学生中心の大学 地域にあって輝く大学 P RE S S RE L E AS E 平成 26 年 7 月 22 日 愛 媛 大 学 四国初 医学部附属 Ai センターを設置(記者説明会の実施) このたび,本学医学部に,四国で初めてとなる死亡時画像診断(オートプシー・イメージング:Ai) を実施する「医学部附属 Ai センター」を設置します(平成 26 年 8 月 1 日)。 現在,高齢化や小児不審死の多発など,社会情勢の変化によって死因究明が喫緊の課題とな っており,平成 26 年 6 月 13 日には,死因究明等推進計画が閣議決定されました。本学医学部で は,このような社会的ニーズに対応するため本センターを設置し,死因究明研究拠点として愛媛 県及び愛媛県警等と連携を図ります。今後,本センターにおいて,コンピュータ断層撮影(CT)や核 磁気共鳴画像法(MRI)などによって撮影された死後画像(PMI)により,死体にどのような器質的病 変が生じているのかを診断(狭義の Ai)し,死亡時の病態把握,死因の究明などをシステマチック に行っていきます。 つきましては,下記のとおり記者説明会を実施しますので,是非,取材くださいますようお願い いたします。(詳細は,別添資料をご参照ください。) 記 日 時:平成 26 年 7 月 28 日(月) 14 時 00 分~ 場 所:愛媛大学医学部地域医療支援センター1F 講義室 (別添案内図をご参照ください。) 会 見 者:愛媛大学医学部長 安川 正貴(やすかわ まさき) 愛媛大学医学部附属 Ai センター長 浅野 水辺(あさの みぎわ) 駐 車 場:有(車でお越しの方は,無料駐車券をお渡ししますので,受付にお申し出ください。) ※ 送付資料 4 枚(本紙含む) 本件に関する問い合わせ先 愛媛大学医学部総務課長 菅波 悦朗 TEL:089-960-5120 Mail:[email protected] 愛媛大学医学部附属 Ai センター設置について 愛媛大学医学部総務課 [設置の背景] 死因究明は死者・遺族の権利擁護及び死因を知りたいという遺族の思いに応えるのみな らず、医学の発展並びに公衆衛生の向上、犯罪見逃し防止等のために重要である。しかし、 諸外国に比べ我が国の死因究明制度は必ずしも十分なものではなく、体制の強化が強く求 められるに至った。このような背景のもと、平成 24 年 6 月に死因究明等の推進に関する法 律(平成 24 年法律第 33 号)が制定され、本年 6 月には死因究明等推進計画が閣議決定さ れた。 死因究明に有用であるのが、死亡時画像診断(いわゆるオートプシー・イメージング autopsy imaging: Ai)である。Ai とは遺体をコンピューター断層撮影(computed tomography: CT)または核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging: MRI)により 検査するもので、解剖によらずに人体内部の異常を発見できる利点がある。また、解剖と は異なり遺体を傷つけることなく死因究明できる点で、遺族感情にも配慮した死因究明の 方法といえる。 死因究明の推進は政府の重要課題であり、そのひとつの手段として政府は Ai の活用を推 奨している。監察医制度のある都府県や解剖医が比較的充足している首都圏と異なり、解 剖医が少ない愛媛県において、Ai はまさに政府が進める死因究明施策に応え、地域社会に 資するものであるとの観点から、本学は医学部附属 Ai センター(以下、Ai センター)を設 置することにした。 [Ai センターの現状] 愛媛大学を含め全国の約 20%の大学法医学講座に CT が導入されており、10 カ所の大学 病院等に「Ai センター」が設置されている。しかし、これまで四国地域には「Ai センター」 はなく、四国初の Ai センター設置となる。 [Ai センターの目的] Ai センターは法医学講座における異状死体の死因究明を中核として、医学・看護学教育 の支援ならびに死亡時画像診断にかかる死因究明研究を行い、教育・臨床研究を遂行する のみならず地域医療機関・司法・行政との連携を図ることにより地域に開かれたセンター として活動することを目的としている。 [Ai センターの概要] センター長は法医学教授が、副センター長は放射線医学教授が務める。CT 装置は遺体専 用で、附属病院とは別棟の法医学剖検室エリア内に設置されている。 撮影対象は、①解剖遺体:法医解剖前に死因究明の質的向上および解剖の効率化を目的 1 として CT を行う。②検死遺体:死体検案の際に死因診断または解剖の要否、事件性の有無 の判断を目的に CT を行う。 [Ai センター設置で期待できる効果] 1. 政府が強力に推進する死因究明施策に即効性をもって応えることができる。 2. 法医学と放射線科専門医及び放射線診療技師、内科・外科系臨床医等の協同により、 質の高い Ai が実現できる。 3. センターの活動は行政・警察・司法機関等の要請に応えるもので、関係機関との密接 な関係構築と地域社会貢献につながる。 4. 死因究明実務のみならず死因究明研究拠点としての役割を担い、研究成果を死因究明 実務に還元することが期待できる。 5. 教育・研究目的の有効活用により、若手医師・研究者の育成が期待でき、国策である 死因究明医・法医学研究者等の人材育成につながる。 6. 手術手技研修センターや医学科・看護学科などと連携することで、他の Ai センターに はない独自性を打ち出すことができる。 (文責 2 浅野水辺) 参 考 資 料 /愛媛大学医学部 医学部附属Aiセンターの設置について ☆ 社会的背景 ◇ ◇ ◇ ◇ 高齢化や小児不審死の多発(社会情勢の変化) 全例解剖は非現実的 → 死亡時画像診断(Ai)活用推進 死因究明制度構築 = 政府の重点課題 死因究明等推進法(時限成立)⇒ 内閣府内に「死因究明等推進会議」設置(H24. 9.27) 死因究明等推進計画を閣議決定(H26. 6.13) ※ 愛媛大学医学部では、『附属Aiセンター』を設置し、活動等を推進 (そのイメージは、以下のとおり) 愛 媛 依 頼 (解剖・ 検死・ Ai) 法 県 報 告 警 医 政府から都道府県への求め (※死因究明等推進計画/第2 死因究明 等の推進を行うための当面の重点施策 /1 全国的整備 による) 学 (解剖・検死) 愛媛県死因究明等推進協議会(仮称) Aiセンター へ参画 連携/協力 構成;知事部局、県警察、県医師会、 県歯科医師会、大学等 (CT撮影・読影・ 死因究明研究拠点) 附属病院放射線科/放射線部 連携 教 育 手術手技研修センター 学部・附属病院連携による成果 ◇ 共同研究・診療体制充実 ◇ 医師・研究者等の人材育成 ◇ 司法・行政への還元 ・ 連携 臨 床 連携 研 究 ・ 社 医学科/解剖学実習 会 貢 献 等 看護学科/解剖学実習 ※活動推進の一例 Ai 撮 影 参 加 施 設 の登録申請 (オートプシー・イメージング学会) ※ 効 果 ◇四国初のAiセンター ◇愛媛大学の強み・特色(地域貢献) ◇社会的ニーズへ対応(社会貢献) ◇政府等の要請に合致 ◇行政・警察・司法機関との良好な関係構築 参考;Aiセンターとは… 死亡時画像診断(オートプシー・イメージング:Ai)を担当するセンター。 コンピュータ断層撮影(CT)や核磁気共鳴画像法(MRI)などによって撮影された死後画像(PMI)により、死体にどのような器質的病変を 生じているのかを診断する(狭義のAi)ことによって、死亡時の病態把握、死因の究明などをシステマチックに行う。 会場案内図 地域医療支援センター (1階)
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