消防ポンプ自動車(CD-Ⅰ型)仕様書 平成26年度 山武郡市広域行政組合消防本部 第1 総則 1 この仕様書は、山武郡市広域行政組合消防本部(以下「当本部」という。 )が、平成 26年度に製作する「消防ポンプ自動車CD-Ⅰ型(以下「車両」という。 ) 」の車両 及び消防艤装について必要な事項を定めるものである。 2 車両は、消防専用シャシにポンプ装置、資器材格納箱、ホース延長用資機材、小型 水槽(積載水量600㍑以上)及び資機材を積載したうえ、機動性、操作性、耐久性、 点検整備性等に優れ、軽量化に配慮した車両構造であること。 3 車両及び装備品は、当本部の指示があるもの以外、すべて新規製品のものであるこ と。 4 車両の製作にあたっては、本仕様書に定める他、すべての架装は日本消防検定協会 の評価業務に合格したものとし、道路運送車両法(昭和26年6月1日法律第185 号)及び道路運送車両の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)に適合し、緊急自 動車として承認が得られるものであること。 5 消防車両の安全基準検討委員会が定める 「消防用車両の安全基準 (平成21年3月) 」 に適合し、製造工場については品質管理システム(ISO承認取得)を構築している こと。 6 車体は、 常時登録された車両総重量の状態において、 十分耐え得るものであること。 7 緊急出動、 消火作業等消防活動に適した構造及び機能を有しているものであること。 8 車両は全般にわたって十分な検査が施され、この仕様を全て満足するほか、重量バ ランスを十分考慮した走行安全性の高い緊急車両であること。 9 艤装にあっては、使用の目的が達成されるよう製作し技術上変更を要する場合は、 当本部と協議し、承認を得ること。 10 受注者は、本仕様書に基づく工事を完全強固に施工するとともに、契約後に生じた 疑義は、当本部の解釈による。 11 提出書類 ⑴ 受注後、速やかに仕様内容について当本部と打ち合わせを行い、次の図書を編冊 し当本部に提出するとともに、承認を得て製作に着手すること。 ア 一般艤装図(艤装五面図) 3部 イ 資器材搭載図(五面図) 3部 1 ウ ポンプ架装及び配管図 3部 エ 電気配線図 3部 オ 製作工程表 3部 カ その他、当本部の指示するもの ⑵ 受注者は、車両納入時に次の書類を提出すること。 ア 完成艤装五面図 2部 イ ポンプ性能試験成績表 2部 ウ 真空ポンプ性能試験成績表 2部 エ 取扱説明書及び整備書 2部 オ 資器材、装備、取付品取扱説明書及び取扱注意事項 2部 カ 自動車車検証の写し 3部 キ 千葉県公安委員会よりの緊急自動車等の指定申請(届出)の受理証明の写し 3部 ク 警光灯等検査証明書 3部 ケ 完成写真、新規登録後前後面・左右両面(カラー手札版、CD-R) 3部 コ 納入通知書 サ その他、当本部の指示するもの 12 次の事項に係る手続き等は受注者が代行し、検査等を伴うものにあっては、これに 合格後に納入すること。 ⑴ 関東陸運局の車体検査に関すること。 ⑵ 千葉県公安委員会の緊急自動車等の指定申請(届出)に関すること。 ⑶ 当本部が指示する車両の廃車手続き及び廃車に関すること。 13 検査 ⑴ 検査依頼は実施予定日の14日前までに当本部に連絡すること。 ⑵ 施工中その工事確認、指示又は検査のため当本部職員が施工場に出向した場合、 正当な理由なくこれを拒んではならない。ただし、やむを得ない理由がある場合は この限りではない。 ⑶ 検査は中間検査(外部塗装直前) 、完成検査(艤装・取付品・附属品・塗装・走行・ 揚水・その他)を実施すること。 2 ⑷ 検査にあっては、営業及び技術担当者が必ず立ち会うこと。 14 納入 ⑵ 納入場所 ⑵ 納入期限 山武郡市広域行政組合 中央消防署 平成27年3月6日まで 15 取扱い指導 車両の操作及び取扱い要領並びに各種装置の取扱いについては、各専門業者による 指導を受注者の責任において実施すること。