沖縄県名護市、北海道日本ハムファイターズのキャンプ観戦者の実態調査と分析 -観戦者の意識調査とモデル、意識の支持群,不安群と要望群朴 永炅 (大阪経済法科大学地域総合研究所客員教授) An Investigation on Camp Spectator of Hokkaido Nippon-Ham Fighters and its Analysis ―Recognition Survey of Spectator its Model, Support Group, Uneasy Group and Requests Group of Consciousness― Young-Kyung PARK ABSTRACT The number of tourists who travel for purposes related to sport has been increasing in recent years. In response to this, the Japan Tourism Agency was established in 2008 with the aim of promoting sports tourism as a major industry. The Japan Tourism Agency (2010) divides sports tourism into three categories: viewing sports, participating in sports, and supporting sports. Nago City in Okinawa Prefecture has sports tourists gathering as both participants and spectators, and there is a possibility of urban planning focused on catering for sports tourism. Furthermore, researchers in Nago City may advocate for the validity of regional activation through sports tourism and the development of villages for sports tourism by using direct intervention action research. The present research seeks to understand the state of sports tourism in Nago City, Okinawa Prefecture, and to investigate the intention of sports tourists from outside Nago to return to Nago in future by surveying attendees at a professional baseball camp for the “Hokkaido Nippon-Ham Fighters” team. The Hokkaido Nippon-Ham Fighters held a gathering in Nago City on February 4, 2012, and a camp from February 5 to February 7. A total of 171 participants at these events were surveyed, and analysis was performed using factor analysis and path analysis. The results of this research indicated that Nago residents anticipate that sports tourism involving people from outside Nago attending sports events and sports camps held in Nago will have a positive effect on the city and help promote local development. The research revealed that if the number of people from outside Nago attending sports events in Nago grows large, and if service at sports camps reaches a high standard, raising the image of Nago, attendees would have a strong desire to return to Nago. Moreover, if visitors feel satisfied after attending sports events and evaluate Nago positively, the intention to visit Nago again is further raised. Without local support, it is difficult for a sustainable local tourism industry to develop (Andereck & Vogt, 2000). Nago residents consider sports events and sports camps to be important tools for urban development to revitalize Nago, and favor sustainable and strategic development in order to achieve this. The present research provides basic data regarding urban planning focused on catering for sports tourism, and this may be used for promotional material for sports tourism, contributing to further growth in Nago. キーワード: 名護市、キャンプ観戦者、スポーツ観光とモデル、観光分析 Keywords: Nago city, Camp Spectator、Sports Tourism and Model, Sightseeing Analysis [洞窟環境 NET 学会 紀要 6 号][Cave Environmental NET Society(CENS)、Vol.6(2015), 目 次 1. はじめに 2. 研究方法 2-1. 分析方法の用語定義 2-2. 調査の概要 2-3. 分析方法と仮説の設定 3. 結果と考察 3-1.サンプルの個人的属性 3-2.キャンプ観戦行動 3-3. キャンプ・クオリティ 3‐4.目的地イメージ(名護イメージ) 3‐5. 過去訪問(県外観戦者のみ回答) 3‐6.再訪意図 4.県外観戦者の再訪意図に関するモデルの検証 5.北海道日本ハムファイターズのキャンプに関する意見(自由記述) 5-1. 満足群 5-2. 不満群 5-3. 要望群 6. 結論及び考察 7. 論議及び今後の課題 参考文献 1.はじめに 近年、スポーツを目的に旅行するスポーツツーリストが増加しており、観光立国の実現に向けて、 2008 年に観光庁が設置された。観光庁(2010)は、 「観るスポーツ」、 「するスポーツ」、 「支えるス ポーツ」の 3 分類に関するスポーツ観光を推進している。スポーツ観光とは、各地域で開催されている スポーツイベントやスポーツキャンプへの参加者、または観戦者による観光や地元住民との交流などの さまざまな活動をいう。すなわち、スポーツを「観る」「する」ための旅行に加え、スポーツを「支える」人々と の交流や、旅行者が旅先でスポーツを体験できる環境の整備形態である。特に観光分野では地域活性化の 起爆剤として期待されるし、スポーツ施設の整備や様々な競技の大会や合宿に適した条件が問われる。 また、 スポーツ観光の効果とは、 「観るスポーツ」と観光 、「するスポーツ」と観光、「支えるスポーツ」である。ビジタ ーの観戦者が周辺地の観光を楽しみ、観光客が滞在プランの一つとして競技観戦も加えることで、旅そのもの の充実のほか、各競技の振興、そして地域活性化を目指す。スポーツチームの地域経営や市民ボランティア としての大会支援、地域や国を挙げての国際競技大会・キャンプ(スポーツ合宿)の誘致により、交流人口の拡 大、地域活性化、地域・国の観光魅力の効果的発信を目指すのである。野川(2011)は、スポーツ合宿やス ポーツキャンプに着目し、スポーツインフラの整備と宿泊施設を充実させ、スポーツ合宿やスポーツ キャンプのメッカを目指す自治体が増えつつあると報告している。その代表的な例として、沖縄県や宮 崎県があげられる。1979 年から沖縄県名護市でキャンプを開催している「北海道日本ハムファイターズ」 は、齊藤祐樹選手が入団したこともあり、2011 年のスプリングキャンプには、約 35,000 人(1 日平均 約 1,600 人)の観客と、例年以上のマスコミが集まった。地域を活性化させるためには、継続的に地域 を訪れるリピーターが必要である。 本研究の舞台である沖縄県名護市は、 「するスポーツ」と「みるスポーツ」の両方の立場からスポ ーツツーリストが集まっており、スポーツ観光によるまちづくりの可能性を秘めている。産業集積 の乏しい名護市において、スポーツ観光は、地域の命運を決定づける舞台として機能をもつと考えられ るが、そのパフォーマンスとしての観光客の集客や満足度には、地域住民の意識や関与が密接に影響す ることが考えられる。