であり,フレキシブル
Diode)は,非常に薄い有機膜を積層した自発光型のデバ
なディスプレーや照明を実現するにあたっての大きな妨げ
イスで,超薄型のディスプレーを実現することが可能であ
にもなっている。
1)
当所においても,これまでに通常OLEDを用いて,2図
一般的なOLED(以下,
「通常OLED」と呼ぶ)では,
に示すようなフレキシブル有機ELディスプレーを試作し
1図(a)に示すように,基板上に透明陽極であるインジ
てきた2)。2図の断面構造に示すとおり,各画素は画素選
ウム・スズ酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)を成膜し,
択用トランジスター,画素駆動用トランジスター,および
その上に正孔輸送層,発光層,電子輸送層などの複数の有
通常OLEDから構成されている。基板および封止フィルム
機 層 を 成 膜 し,最 後 に 電 子 注 入 層(EIL:Electron
には主にPEN(Polyethylene Naphthalate:ポリエチレ
Injection Layer)および陰極を成膜する。外部から素子
ンナフタレート)フィルムを用いており,ディスプレー内
に電圧を印加することで,陰極から電子,陽極から正孔が
の通常OLEDのEILおよび陰極を大気中の水分や酸素から
注入され,発光層で再結合する。この再結合によって有機
守るためのバリア層も形成している。通常OLEDの場合,
分子が励起され発光する。通常OLEDに用いられるEIL
水蒸気透過率10−6 g/m2/day程度,酸素透過率も同程度の
や陰極の材料は,アルカリ金属(リチウム(Li)
,セシウ
厳密な封止が必要とされている3)4)。形成したバリア層の
ム(Cs)
,バリウム(Ba)
)やアルミニウム(Al)など,
バリア性は評価していないものの,長期間大気中に保存し
り,フレキシブルディスプレーに最適な表示技術である 。
*1
が小さく活性の高い材料であるため,大気中
たディスプレーには発光しない部分が現れ,大幅な劣化が
では酸素や水分の影響を受けて陰極部が酸化することなど
観測された。これは,試作したディスプレーのバリア性が
仕事関数
により劣化してしまう。したがって,通常OLEDを製品に
用いる場合には,ガラスや接着剤を用いた厳密な封止を必
*1 物質の表面から1個の電子を無限遠まで取り出すのに必要な最小の
エネルギー。
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不十分であったため,2図に示すような劣化が観測され
Orbital)のエネルギーが約5.5 eV程度の材料が多く,ITO
たと考えられる。
の仕事関数とのエネルギー差が小さい7)∼9)。このため,
水蒸気透過率10−6 g/m2/day程度の高いバリア性を示す
ITOから正孔輸送層に正孔を注入することは容易である。
バリア層の報告例もあるが,窒化シリコンなどの硬い材料
このように,ITOから有機層へ効率的に直接電子を注入
を用いている場合が多く,フィルム上に形成した場合に
するためには,それに適したEILが必要である。そこで
は,曲げに対する耐性が不明確である。また,大面積の基
我々は,3章で述べるように,EIL材料に依存したiOLED
板上に均一かつ高品位なバリア層を形成できるかといった
の特性を評価した。その結果,iOLEDに適したEIL材料を
懸念もある。したがって,PENなどのフレキシブル基板
見いだし,通常OLEDと同等の発光効率を持つiOLED
を用いたフレキシブル有機ELディスプレーの長寿命化が,
の開発に成功した。また,iOLEDは通常OLEDに比べ酸
実用化のための最重要課題となっている。
素や水分に強いと提唱されてきたが,それを実証した結果
はこれまで報告されていないため,4章で述べるように,
2.ITOを下部陰極として用いる
逆構造有機ELデバイス
iOLEDの大気安定性についても評価した。さらに5章で
述べるように,iOLEDを用いたディスプレーの試作も
この課題に対する解決策の1つとして,近年,アルカ
行った。
リ金属などの活性の高い材料を使わない逆構造OLED
(iOLED:inverted OLED)が提案されている5)6)。この
3.電子注入層に依存したデバイス特性
iOLEDは,1図(b)に示すように,通常OLEDとは電極
3図にEIL材料を変えた場合のiOLEDの特性を示す。
の積層構造が逆である。例えば,基板方向から光を取り出
3種類のEIL材料であるEIL­I∼IIIを用いたiOLEDを,
すボトム・エミッション型のiOLEDの場合,基板上に成
それぞれiOLED­I∼IIIとする。発光材料には赤色のリン
膜したITOを陰極として用い,ITO上にEILを成膜する。
*3
10)
光材料であるIr
(piq)
3 を用いた 。また,比較のために,
その上に順次,発光層などの有機層を積層する構造とな