なお、指導実施日時については、車両の 納入前に当本部と事前に調整しておくものとする。 16 協議 この仕様書について疑義のあるときは、当本部の指示を受けること。 また、本仕様書を変更する場合は、双方協議のうえ確認の図書等をかわすこと。た だし、その費用は受注者の負担となる。 17 保証 ⑴ 納入に至るまでの間に発生した、どのような事故も、受注者において責任を負う ものとする。 ⑵ 保証期間は納入後1年間とする。ただし、保証期間以後といえども設計及び工作 不良に起因する不都合が生じた場合は、無償で取替え修理を行うこと。 ⑶ 車両及び機器メーカーの保証期間が1年間を超える場合、各メーカーの保証期間 とする。 第2 主要緒元 1 シャシ ⑴ 総則を満たし、平成25年度以降に公表した次のシャシ又は同等品として性能に 優れ、当本部が承認したものとすること。 ⑵ シャシフレームは、高い剛性を有するものであること。また、サブフレームを設 ける等シャシフレームの局部に過大な応力を発生させないための措置が講じられて いること。 2 シャシ・寸法 ⑴ メーカー 日野デュトロ(消防ポンプシャシ) ⑵ 仕様 4ドアダブルキャブ付シャシ 3 ⑶ 定員 5名 ⑷ 車型 TKG-XZU640M ⑸ 変速機 6速オートT/M ⑹ 駆動方式 二輪駆動 ⑺ 車両全長 6,000mm未満(可能な限り短くすること) ⑻ 車両全幅 1,900mm程度 ⑼ 車両全高 3,000mm程度 ⑽ ホイールベース 2,800mm ⑾ タイヤ 全天候型(ラジアルタイヤ銀色スチールホイール)スペ アタイヤ含む。 ⑿ シャシ重量 2,499kg ⒀ 最小回転半径 5.7m 3 性能 ⑴ エンジン型式 ア 型式 水冷4サイクル 直列4シリンダ ディーゼル イ 消防検定出力 110kW/2,500rpm ウ 最大トルク 420N・m/1,400rpm ⑵ エンジン総排気量 4,009L ⑶ 最大出力 110kW/2,500rpm ⑷ PTO(押しボタン式)消防ポンプ装置駆動用ミッションを取り付けること。 ⑸ その他、エアコン、ヒーター、オイルパンヒーター、パワーステアリング、パワ ーシフト、ディスチャージヘッドランプ、排気ブレーキ、リーフスプリングを装備 するものとすること。 4 装備品 ⑴ バッテリー(12V-100Ah以上 2個) ⑵ オルタネーター(DC24V-80Ah以上) ⑶ フロントスポイラーバンパー ⑷ サイドバイザー(運転席及び助手席) ⑸ サンバイザー(前席左右) 4 ⑹ 電動格納ミラー(助手席側) ⑺ AM・FMラジオ ⑻ メインスイッチ(ACCキー連動) ⑼ 前部ナンバープレート(ステンレス製ナンバー枠) ⑽ 後部ナンバープレート(後部の見やすい位置に取り付ける) ⑾ フォグランプ(黄色) ⑿ ディスチャージヘッドランプ(エーミング機能付) ⒀ 車体後部側面車幅灯サイドマーカーランプ ⒁ パワーウインド式(運転席、助手席) ⒂ 集中ドアロック(全面) ⒃ 泥除け(全輪) ⒄ オイルパンヒーター及び電源入力コード10m付(運転席下方の容易に操作でき る位置) ⒅ ドライブレコーダー ⒆ バックランプ ⒇ カラーバックアイカメラ(モニター含む) 5 附属品 ⑴ フロアマット(全席、ゴム製) ⑵ 標準工具 ⑶ 非常信号用具一式(三角表示板、発煙筒) ⑷ 隊長ミラー(助手席側サイドミラー付近) 6 燃料タンク 容量は、60㍑以上とすること。 7 バッテリー ⑴ 積載方法は、点検、取替えが容易に行えるよう、レール引き出し式とすること。 ⑵ バッテリー端子部分及び上面に保護カバー等を取り付けること。 8 ポンプ仕様 ⑴ 主ポンプ ア 主ポンプは、 消防用タービンポンプとし、 A2級以上の国家検定合格品とする。 5 イ 主ポンプは、あらゆる回転状態、吸水落差、放水量、ポンプ圧力においても振 動、発熱、異音、漏水等のない構造とすること。 ウ PTO操作は、運転席及び左右ポンプ操作盤付近のスイッチにより容易に行え るものとし、運転、乗降、着席、キャブチルト時等に支障のないものであること。 