濃度値分布と画像全体の印象変換

2014/12/9
画像の印象(非常にまぶしい)
濃度値分布と画像全体の印象変換
1 画素値と画素数
2 ヒストグラム
3 画素(値)の累積分布
4 点操作
5 点操作関数とヒストグラム
画像の印象(暗い)
画像の印象(コントラストが強い)
1
2014/12/9
画像の印象(コントラストが弱い)
画像の印象(暗い部分が見えない)
2
2014/12/9
H
縦軸:画素数
横軸:画素値
v
表示用の画像の外
画像のヒストグラム(濃淡画像)
画像のヒストグラム
3
2014/12/9
画像のヒストグラム
画像のヒストグラム
画像のヒストグラム
画像のヒストグラム
画像のヒストグラム
画像のヒストグラム
4
2014/12/9
画像のヒストグラム
画素(値)の累積分布
画素値がy 以下である部分の面積(画素数)S
S ( y ) = h (0) + h (1)+,...,+ h ( y )
y
= ∑ h (i )
i =0
● h(y)>=0なので、S は単調増加関数である.
● S(最大明るさ)=画像の面積
連続画像(アナログ画像)の場合、
画素数 ⇒ 画像の面積 に相当し、ヒストグラムが連続関数
となる。この場合S関数は、ヒストグラム関数 h の積分となる。
y
S ( y ) = ∫ h( x) dx
0
h( y ) = S ' ( y )
S
S
h
h
y
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 16 ≦y ≦31 の部分
■: y < 16 の部分
■: 0 ≦y ≦15 の部分
S
S
h
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 32 ≦y ≦47 の部分
■: y < 32 の部分
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
y
■: 48 ≦y ≦63 の部分
■: y < 48 の部分
5
2014/12/9
Digital Image Processing
5/37
2013
S
S
h
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 64 ≦y ≦79 の部分
■: y < 64 の部分
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 80 ≦y ≦95 の部分
■: y < 80 の部分
S
S
h
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 96 ≦y ≦111 の部分
■: y < 96 の部分
■: 112 ≦y ≦127 の部分
■: y < 112 の部分
S
S
h
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 128 ≦y ≦143 の部分
■: y < 128 の部分
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
y
■: 144 ≦y ≦159 の部分
■: y < 144 の部分
6
2014/12/9
S
S
h
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 160 ≦y ≦175 の部分
■: y < 160 の部分
Digital Image Processing
5/44
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 176 ≦y ≦191 の部分
■: y < 176 の部分
2013
Digital Image Processing
5/45
2013
S
S
h
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 192 ≦y ≦207 の部分
■: y < 192 の部分
■: 208 ≦y ≦223 の部分
■: y < 208 の部分
S
S
h
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
■: 224 ≦y ≦239 の部分
■: y < 224 の部分
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
h
y
S(y): 画素値<= yの面積(画素数)
y
■: 240 ≦y ≦255 の部分
■: y < 240 の部分
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2014/12/9
Digital Image Processing
5/48
2013
Digital Image Processing
5/49
2013
1 1枚の入力画像から1枚の出力画像を作る
2 出力画像の 画素値 は
対応する入力画像の画素値にのみ依存!
入力画素の
位置、 周りの画素、などは使用しない。
出力画像( x, y ) = f (入力画像( x, y ))
点操作関数 f を用いて画像を処理した時、処理する
前の画像のヒストグラムをHとし,処理した後のヒスト
グラムをH’とすれば、次の式が成り立つ。
出力画素値=Io
H ' ( f ( a )) =
A = f (a ) とすれば、a
H (a )
f ' (a )
= f −1 ( A) ここで、 f −1 は f の逆関
数である。すると、次の式が得られる。
fは単調減少の場合、
変換曲線f(Iin)
H ' ( A) =
0
入力画素値=Iin
H ( f −1 ( A))
f ' ( f −1 ( A))
H ' ( A) = −
H ( f −1 ( A))
f ' ( f −1 ( A))
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2014/12/9
H
画素値に定数を足す処理のヒストグラムの変化
uB = f ( v A ) = v A + c
f ' (v A ) = 1
UB
v A = f −1 (uB ) = uB − c
v
H’
この変換によるヒストグラムの変化
H ' ( uB ) = H ( u B − c )
無変換
変換曲線
c > 0 ヒストグラムが 右 に移動される
c < 0 ヒストグラムが 左 に移動される
C
c
VA
0
v
画素値に定数を掛ける処理のヒストグラムの変化
uB = f ( v A ) = kv A
f ' (v A ) = k
UB
v A = f −1 (uB ) = uB / k
この変換によるヒストグラムの変化
変換曲線
u 
H B 
k
H ' ( uB ) =  
k
無変換
k
k > 1 ヒストグラムが 水平に伸びて、
高さが低く(1/k)なる
k < 1 ヒストグラムが 水平に縮み、高さが
(1/k)高くなる
Digital Image Processing
5/59
H
VA
0
2013
v
H’
k倍
1/k
v
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2014/12/9
これまでの資料によると,
線形点操作関数によるコントラストの強調
画素値+定数 ⇒ ヒストグラムが右に「定数」分移動
ヒストグラムの分布範囲が広い場合,画像がはっきりとなり,詳細が分かり
やすい。
画素値×定数 ⇒ ヒストグラムが水平方向に「定数倍」になる
画素値が[c, d]範囲内のヒストグラムを[0, 255]に広げるために,
不鮮明の画像が,ヒストグラムをできるだけ広げることにより,鮮明な画像
になる。下の図に示すように,画像の中に,最も暗い画素の画素値が c で,
最も明るい画素値が d である。
① 元のヒストグラムを左にc画素分移動してから ⇒ 画素値 - c
② 水平方向に255÷(d-c)倍にすればよい。
⇒ 画素値×255÷ (d-c)
H
従って、コントラストを改善するための点操作関数は次にようになる。
A = f (a ) = (a − c)
c
d
a
この画像を鮮明にしたい場合,ヒストグラムの形を変えずに,水平方向の移
動と拡大により,画像の表示能力一杯(0~255)になるようにすればよい。
H ' ( A) =
f ' (a ) =
255
d −c
a = f −1 ( A) = A
255
d −c
d −c
+c
255
処理後のヒストグラムは
H ' ( A) =
=
H ( f −1 ( A))
f ' ( f −1 ( A))
d −c d −c

