2015年 4月2日号 Vol.214 金利が上がり始めたら・・・直前レポート! 利上げの前にはひと波乱 利上げというハードルを越えて・・・ 最近、米国で経済指標が発表されるたびに 「利上げ」が話題になり、その時期をめぐって はいまだ専門家の間でも見方が分かれてい ます。米国の各連銀総裁からも利上げ時期 について様々な発言がなされるたびに憶測 が飛び交います。 こうしたなか、イエレンFRB(米連邦準備制度 理事会)議長は講演で年内の利上げを示唆 する発言を始めました。いよいよ利上げへの 下準備が始まったと見るべきでしょう。 過去の経験則からも、この時期、いわゆる利 上げ直前の市場の調整には要注意です。 過去の利上げ局面では、株式や債券などの 資産はどのような動きをしたのでしょうか? 過去、景気回復を背景とした金利上昇局面 では、金利の上昇と共に相対的に強かった 資産と相対的に弱かった資産でパフォーマ ンスに大きな差が生じました。 利上げのハードルを上手に米国が乗越えら れれば景気回復はより確実になり、その恩 恵はグローバルに駆け巡ります。それが、過 去の利上げ局面で新興国株式のパフォーマ ンスを牽引した背景と考えられます。 バーナンキ・ショックの記憶 今からもう2年前になりますが、2013年5月22 日。バーナンキ・ショック時のマーケットの動 きを覚えていますか? 当時のバーナンキFRB(米連邦準備制度理 事会)議長が議会証言で、QE3(量的金融緩 和第3弾)の縮小を行う方針を明らかにし、世 界の金融市場に激震が走りました。 QE3の継続を見込んでいた投資家が一気に リスク・オフに動き、株式市場では軒並み株 式が売られ、債券市場では金利が急上昇 (価格は下落)しました。このように絶大な影 響力を持つFRBによる金融政策の変更は、 マーケットに大きな影響を与えます。 ■過去の利上げ局面での 米国政策金利と各資産のパフォーマンス推移 320 (日次、米ドルベース、株価は2003年12月末=100として指数化、 期間:2003年12月31日∼2007年8月30日) 新興国株式 300 先進国株式 280 4.5% 米国リート 260 5.5% 米国ハイイールド債券 240 米国政策金利(右軸) 220 3.5% 200 180 2.5% 160 140 1.5% 120 100 80 0.5% 03年12月 04年8月 05年4月 05年12月 06年8月 07年4月 ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数、米 国リート:FTSE/NAREITオール・エクイティ・リート指数、米国ハイイールド債 券:バンクオブアメリカ・メリルリンチ米国ハイイールド・マスターⅡ・コンストレ インド指数、すべてトータル・リターン ※MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所 有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容 を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。出所:ブルーム バーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市 場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績 は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全 性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることが あります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護 機構の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかな る情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。
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