1 9 4 新潟 医学会雑誌 第1 2 3巻 3 外科療法 を行 った頭頚部粘表皮癌の治療成績 新垣 普 ・三上 俊彦 ・金丸 祥乎 船山 昭典 ・新素 養意 ・小用 茸滞 享子 ・牽藤 力 ・杯 陽平 孝文* 新 潟 大学 大 学 院 医 術学 総 合 研 究 科 口腔生命科学専攻 顎顔 面再建学講座 組織再建 口腔外科学分野 同 顎顔 面放射線学分野 * 粘表皮癌 は 腺 様嚢胞癌 に次 いで 多 い 唾液腺悪性 第 4号 平成 2 1年 ( 2 0 0 9 )4月 年間制御 されている. 〔 症例 2〕3回の GKで計 18カ所の転移巣 を治 療 した太細胞肺癌.縦隔 リンパ 節や副腎への転移 0カ月後完 もあったが,化学療法 も奏功 し,8年 1 全寛解 . 〔 症例 3〕2回の GKを施行 した胃癌の脳転移. 初回 よ り 5年 9カ月後腰痛 は完全に消失 し照射部 に白質障害 も認めない. 〕肺腺癌の小脳転牲 3回( ) ) 捕. l i l . 術 と仝 〔 症例 4 ら構成 され る.治療法は他の唾液腺悪性魔境 と同 脳照射 後の再 発で,延髄 に接す る魔境 も認めたが, 2回 目の GK後 3年 10カ月の現在 も腺癌再 発 な 様 に外科療法が主体 とされている. く,山登 りも楽 しめている. 腫壕 で,組織学的には粘液細胞 と扇平上皮細胞か 過去 36年間に治療 を行 った頭頭部粘表皮癌 21 脳転移 に対す る GK治療 は,原発巣 に対す る積 症例 ( 男性 1 0例,女性 11例)の治療成績 につい 極的な治療 を進めて行 く上で も,治療期間が短 く, て検討 した.原発部位 は頬粘膜 6例,口蓋 4例, 負担 が少 ないこと,複数回治療 も可能で あること 歯 肉 園槽部 3例,舌,口底,咽頭 がそれぞれ 2例 など有利 な点が多い. 0例,T3,T4が であった.T分類 は,T15例,T21 それぞれ 3例 で,臨床 的に頚部転移 を認めた もの は 6例であった.治療法は外科療法以外に,放射 線併用療法が 8例,また,最近の症例 では化学療 法の併用 も行われていた. 原発巣再発 3例,後発転移 3例,遠隔転移 が 2 例 に認め られ,切除断端陽性例 に多かった.組織 学的頭部転移 は 9例あ り,複数個の転移例 が多か 5 癌性髄膜炎に対する髄注化学療法 高橋 英明 .五十嵐 憂患 ・吉田 誠 ・ 県立がんセ ンタ-新潟病院脳神経 外科 癌性髄 膜炎に対 して QOLの向上 を目的 に pa 巨 l i a も 豆 veな髄注化学療法 を試みたので報告す る. 20 06年 5円か ら2008年 4月まで,細胞診 にて った.原病死 は 6例 に認め られた.21症例 の 5年, 癌性髄膜 炎の診断がな され た 23例 を対象 と した. 1 0年,20年生存率はそれぞれ 7 1%,71%,57% 原発 は乳癌 1 5例,肺癌 3例,上 部消化管 3例,そ で あった. の他 2例 であった.治療 方針 として,治療前髄液 assVが証 明 され たの ち, 検 査 に よ り細 胞 診 cl Met hot r e xa t e20mg,Ay a-C i5m軌 Pr edoni ne L l あきらめない癌治療 ・転移性脳腫痔 に対する 20mg/body/5 mlを腰椎 穿刺 にて 3回施 行 した. 髄液の細胞数 と蛋白濃度 を評価 した.3回の髄注 佐藤 光弥 ・森井 研 ・長谷川霧士 五十川瑞穂 * 北 日本脳神経外科病院脳神経 外科 新潟 大学脳研究所脳神経外科 * 当院で ガ ンマナイフ ( GK)治療 を開始 して 10 年 が経過 した.1, 797例 の転移性脳腫壕の経験 か 化学療法 が行 えた完遂群 は,11例 拍8%)で あ った.脱 落群 1 2例 の MS Tは 4週 で,完 遂群 の MS Tは 15週 ( 8週-46週)で あった.髄液細胞 数 は,初回 1 8 9か ら,1 39,7 8,7 6と減少 し,髄液 蛋白は 360,28 6,23 4,1 6 6,1 80と推移 した.髄液 蛋白が 200以下で臨床症状 としての頭痛,畷畦は ら確証 を得 た GKの威 力 につ いて,4例 を望示 し 見 られな くな り,在宅可能 となる例 が多か った.3 て報告す る. 回の短期間髄注化学療法では髄液細胞診陰性化は 〔 症例 1 〕肺腺癌の小脳転移で同一部位 に 2回の GKを施行.病変部 に 2度の小 出血 を認めたが 10 認め られ ない ものの,症状緩和 は得 られ一時的な が ら在宅 ケア可能 とす ることがで きた.
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