解 答 - 難関私大文系専門 増田塾

2015 入試解答速報
難関私大文系専門予備校
2月6日
上智大学(文・総合グローバル学部)国語
解答と解説
解 答
(満点︓100 点)
大問一(50 点
問⼀〜問⼗︓各 4 点×10
問⼗⼀〜問⼗⼆︓各 5 点×2)
問一 d
問二 b
問三 a
問四 c
問五 a
問七 d
問八 d
問九 b
問十 c
問十一 d
問六
問十二 a
大問二(26 点)
問一(2 点)b
問二(3 点)a
問三(3 点)c
問四(3 点)b
問五(3 点)d
問六(3 点)d
問七(3 点)c
問八(4 点 各 2 点×2)1-a
2-c
問九(2 点)d
大問三(24 点)
問一(4 点 各 2 点×2)1-d
4-b
問二(4 点 各 2 点×2)2-e
3-c
c
問三(3 点)a
問四(3 点)c
問五(3 点)a
問六(3 点)b
問七(4 点 各 2 点×2)b・d
(※配点は予想配点です)
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解 説
大問一
まず、解説の際の基本ルールとして、①「できるだけ選択肢を⾒る前に本⽂中の根拠を探し確認するこ
と」、②「選択肢を種類分けして判断すること」という 2 点を説明しておく。①は、本文傍線部とそのイ
コール部分より「正解の選択肢はこの内容を踏まえたものであるはず」と、選択肢を⾒る前に答えの根
拠を本文から確定する、ということである。②について、選択肢の種類は「◎=本文と完全に一致」
「○
=本文とほぼ一致」「×=本文と矛盾する」「ナシ=本文中に書かれていない」「ズレ=本文中に書かれて
はいるが、視点や論理関係がズレている」
「△=曖昧でどちらとも取れるので他の選択肢との相対⽐較が
必要」という 6 種類で検討する。
「◎」
「○」は正解、
「△」は相対比較で正解になるときもある(例えば、
選択肢が 4 本あって、◎○が無く、△が 1 つ、×が 3 つなら△が正解になる、ということ)。
「×」
「ナシ」
「ズレ」は不正解である。
問一
傍線部中にあるデカルトは本文中の他の部分では説明されていないので、これは傍線部のみから考える。
つまり「韜晦」「闕語」の意味を問う知識問題である。「韜晦」は「本⼼や才能、地位などをつつみ隠す
こと」、「闕語」は「⽋けた⾔葉」のこと。よって正解はdである。
問二
傍線部が含まれる文の前半に「書きながらあるいは書く」につれて「考えるあるいは考えを生み出す思
惟活動の形式に従う」とあり、これが「随筆」の説明である。さらに次段落 2〜3 ⾏目にもモンテーニュ
の説明があり、そこに「筆に随って、想が産出される」とある。つまり「書く→考え」という順序であ
る。この点を説明しているのはbで、これが正解。aは「思惟活動(=考える)」に従って「表現形態(=
書く)」が成⽴する、という意味になり、因果、順序が逆だから×。cは「思想」と「精神⽣活」では「書
く」ことに触れたことにならないので×、dは「修正せずにそのまま」がナシ。
問三
問二でも触れたとおり「随録想」は 3 段落 3 ⾏目「筆にしたがって(=書く)」
「想(=考える)が産出」
されるのだから「書く→考え」という流れになる。この点をはっきり説明しているのはaであり、これ
が正解。b、cはともに「考え→書く」の順になるので×、dは「着想」「思想」とも「考え」であり、
「書く」がないので×。
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問四
傍線部の説明は同じ 5 段落の 5 ⾏目以降にある。5 ⾏目に
「考えるために書く」
「書くことが考えること」、
6 ⾏目に「それは〜芸術家の〜発想の仕⽅でもある」、8 ⾏目「書くにつれて考えが⽣まれてくる」とあ
る。これらの、特に 6 ⾏目と 8 ⾏目を満たしているのはcであり、これが正解。aは「読み⼿への配慮」
がナシ、bは「感興を重視」が 5 段落 3 ⾏目と⽭盾するので×、dは「⾃在な展開」が説明不⼗分で×。
問五
傍線部 5 は⼾坂潤⽒の引⽤部分にひかれているので、ヒントも引⽤部分(5 段落 3、4 ⾏目)から探せば
よい。すると「科学的概念の代わりに⽂学的表象を愛する」ことが「論理上の⽂学主義」だとわかる。
最も近いのはaで、これが正解。
「肩入れ」は 5 段落 4 ⾏目の「愛する」の⾔い換えである。bは「科学
的概念で構築しなければならない」
「それを揺るがす⽂学的表象」がともにナシ、cは「哲学には愛情が
⼤切」がナシ、dも「論理を伝達しやすい」がナシ。
問六
傍線部 6 には「このことは〜少しもさまたげるものではない。」とあるので、事前にある考えを持ってい
ても「このこと」=「製作するにつれて観念が湧いて出る」
「書くにつれて考えが⽣まれてくる」ことは
変わりなくおこる、という意味だとわかる。これにもっとも近いのはcであり、これが正解。aは「そ
