1.共同受信システムの種類(1.05MB)

◆ 共同受信システムの種類
システム形態
1.同軸伝送システム・・・・・・(全て同軸伝送)
2.光伝送システム
HFC・・・・・・・・・・・・・(幹線部分は光伝送+分配系は同軸伝送)
FTTH・・・・・・・・・・・・(全て光伝送)
伝送内容形態
1.アンテナ受信の放送波(FM、UHF、衛星)を伝送する。
2.CATV信号(衛星除く)と衛星(集合住宅で受信)を混合伝送する。
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◆ 同軸伝送とFTTHで考慮する点
同軸伝送で考慮する点
1.カスケード段数によって増幅器の運用レベルを設定する。(温度変化も考慮する)
2.増幅器の入力レベルが低いとCN比が劣化する。(適正入力レベルを守る)
3.同軸ケーブルの減衰特性(高域の減衰量大)によってレベル差が発生する。
4.システム構成の最適化を検討する。(使用機材の最適配置、運用レベル設定等)
FTTHで考慮する点
1.光分配器+光増幅器+光分配器の組合せでシステム構成の最適化を検討する。
(適正入力レベルを守る。)
2.光コネクタ損失(0.5dB)、融着損失(0.05dB)、光ファイバー損失(0.5dB/km)で
あり、光コネクタ損失が運用レベル設計で大きなウエイトを占めるので考慮する。
3.光コネクタの表面が汚れるとレベル低下になるのでクリーニングを確実に行う。
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1-1
同軸伝送システム
(効率的なシステム設計)
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◆ 分岐・分配方式と直列ユニット方式
直列ユニット方式
分岐・分配方式
・ 共有部分から各住戸への配線は縦引きが基本
・ 上の住戸を経由して下の住戸へケーブル(信号)
が渡る
→ メンテナンスや故障時に他の住戸を確認しなくては
ならないことがある。
築年数の古い共同住宅は直列ユニット方式が多い
最近は、分岐・分配方式が多い
1住戸
4端子程度
・ 共有部分から各住戸への配線は横引きが基本
・ 他の住戸を経由せず、共用部分から各住戸へケーブル
(信号)が渡る
→ メンテナンスや故障時の対応が容易
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◆ 同軸ケーブルの周波数特性(減衰特性)
●周波数が高くなるほど減衰量が大きくなる。 ⇒ 高い周波数のレベル不足
●任意の周波数の減衰量α (dB)は既知の周波数と減衰量β (dB)から近似的
に計算式で求められる。
500MHzと700MHzの場合では α =β ×√(500/700)
古河電気工業㈱資料より引用
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◆ 各住戸内の壁面端子レベル
●各住戸の壁面端子のレベル値は各種値が指定されている。
壁面端子からテレビ受信機間に介在する機器等の損失は考慮
されている。
●システム設計では最も厳しい条件を採用する。
(UHF:57dBμ V以上 BS/CS:57dBμ V以上)
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◆ 伝送システムの相違による端末レベル比較
Aタイプ
Bタイプ
CATV導入の100世帯モデル
Cタイプ
10F
9F
8F
30m
7F
6F
Aタイプの場合
幹線終端
(4+4+2)
Bタイプの場合
幹線終端
(4+6)
5F
4F
3F
Cタイプの場合
幹線終端なし
(4+6)
2F
1F
住戸内システム
40m
電気、水道、ガス設備等の配管部分
屋上
各配管の増幅器へ
各配管から
CATV
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◆ カスケード段数による運用レベル設定(等分)
※同軸伝送システムでは増幅器をカスケード(縦続接続)する場合、
各増幅器の運用レベルを下げる必要がある。
増幅器の運用レベル設定(等分で下げる場合)
= 定格出力 - 10Log N
(N : カスケード段数)
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◆ 2段カスケード時の運用レベル設定(不等分)
●組合せシステム性能は単体と同等の歪性能を確保できます。
●幹線系は低レベル、分配系は高レベルで運用など効率的な設計が可能。
-0dB
A-1
C-1
IM3 -60dB
前段、後段を入替えても同じ
-3dB
-3dB
IM3 -66dB
IM3 -66dB
-4dB
-2.5dB
IM3 -68dB
IM3 -65dB
-5dB
-2dB
IM3 -70dB
IM3 -64dB
-6dB
-1.5dB
IM3 -72dB
IM3 -63dB
IM3 -60dB
IM3 -60.3dB
IM3 -60.5dB
B-2
C-2
IM3 -60.3dB
11
-7dB
-1dB
IM3 -74dB
IM3 -62dB
-8dB
-1dB
IM3 -76dB
IM3 -62dB
-9dB
-1dB
IM3 -78dB
IM3 -62dB
-10dB
-0.5dB
IM3 -80dB
IM3 -61dB
IM3 -60dB
IM3 -60.4dB
IM3 -60.7dB
IM3 -60dB
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◆ 3段カスケード時の運用レベル設定(不等分)
●組合せシステム性能は単体と同等の歪性能を確保できます。
●幹線系は低レベル、分配系は高レベルで運用など効率的な設計が可能。
前段、中断、後段
IM3 -60dB
を入替えても同じ
-0dB
B-3
