中学生2

長ネギの「傷害伸長」~冷蔵庫の中でなぜ伸びるか~
茗溪学園中学校
市川創大,王翔宇,青木大地,岩村里乃,齋藤絢(3 年)
担当教員
鈴木朋子,新谷浩章
[動機]
長ネギを切って冷蔵庫に入れておくと、切り口からネギが伸びているのを見ることがある。この
現象についてその実態やメカニズムを探る。
[目的]
(1)切断が細胞に与える影響を明らかにする。
(2)伸びるしくみを明らかにする。
[研究内容]
実験
切断が細胞に与える影響を明らかにする(U 字カット法)
(1)実験材料:長ネギ(ネギ属ネギ科)
切 断
ⅰ)長ネギを 5 本準備し、①~⑤とした。
葉先側
根元側
(2)方法:
p
ⅱ)図1のとおり、カミソリでネギの一部を切断した。
ⅲ)①~⑤を密封できるビニール袋に入れて、10℃に
非切断側
q
設定された恒温器内に 7 日間入れた。
ⅶ) 図1の p[切断側]側とq[非切断]側の表皮を
図1 切断方法
はがして顕微鏡で観察し、写真を撮り、その写真により細胞数と細胞の長さ(長径と短径)
を測った。観察数は、ネギ 1 本あたりそれぞれ細胞を 10 個測定した。
(3)結果
非切断平均
切断平均
図3 非切断面を基準とし
た切断面の細胞の長さ
図2
切断側と非切断側の短径の比較
4.考察
切断が細胞に与える影響は、細胞の大きさを大きくさせることではないかと考えられる。
そのことは、別の方法で得た結果と同じ結論であり、再現性がある。今回の実験では、特に
細胞の短径が大きくなったことが確認できた。切断することにより細胞が大きくなる理由と
して、植物ホルモンであるエチレンの影響を考えた。切断によってエチレンが発生し、その
エチレンの作用で細胞が大きくなるのではないかと考えられる。
中学2-①
植物の根の成長を阻害して成長が変わるのか Part2
~寒天培地を利用し,根の成長を追う~
茨城県立並木中等教育学校
田中歩(2年次),稲葉杏実(1年次)
指導教官 大村千博
【研究目的】
御室桜は背丈が低いことが知られ,その原因は,桜の下に粘土質の土壌があるからと言
われているが,まだ詳しく分かっていないと新聞にあった。私はその記事を読み,植物の
下に粘土質の土壌があると背丈が低くなることに興味をもち,研究を始めることにした。
【研究の仮説】
カイワレダイコンの茎の長さは,寒天の量が多いほど長くなるであろう。なぜなら,栄
養量が制限されないからである。根の成長方向に影響が出るため,寒天の高さにより根の
形態にも変化が出てくるであろう。
【研究方法】
材料として,カイワレダイコンを用いた。また,寒天培地の高さを変えて根の成長を阻
害することとした。試験管のなかに寒天培地をそれぞれ決まった量を入れ,その上に種子
を蒔き,8日間ほど育てた。
【結果】
種子を蒔いてから8日目
の茎の高さ(5/30)
種子を蒔いてから8日目
の根の長さ(5/30)
相関係数
約-0.74
相関係数
32mL
30mL
27mL
25mL
20mL
15mL
12mL
7mL
10mL
5mL
14
12
10
8
6
4
2
0
2mL
32mL
30mL
27mL
25mL
20mL
15mL
12mL
10mL
7mL
5mL
2mL
7
6
5
4
3
2
1
0
約 0.66
寒天の量が少ないほうが,寒天の量が多いのに比べ,主根が長く,側根が短かった。
【考察】
結果より,根がより阻害された植物のほうが主根の長さが長く,側根の長さが短かった。
このことから,根が阻害されると,その植物が養分の多く含まれている土を広い範囲で探
すために,主根が伸びたと考えられる。また,あまり阻害されていなかった植物の側根が
長かったこととしては,その場にある養分をより効率よく多く吸収するために,側根がよ
く伸び,養分が多く含まれている土を探す必要がないため主根があまり伸びなかったと考