その沖縄県の県庁所在地である那覇市から 60km 北上した所にある沖縄県名護市で は、毎年 8 月に「名護市長杯争奪全島職域ハーリー」 、11 月に「ツールド・おきなわ」、12 月に「名護・ やんばるツーデーマーチ」 、2 月に「北海道日本ハムファイターズのキャンプ」と「NAGO ハーフマラソン」 が開催されている。そのため、全国から「するスポーツ」と「みるスポーツ」のスポーツツーリストが 来訪する。しかし,スポーツイベントの特徴や魅力に焦点をあてた研究はほとんど見られない.したが って、名護市を対象に研究者が直接介入するアクションリサーチにより、スポーツツーリズムを通した 地域活性化とスポーツ観光によるまちづくりの有効性を提唱することができ、また、沖縄県における新 たなスポーツ観光開発のモデル事例として、スポーツツーリズムのプログラムを開発することができる という点で意義があると考える。 名護市は、今後のビジョンとして、2013 年から 5~10 カ年振興計画を推進している。この中には海外 観光客の積極的な誘致の一環として、中国、韓国などの観光客にビザ免除などの特典を中心とした海外 誘致戦略も計画し、これにより、市民の生活向上と雇用促進効果、様々な波及効果を期待している。ま た、宿泊、飲食だけでなく、第 1 次産業から第 3 次産業に至るまで、多角的な政策を推進している。観 光振興計画にあたり、沖縄は観光客のリピーター率が非常に高いため、さまざまな歴史体験、国際会議、 学会が可能なコンベンション活用計画、スポーツコンベンション活用計画、リゾートウェディングなど 観光メニューの作成が重要である。したがって、本論文の目的は、 沖縄県名護市におけるスポーツツ ーリストの実態を把握するとともに、 「北海道日本ハムファイターズ」のキャンプにおける県外観戦者 の再訪意図に影響を及ぼす要因を明らかにすることである。 2.研究方法 2-1. 分析方法の用語定義 ①単純集計(Simple Tabulation)とは、質問ごとに、回答者全体の中で、何人の人がその選択肢を選ん だかを単純に比率で示すものである。人が回答したのかを集計して、それを比率で表したもので、主に 全体の傾向をつかむために使用される。そのため性別や年齢などの属性別の傾向を知るには、クロス集 計をする必要がある。この集計結果を示す表を「度数分布表」という。 ②t 検定(T-test)とは、帰無仮説が正しいと仮定した場合に、統計量が t 分布に従うことを利用する統 計学的検定法の総称である。母集団が正規分布に従うと仮定するパラメトリック検定法であり、t 分布 が直接、もとの平均や標準偏差にはよらない(ただし自由度による)ことを利用している。2 組の標本 について平均に有意差があるかどうかの検定などに用いられる。統計的仮説検定の一つである。 ③クロス集計(Cross Tabulation)とは、データの分析と解釈においては、適切な分析手法を用い、収 集したデータを多面的に見渡すのである。その際、単純集計だけでなく、属性やカテゴリごとに回答結 果を集計するクロス集計を行うことが重要となる。 ④カイ二乗検定(Chi-squared test・χ2)とは、帰無仮説が正しければ検定統計量がカイ二乗分布に従 うような統計学的検定法の総称である。ピアソンのカイ二乗検定:カイ二乗検定として最もよく利用さ れるものである。 ⑤因子分析(Factor Analysis)とは、Correlation Analysis ともいえる。多変量解析の手法で、心理学 におけるパーソナリティの特性論的研究など、心理尺度の研究手法として、個々の構成要素を得ようと することが目的である。回帰分析の目的は、例えば X と Y のような,相互依存の関係にある 2 変量が あるとき、一方の数値が与えられたとき、他方の組を予測することができる手法である。回帰分析とは、 複数の変数間の関係を一次方程式(Y=aX+b)の形で表現する分析方法である。 ⑥パス解析(Path Analysis)とは、複雑な因果関係の連鎖を、複数の重回帰分析を組み合わせることに よって明らかにしようとするものである。パス解析では、間接効果の推定ができる。 ⑦KJ 法(method)とは、川喜田二郎(東京工業大学名誉教授)のデータを纏めたものである。フィー ルドワークで多くのデータを集めた後、あるいはブレインストーミングにより様々なアイディア出しを 行った後の段階で、それらの雑多なデータやアイディアを統合し、新たな発想を生み出すために KJ 法 が行われるのが一般的である。KJ 法の進め方は 1.カードの作成 1 つのデータを 1 枚のカードに要約し て記述する。2.グループ編成 数多くのカードの中から似通ったものをいくつかのグループにまとめる。 3.図解化(KJ 法 A 型) 。4.叙述化(KJ 法 B 型)である。 2-2.調査の概要 沖縄本島北部にある名護市(なごし)は、沖縄県で最も北に位置する所在地;〒905-8540 沖縄県名護市港 一丁目 1 番 1 号で、座標: 北緯 26 度 35 分 30 秒、東経 127 度 58 分 39 秒である。中心市街は名護湾に臨み、 背後は古生層の山地がそびえる。沖縄本島北部地域の中心都市で国や県の出先機関も多く、商業が活発であ る。また漁業では、カツオの水揚が多く、タイ・クルマエビ養殖も行われる。海岸は景勝地で海水浴場もある。名 護市は、沖縄本島内の市町村では、北端の国頭村と南端の糸満市を除けば、唯一西海岸側と東海岸側の両方 に海岸線をもっている。表 2-1 は沖縄本島北部にある名護市の概要である。 表 2-1. 沖縄本島北部にある名護市の概要 面積 210.38km² 総人口:61,486 人 市の蝶 : コノハチョウ 市の魚 : シロギス 市の木:ガジュマル 市の花:テッポウユリ 人口密度:292 人/km² 沖縄県の約 9.2%を占め 市の貝 : スイジガイ 竹富町と石垣市の 3 番目 市の花木:カンヒザクラ 市の鳥 : リュウキュウメジロ 表 2-2.「北海道日本ハムファイターズ」のキャンプは名護市営球場: Nago Municipal Baseball Stadium グラウンドの内野:クレー舗装, 外野:天然芝 所有者:名護市 座標:北緯 26 度 35 分 34 秒、東経 127 度 58 分 0.7 秒 収容能力:4,000 人 沖縄県名護市宮里 2-1-1(21 世紀の森公園内) 開場:1977 年:照明塔:6 基球場 北海道日本ハムファイターズが春季キャンプ地として使用 規模:両翼:97 m、中堅:118 m (1978 年以降) 北海道日本ハムファイターズも主なキャンプ地は、①千葉県鴨川市(秋季キャンプ。2007 年から名護に変更。)、 ②沖縄県名護市 名護市営球場(一軍春季キャンプ)と③沖縄県国頭郡国頭村 くにがみ球場(二軍春季キャン プ)である。表 2-2 は名護市営球場の概要をまとめている。 名護市は、1979 年に、日本プロ野球史上初の合宿キャンプ地として知られている歴史深い所である。キ ャンプ開催の期待としては、県外の観光客誘致による地域活性化が主な目的であり、2011 年実施されたキ ャンプの経済効果が 1 億 6,000 万円ほどだった。キャンプに関する広報·宣伝活動は、球団がメインで担当 しているが、名護市でも、練習試合のスケジュール、臨時駐車場の運営状況、練習の状況などをホームペ ージに掲載し、継続的に広報している。キャンプにかかる名護市の経費は、2011 年の時点で 520 万円、そ の中でシャトルバス運営(球場と名護市のターミナル間)、臨時駐車場の運営、周辺警備による費用が主 である。キャンプ誘致による地域住民の反応は非常に肯定的であり、積極的な面が見られる。特に、2011 年はダルビッシュ選手、斉藤選手などの効果が大きく、記念品などの人気があり、宿泊施設と飲食店、地 域のお土産の販売が多かった。また、選手たちと握手をしたり、写真撮影をしたりファンサービスが提供 された点や野球教室が開催される点が特に印象的な部分である。 表 2-3.変数と操作定義 変数名 操作定義 キャンプ 観戦日数・観戦回数 観戦行動 宿泊 尺度 日数・回数 1. 泊まっていない(日帰り) 2.名護市内に泊まる 3.名護市外に止まる 支出 金額 キャンプ・ キャンプ・クオリティ 1.そう思う 2. 少しそう思う クオリティ 5因子の総和 3. あまりそう思わない 4. そう思わない 目的地 目的地イメージの 1.非常に と2.やや て それぞれの総和 3. どちらでもない も4.やや よ 過去訪問 イメージ 休暇・スポーツイベントと (SD法) 訪問回数 スポーツキャンプでの 再訪意図 く知 って 名護訪問 来年のキャンプ観戦意図 1.そう思う 休暇での観戦意図 3.どちらでもない スポーツやレクリエー 5.そう思わない 5.非常に 2.そう思わない 2.少しそう思う いる 4.あまりそう思わない ションの再訪意図 1.とてもそう思わない 3.どちらでもない 本調査は、2012 年 2 月 4 日の「北海道日本ハムファイターズ」ファンの集いに参加した県外観戦者と、5 日と 7 日の日ハムキャンプを観戦していた県外観戦者に対し、自記入式による質問紙調査を行った。調査項目は、 個人的属性(7 項目)、キャンプ観戦回数(1 項目),宿泊日数(1 項目)、支出(2 項目)、Ko et al.(2011)を参考 にキャンプに関するサービス・クオリティ(以下「キャンプ・クオリティ」)(21 項目)、Funk et al.(2007)を参考に目 的地イメージ(6 項目)、Kaplanidou & Vogt(2007)を参考に再訪意図(3 項目)と過去の訪問(2 項目)である。名 護市内と沖縄県内からの観戦者を含めて全体の回収数は 261 票、有効回答数は 256 票であった。そのうち沖 縄県外からの観戦者である 171 名を分析の対象とした。本研究における変数とその操作定義は、表 2-3 のと おりである。 2-3. 