ネットワークブートとバックアップ CD を使用したインストール方法(CTP

ネ ッ ト ワ ー ク ブ ー ト と バ ッ ク ア ッ プ CD を 使 用 し た イ ン ス ト ー ル 方 法 (CTP/CPZSH03)[Debian Sarge, Vine, RedHat Enterprise Linux V4, Fedora Core5 編]
この How-to では、弊社が提供するバックアップ CD を使用したインストール方法を説明し
ます。
CTP/CPZ-SH03 をネットワークブートで起動し、CTP/CPZ-SH03 にセットした CF に
GNU/Linux をインストールします。
今回使用したパソコンは、弊社 FA コンピュータ(PCI-PM11A3)。ディストリビューション
は、Debian Sarge, Vine, RedHat Enterprise Linux V4, Fedora Core5 です。
注) 記載している内容は、動作の保証はありません。使用される場合は、すべて自己責任で
お願いします。
弊社 Web site からファイルをダウンロードする場合は、ユーザ ID を取得してください。
1. パソコン側の準備
各ディストリビューション毎の設定等を解説します。
1.1 Debian Sarge 編
1.1.1
バックアップ CD のコピー
弊社が提供するバックアップ CD の中身を、全て/home/deb-pac-pc-linux-20051025/にコ
ピーします。(このディレクトリ名は、バージョンによって異なります。CD 内/etc/fstab
の kitty:に続くパス名にあわせてください。)
CD の中身を確認。
CD 内の/etc/fstab の内容に
合わせて、ディレクトリを
作ります。
CD の中身を、すべてコピ
ーします。
1.1.2
必要なパッケージのインストール
ネットワークブートを行う場合、nfs-kernel-server, dhcp3-server, dhcp3-common が必
要です。インストールされていなければ、以下を参考に、インストールしてください。
パッケージのインストールは、Debian のサイト または DebianCD/DVD から行えます。
以下は、Debian サイトを使ったインストールの実行例です。
パッケージの取得元は、
/etc/apt/sources.list に
記述しています。
パッケージリスト
を更新します。
nfs-kernel-server パッケージをインストールします。
dhcp3-server と、依存する dhcp3-common
パッケージをインストールします。
インストール中、以下の設定メニューが表示されますので、Enter キーを押してくださ
い。
1.1.3
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定は、以下の様になっています。
(1) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hosts
(2) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/network/interfaces
(3) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hostname
(4) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/fstab
1.1.4
ホストパソコン側のネットワーク関連の設定
ここでは、バックアップ CD 内の設定に合わせ、パソコン側を変更する手順を解説しま
す。
(1) ネットワークの設定
デスクトップの左上の”アプリケーション”をクリッ
クした後、”システム・ツール” - “ネットワーク管理”
を選択し、”ネットワークの設定”を起動します。
① イ ー サ ネ ッ ト LAN カ ー ド
eth0 を選択します。
②プロパテ ィをクリ
ックします。
①設定を”手動”にし、IP アドレス
とサブネット・マスクを設定しま
② ”OK” を ク リ ッ ク し ま
す。
※パソコン側の IP アドレスを設定します。CTP/CPZ-SH03 側の IP アドレスではありま
せん。
①”全般”を選択
します。
②ホスト名を kitty にしま
す。
①”ホスト”を選択
します。
③”追加”をクリック
します。
②kitty の IP アドレスを
入力します。
①
greenart(CTP/CPZ-
SH03 側)の IP アドレスを
②”追加”をクリック
入力します。
します。
③”OK”をクリッ
クします。
“ホスト名を変更します”を
クリックして終了します。
(2) /etc/exports の設定
/etc/exports は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
(3) /etc/dhcp3/dhcpd.conf の設定
/etc/dhcp3/dhcpd.conf は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