えられる。これらのことから,植物の根は,その土地の環境によって,根の伸ばし方を変
えると考えられる。また,背丈が高くなる植物は,側根が長くなると考えられる。また,
結果より寒天培地の量が多いほど茎の長さは長くなると考えられる。
中学2-②
「コップ一杯分の水」で服用する理由
清真学園中学校
沖山 奈々(3年)
1,【目的・動機】
薬(錠剤)を服用する際、コップ一杯分の水で飲む人と少量の水や唾液のみで済ませる人
がいるが、なぜコップ一杯分の水で服用しなければいけないのか、実験を通して知ろうと
思った。そこで、その量で服用する理由を調べた。
2,【材料・方法】
材料:・コップ一杯分(200Ml)の水 35℃ ・少量(25Ml)の水 35℃ ・液体計量カップ
・キッチンペーパー
・箸
・スプーン
・透明のプラスチック製コップ
・裸錠…イブプロフェン配合製剤(米田薬品)
〈成分〉・イブプロフェン ・無水カフェイン
・アリルイソプロピルアセチル尿素
・糖衣錠…新キューピーコーワ i(興和薬品)
〈成分〉・ベンフォチアミン ・チアミン塩化物塩酸塩
・オキソアヂミン ・ガンマオリザノール ・カリウム など
方法:①透明のコップに 35℃の水と錠剤を一粒ずつ入れる。
②4 分毎に、箸で薬に直接触れないように水をかき混ぜる。
③②を 10 回ずつ、計 40 分間行い、錠剤の状態を観察する。
3,【結果】
0分
12 分
20 分
28 分
40 分
裸錠 200Ml
変化無し
2 つに割れた
4 つに割れた
ほぼ粉々
粉々に
裸錠 25Ml
変化無し
変化無し
2 つに割れた
変化無し
2 つのまま
糖衣錠 200Ml
水が白濁
水が黄色に
変化無し
変化無し
取り出す
糖衣錠 25Ml
水が白濁
水が黄色に
変化無し
変化無し
取り出す
糖衣錠…200Ml で溶かした錠剤の方が、25Ml で溶かした方より粒の直径が 1.5mm 小さかった
4,【考察】
裸錠:体に吸収されるためには、「錠剤の崩壊」が必要で、コップ一杯分の水で服用すると、
より早く吸収されやすい形にすることができる。
糖衣錠:裸錠と違って、水による働きは「糖でできた衣を剥がす」だけで、水だけでは壊す
ことはできないと考えられる。
総合的な考察:錠剤の種類によって差はあるが、コップ一杯分の水で服用することで、
その薬の効果を少しでも多く得られると考えられる。
5,【参考文献】
南東北病院 HP
www.minamitohoku.or.jp/
中学2-③
食卓の隣の植物工場モデル
茨城県立日立第一高等学校附属中学校
秦野
翔月
(2年
茨城県日立市立駒王中学校
柳田
綾乃
(1年)
指導担当:
三村
秋男(NPO 法人
発表者)
日立理科クラブ)
1. 研究の動機
(1) 家族は野菜栽培が好きで、身近な機材で工夫し、水耕栽培で育ててみたい。
(2) 植物工場が注目されており、栽培モデル、環境問題との関連、も勉強してみたい。
2. 実験と結果
(1)苗の育成と太陽光水耕栽培:二十日大根、ミニチンゲンサイ、小松菜をスポンジや砂に蒔
いて育成し、穴の開いたカップにハイドロカルチャー礫で埋め込み(図1)、観賞魚水槽に
置いた台座の上のトレイに6株配置し、間欠的に液肥をポンプで吸い上げ給水した(図2)。
花栽培用の一般液肥では根の成長が悪く、カリ(K)成分の多いハイポネックスに変更し
た。台所の出窓に置いて太陽光で順調に育成でき(図3)
、サラダとして試食できた。
(2)白色LED水耕栽培:太陽光水耕栽培の経験から、白色LED(3500Lx)を使う、人工
図1
苗の植え込み
図2
育成水槽キット
図3
育成時期と葉の寸法
光水耕栽培で苗が順調に成長した。苗の根は液肥に浸漬し、空気を送り酸素を供給した。
(3) 植物の生態と CO2 の測定:苗を育成した水槽内の CO2 濃度を測定した。照明があるとき
