ふか(もうかさめ)肉料理レシピ集 (ヘルシーで栄養満点の家庭向け料理レシピ) ∼簡単,早い,手間をかけず∼ 平 成 2 1 年 3 月 気仙沼ふか食普及推進会議 【低カロリー!高たんぱく!低脂肪!DHA!コラーゲンが豊富!】 ふか肉はヘルシーで栄養満点な食材です。 ◆ふか(もうかさめ)肉は,畜肉(牛,豚,鶏肉)と比べて低カロリー・高たんぱくで必須アミノ酸をバランスよ く含んだ良質な食肉です。 ◆しかも乳幼児から学童期にかけて脳の発達に有用であると考えられるドコサヘキサエン酸(DHA)や若年女性 に多い鉄欠乏性貧血に有用な鉄分,コラーゲンなどが豊富でとても栄養バランスのとれた食材です。 一 般 成 分 分 析 表 エネルギー(kcal/100g) たんぱく質(g/100g) 脂質(g/100g) ドコサヘキサエン酸(%) (宮城大学調べ) もうか肉 牛 肉 豚 肉 鶏 肉 (尾部肉) (もも皮無) (サーロイン) (ロース) 127 498 263 138 26.1 11.7 19.3 22.0 2.5 47.5 19.2 4.8 22.6 0 0.1 0.2 5.1 0.9 0.3 2.1 0.74 0.23 0.32 0.22 6.7 1.1 0.3 0.6 (DHA) 鉄分(mg/100g) ビタミンB6(mg/100g) ビタミンB12(μg/100g) コラーゲン含量分析結果 黒 皮 部 真 皮 部 分 析 対 象 生 乾燥 生 乾燥 コラーゲン(g/100g) 18.3 40.8 28.3 76.6 ★ふか(もうかさめ)肉は,畜肉(牛,豚,鶏肉)と比べて低カロリー・高タンパク質で必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質な食 肉です。 ★しかも乳幼児から学童期にかけて脳の発達に有用であると考えられているドコサヘキサエン酸(DHA)や若年女性に多い鉄欠乏性 貧血に有用な鉄分,コラーゲンなどが豊富でとても栄養バランスのとれた食材です。 (参考) タンパク質・・・三大栄養素のひとつで,体重の約5分の1を占め,血液や筋肉などの体をつくる主要成分となっており,生きていく上 で重要な栄養素である。 資 質・・・三大栄養素のうち最も高いエネルギーになる成分となっている。 豚,牛の資質に多く含まれる「飽和脂肪酸」は多く摂りすぎると中性脂肪やコレステロールを増やすなど生活習慣病を 引き起こす要因といわれている。 エイコサペンタエン酸(EPA) ・・・悪玉コレステロールを減らし,血液をサラサラのする効果があるとされ,魚類に多く含まれてい る。 ドコサヘキサエン酸(DHA) ・・・・中性脂肪を減らすことや不足すると頭の働きが低下することが知られており,魚類に多く含まれて いる。 ※EPA,DHAには,高脂血症・動脈硬化を防ぐことや糖尿病やガンを防ぐ効果があると言われております。 目 次 Ⅰ 和食料理 1 もうかさめのサット煎り煮・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 もうかさめとごぼうの味噌炊き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 にんじんソースの和風ふかステーキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 ふか入りつみれ汁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 酢の物 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 