CTP/CPZ-SH03 の LAN の
MAC ア ド レ ス を 設 定 し ま
す。
再起動して、準備完了です。
1.2 Vine 編
1.2.1
バックアップ CD のコピー
弊社が提供するバックアップ CD の中身を、全て/home/deb-pac-pc-linux-20051025/にコ
ピーします。(このディレクトリ名は、バージョンによって異なります。CD 内/etc/fstab
の kitty:に続くパス名にあわせてください。)
CD の中身を確認。
CD 内の/etc/fstab の
内容に合わせて、ディ
レクトリを作ります。
CD の中身を、すべてコピ
ーします。
1.2.2
必要なパッケージのインストール
ネットワークブートを行う場合、nfs-utils, dhcp が必要です。インストールされていなけ
れば、以下を参考に、インストールしてください。
デスクトップ左上の”アプリケーション”を
クリッリし、”システム・ツール” →
“Synaptic パッケージマネージャ”を選択し
て立ち上げます。
(1) nfs-utils のインストール
(Synaptic パッケージマネージャが起動したところ)
nfs パッケージを検索します。
①検索をクリック
②検索するパッケージ名を入力
③検索をクリック
①nfs-utils が見つかります
②マウスを右クリックし、インス
トール指定を選択します。
①適用をクリックします
②ここをクリックすると、インスト
ールするパッケージ名が分かります
③適用をクリックして、イン
ストールします
(2) dhcp のインストール
dhcp パッケージを検索します。
①検索をクリック
②検索するパッケージ名を入力
③検索をクリック
①dhcp が見つかります
②マウスを右クリックし、インス
トール指定を選択します。
①適用をクリックします
②ここをクリックすると、インスト
ールするパッケージ名が分かります
③適用をクリックして、イン
ストールします
(3) サービスの設定で、nfs と dhcpd を起動する指定にします。
サービスの設定は、デスクトップ左上の”
アプリケーション”をクリッリし、”システ
ム・ツール” → “サービスの設定”と選択し
て立ち上げます。
サービスの設定画面で、nfs と dhcpd を選択し、有効(x)にして”OK”を押します。
1.2.3
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定は、以下の様になっています。
(1) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hosts
(2) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/network/interfaces
(3) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hostname
(4) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/fstab
1.2.4
ホストパソコン側のネットワーク関連の設定
ここでは、バックアップ CD 内の設定に合わせ、パソコン側を変更する手順を解説しま
す。
(1) ネットワークの設定
①デスクトップの左上の”アプリケーション”をクリ
ックした後、”システム・ツール” - “ネットワークの
設定”を選択し、起動します。
② イ ー サ ネ ッ ト LAN カ ー ド
eth0 を選択します。
③プロパテ ィをクリ
ックします。
①設定を”手動”にし、(パソコン側
の)IP アドレスとサブネット・マス
クを設定します。
② ”OK” を ク リ ッ ク し ま
す。
①”全般”を選択
します。
②ホスト名を kitty にしま
す。
①”ホスト”を選択
します。
③”追加”をクリック
します。
②kitty の IP アドレスを
入力します。
①
greenart(CTP/CPZ-
SH03 側)の IP アドレスを
②”追加”をクリック
入力します。
します。
③”OK”をクリッ
クします。
“ホスト名を変更します”を
クリックして終了します。
(2) /etc/exports の設定
/etc/exports は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
(3) /etc/dhcpd.conf の設定
/etc/dhcpd.conf は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
CTP/CPZ-SH03 の LAN の
MAC ア ド レ ス を 設 定 し ま
す。
再起動して、準備完了です。
1.3 Red Hat Enterprise Linux(RHEL) ES v4 編
1.3.1
バックアップ CD のコピー
弊社が提供するバックアップ CD の中身を、全て/home/deb-pac-pc-linux-20051025/にコ
ピーします。(このディレクトリ名は、バージョンによって異なります。CD 内/etc/fstab