の考えがゆるがないように」が×。「書くにつれて考えが生まれてくる」のだから「ゆるがない(=変わ
らない)」はおかしい。bは「次の手順としてその考えを詳細に記述」がナシ、dも「常に反対の考えを
もって相対化」がナシ。
問七
傍線部 7 のある 6 段落の続く部分に説明がある。2〜5 ⾏目に「仕事場の雰囲気が常に漂っている」「思
想的産出〜むき出しにさらけ出されており」「整理されてゆく過程そのものが〜あらわれている」「⼿仕
事のあとが〜⽣々しく伝えている」とある。この部分をコンパクトに⾔い換えているのがdであり、こ
れが正解。aは「生の哲学が目指されている」が 6 段落 4 ⾏目「いわゆる⽣の哲学ではないのに」に反
するので×、bは「急がず考えを丁寧に記述する意図がある」がナシ、cは「秩序正しく並んでいる」が
6 段落 3 ⾏目「むき出しにさらけ出されており」に反するので×。
問八
まず傍線部 8 の内容は、6 段落ラストの「いささかも動脈硬化に陥っていない」よりプラスの意味であ
ることをつかむ。これで「阻害」というマイナスの意味になるaは×で落とせる。さらに傍線部に続く部
分に「凝固的に固まらず、いつも未完結的な、流動的な発展曲線を⽰して」とあることから、問七でも
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触れたように「仕事、手仕事の過程がそのままあらわれている」ことを筆者はよしとしているのである。
この内容を踏まえているのはdで、これが正解。bは「思想の弾⼒性」がナシ、cについて、傍線部の
「繰り返しと⾒える」=「即物的にあらわれている」
(6 段落 4 ⾏目)だから、cのように「同等の価値
を持つ」と 2 つのものを並列で並べる表現は本⽂と⽭盾するので×。
問九
傍線部 9 直前に「読むことがそのまま考えること=書くこと」とある。傍線部の「読書」は当然「読む
こと」である。そして「読書」というのは他人が書いた本を読むことである(だから 7 段落 2 ⾏目でも
「既成体系を辿ること(つまり読書のこと)」=「考えること、書くこと」と言っている)。要するに「既
に他⼈が考えたことを読み、考えて書くことが⻄⽥哲学の性格の⼀つだ」といっているのである。この
内容にもっとも近いのはbであり、これが正解。
「既に存在する思想」が本の中に書かれている「既成体
系」のことである。「解釈」が「考えること」、それを「書く」ことで「⻄⽥哲学は⽣成」されるのであ
る。aは「発展させた」がナシ、
「中核を形成」が×。あくまで「観念遍歴」
(7 段落 1 ⾏目)
、
「既成体系
を辿る」
(同 2 ⾏目)
、
「書物遍歴」
(同 5 ⾏目)なのであって、
「中核を形成」したわけではない。cは「反
対する」が×、dは「⼿を結ぶ」が×。「⼿を結ぶ」だけでは、読んで理解して⾃分の⾝にする、という
意味合いが出ない。
問十
傍線部 10 のある 8 段落 4 ⾏目に「屈伸性のない紋切型の態度を以てしては〜本質に迫ることは到底で
きない」とあるので、
「研究者の側に要請」される態度、つまり傍線部の「⼀定の⽂学的態度」とは「屈
伸性のない紋切型の態度」の反対、つまり「屈伸性(=柔軟性)のある、型どおりでない態度」のこと。
ここまでくれば語彙⼒、⾔葉の知識量の勝負。正解はcである。他の選択肢はいずれも「柔軟性、型ど
おりでない」という意味とは異なる。
問十一
傍線部中の「このような」という指⽰語に注目。
「強引」もヒントにして前の⾏を⾒ると「出来合いの眼
鏡で〜どんな哲学でも千篇⼀律に眺める」とある。既に出来ている(=「出来合い」)眼鏡でいろいろな
「解釈や批判」(傍線部 11)をするのだから、まさに「強引」といえる。この部分を根拠として選択肢
を⾒ると、最も近いのはdで、これが正解。aは「⽂学に還元」がナシ、bの「万能性の⾼い理論を援
用」ではプラスの意味になってしまうので×、cの「自分の熟知している方法」は「出来合い」に矛盾す
るので×。
問十二
傍線部 12 とイコールになる⾔い換え部分は直前の⼀⽂のみである。ただその⽂と選択肢を⾒⽐べてもヒ
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ントは⾒えない。つまりこの設問は、傍線部と同じ意味だが別の表現に⾔い換えてある選択肢を選べる
かどうか、が要求されている。よって、傍線部と選択肢を順に⽐べていく。aは「⽣理的な特質」が「⾁
体性」の⾔い換え、
「本道を外れたこととは思われない」が「それほど些細な枝葉的事柄なのだろうか(い
やそうではない=反語)
」の⾔い換えとなっており、意味は近いのでaを正解候補とする。bは「論理性
以外のもの」が「肉体性」かどうかは決められないし、「二次的なものである」が傍線部 12 末尾の反語
部分と矛盾するので×、cの「発想の痕跡」では「肉体」という身体性を表す意味が出ない(むしろ「発
