何が原因で急死するのか VF

14/09/18�
未病社会の診断技術研究会
何が原因で急死するのか
■ 全死亡のうち、約2割が突然死
突然死の実態と、回避への取り組み
国家公務員共済組合連合会 立川病院院長
日本循環器学会AED検討委員会委員長
減らせ突然死プロジェクト委員長
三田村秀雄
・心臓発作
・呼吸停止(食物/吐物による窒息、ふぐ中毒)
・肺塞栓(エコノミークラス症候群)
・大出血(大動脈破裂/解離、消化管出血)
・脳卒中(くも膜下出血)
■ 心臓突然死は交通事故死の10倍
日本における心臓突然死の実態
2012年
心肺停止時:何が起こったのか?
電気的故障とは・・・
心肺停止で救急搬送127,866
毎日200人 心臓が原因 73,023
6割
市民が目撃 23,797
1/3
1ヶ月生存 2,736
1割
徐脈性
呼吸停止、大出血、ショック
(心臓以外が原因)
頻脈性
目撃されれば九死に一生
心臓が原因(心原性)→ 心室細動
AMI, angina, spasm coronary anomaly, Kawasaki�
電気興奮が多すぎても血液がうまく流れない
チャネルに異常
なし(ECG正常)
心筋に異常
なし
commo7o cordis�
LQT, Brugada CPVT(normal ECG)�
心停止
3秒でめまい、5秒で意識消失して倒れ、10秒で呼吸停止
VF
チャネルに異常
あり(先天性)
1秒
血圧
+虚血
+衝撃
心筋に異常
あり
OMI, myocardi7s DCM, HCM, ARVC CHD, VHD +自律神経
チャネルに異常
あり
検診の心電図で異常
赤字:生活習慣病対策で予防可能
1�
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心臓突然死の原因
大人:Brugada
子供:LQT
大人:OMI, DCM
遺伝子不整脈病
器質的心疾患でEF<40%
2%
13%
無症状、検診で異常なし
大人:AMI, 冠れん縮
子供:
冠動脈奇形
LQT,CPVT,IVF
(心筋炎)
(心臓震盪)
未診断(未病)
45%
突然心停止の前、いつ、どんな症状があったか
%�
20 18 胸痛
16 胸苦しさ
14 失神
12 動悸
10 8 6 4 器質的心疾患でEF>40%
40%
2 0 2-­‐3min 大人:IHD, HCM
子供:HCM, CHD
<1hr <24hr >24hr Nishiyama C, Resuscita7on 2013;84:558�
Wellens HJJ, Eur Heart J 2014;35:1642
前兆のないケースが大多数
破裂しそうな粥腫を画像診断や血液で見つけられるか?
でも、その検査を無症状の人に
何ヶ月毎に行うべきなのか?
心室細動を止める
には電気ショック
(除細動器が必須)
突然死予防は何が問題か?
一般健常者
AED
冠危険因子保有者
WCD
AMI+HF後3ヶ月
心不全 EF<35%
心停止蘇生例
ICD
MI既往+EF低下+VT
0 5 10 15 20 25 30�
発生率(%)
0 10万 20万 30万�
総数/年
2�
14/09/18�
通報まで2分+到着まで8.3分+到着後1分 で間に合うのか?
市民
電気ショック
による救命率
救急隊
救
命
率 50
%
医者
)
5分
100
(
100%
90
80
70
60
50
0分
・・救命の主役
(除細動器を使えば)
0
10
5
15
心停止から電気ショックまでの時間(分)
10分
0
Keio University School of Medicine
目撃された心原性心停止の救命率
埋め込み 着用
手伝い
救急隊を待つか vs 自分が動くか
%�
ICD
必要
不要
不要
WCD
不要
必要
不要
35 AED
不要
不要
必要
25 現時点では予知予防が困難な心臓突然死を回避するには
・VF発生後の迅速な除細動
・現場の市民によるAED活用
45 1ヶ月生存率
41.4�
40 87%�
30 20 15 10 5 14.2�
8.6�
68%�
52%�
0 119番のみ
心肺蘇生術
社会復帰可能
AED使用
総務省消防庁2012年集計
AEDがもたらしたパラダイムシフト
AEDのおかげで命が救われた
それだけではない・・・
・究極の医療ともいえる救命が、素人の市民でも
速やかにAEDを使えば十分に可能
心停止がなければ診断できなかった
心停止がなければ予防治療ができなかった
・救命の成否を決めるのは、誰が(プロかアマか)、
ではなく、電気ショックをいかに早く行うか
・救える命を救うには、医学の推進、医療環境の
整備だけでなく、市民によるAEDの活用が必須
1.植え込み型除細動器(ICD)や、アブレーション等
より確実な治療の恩恵に与れる者を増やした
副島先生
2.突然死を起こす病態、原因究明に貢献
清水先生
3.突然死を起こさない安全な創薬開発に寄与
福田先生
3