今月のお知らせ 相続・贈与・事業承継が専門です。 平成27年3月10日 資産税NEWS 3 THE PROPERTY NEWS FROM KYOTO CERTIFIED TAX ACCOUNTANT COMPANY 今⽉の Q&A No. 108 親と同居してない場合は自宅の敷地を相続しても評価減の適用は 受けられませんか? 社長が亡くなり会社が生命保険金を受け取りました。 これは株価評価に影響しますか? 今月の クイズ ? 真ん中の□に漢字を⼊れて、四つの熟語を 作ってみましょう! ただし熟語は⽮印の⽅向に読みます。 最 ↓ 当→ ※ 正解は次号資産税NEWSにて発表いたします。 ※ 前号(No.107 平成27年2⽉号)の解答は【⼤】でした。 ■■■■■■ お問い合わせ → 級 ↓ 雪 ■■■■■■■ 〒601-8328京都市南区吉祥院九条町30番地1 江後経営ビル TEL : 075-693-6363 FAX : 075-693-6565 URL : http://www.ego-kcc.com 01 今月のトピックス 02 連載!事業承継のススメ Q 親と同居してない場合は自宅の敷地を相続しても 評価減の適用は受けられませんか? Q 社長が亡くなり会社が生命保険金を受け取りました。 これは株価評価に影響しますか? A 同居していなくても一定の要件を満たせば 評価を下げる事が出来ます。 A 生命保険請求権として資産に計上する 必要があります。 相続税の評価では配偶者や同居している親族が⾃宅を相続し継続して 居住する場合には⼩規模宅地等の特例として⾃宅の敷地の評価を8割 下げられる特例があります。 被相続⼈の死亡により会社が受け取った⽣命保険⾦は株価評価の際には資産として計上 しなければなりません。 評価を下げられる適⽤⾯積は平成26年末までは240㎡まででしたが、平成27年 以降は改正され330㎡に拡⼤されました。 被相続⼈の財産として⾃社株式がある場合はその評価額に⽣命保険⾦が加算される事と なります。 では親と同居していない場合は評価減は受けられないのでしょうか? 亡くなった時点では未だ⽣命保険⾦が⼊⾦されていませんが保険事故発⽣(社⻑死亡)に より保険の請求権が確定したと考えます。 親と同居していない親族については、相続開始前3年以内に居住⽤の持ち家がな い場合は評価を減額する事ができます。 しかし受け取る⽣命保険⾦の全てが会社の株価評価の対象となるわけではありません。 持ち家が無く賃貸物件等で居住している相続⼈は⼀般に「家なき⼦」と呼ばれ ています。 資産として計上される⾦額からは、受取⽣命保険⾦額から会社が⽣命保険の掛⾦のうち資 産として計上してきた保険積⽴⾦を差引きます。 「家なき⼦」は⾃分の家屋を所有していてもその家屋を賃貸に供している場合 もその要件を満たす事になります。 つまり所有する家屋があったとしてもそこに居住していない以上は「家なき ⼦」に該当する事となるのです。 また⽣命保険⾦の受取による利益額である保険差益には、法⼈税が課されますので法⼈税 相当分を下記の算式により算定し会社の負債として計上します。 なお,相続⼈が「家なき⼦」に該当する為には,被相続⼈が1⼈暮らしである事 が要件になります。 (受取保険⾦額-保険積⽴⾦の⾦額-⽀払死亡退職⾦)×42% 被相続⼈が⽣前,配偶者や法定相続⼈である親族と同居していた場合には, 例え居住する家屋を持っていない「家なき⼦」でも本特例の適⽤を受けられま せん。 なお死亡退職⾦も社⻑死亡により確定した債務として負債として計上できます。 ※個⼈が受け取った死亡退職⾦には⾮課税⾦額(500万円×法定相続⼈の数)があります。 相続税において⾃宅を優先的に相続する⽴場にあるのは配偶者や 同居している親族であり、それらの者がいない場合にはじめて、 「家なき⼦」が評価減を受ける事ができます。 負債として計上される法⼈税負担額 = 受取保険⾦に課税 される法⼈税等 会社が受取⼈となっている⽣命保険契約がある場合には上記の点に注意して評価を⾏いま す。 評価については注意が必要ですが、⽣命保険を活⽤した相続税対策は 相続税の納税資⾦準備や残された会社、ご家族を守る為には有効です。 現状の保険契約を⾒直すとともに退職⾦規定についても確認しておき ましょう。 税理士 江後慎太郎 主任 牧本
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