抗HLA抗体検査試薬 (LABScreen Single Antigen) 第2回共有化プロジェクト結果報告 福岡赤十字病院 移植・輸血検査課 橋口 裕樹 Japanese Red Cross Fukuoka Hospital HLA抗体検出試薬 ∼LABScreen∼ ‣ One Lambda社 高感度にHLA抗体を検出する試薬 Mix, Screening, Single Antigen ‣ DSAモニタリング ‣ nMFI(蛍光値) 数値として報告 MFI HLA Antibody Japanese Red Cross Fukuoka Hospital 概要 2011年 LABScreen 国際標準化プロジェクト 第16回国際組織適合性学会 Emory大学 Dr.Bray報告 2012年 第1回共有化プロジェクト 同一血清を用いて同様のプロジェクトを日本の5施設で実施 ! 世界と比較して日本はCV値が小さく安定したデータが得られた (2013年臨床腎移植学会報告) ! 2013年 第2回共有化プロジェクト 同時再現性・日差再現性の評価 ! Japanese Red Cross Fukuoka Hospital 第2回共有化プロジェクトの概要 参加施設 札幌北楡病院、東京女子医科大学病院、名古屋第二赤十字病院、 大阪府立急性期・医療センター、福岡赤十字病院 ! 内容 同時再現性 日差再現性 ! 配布試薬 LABScreen Single Antigen ClassI (lot#8) LABScreen Single Antigen Class II (lot#9) 二次抗体 検体2検体(血清1、血清2) 陰性コントロール Japanese Red Cross Fukuoka Hospital 各施設のプロトコール比較 全施設がメーカープロトコールで実施 札幌北楡病院 東京女子医科 大学病院 名古屋第二 赤十字病院 凍結融解 実施 超遠心 実施 血清量 20μL ビーズ量 5μL 反応容器 1.5mlチューブ 大阪府立急性期 総合医療センタ ー 福岡赤十字病院 96ウェルプレート ビーズ分注 激しくボルテックスピペット後、しっかりミキシング 反応条件 遮光しながら振とう器で30分間振とう 反応時の温度 洗浄 ドライ ボルテックス 室温(約25℃) 回数:3回/回数:2回 行っている(2−5 秒程度) Japanese Red Cross Fukuoka Hospital 同時再現性・日差再現性 福岡赤十字病院 血清No,1 Class1 single Antigen 1 2 MFI Specificity of HLA 同時再現性・日差再現性 福岡赤十字病院 血清No,1 Class1 single Antigen Day1 日差 Day2 %CV nMFI nMFI %CV nMFI nMFI %CV B44 6,145 6,292 1.18 6,580 6,528 0.40 2.76 B45 5,940 6,088 1.23 6,564 6,486 0.60 4.18 B76 5,316 5,328 0.11 5,730 5,682 0.42 3.50 B44 4,684 4,630 0.58 5,115 4,903 2.12 3.98 B82 3,100 3,110 0.16 3,528 3,381 2.13 5.56 A1 1,024 995 1.44 1,238 1,213 1.02 9.74 同時再現性・日差再現性 名古屋第二赤十字病院 血清No,1 Class1 single Antigen 1 2 MFI Specificity of HLA 同時再現性・日差再現性 名古屋第二赤十字病院 血清No,1 Class1 single Antigen Day1 日差 Day2 %CV nMFI nMFI %CV nMFI nMFI %CV B44 7,760 7,825 0.42 7,717 7,937 1.41 1.06 B45 7,588 7,686 0.64 7,532 8,217 4.35 3.51 B76 6,412 6,249 1.29 6,046 6,570 4.15 3.08 B44 5,413 5,558 1.32 5,309 5,634 2.97 2.30 B82 3,355 3,358 0.04 3,164 3,387 3.40 2.67 A1 1,244 1,307 2.47 1,066 1,191 5.54 7.37 同時再現性・日差5施設の平均蛍光値(nMFI)比較 血清No,1 Class1 single Antigen MFI Specificity of HLA 同時再現性・日差5施設の平均蛍光値(nMFI)比較 血清No,1 Class1 single Antigen 福岡赤十字病院 総合医療センター 名古屋第二 赤十字病院 東京女子医科 大学病院 札幌北楡病院 %CV 大阪府立急性期 B44 7,609 7,810 6,860 6,386 6,669 7.78 B45 7,316 7,756 6,786 6,270 6,480 7.89 B76 6,377 6,319 5,681 5,514 5,488 6.67 B44 5,440 5,479 4,998 4,833 5,126 4.83 B82 3,482 3,316 3,113 3,280 3,008 5.09 A1 1,140 1,202 1,057 1,118 946 7.94 施設間での蛍光値に大きなばらつきは認めず、施設間でのデータ比較は充分可能 まとめ 1)各施設の同時・日差再現性はCV値が非常に小さく、再現性が高かっ た。 2)施設間でも、CV値は小さく蛍光値のばらつきは非常に低かった。 ! メーカーのプロトコルを用いる事で、LABScreen抗体検査を標準化、 LABScreenの蛍光値(nMFI)での施設内外、国内外でのデータ比較、 議論する事は可能 ! 今後、LABScreen及び臨床データを蓄積し、臨床に役立てることが重要 補体結合性HLA抗体C1qScreen検査も検討必要
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