maxon DC motor テクノロジー その要点

maxon DC motor
maxon DC motor
テクノロジー その要点
maxon DC motorの特長:
– コギングなし
– 低慣性ロータにより高加速性
– 低電磁障害
– 低インダクタンス
– 高効率
– 電圧対回転数の直線性
– 負荷対回転数の直線性
– 負荷対電流の直線性
– 多コミュテータ・セグメントによる低トルク・
リップル
– 高い過負荷能力
– コンパクト設計=小型
– モータとギアヘッド、DCタコジェネレータ
/エンコーダとの多彩な組み合わせが可能
Program
– RE-Program
– -max-Program
– -max-Program













フランジ
永久磁石
ハウジング(磁気回路)
シャフト
巻線
コミュテータ・プレート
コミュテータ
グラファイトブラシ
貴金属ブラシ
カバー
端子/リード線
ボールベアリング
焼結スリーブベアリング
maxon RE プログラムの特長:
– 高い出力密度
– ネオジムNdFeB磁石内蔵の高品質DCモータ
– 高回転、高トルク
– 強固なデザイン(メタル・フランジ)
maxon -maxの特長:
– 高いコストパフォーマンス
– アルニコAlNiCo磁石内蔵の高品質DCモータ
– ねじり剛性の高いシャフト
– 自動化された製造工程
maxon -maxの特長:
– 低価格で高性能
– A-maxの合理的な製造工程で高磁束密度ネオ
ジウムNdFeB磁石を内蔵
– 自動化された製造工程
マクソンの巻線システム
寿命
マクソンモータの「心臓部」は、国際特許を取
得した菱形コアレス巻線: System maxon®で
す。これを採用したモータは様々な長所をもち
ます。磁気的なムラ(コギング)がなく、電磁
障害も最小限に抑えることができます。効率は
90%にも達します。
数多くの要因が影響を与えるため、寿命を一般
的に規定することはできません。好ましい条件
下では20000時間以上の寿命を達成することも
ありますが、きわめて厳しい条件下では希に
100時間以下の場合もあります。平均的にはお
およそ1000時間から3000時間程度です。
モータデータをご覧になればお判りのように、
異なる巻線番号の製品が用意されています。こ
れはワイヤゲージ(線径)と巻線回数の違いに
よるものです。線径32mから0.45mmの巻線を
使用することにより、端子間抵抗の異なる製品
が得られます。
これらのバリエーションが、各モータのパラメ
ータ(トルク定数と回転数定数)、回転数や電
流に影響を与え、ユーザはそれらの中から特定
のアプリケーションに最適なモータを選ぶこと
ができます。
以下の要因がモータ寿命に影響を与えます:
1. 電気的負荷: 電流が増すほど電気的な劣化が
進みます。若干余裕のあるモータを選んだ方が
よい場合もあります。当社の専門家がご相談に
応じます。
2. 回転数: 回転数が増すほど機械的/電気的な
劣化が進みます。
3. 駆動方法: 極端な起動/停止および正転/逆
転の繰り返し運転は、寿命を縮める要因となり
ます。
4. 環境の影響: 温度、湿度、振動、取り付け方
法など。
5. CLLコンセプトが貴金属ブラシのもつ利点に
加え、特に高負荷運転においてモータ寿命を延
ばします。
6. グラファイトブラシとボールベアリングを併
用するときわめて厳しい条件下でも長寿命を可
能とします。
高温度バージョンの巻線最高許容温度は125°C
( 一 部 の 製 品 で 155°C) 、 そ の 他 の 製 品 で は
85°C(一部の製品で100°C)となっています。
同タイプのモータで抵抗値の違いにより、次の
ような特性となります:
回転数
最適な回転数はモータのサイズにより、4000
rpmから9000 rpmの範囲にあります。
一部モータでは、20000 rpm以上の回転数にも
対応可能です。
一定電圧のもとでモータを運転すると負荷の増
加に比例して回転数は減少します。希望の運転
点に適合するモータを豊富な巻線から選択する
ことができます。
低端子間抵抗
- 低抵抗巻線
- 太巻線、少巻線回数
- 高起動電流
- 低トルク定数 (mNm / A)
- 高回転数定数 (rpm / Volt)
高端子間抵抗
- 高抵抗巻線
- 細巻線、多巻線回数
- 低起動電流
- 高トルク定数 (mNm / A)
- 低回転数定数 (rpm / Volt)
低回転数のモータを選ぶよりも、減速されたギ
アモータを採用する方が望ましい場合もありま
す。
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テクノロジー その要点
2012年5月版 / 仕様は変更されることがあります



maxon DC motor
















 

コミュテーション:整流システム
グラファイトブラシ
銅コミュテータと組み合わせて用いられ、起動
/停止の厳しい条件でのアプリケーションに最
適です。
グラファイトブラシを採用したモータは、多く
の応用で数千万回のサイクルに耐えます。
グラファイトブラシに適した用途
- 比較的大型のモータ
- 電流負荷が大きい
- 起動/停止の繰り返し運転
- 正転/逆転の繰り返し運転
- パルス (PWM) 駆動
グラファイトブラシの場合、整流波形にスパイ
クの発生が見られますが、それがこのブラシの
特徴のひとつです。このスパイクにより電気的
ノイズが発生しますが、電子的なモータ制御回
路と組み合わせることにより問題なく使用でき
ます。ブラシの接触抵抗は、電流により変化す
ることにご注意ください。
貴金属ブラシとコミュテータ
貴金属ブラシは、長い休止期間後もきわめて安
定した低い接触抵抗を保証します。モータ運転
中の電磁障害も極めて低く、低電圧でも始動し
ます。
貴金属ブラシに適した用途:
- 比較的小型のモータ
- 連続運転
- 電流負荷が小さい
- DCタコジェネレータ
- バッテリでの運転
CLLコンセプト
アークはコミュテータとブラシを劣化させる主
因です。CLLはアークを効果的に抑え、モータ
寿命を著しく延ばします。貴金属ブラシに採用
されます。
パルス(PWM)駆動時には、高無負荷電流によ
りモータが発熱することがあります。
モータ・データの詳細については、49ページを
ご参照ください。
コア付きのDCモータとは対照的に、整流(電流)
波形には電気的ノイズがみられません。貴金属
ブラシ/コミュテータとマクソンのロータ・シス
テムの組み合わせが、高周波ノイズを激減させ
ています。電気的ノイズは最悪の場合、電気回
路に問題を起こしてしまいます。実際に当社の
モータでは、ノイズ抑制対策を必要としませ
ん。
なお、グラファイトブラシの性質上、電流負荷
が小さい(無負荷運転など)場合や、モータ回
転数が低い場合は、ブラシおよびコミュテータ
の異常摩耗やコミュテータ・セグメント間の短絡
などが発生することがあります。上記適した用
途以外でご使用の場合はご注意ください。
詳細な運転条件は当社へお問い合わせ下さい。
グラファイトブラシの整流波形
(電流波形)
整流波形
整流波形はDCモータ1回転以上での電流波形を
示します。
モータ抵抗値の約1/50の値をもつ抵抗をモータ
と直列に接続し、その両端をオシロスコープで
観察しています。画面には、この抵抗による電
圧降下が示されています。
貴金属ブラシの整流波形
(電流波形)


2012年5月版 / 仕様は変更されることがあります

説明:
 リップル、ピーク・ツー・ピーク・リップル
 変調、巻線および磁界の非対称性が
基本的な原因
 1回転分の信号波形
(ピーク数=コミュテータ・セグメント数の2倍)
テクノロジ – その要点
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