は減少、照明のない時は増加した(図4)。また、赤色蛍光灯では、白色蛍光灯より CO2 減
少量がわずかに大きかった(図5)。水中の藻でも赤色光の方が酸素気泡発生が多かった。
これらの実験から、光合成による CO2 の吸収を数値的に実感できた。
(4)砂漠都市の植物工場モデル:植物工場モデルの経験と関連技術調査の結果を参考に、砂漠
図4
照明有無での CO2 濃度の変化
図5
赤色および白色照明と CO2 濃度変化
の観光都市、米国ラスベガスを例に植物工場モデルを提案して、イラストを作成してみた。
3.まとめ
植物工場モデルを身近な材料で作成し、水耕栽培を経験できた。植物の光合成が CO2 削減に貢
献していることを数値的に実感でき、関連技術や環境問題にも視点を広げることができた。
中学2-④
LEDの色・地盤の固さは植物の成長にどのような影響を与えるのだろうか
―カイワレダイコンのミニ植物工場をつくろう―
茨城県立並木中等教育学校
大口
翔太(2年次)
指導教官
大村
千博
【研究目的】
LEDの光を用いた場合に,さまざまな色の光によって植物に与えられる生育の違いは
どのようなものなのか興味を持った。また,植物工場では水耕栽培が主流となっており,
地盤の性質が植物の生育にどのような違いをもたらすのか興味をもった。今回はカイワレ
ダイコンのミニ植物工場を作って,LEDの光の色と地盤環境が植物の生育に与える影響
を探り,植物工場の必須条件を明らかにすることを目的とした。
【研究の仮説】
昨年は青色のセロファンを通した光で栽培したカイワレダイコンが一番成長した。よっ
て,本研究において,青LEDで栽培したカイワレダイコンが一番成長するのではないだ
ろ う か 。ま た ,地 盤 が 固 い と 植 物 は 根 を 長 く 伸 ば せ ず ,倒 れ て し ま う の で は な い だ ろ う か 。
【研究方法】
実験1
LEDの光で植物を栽培し,色による影響の違いを探った。
①
カイワレダイコンの種子を発芽させた。
②
穴を開けたスポンジにカイワレダイコンの苗を定植し,
ス ポ ン ジ が 十 分 に つ か る 程 度 水 を 与 え た 。 (5 株 ず つ 定 植 )
実験2
③
キ ャ ッ プ に L E D 端 子 と 電 池 を 取 り 付 け た 。 (A )
④
③にAを被せて,自然光を遮断して栽培した。
(A )
図1
実験1の装置
地盤の固さによる植物の成長の違いを探った。
①
カイワレダイコンの種子を発芽させた。
②
固さの異なる地盤にカイワレダイコンを
定 植 し , 自 然 光 で 栽 培 し た 。 (5 株 ず つ 定 植 )
図2
実験2の装置
【結果】
実験1
赤 L E D と 青 L E D で は カ イ ワ レ ダ イ コ ン を 13 日 間 栽 培 し た 。そ の 結 果 ,赤 L E
Dを用いた場合は,青LEDに比べて主根の成長が促進された。青LEDを用いた場合
は,赤LEDに比べて茎・側根の成長が促進され,全体の重量も多かった。
赤 紫・青 紫・光 な し で は カ イ ワ レ ダ イ コ ン を 18 日 間 栽 培 し た 。そ の 結 果 ,青 に 比 べ て
生育日数が多いにも関わらず,側根の本数は少なく茎の長さは短くなった。
実験2
カイワレダイコンは生育日数が増えると倒れる個体数が増加する傾向がみられた。
また,茎・根を支える設備があると倒れる個体数が減少する傾向がみられた。
【考察】
①
実験の結果からカイワレダイコンのミニ植物工場に適した条件は,
①青色の光を与える⇒植物育成用LEDの使用を推奨
②
② 体 を 支 え る 設 備 ⇒ 不 織 布 (根 元 を 固 定 )・ ス ポ ン ジ (茎 を 固 定 )
などが必須条件と考えられる。
図3
植物工場の条件
