新潟原動機株式会社

新潟原動機株式会社
住所
〒101-0021 東京都千代田区外神田 2 丁目 14 番 5 号新潟原動機ビル
ホームページ URL
http://www.niigata-power.com
会社概要
1.
創立
2003 年 2 月
資本金
30 億円
業績
売上高:635 億円、経常利益:58 億円(平成 24 年度実績)
従業員数
893 名(平成 25 年 3 月)
事業内容
① ディーゼルエンジン,ガスエンジン,ガスタービン,Z ペラ(特殊推進装置),発電装置,船舶システム,
の開発,ガイスリンガ継手,燃料噴射関連機器,潤滑油清浄機,鋳造品の開発・生産及び販売
② 上記製品のメンテナンス
2.
会社の特色
当社はディーゼルエンジン,ガスエンジン,ガスタービンの原動機及び特殊推進装置 Z ペラをキーハードとして,顧客
のニーズに合わせ,これら本体の供給や発電装置及びプラントや舶用システムとして提供し,好評を博している。海上保
安庁巡視艇への高速エンジン納入や病院,空港などの重要施設へのガスタービン非常用発電装置を納入して国土を護るこ
とや人名を救う役割を任されたり,国内離島や海外途上国の発電所に発電装置を納入したり,JR や民間鉄道の気動車へ
エンジンを納入して生活を支えることで貢献している。これらの結果として,市場でのシェア向上を図っている。さらに,
発電等に使用される陸用機関や船舶に使用される舶用機関でも排気エミッション等の環境対策は最重要課題であり,当社
での生産そのものも含め環境負荷低減に積極的に取り組んでいる。
また,スピードのある目標達成を明るい職場作りの中で取り組んでおり,当社が大学・大学院卒の新卒採用を開始して
から 100 名以上が入社し,現在もほぼ全員が日々の業務に取り組んでいる。
3.
3.1
技術開発・製品開発例の紹介
世界トップクラス燃料賞比率 28AHX 型中速ディーゼル機関開発
舶用機関においても IMO(国際海事機関)の NOx 規制が厳しくなり,規制をク
リアした状態で燃料消費率を改善するのは困難であった。当社の次世代主力中
速機関として,排気エミッション規制を満足するとともに燃料消費率も改善す
る機関の開発を行った。3D-CAD 設計とともに,FEM 構造解析や CFD 流体解析,
シミュレーション解析等を駆使して開発し,運転試験で世界トップクラスの燃
SMM2010 に展示された 6 シリンダ 28AHX
料消費率を含め目標を達成した。世界で舶用機器最大規模の SMM ハンブルグ展示会において,本機関の実機を展示し,好
評を博した。
3.2
世界トップクラス効率 28AG 型ガスエンジン開発
当社は環境対策の一環としてガスエンジン開発を継続して行っているが,世界
トップクラスの効率を目標として 28AG 型ガスエンジンの開発を行った。研究開
発成果として, 5MW クラスガスエンジンンとして,予燃焼室要目や混合気形成
の過程の最適化,
ミラーサイクルと過給機のマッチングの最適化等で界最高の発
電効率 47.6%を達成した。
世界最高発電効率を達成した
3.3
18V28AG 型ガスエンジン
国内最大出力クラス NGT3B 型ガスタービン開発
国内の非常用ガスタービンとして最大出力クラスで,当社としても最大
出力となる NGT3B 型ガスタービンを開発した。NGT3B 型の断面を右図に示
すが,出力アップでは高温化に対する冷却が重要になってくるため,CFD
解析等を駆使して開発し,国内最大クラスの非常用ガスタービン発電装置
の開発に成功した。また,病院等で停電復帰による機関停止中に再停電が
発生しても,フルデジタルコントロールの採用等もあり停止中再起動可能
が当社非常用ガスタービンの特徴であるが,最大出力の本機関もこの性能
を達成した。
3.4
NGT3B 型ガスタービン断面図
大型 ZP-51CP 型 ZP 開発
近年海洋開発が盛んに行われているが,これらに従事する作業船が大型化している関係から,大
型 ZP の開発が必要になり,当社の最大出力をカバーする Z 型推進装置を開発した。Z ペラの今ま
でに経験のない大型化にあたり,徹底した FEM 解析による構造解析,ベベルギヤの歯面接触パタ
ーンのシミュレーション結果等から,ハウジング等の内部部品を大型化・高出力化に対応できる
形状にした。また,外形に関しては,様々な解析や試験により,大型化に最適な形状を開発した
ZP-51CP の断面図を右図に示す。
3.5
国内初ハイブリッドタグボート開発
ZP-51CP 断面図
将来の舶用エンジンシステムを考え,排気エミッションや地球温暖化ガス削減
の観点から,回生エネルギの利用状況が異なるが,船舶の運転パターンを踏まえ
た用途によってはハイブリッドシステムの利点が出てくるため,ハイブリッドタ
グボートシステムを開発した。開発目標としては,従来同型システムに比較して,
燃料消費率を約 20%削減することにした。本ハイブリッド推進システムではタグ
ボートの運航状況により,主機関,リチウムイオン電池,ディーゼル発電機,モ
ータなどの特性に合わせた最適な推進動力源を使用するように制御することで,
エネルギ効率のムダを削減することが可能になった。また,リチウムイオン電池
を船舶用に適用するために,日本では採用実績が少ないため,安全性が最重要課
題であったが,本システムには火災等の危険性が非常に低い LiFePO4(りん酸鉄
リチウム)の電極を採用し,十分な試験で安全性を確認した。
ハイブリッドタグボートを建造して,2013 年 3 月にハイブリッドタグボート
が横浜港に就航した。
問合せ先: E-mail:[email protected]
ハイブリッドタグボート「翼」
Tel. 03-4366-1215
Fax. 03-4366-1302