同じ発光材料を用いた通常OLEDの特性も示している。
る。
3図に示すとおり,iOLEDの特性はEILに大きく依存
このような逆構造のデバイスでは,有機ELデバイスの
する。iOLED­Iでは最高輝度が5cd/m2 *4しか得られて
長寿命化が期待できる。それは,ボトム・エミッション型
いない(3図(a)
)
。これは,EIL­Iを用いた場合には,
のiOLEDでは,ITOを陰極として使うことで,陰極にAl
陰極であるITOから有機層への電子注入が困難なためであ
などを用いる通常OLEDに比べて,陰極の大気安定性が大
る。これに対し,iOLED­IIIでは低い印加電圧で高い輝度
きく向上するためである。さらに,その上に積層するEIL
が得られており,EIL­IIIによりITOから有機層への電子
に不活性な材料を用いることができれば,酸素や水分に強
注入が促進されていることが分かる。このiOLED­IIIは通
いデバイスを実現することができる。これにより,バリア
常OLEDと同程度の輝度−電圧特性が得られている。
性の高い硬い封止材を使う必要性が軽減するため,フレキ
シブル有機ELディスプレーにおいて特に大きなメリット
また,外部量子効率*5もEILに大きく依存する(3図
(b)
)
。iOLED­Iでは外部量子効率が1%にも満たないが,
iOLED­IIでは約11%,iOLED­IIIでは約15%が得られて
が得られる。
iOLEDの研究における最大の課題は,適切なEIL材料の
いる。通常OLEDの外部量子効率もiOLED­IIIと同等で
開発である。ITOを透明陰極として用いる場合,一般には
あり,EIL­IIIを用いることで,通常OLEDと同等の発光
ITOから有機層に直接電子を注入することは非常に困難で
効率が得られていることになる。
ある。これは,ITOの仕事関数の値と,有機層の電子を受
け取る準位 で あ る 最 低 非 占 有 軌 道(LUMO:Lowest
Unoccupied Molecular Orbital)とのエネルギー差が大
*2
きいことによる。ITOの仕事関数は約5eV
であり,一
4.大気安定性の評価
通常OLED,iOLED­II,iOLED­IIIの3種類のデバイ
スの酸素・水分に対する耐性を評価した。通常OLEDの発
般的な有機ELデバイス用の電子輸送材料のLUMOのエネ
ルギーは3eV程度であるため,約2eV程度の電子注入障
壁が界面に存在する7)∼9)。
通常OLEDの場合はITOから正孔輸送層に正孔を注入す
るが,この場合には正孔輸送層の正孔を受け取る準位であ
る最高占有軌道(HOMO:Highest Occupied Molecular
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*2 electron volt:エネルギーの単位。1eVは,1Vの電位差がある自
由空間内で電子1個が得るエネルギー。
*3 トリス(1−フェニルイソキノリナート−C2,N)イリジウム
(III)
:
tris[1­phenylisoquinolinato­C2,N]iridium
(III)
。
*4 cd/m2:1平方メートルあたりに照射される光量。
*5 発光層に注入されたキャリヤー数に対して,発光素子の外部に放射
される光子数の割合。
通常OLED
104
20
輝度(cd/m2)
外部量子効率(%)
iOLED−III
(EIL−III)
103
iOLED−II
(EIL−II)
102
101
100
iOLED−I
(EIL−I)
iOLED−III
(EIL−III)
15
10
通常OLED
iOLED−II
(EIL−II)
5
10−1
iOLED−I
(EIL−I)
10−2
0
5
10
0
10−1 15
100
101
102
103
104
輝度(cd/m2)
印加電圧(V)
(a)輝度−印加電圧特性
(b)外部量子効率−輝度特性
3図 EIL材料を変えた場合のiOLEDの特性
バリアフィルム
通常OLEDでは陰極
iOLEDでは陽極
ガラス枠
有機層
封止
発光面
ガラス基板
3mm
m
3m
紫外線硬化樹脂
通常OLEDでは陽極
iOLEでは陰極
発光
4図 大気安定性の評価手法
光 材 料 に もIr
(piq)
3を 用 い,EILに は フ ッ 化 リ チ ウ ム
(LiF)
,陰極にはAlを用いた。
と,15日経過時からダークスポットと呼ばれる黒い点の
劣化が顕著に観測され,約100日経過すると発光面積が半
大気安定性の評価手法を4図に示す。プラスチック基
分程度になっている。このダークスポットの発生原因は,
板上にバリア層を形成したバリアフィルムとガラス枠とを
大気中の酸素や水分によるLiFやAlの劣化が主であると考
用いて窒素(N2)を充填したボックス内に,作製した各
えられている。
種の有機ELデバイスを封止した。これを大気中で保存し,
次にiOLED­IIの結果に注目すると,通常OLEDよりは
