脂肪滴 ミセル化・分解 脂肪塊 ミセル開裂 TG TG DG ミセル内反応 (1) (2

平成 25 年度 M1「代謝生化学A」 定期試験(3)・田原担当(1 枚目/全 2 枚)
20.
2014.1.22 実施
解答と配点
脂質代謝
大問1∼3に付した各問に答えよ。誠実で丁寧な記述を心がけること。記述問題において
明らかに無関係な事実や創作と思われる不誠実な答案は減点する。
1.次の図は、脂質が小腸内腔から小腸上皮細胞を経て血液に吸収される過程を表したも
の で あ る 。( 略 語 : T G = ト リ ア シ ル グ リ セ ロ ー ル 、 D G = ジ ア シ ル グ リ セ ロ ー ル )。 図 中
の 番 号 は 脂 肪 の 消 化 ・ 吸 収 を T G に 限 り 示 し た も の で あ る 。図 中 の 番 号 に 関 す る 問 い の 答
え を 解 答 欄 に 記 入 せ よ 。【 3 2 点 。 ( 1 ) ∼ ( 2 ) : 各 4 点 、 そ れ 以 外 5 点 】
脂肪塊 (1)
脂肪滴
(2)
ミセル化・分解
ミセル開裂
TG
ミセル内反応
TG
DG
4
3
3
(3)(4)
小腸上皮細胞
5
3
TG
6
(1) 脂 肪 に 富 む 食 物 か ら 抽 出 し た 脂 肪 塊 を 細 か い 脂 肪 滴 に す る 臓 器 の 運 動 。
(2) 膵 液 ・ 胆 汁 に そ れ ぞ れ 含 ま れ 、 脂 肪 消 化 吸 収 に 必 要 な 成 分 の 名 。
(3)(4) (2)の 成 分 の 一 方 の 働 き で TG は ミ セ ル 内 反 応 ( 図 参 照 ) で (3)(4)を 生 じ る 。
(5) (3)は 小 腸 上 皮 細 胞 内 で 再 び TG に 再 合 成 さ れ る 。 そ の 際 必 要 な 解 糖 経 路 中 間 代 謝 物 。
(6) 再 合 成 さ れ た TG の 他 に コ レ ス テ リ ル エ ス テ ル な ど を 含 む リ ポ 蛋 白 質 。
(1)( ひ ら が な で 良 い )
蠕動運動
(3)( 漢 字
3 文字)
脂肪酸
(5)( 略 語 で よ い )
DHAP ま た は G3P
(2)( 膵 液 の 成 分 )
(2)( 胆 汁 の 成 分 )
TG リ パ ー ゼ
胆汁酸
(4)( 略 語 で よ い )
2­MG
(6)
キロミクロン
2.脂肪酸の生合成とβ酸化は様々な意味で対称的であり、一方の生成物が他方の基質と
ならないよう各レベルで差違があり、制御されている。
平成 25 年度 M1「代謝生化学A」 定期試験(3)・田原担当(2 枚目/全 2 枚)
20.
2014.1.22 実施
解答と配点
脂質代謝
問 1 例 に な ら い 、 次 表 に 掲 げ る 各 項 目 に つ い て 指 示 に 従 い 適 切 に 空 欄 を 埋 め よ 。【 問 1 :
各2点、問2:5点、問3:2点
2。問2、3は加点のみ】
項目
生合成
(例 )ヒ ド ロ キ シ ア シ ル 基 の 光 学 異 性
D 体
主な反応部位(場所)
細胞質
基質・前駆体
マ ロ ニ ル CoA
生成物
反応途中のアシル基の担体
L 体
ミトコンドリアマトリ
ックス
(一例)
脂 肪 酸( 何 で も よ い )
(一例)
ア セ チ ル CoA
パ ル ミ チ ン 酸( な ど )
アシルキャリア蛋白質
NADPH
電子担体(反応前の状態)
アロステリック調節される酵素
β酸化
ア セ チ ル CoA カ ル ボ
キシラーゼ
補 酵 素 A( HS-CoA)
(2種類)
NAD + と FAD
カルニチンアシルトラ
ンスフェラーゼⅠ
クエン酸
調節酵素のエフェクター
マ ロ ニ ル CoA
促進・阻害
調節の効果(いずれかに○)
促進・阻害
(一例)
インスリン
促進するホルモン
グルカゴン(アドレナリ
ン、ノルアドレナリン)
ホ ル モ ン 作 用 の 結 果( い ず れ か に ○ )
リン酸化・脱リン酸化
リン酸化・脱リン酸化
問 2 こ の よ う に 多 重 に 分 離 ・制 御 す る こ と の 利 点 を 簡 潔 に 述 べ よ 。 デ タ ラ メ は 減 点 す る 。
中間体の混合による無益回路の形成を防ぐことができると考えられる。
問3 生合成とβ酸化が亢進(異常に活性化)する疾病の例をそれぞれ挙げよ。
生合成:がん
β酸化:糖尿病
3.コレステロール・ステロイドホルモンとエイコサノイドについて述べた以下の文が正
しければ○、誤りならば X を冒頭の(
)に 記 入 せ よ 。 但 し 、 全 て ○ 、 全 て X、 ○ X 交 互 は
零 点 と す る 。【 3 2 点 。 各 4 点 】
(X ) ス テ ロ イ ド ホ ル モ ン は 細 胞 細 胞 表 面 受 容 体 に 結 合 す る
(○ ) 解 熱 ・ 鎮 痛 薬 NSAID は シ ク ロ オ キ シ ゲ ナ ー ゼ 阻 害 剤 で あ る
(○ ) コ レ ス テ ロ ー ル は ホ ル モ ン の ほ か 膜 脂 質 と し て 重 要 な 成 分 で あ る
(X ) コ レ ス テ ロ ー ル 合 成 の 唯 一 の 調 節 点 は メ バ ロ ン 酸 キ ナ ー ゼ で あ る
(○ ) コ レ ス テ ロ ー ル も 脂 肪 酸 同 様 ア セ チ ル CoA が 生 合 成 前 駆 体 で あ る
(○ ) エ イ コ サ ノ イ ド 前 駆 体 の 脂 肪 酸 は 膜 脂 質 と し て 細 胞 膜 に 貯 蔵 さ れ て い る
(X ) エ イ コ サ ノ イ ド は イ ン ス リ ン 同 様 受 容 体 チ ロ シ ン キ ナ ー ゼ を 活 性 化 す る
(X ) エ イ コ サ ノ イ ド 前 駆 体 で あ る ω−3、 ω−6 脂 肪 酸 は 動 物 細 胞 で 合 成 可 能 で あ る