分析方法と仮説の設定 分析方法としては、単純集計、クロス集計、探索的因子分析、相関分析及びパス解析、自由記述に対し ては KJ 法によって分類した。本研究における統計的なデータ処理には,SPSS11.5 for Windows と Amos18.0 を併用して、共分散構造分析を行った。 本研究の従属変数は 再訪意図であり、独立変数は、過去訪問とキャンプ・クオリティ、媒介変数は、 目 的地イメージである。仮説モデル(図 2-1)は、以下の 5 つの仮説から成り立っている。 1.過去の目的地訪問は、目的地イメージに影響を及ぼす。2.キャンプ・クオリティは、目的地イメージに 影響を及ぼす。3.過去の目的地訪問は、再訪意図に影響を及ぼす。4.キャンプ・クオリティは、再訪意図 に影響を及ぼす。5.目的地イメージは、再訪意図に影響を及ぼす。 過去訪問 目的地 イメージ 再訪意図 キャンプ・ クオリティ 図 2-1.県外観戦者(みるスポーツ)の再訪意図に関する仮説モデル 3. 結果と考察 3-1.サンプルの個人的属性 サンプルの性別は、「男性」が 39.7%(98 人)、「女性」が 60.3%(149 人)である。サンプルの年代は、「40 代」 が 25.0%(61 人)で最も多く、次いで、「30 代」が 23.4%(57 人)、「50 代」が 21.7%(53 人)、「20 代」が 15.2%(37 人)である。30 代から 50 代で約 7 割を占めている (図 3-1)。年代は。「40 代」が 25.0%(61 人)で最も多く、次 いで、「30 代」が 23.4%(57 人)、「50 代」が 21.7%(53 人)、「20 代」が 15.2%(37 人)である。30 代から 50 代で 約 7 割を占めている (図 3-2)。サンプルの婚姻は、「既婚」が 60.7%(147 人)、「未婚」が 39.3%(95 人)である (図 3-3)。 10代, 1.6% 70代, 2.0% 10代(n=4) 60代 11.1% 女性 (n=149) 60.3% 男性 (n=98) 39.7% 20代, 15.2% 30代(n=57) 50代 21.7% 30代 23.4% 40代 25.0% 図 3-1. 性別 20代(n=37) 図 3-2. 年代 40代(n=61) 50代(n=53) 未婚 39.3% 既婚(n=147) 既婚 60.7% 60代(n=27) 70代(n=5) 図 3-3. 婚姻 未婚(n=95) サンプルの同伴人数(自分を含まない)は、「1 人」が 48.9%(116 人)と最も多く、次いで、「2 人」が 19.4%(46 人)、「3 人」が 13.9%(33 人)であり、比較的少人数で観戦している人が多い(図 3-4)。居住地は、「県外」が 69.2%(171 人)で最も多く、次いで、「県内」が 23.9%(59 人)、「市内」が 6.9%(17 人)となっている。県外観戦 者の居住地を示している。北海道(108 人)からの観戦者が圧倒的に多く、次いで、東京(15 人)である (図 3-5)。 また、北海道日本ハムファイターズ(Hokkaido Nippon-Ham Fighters:HNHF)のファンは、可否かについて、「フ ァン」が 82.8%(202 人)で圧倒的に多く、「ファンではない」が 17.2%(42 人)である (図 3-6)。 5人以上 4.3% 4人 7.2% 0人 6.3% 市内 6.9% 0人(n=15) ファンではない 17.2% 1人(n=116) 3人 13.9% 県内 23.9% 2人(n=46) 2人 19.4% ファン(n=202) 県内(n=59) 県外 69.2% 3人(n=33) 1人 48.9% 市内(n=17) ファンではない(n=42) 県外(n=171) 4人(n=17) ファン 82.8% 5人以上(n=10) 図 3-4. 同伴人数 図 3-5. 居住地 図 3-6. HNHF のファン サンプルの居住地において、 「市内」と「県内」を合わせて「県内」(n=76)とし、県外をそのまま「県外」 (n=171)とし、各々の項目で比較した。図 3-7 のサンプルの性別について、県内観戦者は「男性」が 53.9%(41 人)、「女性」が 46.1%(35 人)である。県外観戦者は「男性」が 33.3%(57 人)、「女性」が 66.7%(114 人)である。 県内観戦者は男性の方が多く、県外観戦者は女性の方が多い。図 3-8 のサンプルの年代について、県内観 戦者は、「30 代」と「40 代」が 26.3%(20 人)で最も多く、次いで、「50 代」が 18.4%(14 人)である。県外観戦者 は、「40 代」が 24.4%(41 人)で最も多く、次いで、「50 代」が 23.2%(39 人)、「30 代」が 22.0%(37 人)である。 県内 53.9% 県内 46.1% 17.1% 26.3% 26.3% 18.4% 10.5% 0.0% 1.4% 県外 33.3% 県外 66.7% 14.3% 22.0% 24.4% 23.2% 11.3% 3.0% 1.8% 0% 20% 40% 男性 60% 80% 女性 図 3-7. 性別(居住地別) 100% 0% 20% 10代 20代 40% 30代 60% 40代 50代 80% 60代 100% 70代 図 3-8. 年代(居住地別) 図 3-9 のサンプルの婚姻について、県内観戦者は、「既婚」が 75.7%(56 人)、「未婚」が 24.3%(18 人)であ る。県外観戦者は、「既婚」が 54.2%(91 人)、「未婚」が 45.8%(77 人)である。図 3-10 サンプルの同伴人数(自 分を含まない)について、県内観戦者は平均 1.64 人であることから、2、3 人で観戦に来ている人が多いことがわ かる。県外観戦者は平均 1.90 人であることから、3 人で観戦に来ている人が多いことがうかがえる。図 3-11 に北 海道日本ハムファイターズのファンか否かについて、県内観戦者は「ファン」が 73.3%(55 人)、「ファンではな い」が 26.7%(20 人)である。県外観戦者は「ファン」が 87.0%(147 人)、「ファンではない」が 13.0%(22 人)であ り、県外観戦者の方がファンである割合が高い。 2.0 県内 75.7% 1.9 24.3% 県内 73.3% 26.7% 1.8 1.90 1.7 県外 54.2% 45.8% 県外 1.6 0% 20% 40% 既婚 60% 80% 100% 87.0% 1.64 1.5 県内 県外 0% 未婚 図 3-9.婚姻(居住地別) 13.0% 20% 40% ファン 60% 80% 100% ファンではない 図 3-10. 同伴人数(居住地別) 図 3-11. HNHF ファン(居住地別) 次の表図 1 は、以上で記述した県外観戦者の居住地の表と図をまとめたものである。 表図 1. 県外観戦者の居住地の表と図 3-2.キャンプ観戦行動 図 3-12 のサンプルにおいて、調査日がキャンプ観戦の何日目か尋ねたところ、「1 日目」が 45.4%(104 人) で最も多く、次いで、「2 日目」が 21.8%(50 人)、「3 日目」が 14.0%(32 人)となっている。図 3-13 のキャンプ観 戦の回数について、「1 回目」が 32.9%(84 人)で最も多く、次いで、「5~9 回目」が 22.7%(58 人)、「2 回目」が 21.2%(54 人)である。キャンプ観戦に 1 回ないしは 2 回しか来たことがない観戦者が過半数を占めている。図 3-14 は観戦回目に対する観戦日と回数との関係である。観戦回目(X 軸)対する観戦日数(Y 軸)との関係 を究明するため考察方法として、2 変数(X と Y)の曲線回帰方程式(観戦日数=1.7X2-19.72X+60:決定係数は、 R2=0.939)を与えられると傾向が明確になる。すなわち、放物線状に減少の傾向である。 5日目 以上 4日目 7.0% 11.8% 1日目(n=104) 1日目 45.4% 3日目 14.0% 10回以上 5.5% 2日目(n=50) 5~9回目 22.7% 1回目(n=84) 1回目 32.9% 2回目(n=54) 3回目(n=30) 3日目(n=32) 4回目(n=15) 4日目(n=27) 2日目 21.8% 5日目以上(n=16) 図 3-12. キャンプ観戦日数 4回目 5.9% 5~9回目(n=58) 3回目 11.8% 2回目 21.2% 10回以上(n=14) 図 3-13. キャンプ観戦回数 図 3-14. 観戦回目対観戦日と回数 キャンプ観戦に伴う宿泊の有無については、「名護市内に泊まる」が 53.4%(135 人)で最も多く、次いで、「名 護市外に泊まる」が 29.0%(73 人)、「泊まっていない(日帰り)」が 25.7%(65 人)となっている(図 3-15)。 図 3-16 のキャンプ観戦に要する交通費・旅行代金(ツアー 代金・宿泊費含む)について、「6:5~10 万円未満」が 44.0% 60% (99 人)と最も多く、次いで、「7:10~20 万円未満」が 17.3% 50% (39 人)、「1:1 万円未満」が 16.0%(36 人)である。キャンプ観 40% 戦のために、交通費や宿泊費に 5 万円以上支出している観 30% 戦者が約 65%を占めている。図 3-17 のキャンプ観戦における 20% 飲食代・おみやげ代・観光にかかる費用について、「1:1 万円 10% 未満」が 21.2%(48 人)と最も多く、次いで、「6:5~10 万円未 0% 満」が 6:20.4%(46 人)、「3:3 万円代」が 16.4%(37 人)であ る。キャンプ観戦における飲食代と、おみやげ代や観光費用 として、観戦者の 4 人に 1 人が 5 万円以上支出している。交 通・観光費率と費用の関係である。最大交通費は 99 万円、最 53.4% 29.0% 25.7% 泊まっていない (日帰り) 名護市内に泊まる 名護市外に泊まる 図 3-15. キャンプ観戦に伴う宿泊の有無(複 数回答の百分率) 大観光費は 48 万円である。