-5dB
-5dB
-5dB
IM3 -70dB
IM3 -70dB
IM3 -70dB
-6dB
-6dB
-3dB
IM3 -72dB
IM3 -72dB
IM3 -66dB
-7dB
-7dB
-2.5dB
IM3 -74dB
IM3 -74dB
IM3 -65dB
-8dB
-8dB
-2dB
IM3 -76dB
IM3 -76dB
IM3 -64dB
IM3 -60.4dB
IM3 -60dB
IM3 -60.3dB
A-3
IM3 -60.5dB
12
-9dB
-9dB
-1.5dB
IM3 -78dB
IM3 -78dB
IM3 -63dB
-6dB
-4.5dB
-4.5dB
IM3 -72dB
IM3 -69dB
IM3 -69dB
-9dB
-4dB
-4dB
IM3 -78dB
IM3 -68dB
IM3 -68dB
-10dB
-3.5dB
-3.5dB
IM3 -80dB
IM3 -67dB
IM3 -67dB
-15dB
-3dB
-3dB
IM3 -90dB
IM3 -66dB
IM3 -66dB
IM3 -60.3dB
IM3 -60.3dB
IM3 -60.7dB
IM3 -60dB
IM3 -59.7dB
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◆ A-1(2段 カスケード補正 3dB 3dB)
●ブロック(5F-8F)、ブロック(9F-10F)で規格値レベルが確保できない。
⇒ 3段カスケードで設計する必要がある。
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◆ A-3 (3段改修)
●3段カスケードの設計(カスケード補正 10dB 3.5dB 3.5dB)でOKとなった。
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◆ B-2(2段 カスケード補正 10dB 0.5dB)
●5F-10Fで規格値レベルが確保できない
⇒ 3段カスケードで設計する必要がある。
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◆ B-3 (3段改修)
●3段カスケードでの設計(カスケード補正 7dB 7dB 2.5dB)でOKとなった。
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◆ C-1(2段 カスケード補正 3dB 3dB)
●規格値レベルが確保できている ⇒ 2段カスケードでOK
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◆ C-2(2段 カスケード補正 10dB 0.5dB)
●規格値レベルが確保できている ⇒ 2段カスケードでOK(余裕最大)
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◆ 疑問 ・・・ 幹線の終端ダミーは不要か?
●分配器の損失(分配損失)が末端からの反射波を減衰させる効果が
あるので、分配損失の合計値が大きい場合は終端されているのと
同じ効果が期待できる。幹線系ではVSWR:2.0以下が望ましい。
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1-2
光伝送システム
(効率的なシステム設計)
(低入力型 V-ONU)
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◆ 新型低入力V-ONU(OVT9213)の特長
●光低入力レベル ⇒ -15dBm~-8dBm で運用できます。
※ 光変調度 : デジタル3.0%、CS/BS-IF 3.0%
逆バイアス
PD
RF出力
動作・・・フォトダイオード(PD)に光信号が入力されると、信号電流
が流れ信号電圧が発生。これを増幅してRF出力としてい
ます。
GC
◎光レベルがAdB変化すると、RF出力は2AdB変化します。
RL
⇒ 光AGCで出力レベルを安定化しています。
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◆ システム設計例 (FTTH、60階、512世帯)
●光増幅器を 9台 ⇒ 2台 に減らす事ができます。
通常のV-ONUを使用
△18.5
1台
E/O
+20
+9
△4
8台
△11
8
D
+20
32
D
2
D
-2.5
+16
+9
光増幅器 9台
現状のV-ONUの最低入力レベルは、-8dBmのものが多い
OVT9213を使用
2台
△4
E/O
2
D
+5
+20
△18.5
△11
32
D
8
D
+9
光増幅器 2台
-9.5
+9
OVT9213の最低入力レベルは-15dBm
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◆ システム設計例 ①
●60階 512世帯
●通常のV-ONU(最低入力-8dBm)を使用
V-ONU入力 -5.6dBm OK
光増幅器 9台 必要
E/O
V-ONU
200m
230m
光コネクタ
O/E
光増幅器
E/O
CATV
光増幅器
8
D
2
D
32
D
8*2*32=512世帯
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◆ システム設計例 ②
●60階 512世帯
●OVT9213(最低入力-15dBm)を使用
V-ONU入力 -12.6dBm OK
光増幅器 2台 で構築可
E/O
V-ONU
200m
230m
光コネクタ
光増幅器
O/E
E/O
CATV
2
D
8
D
32
D
2*8*32=512世帯
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