FX/CFD モーニング・レポート

2015 年 1 月 30 日
FX/CFD モーニング・レポート
水谷文雄( FOREX.COM スポンサード・コメンテータ)
市況概況:RBA、RBNZ 利下げ論強まる→オセアニア通貨安
SNB 介入観測→スイスフラン安
RBA(豪準備銀行)、RBNZ(NZ 準備銀行)の利下げ論が次第に強まってきているようです。その結果オセア
ニア通貨(豪ドル、NZD)の下げ圧力が強まっていると言えます。まずは来週火曜日に迫った RBA です。現
在政策金利(Cash Rate)2.50%です。インフレ率は 1.7%です。12 月の声明文では、「period of stability in
interest rates 金利の安定期間」と考えるのが賢明な選択肢としています。しかし次第に利下げ圧力が強まっ
てきているようです。現在はインフレ目標の 2~3%の範囲内ですが、原油価格の下落、中国の景気巡航速度
と減速気味、豪経済の景気後退感が強いなどの要因から、利下げに踏み切るのではとの観測が強まる状況と言
えます。海外の中銀では、隣国の RBNZ が利下げ、利上げの選択肢のあるとして、利下げの観測もあるようで
す。そして ECB(欧州中央銀行)の量的緩和、衝撃的だったのが BOC(カナダ中銀)の利下げでした。同じ資
源国と同様の経済状況ではとの発想があります。もしや利下げに踏み切る可能性もあると見て豪ドルに対応し
た方が良いのではと思います。
RBNZ の声明文から、利下げ論が渦巻く市場環境
と言えます。NZ 主要紙では、「利下げのドアが
開かれる」との見出しが躍っています。現在政策
金利(OCR)は 3.50%です。年末までに 0.25%
(3.25%)利下げが 80%、0.50%(3.00%)が
40%となる確率で市場は織り込んでいるとしてい
ます。インフレ率は現在 0.8%です。RBNZ のイ
ンフレ目標は 1~3%です。中間位置に軟着陸さ
せるというのが RBNZ の目標です。現在は下限を
下回っています。その意味では利下げ論が渦巻く
のは自然な流れです。声明文での利上げが予想さ
れるとの文言が取り除かれ、either up or down と
わざわざ記して、市場は利下げではとの方向に向
ってしまったようです。次回 RBNZ 金融政策委員
会は 3 月 12 日です。
SNB(スイス国立銀行)は引き続きスイスフラン売り介入をしているようです。対ユーロでは 1.04 ミドルまで
スイスフラン安となっています。スイスフランの上限撤廃発表後、シュルンブフ・スイス財務相の、「スイス
企業はユーロ=1.10 スイスフランに慣れることができる。」と発言しまして、筆者は強く印象に残っています。
この水準辺りまでスイスフラン安に持って行こうとしているのではと思います。やはり 1.20 撤廃の影響が当
局の思った以上の衝撃であったようで、1.10 との数字を持ち出したのでしょう。スイス輸出企業、観光産業の
打撃は大きい。従って SNB のスイス売り介入が続きます。
独 1 月消費者物価指数-1.0%前月比、-0.3%前年比と、共に悪くユーロ安の方向性を正当化しています。原
油価格安の影響が強い、そして今日のユーロ圏消費者物価指数でもマイナスの数字が予想される。
昨日はデンマーク中銀が政策金利(-0.35%)を 0.15%引下げ、-0.50%にしました。2 週間で 3 回目の利下
げ発表です。ユーロに何としても連動(ペッグ)したいのでしょう。利下げの動きがあるかどうか注目された
SARB(南ア中銀)、メキシコ中銀はそれぞれ金利据え置きを発表しました。
米国市場では新規失業保険申請件数 26.5 万件と非常に良い数字、反対に米 12 月中古住宅販売成約-3.7%前
月比とこちらは悪く、米金融市場の方向性は見られなかったようです。前日の FOMC(米連邦市場公開委員会)
の声明文の解釈をどの様にするかにまだ翻弄されているようです。筆者は 6 月利上げ論に迎合する方向で金利
を読みます。その結果のドルの動きではと思います。