最小交通費は 12 万円、最大観光費は 11 万円である。平均交通費は 28 万円、平 均観光費は 28 万円である(図 3-18) 。 20万円 以上 0円 5.4% 9.3% 10~20万円 未満 1万円未満 17.3% 16.0% 5~10万円 未満 44.0% 1~5万円 未満 8.0% 0円(n=21) 5~10万円 未満 20.4% 1万円未満(n=36) 10万円 以上 0円 4.9% 9.3% 0円(n=21) 1万円未満(n=48) 1万円代(n=22) 1万円未満 21.2% 1~5万円未満(n=18) 2万円代(n=28) 4万円代 5.8% 5~10万円未満(n=99) 3万円代 16.4% 10~20万円未満(n=39) 3万円代(n=37) 2万円代 12.4% 1万円代 9.7% 4万円代(n=13) 5~10万円未満(n=46) 10万円以上(n=11) 20万円以上(n=12) 図 3-16. キャンプ観戦に要する 図 3-17. キャンプ観戦の飲食 交通費・旅行代金 代・おみやげ代・観光費用 図 3-18. 交通費・観光費比率と 費用との関係 図 3-19 のサンプルはにおいて、 居住地別に調査日がキャンプ観戦の何日目か尋ねたところ、県内観戦者 は平均 1.48 日目、県外観戦者は平均 2.45 日目である。すなわち、県外観戦者の方がおおよそ 1 日多く、調査 前にキャンプ観戦をしている(p<.001)。図 3-20 のキャンプの観戦回数について、県内観戦者は平均 4.42 回であり、県外観戦者は平均 3.02 回である。県内観戦者の方が、キャンプの観戦回数が多い(p<.05)。 3 5 2.5 4 2 3 1.5 4.42 2.45 2 1 3.02 1.48 1 0.5 0 県内 県外 図 3-19. キャンプ観戦日数(居住地別)p<.001 0 県内 県外 図 3-20. キャンプ観戦回数(居住地別)p<.05 図 3-21 のキャンプ観戦に伴う宿泊について、県内観戦者は、「泊まっていない(日帰り)」が 76.7%(56 人)で あるのに対し、県外観戦者は 1.8%(3 人)のみである(p<.001)。次に、「名護市内に泊まる」は、県内観戦者は 15.1%(11 人)であるに対し、県外観戦者は 71.3%(122 人)が名護市内に宿泊している(p<.001)。最後に、「名 護市外に泊まる」は、県内観戦者は 6.9%(5 人)であり、県外観戦者は 39.2%(67 人)となっている(p<.001)。 図 3-22 のキャンプ観戦に要する費用を居住地別で比較した結果、「交通費・旅行代金」については、県内観 戦者の平均が 4,561 円、県外参加者の平均が 92,269 円で、県外観戦者の方が圧倒的に高い(p<.001)。「飲 食代・おみやげ代・観光にかかる費用」については、県内観戦者の平均が 3,262 円、県外観戦者の平均が 40,085 円であり、県外観戦者の方が圧倒的に高い(p<.001)。 80% 60% 40% 76.7% 71.3% 20% 39.2% 1.8% 15.1% 6.9% 0% 泊まっていない*** (日帰り) 名護市内に 泊まる*** 県内 100,000 90,000 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 92,269 40,085 4,561 3,262 交通費・旅行代金*** 名護市外に 泊まる*** 県内 県外 飲食代・おみやげ代 観光にかかる費用*** 県外 図 3-21. キャンプ観戦に伴う宿泊の有無 図 3-22. キャンプ観戦に要する費用(居住地別) (複数回答)(居住地別)p<.001 p<.001 3-3. キャンプ・クオリティ 北海道日本ハムファイターズのキャンプ・クオリティについて、図 3-23 は評価が良かった順に示してい る。最も評価が良かったのは、 「ファイターズの選手のプレイは素晴らしい」であり、次いで「ファイター ズの選手のプレイに興奮する」 、「キャンプ会場で同伴者と充実した時間を過ごした」である。北海道日本 ハムファイターズの選手のプレイに関する評価が高いことがわかる。一方、最も評価が良くなかったのは、 「キャンプ会場内での案内表示は十分な数である」であり、次いで「キャンプ会場において他の観戦者を 家族のように感じる」 、「キャンプ会場周辺での案内表示は分かりやすい」となっており、キャンプ会場で の案内表示に関する評価が良くないことがわかる。 北海道日本ハムファイターズのキャンプ・クオリティについて、居住地別で比較した結果、8項目で有意 な差がみられた。「ファイターズの選手のプレイに興奮する【楽しみ】」、「キャンプ会場における他の観戦 者とのふれあいがとても楽しい【楽しみ】 」、及び「キャンプ会場で同伴者と充実した時間を過ごした【楽 しみ】 」の3項目については、県内観戦者より県外観戦者の方が高い評価である。 一方、 「キャンプ会場は素晴らしい【会場】」、「キャンプ会場はスポーツ観戦に望ましい【会場】」、 「キ ャンプ会場の施設はきれいでよく整備されている【会場】」 、 「キャンプ会場の観戦者は、ルールと規則を守 っている【観戦者】 」 、及び「キャンプ会場の観戦者は、お互いにマナーを守っている【観戦者】 」の5項目 については、県外観戦者より県内観戦者の方が高い評価。下記の図は、各々の項目における県内観戦者と県 外観戦者の平均値を示している。平均値とは、「そう思う」、「少しそう思う」、「あまりそう思わない」、「そう思わない」を、 順に 4、3、2、1 に得点化したものの平均である。平均値が高いほど、観戦者の評価が高いことを示す(図 3-24)。 3-4.目的地イメージ(名護イメージ) 名護のイメージについて、全体的に好意的に捉えられているが、その中で最も好意的に捉えられてい るのは「好き」である。次いで「心地良い」、 「良い」、「安全」、「身近な」、 「きれい」の順である。 「身 近な」と「きれい」については、良いイメージを持たれているものの、他のイメージと比べるとやや 劣る傾向にある(図 3-25) 。 非常に やや どちら でもない やや 非常に 非常に 良い やや どちら でもない やや 非常に 悪い 好き 良い 悪い 好き 嫌い 嫌い 心地良い 心地悪い 心地良い 心地悪い 県内 安全 安全 危険 危険 県外 身近な 疎遠な 身近な 疎遠な きれい きたない きれい きたない 図 3-26. 目的地イメージ(居住地別)n.s. 図 3-25. 目的地イメージ 名護のイメージについて、 居住地別で比較した結果、県内観戦者も県外観戦者も名護に対して好意的な イメージを抱いている傾向にある。居住地別で比較した結果、有意な差はみられなかった。すなわち、県 内観戦者と県外観戦者が抱く名護のイメージに相違はないということである(図 3-26) 。 3‐5. 過去訪問(県外観戦者のみ回答) 休暇で名護を訪れた回数については、「0 回」が 27.3%(45 人)で最も多く、次いで「1 回」が 17.0%(28 人)、「2 回」が 15.8%(26 人)である。5 回以上、休暇で名護を訪れたことがある人は全体の約 2 割に留まっている (図 3-27)。スポーツイベントやスポーツ観戦を目的に名護を訪れた回数については、「0 回」が 29.4%(50 人)で最も多 く、次いで「1 回」が 18.2%(31 人)、「5~9 回」が 17.0%(29 人)である。スポーツイベントやスポーツ観戦を目的に 5 回以上名護を訪れたことがある人は、全体の 2 割強に留まっている (図 3-28)。 10回以上 4.2% 10回 以上 5~9回 7.2% 12.7% 0回 27.3% 4回 7.9% 1回(n=28) 4回(n=13) 1回 17.0% 2回 15.8% 5~9回 17.0% 2回(n=26) 3回(n=20) 3回 12.1% 0回(n=50) 0回(n=45) 5~9回(n=21) 10回以上(n=12) 図 3-27. 休暇で名護を訪れた回数 1回(n=31) 0回 29.4% 4回 5.9% 2回(n=25) 3回(n=18) 4回(n=10) 3回 10.6% 2回 14.7% 1回 18.2% 5~9回(n=29) 10回以上(n=7) 図 3-28. スポーツイベントやスポーツ観戦を目的に 名護を訪問回数 3-6.再訪意図 来年のキャンプ観戦意図について、「そう思う」が 64.4%(159 人)で最も多く、次いで「少しそう思う」が 26.3% (65 人)であり、約 9 割の観戦者が来年もキャンプ観戦に来ようと思っている (図 3-29)。図 3-30 のように、「今後、 休暇で名護を訪れようと思いますか」の問に対し、最も多かったのが「少しそう思う」で 36.2%(63 人)であり、次いで 「そう思う」が 31.6%(55 人)、「どちらでもない」が 20.1%(35 人)である。 あまりそう そう思わない 思わない 0.8% 2.0% どちら でもない 6.5% あまり そう思わない 8.6% そう思う 64.4% そう 思わない あまりそう 10.4% そう思う(n=55) そう思う(n=159) そう思う 31.6% 少しそう思う(n=65) 少しそう思う 26.3% そう思わない 3.4% どちらでもない(n=16) どちらでもない 20.1% 図 3-29. 来年のキャンプ観戦意図 少しそう思う(n=50) どちらでもない(n=35) あまりそう思わない(n=5) そう思わない(n=2) 思わない 10.4% 少しそう思う(n=63) そう思う(n=47) そう思う 27.2% どちらでもない(n=40) どちらでもない 23.1% あまりそう思わない(n=15) 少しそう思う 36.2% あまりそう思わない(n=18) 少しそう思う 28.9% そう思わない(n=6) 図 3-30. 休暇での再訪意図 そう思わない(n=18) 図 3-31. スポーツやレクリエーショ (県外観戦者のみ回答) ンの再訪意図(県外観戦者のみ回答) 7 割弱の観戦者が、今後、休暇で名護を訪れようと思 っていることが明らかになった。