の kitty:に続くパス名にあわせてください。)
CD の中身を確認。
CD 内の/etc/fstab の
内容に合わせて、ディ
レクトリを作ります。
CD の中身を、すべてコピ
ーします。
1.3.2
必要なパッケージのインストール
ネットワークブートを行う場合、dhcp が必要です。インストールされていなければ、以
下を参考に、インストールしてください。
デスクトップ左上の”アプリケーショ
ン”をクリッリし、”システム設定” →
“アプリケーションの追加/削除”を選択
します。
(1) dhcp のインストール
①ネットワークを
有効にします。
②詳細をクリ
ックします。
①dhcp を選択し、
有効にします
②閉じるを
クリック
②詳細を表示をク
リックします。
③dhcp がインストール
①更新を
される事を確認し、続け
選択しま
るをクリックします。
す。
OK をクリックして
終了します。
(2) サービスの設定で、nfs と dhcpd を起動する指定にします。
インストールした dhcp を起動する設定にします。また、RHEL はインストールした状
態では、nfs が起動しない設定になっています。サービスの設定で、nfs が起動する指定
になっているか確認してください。
デスクトップ左上の”アプリケーショ
ン”をクリッリし、”システム設定” →
“サーバ設定” → “サービス”を選択し
ます。
NFS を有効にします。
②保存をクリックします。
①dhcpd を有効にし
ます。
1.3.3
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定は、以下の様になっています。
(1) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hosts
(2) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/network/interfaces
(3) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hostname
(4) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/fstab
1.3.4
ホストパソコン側のネットワーク関連の設定
ここでは、バックアップ CD 内の設定に合わせ、パソコン側を変更する手順を解説しま
す。
(1) ネットワークの設定
デスクトップ左上の”アプリケーショ
ン”をクリッリし、”システム設定” →
“ネットワーク”を選択します。
①デバイス
を選択しま
す。
③編集をクリック
します。
② eth0 を 選 択 し ま
す。
①全般を選択
します。
②固定の IP アドレス設定を有効に
し、(パソコン側の)IP アドレスと
サブネット・マスクを設定します。
③ ”OK” を ク リ ッ ク し ま
す。
①DNS を選
択します。
②ホスト名を
kitty にします。
②新規をクリ
ックします。
①ホストを
選択します。
③kitty の IP ア
ドレスを登録し
ます。
④OK をクリ
ックします。
greenart(CTP
/CPZ-SH03
側)の IP アド
レスも登録し
ます。
設定を保存して終了します。
(2) /etc/exports の設定
デスクトップの左上の”アプリケーショ
ン”から、”システム設定” → “サーバ設
定” → “NFS”を選択します。
“追加”をクリック
します。
NFS の各種条件を
設定します。
NFS の条件設定が完了したら終了します。
(3) /etc/dhcpd.conf の設定
/etc/dhcpd.conf は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
CTP/CPZ-SH03 の LAN の
MAC ア ド レ ス を 設 定 し ま
す。
(4) セキュリティレベルの変更
デスクトップの左上の”アプリケーショ
ン”から、”システム設定” → “セキュリ
ティレベル”を選択します。
セキュリティレベルを”ファイアウ
ォールを無効にする”にするか、
信頼できるデバイスの”eth0”を有
効にして、”OK”を押し、設定を変
更してください。
再起動して、準備完了です。
1.4 Fedora Core 5 編
1.4.1
バックアップ CD のコピー
弊社が提供するバックアップ CD の中身を、全て/home/deb-pac-pc-linux-20051025/にコ
ピーします。(このディレクトリ名は、バージョンによって異なります。CD 内/etc/fstab
の kitty:に続くパス名にあわせてください。)
CD の中身を確認。
CD 内の/etc/fstab の
内容に合わせて、ディ
レクトリを作ります。
CD の中身を、すべてコピ
ーします。
1.4.2
必要なパッケージのインストール
ネットワークブートを行う場合、dhcp が必要です。インストールされていなければ、以
下を参考に、インストールしてください。
デスクトップ左上の”アプリケーション”を