今朝発表の日 12 月全国消費者物価指数 2.4%前年比、除生鮮 2.5%前年比、日 12 月失業率 3.4%とほぼ予想通
りです。NZ:12 月住宅建設許可-2.0%前月比とこちらは前月 10.0%からは悪い。変動の激しい数字であるこ
とを割り引いて考えたい。不動産業界が悪いと考えるとインフレ率は押さえられる。NZD 安。
今日の注目点: ユーロ圏消費者物価指数、米 GDP、日曜日の中国 PMI
アジア時間帯では兜町の動きに注意。欧州時間帯では、独 12 月小売売上高指数(予想 0.3%前月比、3.6%前
年比(前回 1.0%、-0.8%))、ユーロ圏 1 月消費者物価指数・速報値(予想-0.5%前年比(前回-0.2%))、
ユーロ圏 12 月失業率(予想 11.5%(前回 11.5%))、スイス 1 月 KOF 景気先行指数(予想 94.7(前回
98.7))に注意。ロシア中銀が政策金利(予想 17.00%据え置き)の発表も。
米国時間帯では、米第 4 四半期 GDP(国内総生産)・速報値(予想 3.1%前期比年率(前回 5.0%))、米第 4
四半期個人消費・速報値(予想 4.0%前期比(前回 3.2%))、米 1 月シカゴ購買部協会景気指数(予想 57.8
(前回 58.3))、米 1 月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値(予想 98.2(前回 98.2)に注意。ローゼング
レン・ボストン連銀総裁(ハト派)の講演が予定。
日曜日(2 月 1 日)には中国 1 月製造業 PMI(予想 50.2(前回 50.1))、中国 1 月非製造業 PMI(前回 54.1)
に注意。月曜日早朝:中国 1 月 HSBC 製造業 PMI 改定値(前回 49.8)にも注意したい。
為替見通し: ドル円もみ合い、オセアニア通貨安継続
ドル/円:117.60~118.80 米債利回りの方向性が出ていません。従ってレンジ相場となっています。オセア
ニア通貨中心にクロス円での円買い需要もあり、上値は押さえられます。下記は日足チャートです。ギャンチ
ャートで見ると、7 月 18 日安値 101.08 起点の 2x1(119.89)とは距離を保っている。また下値サポートライ
ン(117.40)を引きました。昨日の時間足チャートを参考にしてください。この水準では輸入業者、底値拾い
の参加者のドル買い注文が並ぶと推測され、堅い水準と言えます。下段のストキャスティックスは中立圏で上
方転換する動きに。時間足で見ると、20 本 EMA は上方曲線となっています。MACD は高値圏でデッドクロス
示現となっており、短期的調整局面ではないかと思います。
2
ユーロ/ドル:1.1270~1.1390 小動きのユーロ相場です。対スイスフランでのユーロ買い、対オセアニア通
貨でのユーロ買いなど、先安観があるユーロですが、他の通貨との兼ね合いから短期的ユーロ買いの動きにな
っているようです。今日のユーロ圏消費者物価指数は注視したい。再度のユーロ売りのきっかけになる可能性
があるのではと思います。チャート的には、5 日移動平均線(1.1304)がサポートになっているようです。線
自体も上方曲線となっています。ボリンジャーバンドのミドルバンド(1.1551)までの上昇力はないのではと
思います。ストキャスティックスは上昇基調を保っています。上値では売り方針で良いのではと思います。時
間足では、20 本 EMA は水平方向です。ユーロ売りと思う参加者と、対スイス、オセアニア通貨でのユーロ買
いの動きの参加者の注文が拮抗しているのかもしれません。
ユーロ/円:133.30~134.50 対ドルでの短期的ユーロ買戻しの動き、円安復帰かの動きで、クロス円ではユ
ーロ買いの動きになっている。対ドル相場同様に、5 日移動平均線(133.44)がサポート、ストキャスティッ
クスは上方基調を続けています。一時的な利食いのユーロ買戻しではと解釈したい。上値ではユーロ売り方針
で良いのではと思います。
