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クラウドにおける OSS-DB
の価値と優位性
~商用DBMS と OSS-DBMS の双方を知る技術者へ~
2014.07.14.
LPI-Japan 理事 & 闘うマーケッター!
池田 秀一
Hidekazu Ikeda
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クラウドサービスでのDBMS の方向性
最初に【まとめ】です!
大前提として:
「業務システムがクラウド・サービス上へ」
・「クラウド上で OSS+DBMS の技術」
※ PostgreSQL がオススメ♪
・「さらに + NoSQL、 + HTML5 も必須に」
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新しい技術の適用順
基幹システム
部門システム
試用・評価
⇒ファイル
ベンチャー
⇒ PostgreSQL
⇒ MySQL
クラウドでの「業務システムには PostgreSQL」
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MySQL vs PostgreSQL
「業務システムには PostgreSQL」
・MySQL の強みは、局所的な更新と、検索の多重分散
・ゲームなども含めたネットサービス向き
⇒ 在庫更新などの業務システムには不向き
・商用データベースや PostgreSQL のほうが業務システム向き
・クラウドでの活用では商用データベースは選択外
・既存業務システムで使われる Oracle から移行し易い
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商用DBMS の課題
1. 「費用対効果の急激な低下」
2. 「特定企業によるロックインのリスク」
3. 「新技術の追随の遅れ」
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商用DBMS の課題
1. 「費用対効果の急激な低下」
・商用データベース製品の価格は、相対的に値上がり続けてきた
ハードウェアの急激な低価格化に比較すると・・・
不必要な機能まで売りつけられている可能性も・・・
・商用データベース製品の保守費用は、急激に値上がりしている
2000年以前の年間保守料は 15%前後
2000年以降で、17%、22%、そして、毎年値上げ!?
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OSS DB採用によるコスト削減効果
1ノード(CPU2ソケット)のサーバで
3年間運用の例
1,800
1,600
PostgreSQL
1,200,000円
ライセンス費用
0円
年間保守費用
1 × 3年 × 400,000円
Oracle Database(EE)
17,141,160円
ライセンス費用
2 × 5,163,000円
年間保守費用
2 × 3年 × 1,135,860円
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
PostgreSQL
ライセンス費用
初年度保守費用
COPYRIGHT(c) SRA OSS, Inc. Japan All Rights Reserved.
Oracle
2年目保守費用
3年目保守費用
7
商用DBMS の課題
2. 「特定企業によるロックイン」
・商用データベース製品の価格は、相対的に値上がり続けてきた
ハードウェアの急激な低価格化に比較すると・・・
不必要な機能まで売りつけられているかも・・・
・主要な商用データベース製品の提供企業は、特定OSを推したい
IBM UDB/DB2 : AIX
Oracle Oracle RDBMS : Solaris
Microsoft SQL Server : Windows Server
・商用データベース製品の保守費用は、急激に値上がり
2000年以前の年間保守料は 15%前後
2000年以降で、17%、22%、そして、今は毎年値上げ!?
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OSS-DB の素晴らしさ
・ 「特定企業によるロックインのリスク」を回避できる。
<ロックイン問題の事例>
- 米Oracleは2011年3月22日、Intelの「Itanium」プロセッサ向けのソフト
開発をすべて打ち切ると発表。
http://www.oracle.com/us/corporate/press/346696
- 日本ヒューレット・パッカードは、米Oracleの
発表を受け、2011年4月26日
「データベース改革推進アライアンス」
を発足。
-MySQLはOracleの配下。
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商用DBMS の課題
3. 「新技術追随の遅れ」
・商用データベースの提供企業は、自社では革新的な新技術の開
発がほぼ不可能となっている。
新技術を開発した新興企業の製品との提携、
もしくは、新興企業の買収で、何とか対応
・従来の RDBMS と NoSQL(KVSなど)との商品系列バランス
RDBMS 製品を所有する為に、NoSQL への対応遅れ?