H
A + c
255  255

d −c d −c

H
A + c
255  255

H
c
H’
d
a
255 /(d-c)倍
(d-c) /255
0
A
255
分布に偏り
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2014/12/9
望ましくない
無くせば、
良くなる
f
H’
A=∫
255
0
H ' (v )dv = H ' ∫
H '=
255
0
A
255
dv = 255H '
単調増加関数
H
f
H ' ( f (a)) =
f ' (a) =
仮定
H (a )
f ' (a )
H ( a)
H ( a) 255
=
=
H (a)
H ' ( f ( a))  A 
A


 255 
11
2014/12/9
f ' (a) =
f ’ ≧0
仮定
「f
255
H ( a)
A
f (a ) =
255 a
H ( x )dx
A ∫0
単調増加関数である」
○
a
f (a ) = ∫ f ' ( x )dx =
0
画素値 = 0
画素値 = i
1 ≤ i ≤ 254
画素値 = 255
255 a
H ( x) dx
A ∫0
明るさ < 0.5
i − 0.5 ≤ 明るさ < i + 0.5
明るさ ≥ 254.5
と見なすと、
f (a ) =
255
S (a)
A
2aH (0)
; a < 0.5
 i −1
S ( a) = ∑ x =0 H ( x ) + ( a − i + 0.5) H (i )
; i − 0.5 ≤ a < i + 0.5, iは1と254の間の整数
 254
∑ x =0 H ( x ) + 2( a − 255 + 0.5) H (255) ; a ≥ 254.5
2aH (0)
; a < 0.5
 i −1
S ( a) = ∑ x =0 H ( x ) + ( a − i + 0.5) H (i )
; i − 0.5 ≤ a < i + 0.5, iは1と254の間の整数
 254
∑ x =0 H ( x ) + 2( a − 255 + 0.5) H (255) ; a ≥ 254.5
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2014/12/9
画像1のヒストグラム
コントラスト調整
ヒストグラム平坦化
元画像
ヒストグラム平坦化
コントラスト調整した画像
画像2のヒストグラム
コントラスト調整
ヒストグラム平坦化
元画像
ヒストグラム平坦化
コントラスト調整した画像
画像2のヒストグラム
コントラスト調整
ヒストグラム平坦化
元画像
コントラスト調整した画像
ヒストグラム平坦化
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2014/12/9
画像2のヒストグラム
コントラスト調整
ヒストグラム平坦化
元画像
ヒストグラム平坦化
コントラスト調整した画像
画像2のヒストグラム
コントラスト調整
ヒストグラム平坦化
元画像
コントラスト調整した画像
ヒストグラム平坦化
ヒストグラム平坦化
元画像
14
2014/12/9
15
2014/12/9
任意の画像
逆関数
平坦なヒストグラム 任意のヒストグラム
逆関数 G
望ましくない
無くせば、
良くなる
16
2014/12/9
宿題:
下記の画像のヒストグラムを求めて、(1) ヒストグラム平
1
0
10
20
坦化のための点操作関数を求め
100
29
80
9
て、(2)求めた点操作関数を用い
23
15
90 140
て、画像を変換して、結果を示し
なさい。
160 170 180 255
17