【 参 考 文 献 】 森 康 裕 ・ 高 辻 正 基 「 LED 植 物 工 場 の 立 ち 上 げ 方 ・進 め 方 」 日 刊 工 業 新 聞 社
中学2-⑤
給食の残飯から燃料を作る
茨城県立並木中等教育学校
天貝蒼一郎(2年次)
担当教員
大村千博
【研究目的】
現在、深刻な問題となっている地球温暖化の原因は、人間が排出する温室効果ガスである。植物から
つくられるバイオエタノールは二酸化炭素の排出量が少なく、環境問題を抑制することができると知っ
た。しかし、2014 年、バイオエタノールの生産量の 60%を占めているアメリカ合衆国では、原料とな
るとうもろこしの生産を食料目的と区別して生産しているが、生産量が確保できていない状態である。
そこで、私は捨てられてしまう残飯からエタノールを作ろうと考えた。
【研究方法】
デンプンからエタノールを精製する前段階として、効率良く糖化する方法、最適条件を見いだすこと
を目的とした。
(1) 米をすり潰して水に溶かし、水溶液を作った。
(2) 水溶液にタカジアスターゼ(デンプンをマルトースに変化させるアミラーゼ、マルトースをグ
ルコースに変化させるマルターゼの代用)を加え、糖化させた。
(3) 10 分毎に糖度計を用いて、糖度を測定し、変化を調べた。
【結果】
0.1g
12
10
0.15g
8
6
0.3g
4
0.5g
2
0
10
図1
20
30
40
50
60
1g
14
12
10
8
6
4
2
0
1g
2g
3g
5g
10
タカジアスターゼの量と糖度の変化
20
図2
30
40
50
60
米の量と糖度の変化
タカジアスターゼの量が多いほど糖度も高くな
pH9
20
15
10
5
0
った。また、時間が経過しても、糖度の変化はあ
pH8
まりなかった。米(デンプン)の量が多いほど糖
pH6
度も高くなった。また、この実験では時間が経つ
pH4
毎に糖度が低くなった。pH は水溶液に石鹸、重曹、
pH3
酢酸、レモン果汁を加えて調節したが、弱アルカ
リ性の方が糖度は高くなった。
10
20
30
40
50
60
左図3 水溶液の pH と糖度の変化
【考察】
糖度は時間が経っても変化しない(下がる)ことが分かった。この理由は、本研究で使用した糖度計
がマルトースを測っていたため、デンプンがグルコースにまで変化した場合に糖時計が測れなくなった
からである。よって、デンプンはタカジアスターゼが多くある程、多く糖に変化した。
また、糖度はアルカリ性の水溶液の方が高くなることが分かった。この理由は本研究において加えた
他の物質が影響したとも考えられるが、酵素が酸性に弱く、壊れてしまったからと考えた。
中学2-⑥
野菜に含まれる酵素のはたらきを探る
茨城県立並木中等教育学校
坂 尻 野 々 花 (1 年 次 )
新 田 千 織 (1 年 次 )
担当教員
大村千博
【研究目的】
植物や生物に酸素を発生させる酵素が存在するということを知り,興味をもった。そし
て,野菜に含まれている過酸化水素水を分解する酵素のはたらきを調べたいと思った。
本研究では,酵素がどのような条件で一番はたらきやすくなるのかを明らかにすること
を目的として次の 3 項目について調べることとした。
①過酸化水素水を分解するいろいろな野菜の中に含まれる酵素のはたらきを探る。
②野菜の形状と酵素のはたらきについて探る。
③ pH と 酵 素 の は た ら き の 関 係 を 探 る 。
【研究方法】
様々な野菜で実験を行う第一段階として,キュウリを材料として用いた。キュウリの形
状 や pH の 違 い に よ る 酸 素 の 発 生 量 の 違 い を 調 べ る た め に , 次 の 実 験 条 件 を 設 定 し た 。 形
状 に つ い て は , き ざ ん だ も の , す り お ろ し た も の , 1 cm 角 を 準 備 し た 。 ま た , す り お ろ