RDBMS + NoSQL + HW のアプライアンス製品の流れ
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PostgreSQLの事例(1)
・NTTグループ全社の基幹DBMSをPostgreSQL
に変換予定。
・ 住友電気工業
- 2005年にPostgreSQLを社内システム向けの標準DBMSとして採用。
- 売上2兆円以上の企業の全てのDBをPostgreSQLで行う。
・ JTB
- JTBが発行するクレジットカード「JTB旅カード」のWebサイトのコンテンツ管理や
会員情報管理にPostgreSQLを採用。
- システムの求める性能、可用性、コストの観点で選定。
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PostgreSQLの事例(2)
・ 株式会社カプコン
- オンラインゲームのサーバシステムにPostgreSQLベースのDBを採用。
・ 株式会社バンダイナムコゲームス
- サーバシステムにPostgreSQLベースのDBをクラスタ(HA)構成で採用。
・ マネックス証券株式会社
- 資産設計アドバイスツールのデータベースサーバにPostgreSQLベースの
RDBMSを採用。 24時間365日フル稼働が要求条件。
・ 株式会社ドトールコーヒー
- 受発注処理システムの基盤システムにPostgreSQLベースのRDBMSを採用。
24時間365日フル稼働が要求条件。
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Amzon RDS for PostgeSQL
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クラウドサービスでのDBMS の方向性
最後にも【まとめ】です!
大前提として:
「業務システムがクラウド・サービス上へ」
・「クラウド上で OSS+DBMS の技術」
※ PostgreSQL がオススメ♪
⇒ PostgreSQL の認定試験
LPI-Japan の OSS-DB認定試験
・「さらに + NoSQL、 + HTML5 も必須に」
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OSS-DBと
商用DBの違い
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RDBMSの種類による共通点と違い
主な商用RDBMS: Oracle, DB2(IBM), SQL Server(MS)
主なOSS RDBMS: PostgreSQL, MySQL, Firebird
共通点
RDBMSとしての各種機能
-データ管理/入出力
-ユーザ管理、アクセス権限管理、セキュリティ
-バックアップ、リカバリ
-レプリケーション
SQL言語(ANSI/ISOで標準化)
違い
各種機能の使い方
-コマンドとオプション
-設定ファイルとパラメータ
SQLの方言
独自拡張機能
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RDBMSの機能比較まとめ
OSS-DB vs 商用DB
 製品化はOracleが1977年、DB2が1982年、PostgreSQL/MySQLはいずれ
も1995年
 OSS-DBの継続的機能強化により、機能・性能とも、商用DBに比べて遜色
ないレベル
PostgreSQL vs MySQL
 機能的な差は小さい
 PostgreSQLはレプリケーションのサポートが遅かった(2010年、MySQLは
2003年、Oracleは1994年)
 MySQLはストアドプロシージャのサポートが遅かった(2005年、PostgreSQL
は1998年、Oracleは1993年)
 PostgreSQLはBSDに基づくライセンス、MySQLはGPLと商用のデュアルライ
センス
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OSS-DBについての誤解と真実
商用DBの方が機能的に上?




OSS-DBの継続的機能強化により、RDBMSとして必要な機能は揃っている
商用DBにしかない機能もあるが、逆にOSS-DBにしかない機能もある
個別機能の有無(○×比較)ではなく、必要な機能の有無を検討する
同じ機能がなくても、代替策で同等の機能を実現できることが多い
商用DBの方が性能的に上?
 マルチコアCPUの対応、性能向上のための機能強化も進んでおり、性能的に
も商用DBと比べても遜色ない
- PostgreSQL 9.2は64コアまでスケールする
 ライセンス料金が安い分、ハードウェアに投資すれば、性能的には商用DBを
凌駕する
- SSDやioDriveなどの高速ストレージの利用
OSS-DBを使うには特別なスキルが必要?
 製品の利用にあたって学習が必要なのは商用でもOSSでも同じ
 PostgreSQLはOracleと類似点が多いので、Oracle技術者がPostgreSQLを
習得するのは比較的容易
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OSS-DBについての誤解と真実
OSS-DBはサポートがない?
 商用DBと同じようなサポートサービスがある
 24x365の商用サポートもある
 コミュニティのサポートが終了しても、商用サポート(パッチ提供を含む)を継続
するサービスがある
OSS-DBは品質的に不安がある?
 OSSか商用かということと品質は無関係
- OSSだからこそ品質が高くなる(Linux、PostgreSQLなど)
- ユーザ数が多く、開発が活発であれば、品質が高くなる
OSS-DBではパッチが提供されない?
 商用DBこそパッチが提供されない(アップグレードを強要される)
 商用DBでは、高額のサポート料金を払わなければセキュリティパッチさえ提供
されない
開発やサポートが継続されない(開発コミュニティの解散)リスクがある?
 開発元の倒産や買収で製品がなくなるリスクは商用も同じ
 開発およびユーザコミュニティがしっかりしている製品を選ぶことが肝要
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