図 3-31 は、「今後、スポ ーツやレクリエーションをするために名護を訪れようと思 県内 73.7% 21.1% いますか」の問に対し、最も多かったのが「少しそう思う」 0.0% 5.3% 0.0% で 28.9%(50 人)であり、次いで「そう思う」が 27.2%(47 人)、「どちらでもない」が 23.1%(40 人)となっている。6 割弱の観戦者が、今後スポーツやレクリエーションをする 県外 60.0% 28.8% 7.1% 1.2% 2.9% ために名護を訪れようと思っていることが明らかになっ た。 図 3-32 の来年の観戦意図にいついて、居住地で比較 した結果、県内観戦者は、来年の観戦について否定的 0% そう思う 20% 少しそう思う 40% どちらでもない 60% 80% あまりそう思わない 100% そう思わない 図 3-32. 来年のキャンプ観戦意図(居住地別) な態度の人( 「あまりそう思わない」か「そう思わな い」と回答した人)がおらず、来年の観戦に積極的である。一方、県外観戦者は、9割弱の観戦者が来年 もキャンプを観戦する意志を持っているものの、約 4%の人が来年の観戦には否定的である。 表 3-1 と図 3-33 によると、来年のキャンプ観戦意図について、約9割の観戦者が来年もキャンプ観戦に来よう と思っている。「今後、休暇で名護を訪れようと思いますか」の問に対し、7 割弱の観戦者が、今後、休暇で名護を訪 れようと思っていることが明らかになった。 表 3-1. 再訪意図数と再訪意図百分率 図 3-33. 再訪問意図(%)と再訪問意図のランク数 「今後、スポーツやレクリエーションをするために名護市を訪れようと思いますか」の問に対し、6割弱の観戦者が、 今後スポーツやレクリエーションをするために名護を訪れようと思っていることが明らかになった。再訪問意図のラン ク数(X 軸)対する再訪問意図(%:Y 軸)との関係を究明するため考察方法として、2 変数(X と Y)の曲線回帰方程 式(再訪問意図数=-1.248 X3 +17.6X2-82.77X+131:決定係数は、R2=0.999)を与えられると傾向が明確になる。 すなわち、放物線状に減少の傾向である。 4. 県外観戦者の再訪意図に関するモデルの検証 本研究の目的は、沖縄県名護市を訪れた県外観戦者(みるスポーツ)の再訪意図に影響を及ぼす要因を 明らかにすることであった。仮説モデルを検証するためパス解析を行った結果、名護市を訪れた回数が多 く,キャンプのサービスが良いほど、名護市のイメージが良くなる。加えて、名護市を訪れる回数が多く、 キャンプのサービスが良く、名護市のイメージが良いと、名護市をまた訪れようと思う気持ちが強くなる ことが明らかになった。 図 4-1 は、県外観戦者の再訪意図に関する仮説モデルの検証結果を示している。仮説モデルを検証する ために、まずキャンプ・クオリティに関して、主因子法による探索的因子分析を行った結果、「会場」「楽 しみ」「観戦者」「情報提供」及び「時間」の5因子が抽出された。次に、パス解析を行った結果、媒介変 数である目的地イメージに影響を及ぼしているのは、過去の訪問、キャンプ・クオリティの「会場」 「楽し み」「観戦者」「情報提供」であった。すなわち、名護市の訪問回数が多く、キャンプ会場、キャンプでの 楽しみ、他の観戦者、及びキャンプに関する情報提供についての評価が良くなると、名護市のイメージも 良くなる。次に、従属変数である再訪意図に影響を及ぼしているのは、過去の訪問、キャンプ・クオリテ ィの「楽しみ」と「観戦者」 、及び目的地イメージであった。すなわち、名護市の訪問回数が多いと、今後 また名護市を訪れようという気持ちが強くなる。さらに、キャンプでの楽しみが増え、他の観戦者を好意 的に感じるほど、今後また名護市を訪れようと思う気持ちが強くなる。 過去訪問とキャンプ・クオリティが目的地イメージに及ぼす影響と、過去訪問、キャンプ・クオリティ、及び目的地イ メージが再訪意図に及ぼす影響を検証するため、因子分析、相関分析、及びパス解析を行った。キャンプ・クオリテ ィは、「会場」「楽しみ」「観戦者」「情報提供」及び「時間」の5つの要因から構成されている。 まず、独立変数の過去訪問とキャンプ・クオリティが媒介変数の目的地イメージに及ぼす影響を分析した結果、 過去訪問、キャンプ・クオリティの「会場」「楽しみ」「観戦者」「情報提供」が目的地イメージに影響を及ぼすことが明 らかになった。すなわち、名護の訪問回数が多く、キャンプ会場、キャンプでの楽しみ、他の観戦者、及びキャンプ に関する情報提供についての評価が良くなると、名護のイメージが良くなる。また、目的地イメージに最も強い影響 を及ぼしているのは、キャンプ・クオリティの会場である。 次に、過去訪問、キャンプ・クオリティ、及び目的地イメージが従属変数である再訪意図に及ぼす影響 を分析した結果、過去訪問、キャンプ・クオリティの「楽しみ」と「観戦者」、及び目的地イメージが再訪 意図に影響を及ぼすことが明らかになった。すなわち、名護の訪問回数が多く、名護のイメージが良いほ ど、今後また名護を訪れようという気持ちが強くなる。さらに、キャンプでの楽しみが増え、他の観戦者 を好意的に感じるほど、今後また名護を訪れようと思う気持ちが強くなる。☆図中の数値は、値が大きいほど、 強い影響を及ぼすことを示している。 図 4-1. 県外観戦者の再訪意図に関するモデルの検証 *p<.05 **p<.01 ***p<.001 以上のように、仮説モデルを検証するためパス解析を行った結果、名護市を訪れた回数が多く,キャン プのサービスが良いほど、名護市のイメージが良くなる。加えて、名護市を訪れる回数が多く、キャンプ のサービスが良く、名護市のイメージが良いと、名護市をまた訪れようと思う気持ちが強くなることが明 らかになった。したがって、仮説1、仮説3、及び仮説5は支持され、仮説2と仮説4は一部支持された。 パス解析の結果、独立変数が媒介変数である目的地イメージを説明する精度は49%であり、独立変数と 媒介変数が従属変数である再訪意図を説明する精度は37%を示した。 5. 北海道日本ハムファイターズのキャンプに関する意見(自由記述) 次は、北海道日本ハムファイターズのキャンプに関する意見を自由記述方式でまとめたものである。自 由記述は KJ 法により分類し、大きく分けて「満足群」 「不満群」 「要望群」の 3 つに分類することができ た。また、それぞれの群の中においていくつかの小分類ができた。 5-1. 満足群 自由記述の中には、北海道日本ハムファイターズのキャンプに関して肯定的にとらえている意見が多くみら れた。それらの意見をまとめて「満足群」と名付けた。またこの満足群の中でも、満足する理由によって「キャンプ会 場」「選手」「その他」の 3 つのグループに小分類することができた。表 5-1 は述べられていた理由を性別年代ごとに まとめたものである。 5-1-1. キャンプ会場 ・球場の屋台が良かった(30 代、女性) 。 ・しつこいファンもいるのでフェンスはよかった(50 代、女性)。 ・ これからもあまり制限がかからないキャンプ見学をしたい(30 代、女性)。 ・札幌の球場ではこんなに近く でも見れないので嬉しい(40 代、女性) 。 ・キャンプは施設が良くなった(40 代、女性) 。これらの意見をま とめて「キャンプ会場」と分類した。 5-1-2. 選手 ・息子の応援で毎年来ています(50 代、男性)。 ・選手たちが合間にグランド外に出てくれて身近に感じ られてよかった(70 代、女性) 。 ・プロらしく盛り上がる場面を作ってくれて楽しく観戦できた(40 代、女 性) 。これらの意見をまとめて「選手」と分類した。 5-1-3.その他 ・国頭の見学はとても楽しかった(50 代、女性) 。 ・タクシーのドライバーがとても親切で優しくて良かっ た(丸金タクシー)(50 代、女性) 。 ・朝日レストランのステーキがおいしかった(50 代、女性)。 ・また来 たいです(50 代、女性) 。 ・非常に満足しています、そのままで良いと思う(40 代、男性) 。表 5-1 は名護 市、北海道日本ハムファイターズのキャンプ場の満足群である。これらの意見をまとめて「その他」と分類した。 表 5-1. 名護市、北海道日本ハムファイターズのキャンプ場の満足群 5-2. 不満群 自由記述の中には、北海道日本ハムファイターズのキャンプに対して否定的な意見も多くみられた。これ らの意見をまとめて「不満群」と名付けた。さらにその理由ごとに「キャンプ会場」 「駐車場」 「キャンプ内 容」 「ファンの集い」 「ファンサービス」 「その他」の 6 つのグループに分類することができた。表 5-2 は述 べられていた理由を性別年代別にまとめた内訳である。 5-2-1.キャンプ会場 ・名護球場のトイレをどうにかしてほしい(50 代、女性)。・ふれあいロードのファンの場所が狭くて通れ ない(50 代、女性) 。 ・球場の近くにコンビニなどがないのが残念(40 代、女性)。 ・ジュースの値段が高く なっていた(30 代、女性) 。 ・グランドの色とユニフォームの色が同じ色で顔が分かりにくい(50 代、男性)。 ・ 年々フェンスやロープの数が多くなりどんどん選手との距離が遠くなっているのがさみしく思う(20 代、女 性) 。・年々立ち入り禁止の表示が多くなり、選手が少しずつ遠くなった感じを受けるのが残念(50 代、女 性) 。 ・食事がとれる所が少ない(40 代、女性) 。 ・施設が古く、トイレにいくのに勇気がいる(40 代、女性)。・ 数年前まで選手が近くに見られたのに、昨年より綱が張られ見づらい(不明、女性)。 ・どこがメインなのか 解りづらい(50 代、男性) 。これらの意見をまとめて「キャンプ会場」と分類した。 5-2-2.駐車場 ・駐車場が狭く、遠い(50 代、女性) 。 ・駐車場が遠い(40 代、女性) 。 ・駐車場が遠く不便(30 代、女性)。・ 駐車場が遠すぎる(30 代、女性) 。 ・駐車場が少なく、係員が役割を分かっていない(50 代、女性) 。 ・駐車 場の近辺にゴミ等汚物を拭いた紙が落ちていてとても残念だった(球場の隣)(50 代、女性)。 ・駐車場の止 め方のマナーが悪くて驚く(沖縄ナンバーの車) (20 代、女性) 。 ・駐車場の案内が解りづらい(50 代、男性)。 ・ 駐車場の問題(仕方ないけど遠い) (40 代、女性)。 ・シャトルバスの移動が混雑していてとても不便(50 代、 女性) 。これらの意見をまとめて「駐車場」と分類した。 5-2-3.キャンプ内容 ・厳しい練習だとは思えない(50 代、女性) 。 ・グランド練習中の音楽が古すぎる(50 代、女性)。 ・選手の 士気が落ちている気がする。補強が必要(40 代、男性)。 ・スケジュール表が大雑把過ぎる(40 代、男性)。・ 球場内のBGMにセンスが少ない(20 代、女性)。 ・日程が出るのが遅い。旅行は約二か月前に予約するので、 それまでに日程が欲しい(30 代、女性) 。 ・キャンプ中の選手交流が少ないと思う(40 代、女性) 」。これらの 意見をまとめて「キャンプ内容」と分類した。 5-2-4.ファンの集い ・ 「つどい」がおもしろくなかった。抽選はずれたらお客様状態(50 代、女性)。 ・ファンの集いでの選手と のふれあいが足りない(60 代、女性) 。 ・ファンの集いでの選手とのふれあいが足りない(50 代、女性)。・ ファンの集いが毎年つまらなくなってきたように思う(50 代、女性)。 ・ファンの集いのフリーサイン会がな くなりおもしろくない(40 代、女性) 。これらの意見をまとめて「ファンの集い」と分類した。 5-2-5.ファンサービス ・ファンサービス悪すぎ(40 代、女性) 。 ・人気選手はファンサービスが少ない(20 代、女性)。 ・選手が上 がる時、主力および一部の選手がファンサービスをせず、マイクロバスで上がるのは、ファンサービスを一 番に考えている球団としてはおかしいと思う(30 代、女性)。 」これらの意見をまとめて「ファンのサービス」 と分類した。 5-2-6.その他 ・特殊な選手の警備が厳しく、特別扱いにしている。余計に安全確保が困難なのではないか?(40 代、女 性) 。・報道関係者が邪魔で選手が見えない(40 代、女性)。・報道陣ばかり優遇しているのが気になる(20 代、女性) 。 ・毎回、地元の人、地元の少年野球のマナーの悪さにびっくりする(20 代、女性)。 ・斎藤祐樹の 問題について(40 代、女性) 。 これらの意見をまとめて「その他」と分類した。 表 5-2 は名護市、北海道日本ハムファイターズのキャンプ場の不満群の表である。女性年代の記述者は 13名であり、男性年代の記述者は5名である。すなわち、女性年代の記述者は男性年代の記述者よりも2 倍以上であることが確認された。 表 5-2. 名護市、北海道日本ハムファイターズのキャンプ場の不満群 5-3. 要望群 自由記述の中には 北海道日本ハムファイターズのキャンプの要望に関する意見も多くみられた。これ らの意見をまとめて「要望群」と名付けた。また、その要望の内容ごとに「トイレ」 「キャンプ会場」 「選 手との交流」 「駐車場」 「情報公開」 」 「飲食物」 「その他」の 7 つに分類することができた。表 5-3 は述べ られていた理由を性別年代別にまとめた内訳である。 5-3-1. トイレ ・トイレを整備してほしい(30 代、女性)。・洋式のトイレにしてほしい(60 代、女性)。・球場のトイレを高齢者でも 使えるものにしてほしい(30 代、女性)。・球場のトイレをきれいにしてほしい(30 代、女性)。・トイレをきれいにして ほしい(50 代、女性)。・トイレをきれいにして、増やしてほしい(50 代、女性)。・球場のトイレに荷物掛けフックを付 けてほしい(10 代、男性)。・トイレを改装してほしい(30 代、女性)。・トイレを整備してほしい(30 代、女性)。・施設、 特にトイレをきれいにしてほしい(50 代、女性)。・トイレをきれいにしてほしい(60 代、女性)。・トイレをきれいにして ほしい(30 代、女性)。・球場のトイレがきれいになってほしい(40 代、女性)。・トイレを洋式にしてほしい(50 代、女 性)。・トイレをきれいにして欲しい(40 代、女性)。・トイレを洋式にしてきれいにして欲しい(40 代、女性)。・トイレを 改装して下さい(30 代、女性)。・トイレをきれいにして欲しい(30 代、女性)。・球場のトイレが非常に汚いので改修 して欲しい(20 代、女性)。・トイレをきれいにして欲しい(20 代、女性)。・トイレの洋式をつくてほしい(20 代、女性)。 これらの意見をまとめて「トイレ」と分類した。 5-3-2. キャンプ会場 ・球場をきれいにしてほしい(40 代、女性)。・会場の案内を分かりやすく出してもらいたい(50 代、女性)。・柵の 高さをもう少し下げてほしい(40 代、女性)。・雨天の際、室内練習も見学したい(40 代、女性)。・球場の改築を急 いだ方がいいのでは?(60 代、男性)。・ブルペン内を少し明るくしてほしい(30 代、女性)。・ブルペンをもっと見 やすくしてほしい(30 代、男性)。・もっとファンとの距離を近くにしてほしい(30 代、女性)。・名護市営球場の改修 をお願いします。特にスタンド、トイレについては早急の手当てが望まれます(60 代、男性)。・ファンの方はマナー も良いし、第二グラウンドの海側のロープは外していただけたらと思う(50 代、女性)。・ブルペンの見る所を一般と 関係者を分けて見やすくして欲しい(40 代、女性)。・ブルペンの見る所を一般に方に段を作って見やすくして欲 しい(40 代、女性)。・球場が古く、設備が悪いので改善して欲しい(20 代、女性)。・入口の通路のバリケードが通 路を狭くしていて、ファンが通る際に非常に危険で改善して欲しい(20 代、女性)。・屋内練習場の見られるスペー スを作って欲しい(60 代、女性)。これらの意見をまとめて「キャンプ会場」と分類した。 5-3-3. 選手との交流 ・選手には出入りの際、プレゼントを受け取ってほしい(50 代、女性)。・もっと選手とのふれあいがほしい(40 代、 女性)。・選手とのふれあいがもう少しほしい(50 代、女性)。・もう少し選手との交流が欲しい(40 代、女性)。・選手 との交流は色々変更しているが、良いと思われる方向へ行くようお願いします。写真、サインはもっと可能な方向 へ!(50 代、女性)。・逃げる選手もいるので、選手みんながサインする時間等決めた方が良い(50 代、男性)。・も う少しふれあいを多くして欲しい(40 代、女性)。・ファンサービスファーストであるならば、主力選手も車でホテルに 帰らず、みんなにサインして帰って欲しい(30 代、男性)。・土日などツアー限定のみならず抽選や先着順でサイン 会等の時間があればよい(40 代、女性)。・選手一人一人がプロ意識を持ち、ファンサービスすることも必要ではと 思う(50 代、女性)。・定期的にサイン会を実施して欲しい(40 代、男性)。・NAGO ハーフマラソンに参加した帰り に立ち寄ったが、マラソン会場とこんなに近くでキャンプをされてるなら、ファイターズの選手のみなさんもマラソン に参加すれば良いと思いました。一緒に走って楽しめ、ファンの交流にもなると思います(30 代、女性)。・サインを もらえて嬉しいが、疲れて寒いときにして頂くのが申し訳なく思う。でもサインは欲しい(40 代、女性)。これらの意 見をまとめて「選手との交流」と分類した。 5-3-4. 駐車場 ・駐車場が球場の近くにほしい(30 代、女性)。・駐車場から球場までのシャトルバスをもう少し早い時間にしてほ しい(30 代、女性)。・もっと近くの駐車場に止められるようにしてほしい(40 代、男性)。・駐車場を整備してほしい (30 代、女性)。・もっと近くの駐車場に止められるようにしてほしい(40 代、男性)。・駐車場の案内表示を分かりや すくしてほしい(20 代、男性)。・報道関係者用の駐車場を一部、一般にも開放してほしい(30 代、女性)。・駐車場 の車の導線をもう少し良くして欲しい(40 代、男性)。・球場近くの駐車場を確保して欲しい(50 代、女性)。これら の意見をまとめて「駐車場」と分類した。 5-3-5. 情報公開 ・練習日程を観客席から見えるところに貼ってほしい(40 代、女性)。・練習メニューを大きく表示してほしい(50 代、男性)。・選手名簿を入口で配ってほしい(20 代、男性)。・当日の時間的なスケジュールをもう少し詳細に調 べたい(40 代、男性)・くにがみ球場にも行ったが、ファームの情報(選手のスケジュール)などわかるといいと思う (40 代、女性)。・誰が何を練習するか知らせたら良いと思う(50 代、男性)。・本日何をするか知らせたら良いと思う (せめてこれくらい)アナウンスも欲しい(50 代、男性)。・練習時間の詳細や休憩時間等がわかれば観戦者の行動 も取りやすい(40 代、女性)。これらの意見をまとめて「情報公開」と分類した。 5-3-6. 飲食物 ・飲食物の販売を増やしてほしい(50 代、女性)。・日ハム商品の食べ物を屋台で売ってほしい(40 代、女性)。・ 食べるところを充実させて欲しい(40 代、女性)。・屋台村のメニューを増やして欲しい(40 代、女性)。・飲食が充 実していると嬉しい(30 代、女性)。これらの意見をまとめて「飲食物」と分類した。 5-3-7. その他 これからもずっと沖縄でキャンプしてほしい(40 代、男性)。・グッズをもっと増やしてほしい(40 代、女性)。・とに かく勝つためにやってください(40 代、男性)。・心から応援しています。選手の皆さん含めすべての方達、しっかり 体調を整え日本一勝ち取ってください(50 代、男性)。・中村選手頑張ってください、春日部から応援しています (40 代、女性)。・ファンの集いのチケットを電話で取ることが出来るようにして欲しい(40 代、女性)。・もっと観客と 一体となって盛り上がる仕掛けが欲しい(50 代、男性)。