し た も の を 乾 燥 さ せ た も の も 準 備 し た 。 pH は pH3, pH4, pH7, pH9 に 設 定 し た 。
[方 法 1 ]
試 験 管 の 底 に 形 状 を 変 え た キ ュ ウ リ 2 g を 入 れ ,過 酸 化 水 素 水 を 4 m l 加 え た 。そ し て ,
発生した酸素を水上置換法でメスシリンダーに集め,酸素の発生量を記録した。
[方 法 2 ]
方法1と同様の条件で,酸素の発生量を試験管中の酸素の泡の高さとして計測した。
[方 法 3 ]
pH を 調 整 し た 過 酸 化 水 素 水 を 加 え , 試 験 管 の 中 の 酸 素 の 泡 の 高 さ を 調 べ , 酸 素 の 発 生
量を調べた。
【結果】
方法1,方法2どちらの場合も乾燥させたものの酸素の発生量が最も多いことが分かっ
た。
方 法 3 の 結 果 の 図 1 , 図 2 か ら , pH7 の と き が 最 も 酸 素 の 発 生 量 が 多 い こ と が 分 か っ た 。
図1
30秒後の酸素の発生量
図2
60秒後の酸素の発生量
【考察】
キュウリを乾燥させた場合に最も酸素の発生量が多かったが,乾燥させたものは水分が
少 な い の で 過 酸 化 水 素 水 が 奥 ま で 浸 透 し た か ら だ と 考 え ら れ る 。 pH は pH7 の と き が 最 も
発 生 量 が 多 か っ た 。 pH に よ っ て 酵 素 が 微 妙 な 影 響 を 受 け る と す る と , 反 応 の 強 さ に 違 い
が 見 ら れ る と 考 え ら れ る 。今 後 は ,野 菜 ご と の 違 い や 室 温 の 変 化 に つ い て 調 べ て い き た い 。
中学2-⑦
セルロース糖化が可能な生物を求めて
茨城県立並木中等教育学校
相川龍馬(1年),粉川雄一郎
1,研究の動機
これまで私はセルロースからバイオエタノールを生成する方法においてどれが最も合理的か
比較検討を行いたいと考えていた。その中でバイオエタノールを生成する上で必要不可欠とな
るセルロースを糖化するための酵素(セルラーゼ)が必要となり,入手するために夏休みを返
上して,12 社,4 研究機関,2 大学に連絡し確認した。しかし,糖化酵素は高価であり,何よ
り特許に抵触することから手に入れることが困難であることがわかった。
そこで,入手が困難であればセルロースを糖化する生物を探し,活用出来ないか?という発
想から今回の研究へと至った。
2,研究の目的
セルロース糖化が可能な生物を見つけること。
対象は以下3種とした。
① キノコ,②地衣類,③カビ
3,研究方法
①オートクレーブで除菌した綿,濾紙 (セルロース)に対象 3 種(キノコ,地衣類,カビ)を
置き,18℃~23℃の光が当たらない場所で 5 日に 1 回霧吹きで蒸留水を 1.5ml 散布した。
これを綿:90 日間,濾紙:70 日間繰り返した。
②セルロースが糖化したかを調べるために,糖尿病の検査紙を用いた。
③エタノールが出来たかを調べるのにはヨードホルム反応を用いた。
4,予想
キノコは山の木を分解する種もいるため,キノコにおいてセルロースから生じた糖やエタノ
ールの反応があると予想した。また,他の種類については反応が無いと予想した。
なぜなら,カビやコケには,セルロースから糖やエタノールへの変換が出来る種がいないた
め,糖やエタノールへの変換が難しいと考えたから。
5,研究結果
予想に反して,すべて糖反応が出なかった。しかし,ヨードホルム反応では,カビからエタ
ノールの反応があった。
カビからエタノールが生成できるとは考えていなかったので,とても興味深い結果となった。
中学2-⑧