エ ポンプ駆動切替(ON,OFF)装置にあっては、ポンプ運転中に車両が自走 すること、走行中にポンプが駆動すること等、誤操作をした場合に生じる危険に ついて可能な限り回避できる措置が講じられていること。 ⑵ 揚水性能 ア 30秒以内に完全な揚水が完了し、放水が開始できること。 イ 放水口が開いた状態においても、容易に揚水できること。 ⑶ 真空ポンプ ア 真空ポンプは無給油式とし、内部に入水しても弁等の破損がないものとするこ と。 イ 真空ポンプは資器材収納スペースの確保ができる構造等とすること。 ウ 真空ポンプは押しボタン式とし、左右いずれからでも操作ができるように連動 させ、揚水完了後に水圧0.3MPa以内で自動的にクラッチが切れる装置とす ること。 エ 揚水操作に係わる真空ポンプの作動、停止及び回転数の制御を自動的に行うと ともに、自動揚水システムに機能的に組み込むものとすること。 オ 揚水に関しては、自動揚水監視制御装置を設け、以下の表示機能を有する構造 とすること。 (ア) 吸水口・中継口締め忘れ表示(キャブ内にて表示できること) (イ) 冷却水通水表示 (ウ) 真空表示 (エ) 揚水表示 カ 安全装置 (ア) 各吐水コックはノブを回すことによってロックできる構造とする。 (イ) 真空ポンプは破損防止の為、 自動揚水の場合エンジン回転が一定回転以上で は作動しない構造とすること。 6 (ウ) ダイヤル式スロットルには安全ロック機能を設け、 誤操作によるエンジン回 転上昇を抑える構造とすること。 (エ) 流量計の流量の表示は放水操作時の目安となるように、 見やすい構造とする こと。 (オ) 誤操作防止のため、 ポンプスロットルは左右とも右回転でスロットルアップ する構造とすること。 (カ) 上限圧力設定機能を設け、 予め設定したポンプ圧力を超えないようにエンジ ン回転速度を自動的に減速させる構造とすること。 (キ) 左右操作盤にボタン式の緊急減圧スイッチを設け、 ボタン作動時は即座にエ ンジン回転をアイドリングまで下げ、水吐出圧力を減圧する構造とすること。 ⑷ 集中操作盤 ポンプ揚水準備から運転全域にわたる各部の状況を把握できる自動揚水モニター を車両左右に設けること。 ⑸ 自動調圧装置 放水圧力の急激な変動を防止する構造にする等、隊員に危険を及ぼさないための 必要な措置が講じられていること。 ⑹ ポンプ配管 ア ポンプ配管はメーカー仕様とし、点検が容易な構造とすること。 イ ドレン配管は銅又は高圧用パイプにより施工し、配管から残水を容易に排水 できること。 ウ 配管のバルブはストップバルブ又はボールバルブとすること。 エ 各配管は適所で固定し、耐震措置を施して、ポンプ、シャシ等の点検に支障 がないようにすること。 ⑺ 冷却配管 ア 配管は銅パイプ管又は高圧用パイプ配管とし、車両右側の操作し易い位置に冷 却用バルブを設けること。 イ 配管には、耐震措置を施すこと。 ウ 冷却中を示す表示灯を設け、冷却操作時に点灯するようにすること。 エ 冷却水は2系統とし、それぞれに操作バルブ、清掃が容易にできるストレーナ 7 及び、通水が目視できるカップを設けること。 ⑻ ポンプ不凍装置 極少量の不凍液を吸入させただけで、主ポンプ、真空ポンプ等、主要部の凍結を 防止できる構造とすること。 ⑼ 給脂装置 ポンプグランド部へ給脂できるグリスポンプをポンプ右側の適当な位置に設け ること。 ⑽ 吸水口 吸水口は、消防の呼称75㎜ボールコック(ストレーナ付)とし、車両両側に各 1口設けること。また、左側吸水口にはエルボ(スーパースイング)を取り付けて おくこと。 (左側吸管取り付け位置は協議とする。 ) なお、吸水管(呼称75㎜、2.5~3メートル)3本を、車体上部に格納し、 車体後部から容易に引き下ろせるようレール等を使用した構造とする。吸水管は、 3本のうち1本はエルボ(スーパースイング) 、もう1本には消火栓金具を取り付 けておき、緊急の際、即座に接続して使用できるものとする。また、排水装置はポ ンプドレンに連動して自動的に排水できる構造とすること。 ⑾ 中継口 ポンプ室の両側に65㎜ボールコック付中継口を各1個設け、内部にはストレ ーナを取り付け、先端に差し込み式65mm雌媒介金具を取り付けること。 また、下部には集中排水ドレンバルブを設けること。 (取付位置は別途協議する。 ) ⑿ 放水口 ポンプ室両側に65㎜ボールコック付放水口を各2個(65㎜・50㎜マルチ媒 介)設け、そのうち2口をスイーベル式とし、下部には集中排水ドレンバルブを設 けること。 また、放水口配管内のエア抜きができる装置を設けること。 ⒀ エゼクタ装置 左右吸水口部に、ボールカップ付きで設けること。 ⒁ ポンプ操作装置 ポンプ室両側の見やすい位置に、ポンプ圧力計、連成計、各放口圧力計、自動揚 8 水装置、エンジンスロットルダイヤル、流量計、ポンプ回転計、積算流量計(運転 席側) 、自動調圧装置を設けるとともに、右側にはポンプ用グリス注入装置を設け、 エンジン冷却水加減弁は容易に操作できる構造とすること。 ⒂ 消火泡圧縮吐出装置 ア 本装置は、日本消防検定協会が定めた「圧縮空気泡消火装置の技術基準」に準 拠する製品であること。 イ 装置は、水ポンプ装置から送られてきた水を利用して、混合器で作られた混合 液にコンプレッサーを用いて圧縮空気を送り込み、配管内部で泡状にして発泡で きる装置で、少量の水で効率の良い泡消火ができるもので、発泡倍率が約6倍の 消火、火炎鎮圧湿式泡(ウェット泡)と発泡倍率が約20倍の延焼防止、残火処 理用乾式泡(ドライ泡)の2種類の泡について、泡管鎗を用いることなく吐出可 能なものとすること。 なお、発泡倍率についてはウェット、ドライをスイッチ操作で変更でき、1M Pa以上の圧力に上昇しない安全構造とすること。 ウ 性能は、最大水流量600L/min以上、最大空気吐出量3,000L/m in以上とし、最大泡吐出量3,600L/min以上とすること。 エ 構造は次のとおりとすること。 (ア) 本装置の操作は、左右ポンプ操作盤内で可能なこととし、タッチパネル式又 はボタン式にて操作ができること。 (イ) 湿式泡と乾式泡の切替え操作は、ディスプレイ内又は操作盤にてワンタッチ 式又はボタン式で行えるものとすること。 なお、切替え及び変更操作は、放水中でも可能なものとすること。 オ コンプレッサー (ア) オイル循環式のロータリースクリュー型コンプレッサーとし、コンプレッサ ーの潤滑油は補助冷却器により冷却する構造とすること。 なお、補助冷却は圧力水の一部の水により冷却されるものとする。 (イ) コンプレッサーの油温上昇を警告するランプ及び停止機能を設けること。 (ウ) コンプレッサーはメンテナンスを考慮し、国内に修理対応可能な代理店を有 しているメーカーの物とすること。 9 カ 混合装置 (ア) 圧縮空気量を感知して、コンピューターにより自動的に泡原液量を調整して 混合比設定する電子式比例混合方式とすること。 (イ) 混合比は、ディスプレイ内、又は、操作盤にて容易に変更を可能にすること。 (0.3%~1%まで8段階以上の可変設定) なお、混合比の変更は放水中でも可能なものとすること。 キ 泡原液 泡原液(A火災用泡消火薬剤)は、環境に優しい石鹸を主成分とした環境保全 型消火薬剤とし、車体の適切な位置に原液タンクを設置、容易に補充等が行え るものとすること。 ク 本装置での泡消火作業は、ポンプ室左右の水ポンプ吐水口を使用し、ボタン操 作等により、容易に泡放射と水放水の切替が可能な配管構造とすること。 ケ 本装置を使用中、泡原液供給ラインに異常が発生し泡が出なくなった場合、安 全装置が作動すること。 また、消火薬剤がなくなった際、自動で水のみの放射に切り替わる構造とする こと。 コ 化学泡圧縮吐出装置は、可能な限りコンパクトに配置すること。 サ 水ポンプ装置から高い圧力を受けても、0.7MPaに減圧される構造とする こと。 また、中継口より受水した場合でも使用可能なものであること。 