・サインをもらうときに横入りをする人が多々いる。きちんと するようにルール等を作ればいいと思う(20 代、女性)。・桜祭りへの参加(30 代、男性)。 表 5-3. 名護市、北海道日本ハムファイターズのキャンプ場の要望群 ・少年野球の引率をしっかりして欲しい(選手を呼び捨てにしない、練習中にサイン、サインとうるさい、列に並ば ない)(20 代、女性)。・全部ユニフォームを着て行ってください(50 代、男性)。・選手の方は背番号が付いている と良くわかりやすく感じます(60 代、女性)。・ファンサービスの充実(40 代、男性)。表 5-3 は名護市、北海道日本 ハムファイターズのキャンプ場の要望群である。これらの意見をまとめて「その他」と分類した。 表 5-4 のキャンプ場に関する意見の自由記述のデ-タ解析の項目では、満足群は 12 件、不満群歯 18 件 と要望群は 83 件である。男女性別の満足群は女性 10 名、男性 2 名である。すなわち、満足群の記述者は男性よ り女性が多い。男女性別の不満群は女性 13 名、男性 5 名である。すなわち、満足群の記述者は男性より女性が 多い。男女性別の要望群は女性 61 名、男性 22 名である。すなわち、満足群の記述者は男性より女性が多い。 表 5-4. キャンプ場に関する意見の自由記述のデ-タ 図 5-1. 女性の自由記述解析 図 5-2. 男性の自由記述解析 図 5-1 の女性の自由記述解析によると、女性観戦記録者 40 年代は最も多く、次に、30 年代と 50 年代である。 図 5-2 の男性の自由記述解析によると、男性観戦記録者 50 年代は最も多く、次に、40 年代である。女性の自由記 述は 30 年代、40 年代と 50 年代が多い。一方、男性の自由記述は 40 年代と 50 年代が多い。図 5-3 は、北海道日 本ハムファイターズキャンプの代表的な意見をまとめた一覧表である。 6. 結論及び考察 本研究は、沖縄県名護市を訪れた県外観戦者(みるスポーツ)の再訪意図に影響を及ぼす要因を明らか にすることであった。分析の結果、以下の結論が出された。 1)サンプルの個人的属性について、男性が 39.7%、女性が 60.3%であり、40 代(25.0%)が最も多い。既婚者 (60.7%)が多く、同伴人数(自分を含まない)は1人が半数近くを占める。居住地は、県外(69.2%)が最も多く、県 内(23.9%)、市内(6.9%)の順である。北海道(108 人)からの観戦者が圧倒的に多く、北海道日本ハムファイター ズのファンが、観戦者の約8割を占めている。 2)単純集計の結果、キャンプ観戦が何日目か尋ねたところ、1 日目(45.4%)が最も多く、キャンプ観戦の回数に ついては、1 回目(32.9%)が最も多い。キャンプ観戦に伴う宿泊の有無について、「名護市内に泊まる」(53.4%)が 最も多く、次いで、「名護市外に泊まる」(29.0%)、「泊まっていない(日帰り)」が 25.7%となっている。キャンプ観戦 に要する交通費・旅行代金(ツアー代金・宿泊費含む)は、5~10 万円未満(44.0%)が最も多く、キャンプ観戦のた めに交通費や宿泊費に 5 万円以上支出している観戦者が約 65%を占めている。キャンプ観戦における飲食代・お みやげ代・観光にかかる費用は、1 万円未満(21.2%)が最も多く、キャンプ観戦における飲食代と、おみやげ代や 観光費用として、観戦者の 4 人に 1 人が 5 万円以上支出している。 北海道日本ハムファイターズのキャンプ・クオリティについて、最も評価が良かったのは、「ファイターズの選手のプ レイは素晴らしい」であり、最も評価が良くなかったのは、「キャンプ会場での案内表示は十分な数である」である。 名護のイメージについて、全体的に好意的に捉えられているが、その中で最も好意的に捉えられているのは「好き」 である。休暇で名護を訪れた回数と、スポーツイベントやスポーツ観戦を目的に名護を訪れた回数は、どちらも 0 回 が最も多い。来年のキャンプ観戦意図について、約 9 割の観戦者が来年もキャンプ観戦に来ようと思っている。休 暇での名護の再訪意図には、7 割弱の観戦者が、休暇で名護を訪れようと思っている。スポーツやレクリエーション をするための名護の再訪意図について、6 割弱の観戦者が、スポーツなどをするために名護を訪れようと思ってい ることが明らかになった。 3)居住地別で比較した結果、県内観戦者は、男性が 53.9%、女性が 46.1%である。県外観戦者は、男性が 33.3%、女性が 66.7%である。年代は、県内観戦者は 30 代と 40 代(ともに 26.3%)が最も多く、県外観戦者は、40 代(24.4%)が最も多い。婚姻について、県内観戦者の既婚が 75.7%、県外観戦者の既婚が 54.2%である。同伴人 数について、県内観戦者は平均 1.64 人、県外観戦者は平均 1.90 人である。北海道日本ハムファイターズのファン の割合は、県内観戦者が 73.3%、県外観戦者が 87.0%であり、県外観戦者の方がファンである割合が高い。サン プルにとって、調査日がキャンプ観戦の何日目か尋ねたところ、県内観戦者は平均 1.48 日目、県外観戦者は平均 2.45 日目である。キャンプの観戦回数は、県内観戦者は平均 4.42 回であり、県外観戦者は平均 3.02 回である。キ ャンプ観戦に伴う宿泊について、県内観戦者は、「泊まっていない(日帰り)」(76.7%)が最も多いのに対し、県外観 戦者は、「名護市内に泊まる」(71.3%)が最も多い。 キャンプ観戦に要する交通費・旅行代金は、県内観戦者の平均が 4,561 円、県外参加者の平均が 92,269 円で、 県外観戦者の方が圧倒的に高い。キャンプ観戦における飲食代・おみやげ代・観光にかかる費用は、県内観戦者 の平均が 3,262 円、県外参加者の平均が 40,085 円で、県外観戦者の方が圧倒的に高い。北海道日本ハムファイ ターズのキャンプ・クオリティについて、居住地別で比較した結果、「ファイターズの選手のプレイに興奮する」、「キ ャンプ会場における他の観戦者とのふれあいがとても楽しい」、及び「キャンプ会場で同伴者と充実した時 間を過ごした」については、県内観戦者より県外観戦者の方が高い評価。一方、 「キャンプ会場は素晴らし い」 、「キャンプ会場はスポーツ観戦に望ましい」、「キャンプ会場の施設はきれいでよく整備されている」、 「キャンプ会場の観戦者は、ルールと規則を守っている」、及び「キャンプ会場の観戦者は、お互いにマナ ーを守っている」については、県外観戦者より県内観戦者の方が高い評価。名護のイメージは、県内観戦 者と県外観戦者が抱くイメージには相違がみられない。来年の観戦意図は、県内観戦者は否定的な態度の 人がおらず、県外観戦者は9割弱の観戦者が来年もキャンプを観戦する意志を持っている。 4)県外観戦者の再訪意図に関するモデルに関して、過去訪問、キャンプ・クオリティの「会場」「楽し み」「観戦者」「情報提供」が目的地イメージに影響を及ぼすことが明らかになった。すなわち、名護の訪 問回数が多く、キャンプ会場、キャンプでの楽しみ、他の観戦者、及びキャンプに関する情報提供につい ての評価が良くなると、名護のイメージが良くなる。次に、過去訪問、キャンプ・クオリティの「楽しみ」 と「観戦者」 、及び目的地イメージが再訪意図に影響を及ぼすことが明らかになった。すなわち、名護の訪 問回数が多く、名護のイメージが良いほど、今後また名護を訪れようという気持ちが強くなる。さらに、 キャンプでの楽しみが増え、他の観戦者を好意的に感じるほど、今後また名護を訪れようと思う気持ちが 強くなる。 5)北海道日本ハムファイターズのキャンプに関する意見や要望は、“満足群”“不満群” “要望群”に分 類することができ、 “要望群”が最も多かった。 “満足群”は、 「キャンプ会場」と「選手」に対して満足す る声が聞かれた。 “不満群”は、 「キャンプ会場」「駐車場」「キャンプ内容」 「ファンの集い」「ファンサー ビス」に関する不満の意見がみられた。 “要望群”は、 「トイレ」 「キャンプ会場」 「選手との交流」 「駐車場」 「情報公開」 、 「飲食物」に関する要望が聞かれた。 以上の結果から、名護市や名護市民は、名護市で行われているスポーツイベントやスポーツキャンプに 来訪する沖縄県外からの人に対し、スポーツツーリズム(スポーツ観光)による効果や、ひいては地域活 性化につながることを期待していることが明らかになった。また、沖縄県外から名護市に来訪する「する スポーツ」と「みるスポーツ」のスポーツツーリストは、スポーツイベントに満足すると、ならびにスポ ーツキャンプに対する評価が良いと、再度名護市を訪れようという意思を持つ。地域のサポートなしに、 地域における持続可能なツーリズム産業を発展させることは困難であることから(Andereck & Vogt, 2000)、名護市や名護市民は、名護市を活性化させるために、スポーツイベントやスポーツキャンプをまち づくりの重要なツールと捉え、持続的に、ならびに戦略的に行う必要があると考える。このように、本研 究を行うことでスポーツ観光のまちづくりへの基礎資料を得ることができた。そして、スポーツ観光のま ちづくりに向けての促進材料となり、さらなる波及効果も期待できるだろう。 7. 論議及び今後の課題 本研究の特色は、以下の 4 点である。1 点目は、 名護市や名護市民は、名護市で行われているスポーツ イベントやスポーツキャンプに来訪する沖縄県外からの人に対し、スポーツツーリズム(スポーツ観光) による効果や、ひいては地域活性化につながることを期待していることである。2 点目は、 沖縄県外から 名護市に来訪する「するスポーツ」と「みるスポーツ」のスポーツツーリストは、スポーツイベントに満 足すると、ならびにスポーツキャンプに対する評価が良いと、再度名護市を訪れようという意思が強くな る。