平成 27 年度船員災害防止実施計画について③ 今回は、「生活習慣病などの疾病に対応した取り組み(対策)」について紹介します。 ▽疾病発生の現状 生活習慣病(がん、脳卒中、心臓病、糖尿病など)については、平成 25 年度の船員の 疾病の 24 %、また、死亡原因の大半(89 %)を占めています。ノロウイルスをはじめと する感染症についても、ひとたび発生したら船内で急速に広がり、重大な事態となる恐れ があります。これらに対応するため、船員は日ごろからの健康管理を、船舶所有者は船員 の健康状態の把握に努めるようにしてください。 また、疾病の種類に応じて、次の防止対策を行うようにしてください。 ▽生活習慣病対策 ・定期的・継続的に健康検査を受け、健康状態の把握に努める。 ・暴飲暴食を避け、栄養バランスを考えた食事を取る。 ・日ごろから意識的に適度な運動を習慣づける。 ・喫煙の節制に努める。 ・船舶所有者は、機会を見て、健康検査・相談を実施す るほか、健康教育の実施、情 報の提供に努める。 ▽感染症対策 ・感染症の予防対策としては、正しい知識と最新の動向を把握するとともに、それぞれ の感染症に応じた予防対策を徹底する。 ・冬季になると発生件数が増える「ノロウイルス対策」としては、調理前の手洗い、食 品の十分な加熱処理、調理器具の消毒、感染者の排せつ物およびおう吐物の適切な処 理などを徹底する。 ・「インフルエンザ対策」としては、うがい・手洗いなどを徹底する。 ▽熱中症対策 ・特に暑い日の甲板上での作業では、自覚症状がなくても水分・塩分を補給するよう心 掛ける。 ・めまい、失神、頭痛、吐き気、気分が悪くなるなどの異変を感じたら無理をせず、管 理者に申し出て日陰で休むようにする。 ・生活習慣病の者は熱中症になりやすく、また重症化しやすいので、十分な睡眠を取る ことや、食生活の改善などを徹底する。 また、健康管理の観点から「人間ドック」などを活用し、疾病の早期発見・早期治療に つなげるようにしましょう。 3週にわたり、「平成 27 年度船員災害防止実施計画」について紹介しましたが、同実施 計画は、国土交通省HPにも掲載していますので、ぜひ、ご覧ください。 URL http://www.mlit.go.jp/common/001011538.pdf お問い合わせなどはこちらまで 国土交通省海事局船員政策課安全衛生室 TEL 03(5253)8652 -1-
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