発光面の時間経過を観測した。有機ELデバイスを作製し
劣化速度が遅いものの,100日以上保存すると顕著なダー
た基板とガラス枠との間,およびバリアフィルムとガラス
クスポットが見られる。一方,iOLED­IIIでは250日以上
枠との間の接着には,紫外線硬化樹脂
*6
を用いた。今回
−4
2
ほとんど劣化が見られず,現在もなお観測を続けている状
g/m /day
態である。今回,バリアフィルムを用いた評価を行うこと
程度であり,この程度のバリア層であれば,大面積にも均
でiOLEDの 高 い 大 気 安 定 性 を 確 認 で き た。し か し,
一に成膜できるとされている。このような封止構造を用い
iOLEDであればすべて劣化しにくいというわけではなく,
ることで,大気中の微量の酸素や水分が有機EL部に侵入
iOLED­IIの結果から,その大気安定性は電子注入材料の
し,それらがデバイスの劣化に与える影響を観測すること
種類に依存することがわかる。今回,EIL­IIIを用いるこ
用いたバリアフィルムの水蒸気透過率は10
ができる。
評価結果を5図に示す。通常OLEDの劣化に注目する
*6 紫外線の光エネルギーに反応して液体から固体に化学的に変化する
合成樹脂。
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報告
有機EL構造
大気中保存時間
1日
15日
51日
103日
2日
20日
48日
115日
1日
26日
104日
250日
通常OLED
iOLED−II
iOLED−III
5図 大気安定性の評価結果
選択用トランジスター
iOLED
ガラス基板
駆動用トランジスター
基板
画素数
ガラス
320×240
赤単色
精細度
80ppi
画素ピッチ
0.318mm
輝度
100cd/m2
6図 iOLEDを用いたディスプレーの試作
とで,高い発光効率が得られるともに,比較的高い大気安
検証したが,今後はiOLEDを用いたフレキシブルディス
定性も確認できた。フレキシブルディスプレーへの応用を
プレーの試作も行う予定である。
考えた場合には,EIL­IIIのような材料が適切であると言
6.まとめ
える。
酸素や水分に活性の高い材料を電極に使わないことに
5.iOLEDを用いたディスプレーの試作
今回のiOLEDのディスプレーへの適用性を検証するた
*7
めに,InGaZnO
プレーン
をトランジスター材料に用いたバック
*8
上にiOLEDを作製 し,動 画 表 示 を 行 っ た
11)
よって,大気安定な有機ELデバイスを実現した。今回,
不活性な電極であるITOを下部陰極に用いるiOLEDに適
したEIL材料を見いだした。最適化したiOLEDの外部量
子効率の最大値は,約15%と非常に高い値が得られた。
(6図) 。基板にはガラスを用いており,画面サイズは5
また,バリアフィルムを用いて大気安定性を評価した結
型,画素数は320×240画素(赤単色)
,フレーム周波数は
果,通常OLEDは約15日で劣化が観測されたのに対し,
60Hzである。画面全体において動画表示を確認すること
最適化したiOLEDは同条件下で約250日間劣化が観測され
ができた。輝度は100 cd/m2程度である。線欠陥が見られ
るものの,これは配線の短絡に起因するものである。
今回は基板にガラスを用いてディスプレーへの適用性を
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*7 インジウム・ガリウム・亜鉛酸化物。
*8 トランジスターが形成された基板。この基板上に有機ELなどの表示
素子を形成することによりディスプレーが完成する。
なかった。さらに,開発したiOLEDを用いて5型有機EL
提案したような大気安定な有機ELデバイスが必要不可欠
ディスプレーを試作し,ディスプレーへの適用性を確認し
である。今後はフルカラーのディスプレー実現に向けて,
た。
大気安定な緑色・青色デバイスを開発する予定である。
プラスチック等の柔軟な基板を用いたフレキシブルディ
スプレーの実現,
そして家庭への普及のためには,
本研究で
参考文献
なお,iOLEDに適したEILの開発は(株)日本触媒との
共同研究で行った。ここに感謝する。
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ふかがわひろひこ
し み ず たかひさ
深川弘彦
清水貴央
2007年入局。同年から放送技術研究所におい
て,フレキシブル有機ELディスプレーの研究
に従事。現在,放送技術研究所新機能デバイ
ス研究部に所属。博士(工学)
。
2010年入局。同年から放送技術研究所におい
て,有機EL,フレキシブルディスプレーの研
究に従事。現在,放送技術研究所新機能デバ
イス研究部に所属。博士(工学)
。
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