3 点目は、 地域のサポートなしに、地域における持続可能なツーリズム産業を発展させることは困難 であることから(Andereck & Vogt,2000) 、名護市や名護市民が一体となり、名護市を活性化させるため に、スポーツイベントやスポーツキャンプをまちづくりの重要なツールと捉え、持続的に、ならびに戦略 的に行う必要がある。最後の 4 点目は、本研究を行うことでスポーツ観光のまちづくりへの基礎資料を得 ることができ、そして、スポーツ観光のまちづくりに向けての促進材料となり、さらなる波及効果ができ ることである。 本研究は、名護市がスポーツ観光を推進するにあたり、北海道日本ハムファイターズのキャンプ観戦者 の実態を分析した結果を基に、今後、名護市がスポーツ観光によるまちづくりを推進するため、北海道日 本ハムファイターズのキャンプ観戦に関する提言を行う。 1) 県外観戦者を呼び込む戦略を考える 本研究において、県内観戦者と県外観戦者では大きく異なることが明らかになった。特に、キャンプ観戦に要す る交通費・旅行代金に関しては、県外観戦者は県内観戦者の約 20 倍支出しており、飲食代・おみやげ代・観光に かかる費用に関しても、県外観戦者は県内観戦者の約 12 倍支出している。すなわち、県外観戦者が名護を訪れる ことで、経済的効果が見込まれる。そのため、県外観戦者を増やすこと、ならびに名護に来訪した県外観戦者を長 期滞在させる仕組みが必要となってくる。県外観戦者の特徴のひとつに、名護市内に宿泊している北海道日本ハ ムファイターズのファンが多いことがあげられる。この県外観戦者は、「熱狂的日ハムファン」と言える。マーケティン グに重要なことのひとつに、ターゲットを明確にすることがある。この「熱狂的日ハムファン」のニーズを把握し、ニー ズに適したサービス、プログラム、情報などを提供することが、「熱狂的日ハムファン」を名護に呼び込み、長期滞在 させることにつながるだろう。 2) ファンサービスを充実させる 本研究において、県内観戦者の約 73%、県外観戦者の約 87%が北海道日本ハムファイターズのファンであるこ とが明らかになった。そのため、自由記述でも散見されたが、「ファンの集い」のプログラムを充実させること、キャン プ会場でのサービスの質を向上させること、及びキャンプ中に選手と接することができるようなプログラムを組み込む 必要がある。すなわち、キャンプ会場に足を運ばないと体験することができないような差別化したプログラムが必要と なってくるだろう。キャンプ会場でのサービスが魅力的であれば、北海道日本ハムファイターズのファンではない観 戦者が、北海道日本ハムファイターズのキャンプ会場や名護に滞在することにもつながるだろう。そのために、「キャ ンプ会場のトイレの整備」や、キャンプ・クオリティで評価が低い傾向にある「キャンプ会場と会場周辺の案内表示」 に気を配ることが重要となるだろう。 3) 名護の観光地や飲食店のプロモーションを積極的に行なう 本研究において、約 9 割の県外観戦者は、来年もキャンプ観戦に来ようと思っているにも関わらず、今後、休暇 で名護を訪れようと思っている県外観戦者は 7 割弱、スポーツやレクリエーションをするために名護を訪れようと思っ ている県外観戦者は約 55%まで下がってしまうことが明らかになった。名護のイメージは好意的であるにも関わらず、 名護の再訪意図につながらない理由のひとつに、県外観戦者が名護の観光情報や飲食店を知らないことがあげら れるのではないだろうか。イベント観戦型のスポーツツーリストは、観戦行動に重要性を見出しているため、旅行目 的地やイベント運営側からの積極的な働きかけがなければ、倹約志向で観光行動をともなわないものの、開催地の 観光ニーズを持つツーリストもいる。そのため、キャンプ会場を訪れている県外観戦者に、キャンプ会場で名護のプ ロモーションを行なうことにより、名護の観光地や飲食店を知ってもらい、足を運んでもらう機会を作れるのではない だろうか。 今後の課題として、本研究はスポーツ観光の問題などについて所見を整理し、スポーツ観光の関連資料につい てデータを回帰方程式によって勾配と決定係数を解明し、国際化時代に相応すべく、スポーツ観光の内容を纏め ることができた。しかし、短時間の調査であつたため、未解明の事項が少なくない。ゆえに、本稿は、名護市の命運 を決定づけた舞台として多角的にとらえた実証的研究であるが、名護市を活性化させるためには、スポーツイベント やスポーツキャンプをまちづくりの重要なツールと捉え、持続的及び縦断的、ならびに戦略的に行う必要があるだろ う。 付 記: 本研究は、2011 年度笹川スポーツ研究助成「課題番号11-2-013 研究代表者 朴永炅」を受けて実施し た。 参考文献 1)川喜田二郎:『発想法–創造性開発のために』、中公新書、ISBN 978-4-12-100136-8、1967 年。 2)原田尚幸・山崎利夫:「スポーツイベントにおける広報活動-トライアスロン大会に関するイメージについて」、鹿屋 体育大学紀要、19:35-42,1988 年。 3)Yuan,S.,MacDonald,C.:「Motivational Determinates of International Pleasure Time」. 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J., Zhang J., Cattani K. & Pastore D.:「Assessment of event quality in major spectator sports」, Managing Service Quality, 21(3):304-322, 2011 年。 28)朴永炅ら:「スポーツツーリズムによる地域活性化のアクションリサーチ-沖縄県名護市のスポーツ観光のま ちづくりを目指して-」、SSF スポーツ政策研究第 1 巻1号、150-159、2012 年。 29)文部科学省:『スポーツ基本計画』、2012 年。 30)秋吉遼子・朴永炅ら:「スポーツツーリズムを通じたまちづくりに関する研究-スポーツツリーストが來訪する する地域における住民のスポーツ活動の視点から-」、SSF スポーツ政策研究第 2 巻1号、144-151、2013 年。 ファイターズの選手の プレ イは 素晴 らし い 73.9% ファイターズの選手のプレイに興奮する 24.1% 57.7% キャンプ会場で同伴者と充実 した時 間 を過ごし た 60.2% キャンプの練習時間帯は観 戦 するの にちょうど良い 58.5% ファイターズのキャンプは 質が高 い 32.9% 47.2% 34.7% キャンプ会場は安全である 39.2% キャンプ会場はスポーツ観 戦に望ま しい 1.2% 9.9% 1.2% 10.8% 1.6% 49.8% 12.4% 3.2% 42.0% 18.0% 0.8% 17.8% 1.2% 41.5% キャンプ会場内は移動しや すい 1.6% 9.9% 36.8% 40.4% キャンプ会場の他の観戦者 に好 印象 を受ける 9.1% 49.0% 52.1% キャンプ会場の観戦者は、ル ール と規則 を守 っている 8.1% 0.8% 42.0% 39.9% キャンプの練習時間の長さ は観戦 するの にちょうど良 い 3.7% 3.3% 32.7% 47.3% キャンプ会場の観戦者は、 お互 いにマ ナーを守 って いる 0.0% 2.0% 6.1% 0.4% 35.8% 39.5% 39.1% 38.7% 18.2% 4.0% 3.5% キャンプ会場は出入りしや すい 36.9% 39.6% 20.0% インターネットでキャンプに関 する情報 を簡単 に得 ること ができ る 36.3% 39.6% 20.0% 4.1% 20.4% 3.9% キャンプ会場は素晴らし い 38.8% キャンプ会場における他の観戦者 とのふ れあいがとて も楽 しい 21.6% キャンプに関する最 新情報 は入手 しや すい 15.6% キャンプ会場において 他の観 戦者を家族の ように感じ る 14.2% 少しそう思う 36.7% 23.8% 43.5% 35.7% 20% 7.2% 13.7% 33.2% 8.2% 34.0% 8.3% 41.2% 40% あまりそう思わない 5.9% 27.9% 43.0% 14.9% 0% 25.5% 40.2% 25.8% キャンプ会場周辺での案内 表示は 分かりや すい そう思う 47.1% 24.7% キャンプ会場の施設はきれ いで よく整備さ れている キャンプ会場内での案内表 示は十 分な数である 36.9% 60% 8.2% 80% 100% そう思わない 図 3-23. キャンプ・クオリティ 1 1.5 2 2.5 3 3.5 キャンプ会場は素晴らしい* キャンプ会場はスポーツ観戦に望ましい** キャンプ会場の施設はきれいでよく整備されている*** 【会 場】 県内 キャンプ会場は安全である キャンプ会場内は移動しやすい キャンプ会場は出入りしやすい ファイターズの選手のプレイは素晴らしい ファイターズの選手のプレイに興奮する*** ファイターズのキャンプは質が高い 【楽しみ】 県外 キャンプ会場において他の観戦者を家族のように感じる キャンプ会場における他の観戦者とのふれあいがとても楽しい* キャンプ会場で同伴者と充実した時間を過ごした* キャンプ会場の他の観戦者に好印象を受ける 【観戦者】 キャンプ会場の観戦者は、ルールと規則を守っている** キャンプ会場の観戦者は、お互いにマナーを守っている** キャンプに関する最新情報は入手しやすい 【情報提供】 インターネットでキャンプに関する情報を 簡単に得ることができる キャンプ会場周辺での案内表示は分かりやすい キャンプ会場内での案内表示は十分な数である キャンプの練習時間帯は観戦するのにちょうど良い 【時 間】 キャンプの練習時間の長さは観戦するのにちょうど良い 図 3-24. キャンプ・クオリティ(居住地別) *p<.05 **p<.01 ***p<.001 4
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