ポンド/ドル:1.5020~1.5140 こちらは素直にポンド売りの流れになってきているようです。カーニーBOE
総裁は、利上げの視野はなさそうな印象です。ボリンジャーバンドの上下バンド幅が急速に狭まってきており、
今後の大きな変動が予想されます。注目したい。やはり下方向ではないかと思います。
豪ドル/ドル:0.7720~0.7820
RBA は来週利下げするのではとの観測から、豪ドル下げを強めている相場
となっています。下記は日足チャートです。ギャンチャート分析では、9 月 5 日高値 0.9401 起点の 1x1
(0.8090)をレジスタンスに、豪ドル安が進むと見るのがビッグピクチャーです。スティーブンス RBA 総裁
が希望の 0.75 が視界に入ってきています。5 日移動平均線(0.7858)をレジスタンスにボリンジャーバンド
の下限バンド(0.7754)に沿ったバンドウォークが鮮明です。下段のストキャスティックスは下値圏にとどま
ります。相場に素直に対応したい。時間足で見ると、20 本 EMA は下方曲線となっています。ローソク足との
関係を見ると、現在は短期的豪ドル買戻しの動きと思います。MACD もゴールデンクロス示現と買戻しの動き。
MACD の動き、EMA との関係を見て、豪ドル売り方針継続。
豪ドル/円:91.40~92.40 対ドルで豪ドル安が鮮明となり、クロス円も豪ドル安の動きとなっています。5 日
移動平均線(92.75)をレジスタンスに、ボリンジャーバンドの下限バンド(91.54)に沿ったバンドウォーク
の動きと言えます。本邦投資家の中には中期的ポジションの損切執行の動きも見られるのではと思います。
3
NZD 相場:昨日の RBNZ の声明文を受けて、利下げ論が渦巻き、NZD 安の動きを強めています。豪ドル同様
に、5 日移動平均線(0.7345)をレジスタンスに、ボリンジャーバンドの下限バンド(0.7218)に沿ったバン
ドウォークの動きを継続しています。対円相場で見ると、こちらの 5 日移動平均線(86.74)がレジスタンス、
下限バンド(85.09)に沿ったバンドウォークの動きを継続している。Sell on rally の展開ではと思います。
CFD 見通し:NY ダウ平均は 90 日移動平均線に注目
90 日移動平均線(17,457)を下回るかどうかが注目です。昨年 12 月以来多少の下落はあっても大きくは下回
らなく戻る動きと、サポートとして機能しています。FOMC は 6 月利上げを中心にして動きそうです。利上げ
は悪材料ですが、米経済が上昇していることは米株式市場には追い風です。90 日移動平均線がサポートされ
れば、ボリンジャーバンドの上限バンド(17,862)方向が見えてくるのではと思います。
本レポートにおける情報および意見は、一般的な情報であり、当社の金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。
同情報及び意見は、事前の連絡なく変更されることがあります。本レポートは、特定の読者の投資目的や財政状態またはニーズを
考慮して作成されたものではありません。過去の価格動向や相場水準に関する記述は当社の分析をもとにした情報であり、将来の
価格動向や相場水準を表明または保証するものではありません。ここに掲載された情報は信頼できる情報源から入手したものです
が、その正確性、完全性を保証するものではなく、当該情報または意見を信頼したことに起因して発生するいかなる直接的、間接
的または結果的損害について、当社はいかなる責任も負いません。
先物、オプション、外国為替、その他のレバレッジを利用した金融商品は重大な損失を生じるリスクを持っており、すべての投資
家に適しているとは限りません。証拠金を利用した取引は、預託した金額以上の損失を生じるリスクあります。レバレッジをかけ
ればかけるほど、リスクが増加します。取引を開始する前に、ご自身の収益目標、投資経験、リスク許容度を注意深く考慮して下
さい。なお、当社の書面による許可なく、本レポートを配布、複製することはできません。
4