甘酢あんかけ旬の野菜入り酢豚風・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 煮こごり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1ページ 2ページ 3ページ 4ページ 5ページ 6ページ 7ページ Ⅱ 洋食料理 1 アラビアータ(辛口トマトソース) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8ページ 2 赤ワイン煮込み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9ページ Ⅲ 中華料理 1 ふか入り焼き餃子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10ページ 2 ふかすり身のキャベツロール蒸し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11ページ 3 ふか水餃子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12ページ (注)レシピのカロリー表示は,一人あたりの目安として参考にしてください。 Ⅳ 参考資料 ふか肉料理講習会協力店等 ○ゆう寿司魚市場前店 ○福建楼 ○和レストラン唐や ○レストランやまにし ○(株)足利本店 ふか料理講習会開催団体等 ○大内えみ子(大内料理学院) ・エレクック友の会水曜班・木曜班 ○気仙沼市食生活改善推進連絡協議会松岩協議会 ○気仙沼市食生活改善推進連絡協議会階上協議会 ○福美町自治会 ○宮城県退職公務員連盟気仙沼本吉北支部 ○松岩公民館(男の料理教室) ○気仙沼中央公民館(転勤主婦の会・上野料理教室) Ⅰ−1 もうかさめのサット煎り煮 黒酢風味 157kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・ ・バター ・・・・・・ ・黒酢 ・・・・・・ ・出しつゆ ・・・・・ ・酒,味醂 ・・・・・ ・しめじ ・・・・・ ・しょうが ・・・・・ 300g 大さじ2 大さじ1から2 大さじ2 少々 2パック 1かけ (調理手順) ① もうか肉は,水を取り替えながら2∼3回洗い,しばらく水に漬けて晒し置き,しっかり水気を拭き取る。 ② もうか肉を食べやすい大きさに切る。 ③ しめじは根を切りかるく水洗いし,水気を切って大まかにほぐす。 ④ 鍋にバターを大さじ1溶かし,しめじを歯ごたえが残る程に炒め,出しつゆ,酒,味醂で濃いめに味つけし 取り出す。 ⑤ バターを溶かし,もうか肉を焦げ目が少々付くほどに炒め焼きする。 ⑥ 鍋に残り汁(少なければ出汁を足し)ごと,しめじを戻し,全体に味が馴染み,煮汁が少なくなるまで煎り 煮し,黒酢を一振りして色と酸味,風味をつけ出来上がり。 ※ ポイント シメジの歯ごたえが残る程度に炒める。 ―1− Ⅰ−2 もうかさめとごぼうの味噌炊き 175kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ ・ごぼう ・・・・・・ ・しょうが ・・・・・・ ・ネギ,青しそ・・・・・ ・貝柱だし(市販品) ・・ ・酒 ・・・・・・ ・砂糖 ・・・・・・・ ・味噌(甘口) ・・・・・ ・甜麺醤 ・・・・・・・ 300g 1∼2本 小1かけ 適量 2.5カップ 大さじ3 大さじ2.5 大さじ2 大さじ1∼2 (調理手順) ① ごぼうの皮をこそげて5cm長さの乱切りにし水にさらし,あく抜きをしておく。 ② もうか肉は,さっと水洗いし10分ほど水にさらし,水気をよくふき取り2cm幅,4cm長さに切り,熱湯 をかけて霜降りにし,しょうがは斜めの薄切りにする。 ③ 炒め鍋に油を熱し,しょうがを炒め香りが出たらもうか肉を加え,さっと炒めて火を消し,皿に取る。 ④ 次に,ごぼうを入れて炒め,全体に油が回って火が通ったら,合わせ調味料,もうか肉を戻して蓋をして弱め の中火で煮る。 ⑤ 途中,味噌,甜麺醤の半量を溶かし入れ,さっと煮,味を見て足りなければ残りの味噌を加減して入れ,時々 返しながら軽く煮る。 ⑥ 器に盛り煮汁をかけ,青しその線切り,白髪ねぎ,などを飾り程度,粉山椒を添え出来上がり。 −2− Ⅰ−3 にんじんソースの和風ふかステーキ 201kcal (1)材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ 4枚 (1枚100∼150g) ・サニーレタス ・・・・ 4枚 ・塩,胡椒 ・・・・・ 少々 ・小麦粉 ・・・・・・ 少々 ・オリーブオイル ・・・ 適量 ・パセリ ・・・・・・ 少々 (2)にんじんソース ・にんじん(中) ・・・ 1本 ・トマトケチャップ ・・ 50cc ・ウスターソース ・・・ 少々 (調理手順) ① もうか肉を,1枚100∼150g程度に切る。 ② にんじんをすりおろして,パセリをみじん切りにしておく。 ③ ①に塩,胡椒で下味をつけ,小麦粉をまぶす。 ④ フライパンにオリーブオイルを入れ,②をこんがりとソテーする。 ⑤ お皿にサニーレタスを盛り,④をのせる。 ⑥ フライパンに,にんじんのすりおろしを入れ,よく炒め,ケチャップ及びソースを入れる。 ⑦ ⑤に⑥のソースをかけ,パセリのみじん切りをかけできあがり。 −3− Ⅰ−4 ふか入りつみれ汁 124kcal 材 料(4人前) ・もうか肉(皮付き) ・・・ ・だし汁 ・・・・・・ ・薄口しょうゆ ・・・・・・ ・塩 ・・・・・・ ・水溶き片栗粉 ・・・・・・ (材料A) ・長ねぎ(みじん切り) ・・・ ・全卵 ・・・・・・ ・片栗粉 ・・・・・・ (材料B) ・しめじ ・・・・・・ ・にんじん ・・・・・・ ・大根 ・・・・・・ 200g 500cc 少々 少々 適量 2分の1本 2分の1個 少々 1房 2分の1本 3分の1本 (調理手順) ① もうか肉を包丁でたたきみじん切りにし,皮も,もうか肉と同じようにみじん切りにした後,もうか肉と 混ぜておく。 皮は,6∼7分程度茹でた後,ザラザラしている部分を手でこすりながら流水でよく洗い流す。 ② ①に材料Aを混ぜ合わせ,沸騰した湯に団子状に(スプーン等でもよい)して茹でる。 ③ だし汁(水500ccに対し,40∼50gのかつお節もしくは,さば節を入れてだし汁をとる。 ) ④ ②に材料Bの野菜を適当な大きさに切り火がとおるまで煮る。 ⑤ ③に薄口しょうゆなどで味付けし,②を入れ水溶き片栗粉でとろみを付けてできあがり。 ※ ポイント もうかの皮のザラザラした部分を完全に取り除く。 −4− Ⅰ−5 酢の物 158kcal 材 料(4人前) ・もうか肉(皮つき) ・・ 200g ・春雨(緑豆) ・・・・・ 50g ・きゅうり ・・・・・・ 1本 ・白ごま ・・・・・・ 少々 ・長ねぎ(白い部分) ・・・3分の1本 ( 調味料 ) ・酢 ・・・100g ・砂糖 ・・・大さじ3 ・醤油 ・・・適量 ・ごま油 ・・・少々 (調理手順) ① もうかの皮を外して,身と皮を別々にボイルする。 皮の部分は熱湯で約5∼6分茹でて,表面のザラザラした部分を完全に取り除く。 ② 身,皮をせん切りにする。 ③ 春雨を茹で,食べやすいように切っておく。 ④ きゅうりは,せん切りにし,塩でもみ水で洗った後,水気をよく切っておく。 (ねぎは,たこせん切りにし水にさらす。 ) ⑤ 合わせ酢を作る(調味料Aをすべて混ぜ合わせる。 ) 。 ⑥ ②と③を混ぜ合わせ,④を入れ⑤で調味する。 盛りつけ時に,白ごまを振りかけ,ねぎのせん切りを飾り付けし,できあがり。 ※ ポイント ①もうかの皮のザラザラした部分を完全に取り除く。 ②季節により材料を加えても良い。 −5− Ⅰ−6 甘酢あんかけ旬の野菜入り酢豚風 261kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ 400g ・たまねぎ ・・・・・・ 2分の1個 ・にんじん ・・・・・・ 2分の1個 ・パプリカ ・・・・・・ 4分の1個 ・竹の子 ・・・・・・ 小2個 ・生しいたけ ・・・・・・ 2個 ・小麦粉,片栗粉 ・・・・ 適量 ・サラダ油 ・・・・・・ 適量 ・青菜(ちんげん菜,冬菜など) ( 調味料 ) ・たまねぎすりおろし・・・ 4分の1個 ・酒 ・・・・・・ 大さじ1 ・しょうゆ ・・・・・・ 大さじ2 ・砂糖 ・・・・・・ 小さじ1 (甘酢ソース) ・酒,しょうゆ ・・・・・ 大さじ1 ・砂糖 ・・・・・・ 大さじ2 ・酢 ・・・・・・ 3分の1カップ強 ・ケチャップ ・・・・・・ 3分の1カップ ・中華スープ ・・・・・・ 4分の1カップ ・水溶き片栗粉 ・・・・・・ 適量 (調理手順) ① もうか肉を一口大に切り,調味料で10∼15分漬け込む。 ② ①を小麦粉,片栗粉を半量ずつ混ぜ合わせたものにまぶし,180℃程度のサラダ油で揚げる。 ③ たまねぎ,生しいたけ,パプリカ,竹の子は食べやすい大きさに切っておく。 ④ フライパンを熱し,油を敷き③を炒め,②を加える。 ⑤ 甘酢ソースを全てボールに入れ混ぜておき④に加え,青菜(ちんげん菜)も加える。 ⑥ 水溶き片栗粉で好みのとろみを付けできあがり。 ※ ポイント 季節により材料を変えても良い。 −6− Ⅰ−7 煮こごり 56kcal 材 料(4人前) ・もうか肉(皮付き)・・・ 150g ・竹の子 ・・・・・・ 50g ・寒天(棒状)・・・・・・ 2本 (粉末でも可) (粉末場合は適量) (だし汁) ・かつおだし ・・・・・・ 400cc ・薄口しょうゆ・・・・・・ 少々 ・酒 ・・・・・・ 少々 ・流し器(長方形のものが良い) (調理手順) ① もうか肉と皮を別々に6∼7分程度茹でる。 ② もうか肉は食べやすい大きさにほぐす。 皮の部分は,ザラザラしている部分を手でこすりながら流水でよく洗い流す。 皮,竹の子は5mm位のサイの目状に切る。 ③ 長方形の型に皮を敷き,ほぐした肉,竹の子をのせる。 ④ だし汁を温めながら寒天を入れ,とけるまでかき混ぜる。 (寒天はあらかじめ小さくちぎって,水につけておき水気をしぼっておく。) ⑤ ③に④を流し入れ,固まるように氷水の上にのせる。 (自然に冷ましても良い) ⑥ ⑤を型から取り出し,適当な大きさに切ればできあがり。 ※ ポイント ①もうかの皮のザラザラした部分を完全に取り除く。 ②季節により材料を加えても良い。 −7− Ⅱ−1 アラビアータ(辛口トマトソース) 440kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ ・にんにく ・・・・・・ ・たかのつめ ・・・・・・ ・たまねぎ ・・・・・・ ・白ワイン ・・・・・・ ・塩 ・・・・・・ ・黒コショウ ・・・・・・ ・ホールトマト・・・・・・ ・スパゲティ ・・・・・・ ・オリーブオイル・・・・・ 200g 3片 3本 1個 100cc 少々 少々 400cc 乾麺320g 5g (調理手順) ① もうか肉を小さめに切り,にんにくをみじん切りに,たかのつめは折って種を抜き,玉ねぎをスライスして おく。 ② オリーブオイルににんにくとたかのつめを入れ,火にかけ,にんにくがきつね色になるまで炒める。 ③ ②にもうか肉,たまねぎを加え軽く炒める。 ④ ③に白ワインを入れてアルコールを飛ばし,ホールトマトを加え,塩,黒こしょうで味を調える。 ⑤ スパゲティを茹でて④のソースと合わせできあがり。 ⑥ ⑤を型から取り出し,適当な大きさに切ればできあがり。 ※ ポイント ①お好みに応じてトマトケチャップで味を調える。 −8− Ⅱ−2 赤ワイン煮込み 339kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ ・たまねぎ ・・・・・・ ・ローリエ ・・・・・・ ・マッシュルーム・・・・・ (赤ワインソース) ・赤ワイン ・・・・・・ ・コンソメスープ・・・・・ ・ブランデー ・・・・・・ ・たまねぎ ・・・・・・ ・バター ・・・・・・ ・オリーブオイル ・・・・ 600g 2分の1 2片 4個 300cc 100cc 50cc 2分の1 少々 少々 (調理手順) ① たまねぎ,マッシュルームをスライスしておく。 ② もうか肉に塩,こしょうをふり,フライパンで色がつく程度に焼き,湯にたまねぎ,にんにくを入れ,焼い たもうか肉を加えてボイルする。火が通ったら,もうか肉を取り出し一口大に切っておく。 ③ バターでたまねぎを炒め,きつね色になったら赤ワイン,コンソメスープ,ブランデーを入れ,半分くらい まで煮詰めて,塩,こしょうで味付けして網でこす。 ④ ③でこしたものを鍋に入れ,②の身とマッシュルームのソテーを入れて,バターでとろみをつけできあがり。 ※ ポイント ①赤ワインソースは市販のデミグラスソースでも構いません。 ②食べる直前に生クリーム(液状)を少量かけると食べやすくなります。 ③バターでたまねぎを炒めるときは,焦げないよう中火で炒めるとたま ねぎの旨みがでます。 −9− Ⅲ−1 ふか入り焼き餃子 260kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・・ ・キャベツ ・・・・・・・ ・ニラ ・・・・・・・ ・餃子の皮 ・・・・・・・ ( 調味料 ) ・酒 ・・・・・・・・・ ・卵 ・・・・・・・・・・・ ・塩、胡椒 ・・・・・・・・ ・片栗粉 ・・・・・・・・ ・砂糖 ・・・・・・・・・ ・味噌 ・・・・・・・・・ ・生姜しぼり汁 ・・・・ ・サラダ油 ・・・・・・・・ ・オイスターソース ・・・・ ・水溶き片栗粉 ・・・・・・ (つけダレ) ・酢 ・・・・・・ 大さじ2 200g 2∼3枚 1束 20枚程度 少々 1個 少々 少々 少々 少々(隠し味) 少々 適量 少々 適量 (調理手順) ① もうか肉を包丁でたたき,みじん切りにする。 ② キャベツ,ニラをみじん切りにし,キャベツは塩でもんでよく水気を取っておく。 ③ ①に切ったニラ及び②と調味料を加え,粘りが出るまでよく混ぜる。 ④ ③を餃子の皮で包む(皮のふちに水を薄く塗り,しわをよせながら包みます。 ) 。 ⑤ フライパンを熱し,サラダ油を敷き,④を入れ水溶き片栗粉を少量入れ蒸し焼きにする。 ⑥ 水分がなくなってきたら,サラダ油をまわし入れパリッとさせてできあがり。 −10− Ⅲ−2 ふかすり身のキャベツロール蒸し 64kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ 100g ・キャベツ ・・・・・・ 4枚 ・にんじんみじん切り・・・ 30g ・椎茸みじん切り・・・・・ 30g ( 調味料 ) ・老酒(ラオチュウ)・・・ 10cc ※老酒がなければ酒でも可 ・塩 ・・・・・・ 3g ・砂糖 ・・・・・・ 3g ・こしょう ・・・・・・ 少々 ・卵白 ・・・・・・ 1個 ・片栗粉 ・・・・・・ 少々 (調理手順) ① もうか肉を包丁でたたき,すり身状にする。 ② キャベツを1枚ずつ剥がし,お湯に塩少々を入れ包みやすい硬さになる程度茹で,冷水にさらす。 ③ ①ににんじんみじん切り及び椎茸みじん切りと調味料を混ぜ合わせる。 ④ ②のキャベツの水分を取り,芯の部分を削ぎ包みやすい大きさに切る。 ⑤ ④で③をロール巻きにする。 ⑥ 蒸し器で約8分間蒸してできあがり。 ※ ポイント お好みのタレ等をつけて食す。 −11− Ⅲ−3 ふか水餃子 249kcal 材 料(4人前) ・もうか肉 ・・・・・・ 100g ・キャベツ ・・・・・・ 4分の1 ・ニラ ・・・・・・ 1束 ・豚ひき肉 ・・・・・・ 50g ・餃子の皮 ・・・・・・ 50g ( 調味料 ) ・酒 ・・・・・・10cc ・しょうゆ ・・・・・・ 大さじ2 ・砂糖 ・・・・・・ 大さじ1 ・こしょう ・・・・・・ 少々 ・麻油 ・・・・・・ 少々 ・生姜しぼり汁 ・・・・・・ 少々 (調理手順) ① もうか肉を包丁でたたき,すり身状にする。 ② キャベツをみじん切りにし,塩でもみ水分を出してしぼる。 ③ ①と豚ひき肉,調味料を粘りが出るまで,よく混ぜ合わせる。 ④ ニラをみじん切りにし,②と③を混ぜ合わせ,冷蔵庫で約30分間ねかせる。 ⑤ ④を餃子の皮で包み,約5∼6分茹でてできあがり。 ※ ポイント ①お好みのタレ等をつけて食す。 ②餃子の皮に包む際は,口が開かないように注意する。 −12− Ⅳ 参考資料 ①「もうかさめ」について(解説) ・生息海域・・・主にベーリング海域など水温15度以下の寒帯水域に生息 ・食べ物・・・・主にべにざけ,ほっけ,すけとうだら,にしんなどを食べており,英名でさけを多く食べると いわれていることから,サーモンシャークと呼ばれています。 ・寿 命・・・・雄27歳以上(成熟年齢 5歳),雌20歳(成熟年齢 8∼10歳)2∼3月に東北地方の 沖合で4∼5尾の幼魚を産みます。 ・獲り方・・・・小型延縄,流し網で漁獲され,主に春先から夏場にかけて千葉県銚子から北海道釧路沖20∼ 30海里の冷水域で操業が行われ,気仙沼港に水揚げされています。(操業日数:4∼5日) ・利用,加工・・ふかひれ原料,正肉,健康食品,医薬・化粧品(コラーゲン,コンドロイチン硫酸)など。 ※ 「もうかさめ」は地方名で,他にカドザメ,ラクダザメとも呼ばれています。標準和名「ネズミザメ」 ②気仙沼におけるふか食の歴史( 「サメの文化誌」岩瀬昭典氏より抜粋) ・ 現在,サメの水揚げ日本一を誇る気仙沼で,フカヒレ製造が始まったのは,江戸時代の末ごろと見られてい ます。取引の主力は清国(輸出)向けで,フカヒレのほか「明骨」という食材も生産しています。これは,マ ンボウの骨を煮溶かして寒天のように固め,乾燥させた製品です。さらに,気仙沼で作られた,もう一つの水 産加工品としては,鮫氷がありました。これは,サメの軟骨を薄く削り,日持ちがするよう乾燥させた製品だ ったといいます。 ・ 気仙沼市史によると,これら気仙沼の清国向け製品のうち,もっとも早い時期に水産博覧会などで入賞記録 を残したのが明骨です。 ・ かまぼこの原料はもともと川魚でしたが,明治末から大正にかけてのサメ肉利用と機械化が「ちくわ」を主 力とする練り製品作りを急激に伸ばす契機となりました。 ・ かつて,三陸沿岸では11月ごろともなると,底刺し網にアブラツノザメが大量に掛かりました。この魚は 体長が50センチから大きいもので150センチ程度で,サメの中では小型。