東北大学新技術説明会 平成26年6月6日(金) 13:50-14:20 JST東京本部別館1階ホール 本発明の実現範囲 50 nm~ 数mm (バルクリガメント・マクロ孔) *リガメント=多孔質構 造を形成する柱部分 化学系ではリーチング(leaching)とも呼ばれる 合金を酸・アルカリ水溶液中に浸漬し、特定成分を選択腐食すること H H + H H + H Ag + + + Ag + Ag + + Au Au Ag Ag Au Ag Ag Au Ag Au Ag Au Au Ag Au Ag Au Ag 自己組織化 ナノポーラス金 腐食性水溶液 Au リガメント Au-Ag 固溶体 J. Erlebacher et al., Nature 410 (2001) 450-451. simulated by Prof. J. Erlebacher et al., (Johns Hopkins Univ. 米国) 白丸: Ag 原子 オレンジ丸: Au 原子 Ag 溶出 ↓ 不安定化 Au 表面拡散 ↓ Au 凝集 ↓ …. ↓ ナノポーラスAuの 自己組織形成 (base) 卑 卑金属酸化物, TiO2, etc. 標準水素電極電位 standard electrode potential Ti H Ag Au 貴(noble) -1.630 0 (V vs. SHE) 0.799 1.520 純ナノポーラス貴金属 従来法(= 水溶液中での脱成分処理) 11種の貴金属や、より標準水素電極電位の高いNi(ラネーニッケル)等に限られる。. ラネー金属(R- ) R-Ni, R-Fe, R-Co R-Cuなど 主に触媒:水素化、脱水 素化、アルキル化、アミノ 化 これまでの問題点 多くの非・半金属に水溶液による脱成分処理を施すと、 酸化してポーラス体が得られない。 新しいアイディア ! C 金属溶融体 C C B C A B A A A B C C B B B A B A B B A B B A A B A-B合金・化合物 考えられる3つの利点 (1) 標準電極電位に依存しない(卑金属や半金属にも適用可能) (2) 水素・酸素フリー工程(酸化などの心配なし) (3) 高温での高速反応を利用できる (>>100 ℃) どうやって金属溶融体中で特定成分の選択溶出を実現するのか? 原子間混合熱 mixing enthalpy H{mix A B} A B x A x B x A xB A 分離 混和 B C 溶融体 混和 原子間混合熱 H {mix A B} A B 合金 H mix 0 H mix 0 T< Tm, AB 相互作用パラメーター 原子間化学相互作用 原子比濃度 AB 0 H mix 混和 AB 0 H mix 分離 B C 0 H mix AC 0 H mix B A B C H mix H mix このような関係が成立するA, B, Cの元素を周期律表から選択すること によって、金属溶融体中において脱成分ができるのではないか? 2元素混合熱表 竹内ら Mater. Trans. 46(2005)2817-2829 H mix 0 混和型 Cu-Ti Cu H mix 0 Ti Cu-Mg Cu Mg 分離型 H mix 0 H mix 0 Mg-Ti Ti 混和 分離 Cu Mg 混和 Mg Ti 脱成分処理 カーボン坩堝 単ロール型液体急冷法 リボン試料 Cu70Ti30, Cu50Ti50, Cu30Ti70 Cu70(Ti0.847Zr0.055Cr0.098)30 etc. 幅:~10 mm 回転 厚さ: ~40 mm ~2 krpm リボン試料の外観 Mg溶融体 (15g) 誘導加熱コイル 973 ~1223 K (TmMg= 923 K) Ti-Cu 前駆合金+ Mg浴 → Ti/(Mg+Mg2Cu) ナノ複合材料 後方散乱電子 SEM 像 X線回折図形 重い原子→ 明るいコントラスト 灰色: 六方晶-Ti 白: Mg2Cu 黒色: 六方晶-Mg 耐食性 Ti >> Mg, Mg2Cu 化学処理 分析 Ti/(Mg+Mg2Cu) ナノコンポジットか らのMg & Mg2Cuの除去 SEM-EDX (Hitachi S-4800) 微小領域 XRD (Bruker D8) 0.1 mol/l HNO3 30 分 室温 TEM (JEOL-2010) FIB-SEM (FEI Helios NanoLab) 曲げ破壊面 曲げ破壊面 EDX Bicontinuous Isolated 共連続構造 孤立 EDX分析においてMgが検出されない Ti/Mg ナノコンポジットは共連続構造を 有する オープンポーラス純チタンの形成 除去可能 粉末化/除去不可能 内部の如何なる空間も必ず外界に繋がっている (比表面積上、とてつもない効果!) 空孔: ~47 vol.% 化学的知識 冶金的知識 Ni-Cr合金 単体 Zr, V, Nb, Ta, Cr, Mo, W, Fe, Si … 合金 β-Ti合金(= Ti-Cr-Zr), Fe-Cr, NiCr … Fe-Cr合金 曲げ破壊面 β-Ti合金 300 μm 粒子直径, l/nm 1000 500 9 200 100 比表面積,Sm-1 / m2g-1 8 7 6 5 4 3 2 1 0 0 100 200 300 400 重量比静電容量, CVm-1 / mFVg-1 ×103 500 𝑆 𝐶 = 𝜀0 𝜀 × 𝑑 混和 分離 混和 2 μm 2 μm 2 μm 2 μm 2 μm 2 μm 70 mm 厚の前駆合金の内部まで脱成分が完了する最短時間 参照極 対極 作用極 リガメントサイズ m 硫酸水溶液 単純な原理、単純な装置で従来法で作製ができなかった安価な卑・半金属のポーラ ス化を可能にしたが、コスト削減のためには下記の取り組みが必要 • 使用済み金属溶湯から溶出成分を除去し、再び、金属溶湯として使用する製錬 • 使用済み金属溶湯の他用途材料への応用 • 多孔質金属部材メーカーとの共同研究を希望 • 多孔質金属部材を用いて新規デバイスを開発する企業との共同研究を希望 • 各種金属元素の製錬に詳しい企業の参画による工程設計の希望 発明の名称:Niを含む合金表面よりNiを除去する表面改質方法とその部材 出願番号: PCT/JP2010/68761 出願人: 東北大学 発明者: 加藤秀実 和田武 湯葢邦夫 井上明久 東北大学 産学連携推進本部事業推進部 東北大学金属材料研究所 産学連携コーディネーター 岩淵、齋藤 准教授 加藤 秀実 TEL: 022-217-6043 FAX: 022-217-6047 TEL: 022-215-2110 FAX:022-215-2111 E-mail: [email protected] E-mail: [email protected] お気軽に
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