想」は形のない、頭の中のことであり「肉体」とは対義的である)ので×、dの「未完結的な部分」も「肉
体性」の言い換えにならないので×。やはり正解はaである。
大問二
問一
直訳は「(⺟上が)もう⼀度ご覧になろうとお思いになりますなら」。何を⾒ようとするのかで、a「(手
紙を)読み返したい」、b「私に会いたい」、c「法皇に会いたい」、d「都をご覧になりたい」と分岐す
るのだが、傍線部の直後に一つ目のヒント「内侍所の御事(三種の神器と重衡の交換の件)
」があり、そ
の先に、⼆つめのヒント「この世にて⾒参に⼊るべしとも覚え候はず(この世でお会いできるとは思え
ない)」とあるから、bに絞れる。
問二
「げに」は重要単語で、
「なるほど・確かに」などと訳し、相⼿の意⾒などに対する同意を表す使い⽅が
多い。ここでは、中将の手紙の中身(=中将の心情)に深く共感しているということになる。中将重衡
は、第⼀段落で、⺟親宛の⼿紙で「交換の件を(受け入れるよう)、大臣によくよく取りなしてほしい」
との旨を伝えており、それを踏まえた解答はaとなる。
問三
「私に免じて」といった表現である。
問四
三種の神器を持つことが、天皇としての正当性を意味することは、常識としてわきまえておきたい。
問五
⼤⾂殿の⾔葉は、「誠に〜ども」の出だしでおおむね理解できようかと思う。「最初は同意→逆接」とく
れば「その後に反対意⾒」と続く、譲歩逆接構⽂の典型パターンである。したがって、⼤⾂殿は⺟親の
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⼼情は理解しつつも、それを受け⼊れられないという事情を理路整然と説明していくわけである。傍線
部 5 はそのような文脈の下にあり、かつ、傍線部内に「かわいい」という意味の重要語「かなし(愛し)」
があることから、dと答えることができる。
問六
重衡を救わないなら、自分も殺してしまってくれという訴え。
「中将世になきものときかば、われも同じ
みちにおもむかんと思ふ也」というところからも、読解のヒントは得られる。
問七
「哀におぼえて、⼈々涙を流しつつ」の部分は⽂字通り、周囲の⼈々が⼆位殿の悲痛な訴えに胸を打た
れて涙する場⾯と⾒てよい。その後の「ふしめにぞなられける(伏し目がちにおなりになる)」は、「二
位殿を⾒れない、⼆位殿と目を合わせられない」ということだろう。⼆位殿が周囲の⼈に賛同を求めて
も、誰も目を合わせられないというなら、同情はしても同意はできないと言うことになろう。
問八
「知盛の〜申されけるは」とあるから、知盛の⾔葉であることは⾃明。彼の意⾒は、
「三種の神器を都へ
かへし入れたてまつりたりとも、重衡をかへし給はらん事ありがたし(たとえ三種の神器を都へお返し
申し上げても、重衡をお返しくださるようなことはほぼあるまい)」というもの。この交換は成り⽴ちそ
うにないゆえ、反対なのである。
問九
後⽩河法皇は「今様」を好んだことでも有名。そして「今様」を集めて『梁塵秘抄』を作らせたことで
も知られる。
大問三
問一
1…「⽢くて旨い」のだから、d「ごちそう」
。この⼿の⾔葉はその場で原義から考えればよい。
4…傍線部の「禄仕」は、
「貧の為にするは(貧しいがゆえにするのは)」から続く⾔葉。貧しいが故に、
「禄(給料)
」目当ての「仕官」をするということだろう。
問二
「此(これ)
」が近距離、
「彼(かれ)
」は中〜遠距離のものを指す距離感からすると、
「此=本⼼之義理」、
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「彼=物欲之心」となる。
問三
「坐皐⽐者⼋年〜(師が講義する席に座ること⼋年〜)」とあるから、a「〜塾を開き〜」が適切とわか
る。
問四
傍線部直後に「不若(〜にしかず)」とあるのも⼤きなヒント。「与A不若B」で「Aより(は)Bにし
かず」(AよりBの方がまし)といった表現となる。
問五
傍線部の「専吾所好」は、⽂構造上、
「専」を動詞と⾒なして「吾が好む所を専らにす」と読むことにな
る。この文章は儒者の手によるものだから、特に断りがなければ「自分のやりたいこと=学問」と考え
るのが⾃然で、a「〜ひたすら学問に励むこと」が適切と判断できる。
問六
「⽿」は⽂末などで「〜のみ」と読む。
「唯〜⽿(ただ〜のみ)」や「独〜⽿(ひとり〜のみ)
」といった
形になることも多い。さて、「のみ」と読むものは他に、「〜⽽已」や「〜⽽已矣」も覚えておきたい。
問七
bは「宜託孥於丈人」の部分に相当する。「孥」は妻子、「丈人」は妻の父…と注にもあるので、手がか
りは⼗分にある。dは、
「然親亡未期〜不幸」の部分に相当する。
「廬」は「いおり」などとも読み、
「粗
末な小屋・家」などを表す。
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