イーストスプリング・インドネシア・バイウィークリー Vol.94を発行しました。

ご参考資料
Vol. 94
(対象期間:2014年12月1日~2014年12月12日)
対象期間中、インドネシアの金融市場は海外投資家の利益確定売りに押される展開となりました。海外投資家は12月に入って
対象期間中
インドネシアの金融市場は海外投資家の利益確定売りに押される展開となりました 海外投資家は12月に入 て
からインドネシアの株式を12日までに約2.2兆ルピア(約210億円)売越し、国債の保有額を11日までに約10兆ルピア(約970億
円)減らしました。このような状況の中、インドネシアの代表的株価指数であるジャカルタ総合指数は対象期間中に+0.2%の小
幅上昇となりましたが、10年国債利回りは大きく上昇(価格は下落)し、為替市場ではインドネシアルピア安が進みました。
[株式市場]ジャカルタ総合指数の推移
(ポイント)
6,000
5 000
5,000
日付
終値
11月28日 5,149.89
12月5日 5,187.99
12月12日 5,160.43
[株式市場]
セクター別では、政府のインフラ投資拡大が期待される中で、恩恵を
受けると思われる建設・不動産セクターが対象期間中に2.5%上昇し
て値上り率トップとなりました。一方、鉱業セクターは-4.6%と値下り
率が最大となり 鉱物探査会社のインド・タムバンガラヤ・メガウは対
率が最大となり、鉱物探査会社のインド・タムバンガラヤ・メガウは対
象期間中に14.3%下落しました。
週間騰落率
(前週末比)
0.7%
-0.5%
4,000
[債券市場]
3,000
インドネシア10年国債の利回りは、海外投資家による利益確定売り
に押されて上昇(価格は下落)しました。海外投資家のインドネシア
国債保有残高は、今年に入ってから11月までは11ヵ月連続の純増で
したが、12月は上述の通り11日までに純減となっています。
2,000
1,000
2006年12月
2008年12月
2010年12月
2012年12月
出所:Bloomberg L
L.P.のデ
P のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
タに基づきイ ストスプリング インベストメンツ作成。
上記のグラフは2006年12月28日からの推移を示しています。
[為替市場]
為替市場では、海外投資家による株式・債券の利益確定売りがイン
ドネシアルピアの売り圧力となり、対円では2.0%、対米ドルでは
2.1%のインドネシアルピア安となりました。米国の堅調な景気拡大を
背景に米ドル高の流れが続く中、対米ドルではおよそ6年ぶりのイン
ドネシアルピア安となりました。
[債券市場]インドネシア自国通貨建て10年国債利回りの推移
25%
20%
15%
日付
利回り
11月28日
12月5日
12月12日
7.70%
7.85%
8.23%
変化幅
(前週末比)
0.15%
0.38%
[ニュース]
物価上昇率、ガソリン値上げなどで一時的に加速
10%
5%
0%
2006年12月
2008年12月
2010年12月
2012年12月
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベトメンツ作成。
上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。
経済
[為替市場]インドネシアルピアの対円レートの推移
インドネシアルピア高円安
(円)
1.5
1.3
日付
為替レ ト
為替レート
11月28日
12月5日
12月12日
0.967
0.978
0.948
週間騰落率
(前週末比)
1.1%
-3.1%
インドネシア中央銀行(BI)、政策金利を据置き
1.1
0.9
政府によるガソリンなど燃料価格の引上げを受けて、11月
政府によるガソリンなど燃料価格の引上げを受けて
11月
の物価上昇率は大幅に加速しました。インドネシアの消費
者物価指数(CPI)上昇率は、今年の7月から10月まではイ
ンフレ目標の+3.5%~+5.5%の範囲内に収まっていました
が、11月は前年同月比+6.23%と上限を超えました。昨年
6月に燃料価格が引上げられた際にも、CPI上昇率は8月
の前年同月比+8.79%まで加速しましたが、インドネシア
中央銀行(BI)による利上げの効果でインフレは収束しまし
た。今回も、政府が燃料価格を引上げた11月18日にBIは
利上げを決定し インフレの進行は 時的なものになると
利上げを決定し、インフレの進行は一時的なものになると
予想されます。燃料価格の引上げは、政府が負担する補
助金を削減して、インフラや教育などの分野に予算を回そ
うとするもので、中長期的な経済成長には不可欠な政策と
いえるでしょう。
インドネシア
ルピア安
円高
0.7
2006年12月
2008年12月
金融
2010年12月
2012年12月
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
上記のグラフは2006年12月29日からの推移を示しています。 (100インドネシアルピア対
円レート)
BIは12月11日の金融政策決定会合で、大方の予想通り政
策金利を据置きました。同行は、政府が燃料価格を引上
げた11月18日に臨時の金融政策決定会合を開き、政策金
げた
月 日に臨時の金融政策決定会合を開き、政策金
利を7.50%から7.75%に引上げたばかりです。しかし、今
回は据置きでもインフレ圧力の抑制に対応できると判断し
ました。BIは、インフレは12月にピークを打って、来年の目
標である+3%~+5%に向け収束していくと自信を示してい
ます。
英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開
しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。
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ご参考資料
Vol.94(対象期間:2014年12月1日~2014年12月12日)
[インドネシア基礎講座] インドネシアの政党: 現ジョコ政権は、少数与党
インドネシアの国会では過半数を占める政党はなく、ジョコ・ウィドド大統領が所属する第一党の闘争民主党でも、今年4月の総選挙で獲得し