シ 安定した泡の吐出のために、本装置の操作に必要な表示装置として、次に掲げ るものを操作時に容易に確認できるものとすること。 (ア) 吐出圧力 (イ) 泡吐出量 (ウ) 泡原液混合比 (エ) 空水比 ⒃ 水槽 ア 水槽の構成材は、耐食性に優れたもの又は表面に防食加工が施されたものであ ること。 10 イ 水槽は、水槽への水の補給時及び水槽からポンプへの給水時、並びに走行時に 変形及び水漏れが生じないものであること。 ウ 水槽の内部には、走行時の車両の安全性を確保するため、水の重心移動を緩和 する防波板が適正な位置に設けられていること。 エ 水が満載及び空の双方の状態において、走行時の車両の安全性を確保できるも のであること。 オ 水槽の艤装材料は、日本工業規格 G3101又はこれと同等以上の強度を有 するものであること。 カ 水槽上部にマンホールを設け、密閉できる構造とすること。 キ 水槽下部に、ドレンバルブを設けること。 ク 水槽への水の補給条件(送水圧力)が表示されていること。 ケ 容量600㍑以上入る水槽を設け、振動、衝撃等により損傷、緩み等を生じな いよう車台に固定して設けられ、水圧に対し変形及び水漏れのない構造とするこ と。 コ 水槽内部は清掃、点検、塗替等に便利な構造であること。 サ 水槽にはオーバーフローパイプ、補給口を設け、車両両側計器類付近にパイプ 式水量計をゼブラシール張り赤色浮き子入りドレン付きで一本ずつ設けること。 また、水量メモリを取り付け、取外し清掃ができる構造とすること。 シ 水槽は、ポンプによる自己補給が可能であり、補給口及び排水口を設け、配管 には緩衝装置を施していること。 ス 水槽の両側面に、65㎜補給口を各1個設け、内部にはストレーナを設けるこ と。また、町野式オス盲蓋鎖付を取り付けること。 (取付位置は別途協議する。 ) 第3 車両の構造及び艤装(キャブ、キャブ後方車体、車内) 1 車両の構造 ⑴ 車両は堅牢で十分な強度及び安定度を有し、耐久性、耐食に優れたものであり、 点検、整備が容易に行える構造とすること。 ⑵ 艤装の骨組み、外板等は強度を損なわない範囲で極力軽量化を図り、板金末端、 切断、溶接箇所等は危害防止のため折り曲げ加工及び面取りを施し、ボルト飛び出 し部は短く加工すること。 11 ⑶ シャッター内、ボックス及びステップ等で滞水の恐れのある場所は、防蝕処理を 施し、適当な大きさの水抜き孔を設けること。 ⑷ シャッターには、引き下ろしベルトを取り付けること。 2 車両の艤装(キャブ) ⑴ 消防章をフロントグリル中央に強固に取り付けること。 ⑵ キャビンはハイルーフ仕様とし、外観上、キャビンと車体が一体的に見えるよう 工夫し、さらに高さを極力揃えるなど、バランスを考慮すること。 ⑶ 以下のものを、キャビンと一体化している、ビルトイン構造とすること。 ア LED式赤色点滅灯(キャブ上部、キャブフロント下部左右) なお、全部分連動とすること。 イ 標識灯(キャビン左右、埋め込み式) ウ 音声合成電子サイレンアンプ用スピーカー エ モーターサイレン ⑷ 左右各ドア脇ピラー部に、十分な強度を有するキャブ乗降補助用手摺を取り付け ること。 ⑸ 左右各ドア下部の乗降ステップは、乗降しやすいように縞鋼板で可能な限り大型 の補助ステップを取り付けること。 ⑹ フェンダー等足掛け部で、塗装の剥離の恐れがある部分にはアルミ、またはステ ンレス板製の保護板を張ること。 3 車両の艤装(キャブ後方車体) ⑴ 車体は、側面各2枚シャッター、後部1枚シャッターの全周オールシャッター タイプとするとともに、点検、手入れが容易な構造とすること。 ⑵ 車体側面ポンプ室左右下部に展開式の扉を設け、展開式扉はステップとして使用 できる構造とすること。ステップ踏面は縞鋼板とし、隊員が乗っても強度が問題に ならないよう、鎖等の支えを取り付けること。 ⑶ ポンプ室左右に車外無線機用送受話器及びスピーカーを設けること。 ⑷ 車体後部シャッター内に、ホース延長用資器材を収納できるスペースを努めて広 く確保し、65㎜ホースを8本以上収納可能な、加納式ホースカーを設けること。 