刺身や煮魚として食べられはし たのですが,カレイ漁などで混獲されるため,明治の初期までは漁民に嫌われる存在でした。ところが,この アブラツノザメを水産加工品の原料として活かそうと目を着けたのが気仙沼の人たちです。本吉郡誌(昭和2 4年刊)や気仙沼町誌(28年刊)によると,取り組みの始まりは,明治15年ごろだったようです。 ・ 鮮魚の水揚げはあるものの大消費地に遠く,輸送中の鮮度保持に頭を痛めていた気仙沼の業者が,日持ちの 利く水産加工品のメリットに改めて気づくきっかけとなりました。 ・ 以後,気仙沼の竹輪蒲鉾作りは機械化を進めながら,気仙沼の産業といってもいいほど発展を遂げていきま す。季節によって変わる水揚げ魚種に対応し,夏場はかつお節,冬場は焼き竹輪製造と組み合わせることがで きたのも弾みでした。 ・ 明治43年の記録には,気仙沼の150の蒲鉾店が盛んに東京に出荷したとあり,翌44年には100店が 100トン級の三陸汽船の船で50日間貨物を満載して製品を送ったといいます。 ・ 気仙沼での竹輪産業のこうした発展は,後に沿岸一帯でのアブラツノザメの資源枯渇を招き,競争と生産一 点張りの産地事情も手伝って,大量廃業を引き起こす原因ともなっていくのです。 ・ 竹輪蒲鉾は大正の時期,気仙沼の名産品として全国を席けんしました。当時,東京や大阪に奉公に出た幼い 働き手にとっては「いつか,竹輪を丸ごと一本かじってみたい」というのが夢でした。 −13− ・ ところが,気仙沼にとって順風はそう長く続きません。竹輪は作り過ぎがたたって,大正の後半には買受業 者から買いたたかれました。一時は年間30万箱もあるとされていた生産・出荷は大正13年には22万箱, 大正14年には11万箱と減少していったのです。 ・ 気仙沼の竹輪業界は,資源を減らした三陸沿岸とは対照的に,アブラツノザメの水揚げが続いていた北海道 や青森に目を向けました。昭和4年2月に気仙沼を大火が襲い多くの家屋が焼け,漁具も焼失しました。これ が水揚げ減に拍車をかけ,竹輪蒲鉾の熟練工は北海道や青森県などに出稼ぎに流れました。ライバル産地が力 を付ける原因となってくるのです。 ・ サメの利用は,肉をすり身にして蒲鉾を作るだけにとどまりません。種類によっては,肝臓からビタミンA などを豊富に含む油が取れます。このため,戦前から物資不足の戦後にかけては栄養補給用の肝油などの原料 として盛んに使われました。ビタミンAやDの欠乏で生じる「夜盲症(鳥目)」や「くる病」の予防に珍重さ れたのは当初,タラの肝油です。しかし,タラが次第に獲れなくなり,サメの肝臓に注目が集まったのです。 ・ 気仙沼に水揚げされるヨシキリなどのサメすり身は現在,関東や関西で加工される方が圧倒的,その意味で はサメ水揚げ全国一を誇る気仙沼の「地の利」が,地元の蒲鉾業界とストレートに結び付かなくなっている側 面があります。 ③もうかさめ肉の流通・利用について ・ 近年気仙沼に揚がるサメは,ヨシキリザメ,ネズミザメ(モウカザメ)が主体です。圧倒的に多いのはヨシ キリザメです。 ・ 全国の内陸部(山陰,信州,上越、青森など)で古来からふかを食べる習慣があり,今でも気仙沼からふか 肉が流通され,祝行事などで刺身や湯引き,フライなどで食べられている。 ・ 気仙沼港に水揚げされるもうか肉は,主に関東以北地域へ正肉として出荷され,切り身商材として取り扱わ れ,主に一般家庭で消費されています。 ・ 宮城県内(栗原)でも,昔からフライ,煮付けなど一般家庭で食べられ,地元スーパーや魚店でごく普通に 売られています。 ふか(わに)料理専門店(山陰地方) −14− 気仙沼産ふか肉(山陰地方スーパー)
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