た議席数は総議席数の2割弱である109議席に過ぎません。連立与党の民族覚醒党 国民民主党 ハヌラ党 開発統一党の議席を加えても
た議席数は総議席数の2割弱である109議席に過ぎません。連立与党の民族覚醒党、国民民主党、ハヌラ党、開発統
党の議席を加えても
総議席数の約44%の246議席です(図表1)。闘争民主党の党首は初代スカルノ大統領(在位:1945年~1967年)の長女で、2001年から
2004年まで大統領を務めたメガワティ氏です(図表2)。グリンドラ党のプラボウォ・スビアント党首は今年の大統領選挙において46.85%の得
票で、53.15%の票を得たジョコ氏に惜敗しましたが、同氏の陣営は国会で多数を占めておりインドネシアの政治に大きな影響を及ぼしてい
ます。ゴルカル党は大統領選でジョコ氏支持と見られていましたが、最終的にプラボウォ氏支持に回り、野党第一党となりました。ユドヨノ前
大統領の民主党は、2009年の総選挙で獲得した148議席から今年の総選挙では61議席と大幅に議席を減らし、政治的影響力も小さくなって
います。
(図表1)インドネシアの政党別国会議席数(総議席数:560)
(図表2)主要政党の党首と現在の状況
(数字は2014年総選挙獲得議席数、( )内の数字は2009年総選挙
獲得議席数 赤はジョコ現政権の与党を示す)
獲得議席数、赤はジョコ現政権の与党を示す)
ハヌラ
国民民主
16 (17)
35 (-)
開発統一
39 (35)
政党
闘争民主
109 (94)
福祉正義
40 (57)
票
ゴルカル
91 (107)
民族覚醒
47 (31)
国民信託
49 (45)
民主
61 (148)
党首
闘争民主
メガワティ
ゴルカル
アブリザル
グリンドラ
出所:インドネシア統計局「インドネシア統計年報2014年」と各種報道に基づきイースト
ド
統
「
ド
統 年報
年 各種報道 基づ
スプリング・インベストメンツ作成。
2014年の大統領選でジョコ・ウィドド
氏を擁立し、同氏の当選で政権与党
となる。メガワティ党首は元大統領で
スカルノ初代大統領の長女。
2014年の大統領選ではジョコ氏支持
と見られていたが、プラボウォ氏支持
に回る。12月3日にアブリザル・バクリ
党首を再任。
プラボウォ
2014年の大統領選で元陸軍高官の
プラボウォ・スビアント党首は落選し
たが、同氏の陣営は国会では多数派
を占める。
ユドヨノ
2009年総選挙では第一党であったが
2014年総選挙では議席を大幅に減ら
す。ユドヨノ党首は前大統領(在位:
2004年~2014年)。
グリンドラ
73 (26)
民主
現在の状況
出所 各種報道に基づきイ ストスプリング インベストメンツ作成
出所:各種報道に基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について
165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。
●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産
運用サービスを提供しています。
●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界
各国で業務を展開しています。
●最終親会社グル プはいち早くアジアの成長性に着目し アジアでは14の国や地域で生命保険および
●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および
資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2014年
6月末現在、約4,570億ポンド(約78兆円、1ポンド=172.63円)に上ります。
アジア株式・債券の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて
■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドネシアを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行い
ます。
■株式運用においてはボトムアップ・アプローチによる銘柄選択で厳選したポートフォリオの構築とリスク管理を重視、債券運用においては金利、クレ
ジ ト 為替に対して
ジット、為替に対してファンダメンタルズ、バリュエーション、テクニカル等複数の視点で分析、ポートフォリオを構築し、トータル・リターンの最大化を目
ダメ タ ズ バリ
シ
テク カ 等複数の視点で分析 ポ ト
リオを構築し ト タ
リタ
の最大化を目
指した運用を行います。
[当資料に関しご留意いただきたい事項]
当資料は、インドネシアの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が
株式会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融
商品取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なく
これらを変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パ
フォーマンス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するもの
ではありません。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
はありません 当資料は信頼 きると判断された材料を使
十分な注意を払
作成し
ますが 当社および株式会社
ナ シ
リサ チ
は、必ずしもその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させてい
ただいたものであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号
加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会
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