また、車両からのホースカーの引き出しは、手動で展開できる構造とし、ホース 12 カー格納場所上部に資器材収納ボックスを設けること。 ⑸ 燃料タンクは、車両右側面の容易に給油できる位置に注油口を設けること。 ⑹ 資器材の取付金具は、長年の使用に耐え、強固で錆びないものとすること。 なお、取付金具の箇所については別途協議とする。 ⑺ 車両後部右側に固定式の昇降梯子を設けること。 ⑻ 車体上部前側及び後側に転落防止等のため、2段式の手摺を設けること。 (設置 位置は別途協議とする。 ) ⑼ 後輪後方シャッター下部(左右)にボックスを設け、ステップ踏面は縞鋼板とし、 隊員が乗っても強度が問題にならないよう、鎖等の支えを取り付けること。 ⑽ 車両右側シャッター内は、最大容量の可動式アルミ棚収納庫及び資機材の固定装 置を設けること。なお、シャッター開閉時に器具等があたらない構造とすること。 ⑾ 車体両側板は嵩上げ加工を施し、LED式赤色点滅灯(各2個)及びLED式作 業灯(各2個)を、それぞれ取り付けること。 ⑿ 車両後部左右にLED式赤色点滅灯(各1個)及びLED式作業灯(各1個)を 取り付けること。 なお、全て保護枠付きとすること。 ⒀ ポンプ操作室床面は水切りを良くするため、シャシフレーム側に傾斜をつけ、ポ ンプ操作部側板と交わる部分は10㎜程度の間隙を設けること。 ⒁ 車体上部に取り外し可能な器材収納アルミ格納箱を設けること。 (配置場所及び規 格は、別途協議とする。 ) また、車体上部は可能な限り平面とし、滑り止めのため、縞鋼板とすること。 ⒂ 車体後部のオーバーハング部をカットし、坂道での路面接触をできる限り防止す る措置をとること。 ⒃ 車両後部の隅は、上面になるに連れ角度が変化するような面取りを行うこと。 (角 度については別途協議する。 ) ⒄ キャブ後方付近に、30mロープ付き救命浮き輪を取り付けること。 ⒅ 右側シャッター内の資器材の棚等は、当消防本部が指示する形に艤装すること。 ⒆ 積載スペースを最大限に確保するため、ポンプ室上部前後は貫通型の収納棚を設 けること。 (大きさについては協議とする) 13 4 車両の艤装(車内) ⑴ 運転席と助手席の間に書類等が収納できるセンターコンソールボックスを設ける こと。 (形状等は別途協議とする。 ) ⑵ 後部座席前方には、握り棒(S字管フック6個付き) 、縦置き地図入れボックスを 設けること。 (形状等は別途協議とする。 ) ⑶ キャブ内天井に可能な限り多くの収納棚を設けること。 (形状等は別途協議とす る。 ) ⑷ キャブ内運転席と助手席の間の中央部の格納箱付近にインバーターを取り付け、 100ボルト交換用のコンセントを2箇所設けること。 ⑸ 後部座席背当て後面に、空気呼吸器(6.8 ㍑型)の取付装置(ワンタッチ式クイ ックホルダー)を3基取り付けること。 ⑹ 後部座席背当て部は上下スライド式とし、空気呼吸器取付け下部には、ボンベ収 納ボックスを設けること。 ⑺ 助手席は、空気呼吸器取付装置一体式シートとすること。 ⑻ 後部座席シート下は、収納ボックスとして活用できるようにすることとする。 なお、両側面からも開放できる開口部を設けること。 5 ホース延長用資器材 ⑴ ホースカーは、堅牢かつ軽量化するとともに、65㎜ホース8本以上を積載で きる鑑定品とすること。 ⑵ 車両後部シャッター内にカノー式ホースカーを格納し、ホースカーに二又分岐管 立て(65㎜2個)及び65㎜雌×雌金具立てを設けること。 また、ホースカー両側には、管鎗を取り付けられる構造とし、上部には照明資器 材、ホース及び備品等を収納できる構造とすること。 ⑶ ホースカーの規格にあっては、別途協議すること。 6 梯子昇降装置 ⑴ 走行時の振動、衝撃等に耐える堅固なものであること。また、梯子の伸長を防止 できる構造であること。 ⑵ 梯子の積み降ろしが安全確実にできるものであること。 ⑶ 梯子が収納された状態で固定できる装置を設け、当該装置の作動が容易に確認で 14 きるものであること。 ⑷ 可動部には、収納された状態で固定できる装置を設け、当該装置の作動が容易に 確認できるものであること。 ⑸ 積載装置の操作及び梯子の積み降ろしにおける安全上必要な事項について表示さ れていること。 ⑹ 梯子固定昇降装置は、車体上部から後方に二梯(三連梯子及びかぎ付き梯子)の 梯子が手動シーソー方式により操作しやすい位置まで容易に昇降できる構造とし、 梯子固定装置はそれぞれ独立した構造とすること。 ⑺ 梯子固定装置左右いずれかに、鳶口(3本)を取り付けること。 第4 電気関係 1 キャブ内外 ⑴ キャブ屋根上に取り付ける電装品は、十分に防水処理を施し、容易に点検がで きるよう設置すること。 ⑵ キャビン内の電装品及び各配線の点検は、容易に行える構造とするとともに、 美観を損ねないように配線すること。 ⑶ 各機器の配線は露出部がないように、内張り内部またはフレキシブルパイプ内 部を通すこと。 ⑷ ヒューズボックスをキャビン内に設け、各電装品の名称、アンペアを記入する こと。 ⑸ 各機器のスイッチ類に、必要と思われるものには、リレーを設けること。 ⑹ 各配線は確実に行うこと。 ⑺ キャビン内前部中央上部に、大型デジタル時計を取り付けること。 ⑻ 次のものは、同一スイッチとすること。 ア キャブ上部LED式赤色点滅灯 イ キャブ下部LED式赤色点滅灯 ウ 側面LED式赤色点滅灯 エ 後部LED式赤色点滅灯 ⑼ 運転席から容易に操作できる位置に車載型移動局無線装置、時計を除く全ての 回路が閉路となる、艤装メインスイッチを取り付けること。ただし、同等の機能 15 を有するものが、メインキー等に具備されている場合はこの限りではない。 ⑽ 助手席側オーバーヘッドコンソールにサイレンアンプ及び車載型移動局無線装 置表示部を取り付け、運転席側オーバーヘッドコンソールに各スイッチ類を取り 付けること。 (取付位置は別途協議とする。 ) ⑾ 散光式警光灯スピーカー付き電動式サイレンをキャブ上前部に取り付けること。 ⑿ 車両前部下部にLED点滅式警光灯を2個取り付けること。 (取り付け位置は別 途協議とする。 ) ⒀ 車体上部両側面に各2個及び車両後部左右に各1個、LED式点滅式警光灯を 取り付けること。 ⒁ 車体上部両側面に各2個及び車両後部左右に各1個、LED式作業灯を取り付 けること。 ⒂ 全てのスイッチ類には、可能な限り見やすい大きさのネームプレートを取り付 け、車外スイッチは防水型とすること。 第5 照明関係 1 照明関係は、次のとおりとすること。 ⑴ 室内照明はシャシ固有の照明と、天井部やや後方にLED室内灯(保護枠付) を取り付け、運転席側に遮光板を設けること。 ⑵ 助手席、後部座席両側面にマップランプを取り付けること。 (取付位置は別途協 議とする。 ) ⑶ ポンプ室両側面に、計器類を夜間でも的確に認識できるよう、保護枠付LED 式照明灯を設けること。 ⑷ 各収納庫にはシャッター及び扉の開閉に連動し点灯、消灯するLED式照明灯 を必要数設けること。 ⑸ ポンプ室前部とキャブ後方の間隙左右に照明灯「150Wメタルハライド投光 器・DC24V伸縮式」を防水カバー付で取り付けること。 (伸縮、固定及び照明 の角度調整が容易にできるもの。 )取付位置及び型式は、別途協議とする。 なお、伸縮部分はボックス内に収めること。 ⑹ 路肩灯をキャビン左右後部座席ステップ付近及び左右後輪部に取り付けること。 なお、後輪部の路肩灯は、タイヤハウス中央部に保護枠付で取り付けること。 16 ⑺ 側方灯を車体後部左右に取り付けること。 ⑻ 足元灯をキャビン各ドア下部の適当な位置に取り付けること。 ⑼ 各照明装置の点灯方法等は、別途協議とすること。 第6 取付品・取付装置・附属品・購入品 本仕様書で指示する取付品、取付装置、附属品及び購入品は別表で示すとおりとし、 別表で示すものの他に規格上必要なものは全て取り付けること。 第7 車載型移動局無線装置 1 車載型移動局無線装置については、新規に載せるものとし、次のとおりとすること。 ⑴ 車載型移動局無線装置の表示部は、助手席側オーバーヘッドコンソールに取り 付けること。 ⑵ キャブ内に無線用スピーカーを1個取り付け、スイッチ切り替えで外部スピー カーにも音がでるようにすること。 (取付位置は別途協議とする。 ) ⑶ 車外無線通話収納箱をポンプ室左右キャビン側に設け、収納箱内に通話装置、 切り替えスイッチ及び音量調整装置を取り付け、収納箱上部にスピーカーを取り 付けること。 ⑷ デジタル及びアナログの各アンテナを取り付けること。 ⑸ 取付位置の詳細については、当本部と必ず協議すること。 ⑹ 呼出局名を「山武中央ポンプ1」とする。 第8 車両運用端末装置(AVM装置) 1 車両運用端末装置(AVM装置)については、新規に載せるものとし、次のとおり とすること。 ⑴ 液晶ディスプレイ取付架台を助手席オーバーヘッドコンソール付近に展開式で 設け、運転に支障がなく、かつ操作が容易な位置に取り付けるものとすること。 ⑵ 装置関連機器の設置場所を確保するとともに、工具等を使用せず関連機器の工 事、点検等が容易に行えるようにすること。 ⑶ 関連機器設置位置に、資器材等を積載する恐れのある構造の場合は、関連機器 を保護するための措置をすること。 ⑷ 車両運用端末車外装置については、ポンプ室左右に設置すること。 ⑸ 各項、取付位置については、当本部と必ず協議すること。 17 第9 塗装・メッキ・記入文字 1 塗装 ⑴ 塗装に使用する材料は、特に厳選し良質材料を使用すること。 ⑵ 車体は、特殊化学液にて充分錆落としのうえ、リン酸塩被膜を形成後、プライマ ー、パテ、水磨き、サフェーサーを行い、熱風炉にて充分乾燥させ赤色塗装後、更 に充分乾燥させること。 ⑶ 水槽上部、車体下回りは黒色塗装とすること。 ⑷ 収納ボックス内は、ライトグリーン等の塗装とすること。 ⑸ 各配管は、動力消防ポンプの技術上の規格を定める省令(昭和61年自治省令第 24号)に定めるところによる。 ⑹ キャビン内部は、シャシメーカーの標準色とすること。 ⑺ 上記以外については協議とする。 2 メッキ 次のものには、良質のクロームメッキを施すこと。 ⑴ 鋼管あるいは鋼棒製のもの ⑵ 取付金具、止金具 ⑶ 各扉の把手及び蝶番部 ⑷ 各操作レバー ⑸ 取付品及び附属品の金具部分 3 記入文字 ⑴ キャビン左右後扉に車前方から『山武郡市消防本部』白色丸ゴシック体で貼付す ること。 ⑵ 車体左右前側シャッター下方に、車前方から上段に『圧縮泡消火』 、下段に「C AFS』白色丸ゴシック体で貼付すること。 ⑶ 車体左右後側シャッター上方に、車前方から上段に『山武郡市消防本部』 、下段 に『SANBU FIRE DEPT. 』白色丸ゴシック体で貼付すること。 ⑷ 車体後部シャッター上方、上段に『山武郡市消防本部』 、下段に『SANBU F IRE DEPT. 』白色丸ゴシック体で貼付すること。 ⑸ キャビン上部に対空標識として、 『山中P1』白色丸ゴシック体で塗装すること。 18 ⑹ キャビン前部左側に、 『山中P1」白色丸ゴシック体で貼付すること。 ⑺ 左右キャビン上部後方の標識灯に『中央消防署』を表示すること。 (埋込式) ⑻ シャッター上に貼付する場合は、切込作業を行うこと。 ⑼ 各操作レバースイッチ類には、見やすい標識を設けるほか、名称、操作方向等を 記入すること。 4 その他 キャビン左右前扉、車体左右後側シャッター、車体後部シャッターに当本部のワッ ペンロゴシールを貼付すること。規格等は別途協議とする。 第10 補足 1 本仕様書に定めない事項についても、国庫補助規格及び機能上、工作上当然必要と 思われるものについては、全て行うこと。 2 車両及び附属品等は、全ての検査に合格したものを納入すること。 3 受注者は、製作承認後やむを得ない事情のため、仕様の変更又は疑義が生じた場合 は、速やかに当本部に連絡するとともに必要な指示、承認を受けるものとすること。 19
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