クリッリし、”Add/Remove Software”を選
択します。
(1) dhcp のインストール
②ネットワー
①サーバを
クサーバをク
クリック
リック
③オプションパッ
ケージをクリック
①dhcp を選択し、
有効にします
②閉じるを
クリック
適用をクリック
dhcp がインストー
ルされる事を確認
し、継続をクリック
OK をクリック
して終了します
(2) サービスの設定で、nfs と dhcpd を起動する指定にします。
インストールした dhcp を起動する設定にします。また、Fedora Core 5 はインストール
した状態では、nfs が起動しない設定になっています。サービスの設定で、nfs が起動す
る指定になっているか確認してください。
サービスの設定は、デスクトップ左上の”
デスクトップ”をクリッリし、”管理” → “サ
ービス”と選択して立ち上げます。
NFS を有効にします。
②保存をクリックします。
①dhcpd を有効にします。
1.4.3
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定
バックアップ CD 内のネットワーク関連の設定は、以下の様になっています。
(1) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hosts
(2) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/network/interfaces
(3) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/hostname
(4) /home/deb-pac-pc-linux-20051025/etc/fstab
1.4.4
ホストパソコン側のネットワーク関連の設定
ここでは、バックアップ CD 内の設定に合わせ、パソコン側を変更する手順を解説しま
す。
(1) ネットワークの設定
デスクトップ左上の”デスクトップ”をクリ
ッリし、”管理” → “ネットワーク”を選択し
ます。
①デバイス
を選択しま
す。
③編集をクリック
します。
② イ ー サ ネ ッ ト LAN カ ー ド
eth0 を選択します。
①全般を選択
します。
②固定の IP アドレス設定を有効に
し、(パソコン側の)IP アドレスと
サブネット・マスクを設定します。
③ ”OK” を ク リ ッ ク し ま
す。
①DNS を選
択します。
②ホスト名を
kitty にします。
②新規をクリ
ックします。
①ホストを
選択します。
③kitty の IP ア
ドレスを登録し
ます。
④OK をクリ
ックします。
greenart(CTP
/CPZ-SH03
側)の IP アド
レスも登録し
ます。
設定を保存して終了します。
(2) /etc/exports の設定
/etc/exports は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
(3) /etc/dhcpd.conf の設定
/etc/dhcpd.conf は、gedit 等のエディタを使い、以下の様に設定してください。
CTP/CPZ-SH03 の LAN の
MAC ア ド レ ス を 設 定 し ま
す。
(4) セキュリティレベルの変更
デスクトップ左上の”デスクトップ”をクリッリし、”管理” → “セキュリティレベルとフ
ァイヤーウォールの設定”と選択して”セキュリティレベルの設定”を立ち上げます。
ファイアウォールのオプ
ションを、”Disabled”にし
ます。
SELinux
を、”Enforcing”にし
SELinux ポリシー
修正で NFS での読
み書きを許可する
か、”Disabled”にし
ます。
再起動して、準備完了です。
2. ネットワークブート
2.1 接続
パソコンと CTP/CPZ-SH03 を、クロス結線の ethernet ケーブルと、クロス結線の RS232C ケーブルで接続します。
パソコン側で、cu -l /dev/ttyS0 -s 115200 か、minicom を実行します。
CTP/CPZ-SH03 上の DSW2 の 2 を OFF、3 と 4 を ON にします。
CTP/CPZ-SH03 側の電源を入れます。
2.2 起動
これで、ネットワーク経由で Linux が起動します。
私の環境では、CPU ボード側の電源を入れると ethernet の LED が点滅を始め、約 25
秒経過後にパソコン上の画面に、カーネル起動のメッセージが表示され始めます。約 1
分経過後に、 greenart login:”と表示しますので、root でログインします。ここまで来る
と、シリアルターミナルで、CPU ボード上の GNU/Linux を制御できます。
root でログインします。
2.3 CF に Linux パーティションを作る
fdisk で、CF に Linux パーティションを作ります。
fdisk を実行すると、以下の状態になります。" Command (m for help):"が fdisk のプロ
ンプトです。
ここで、"p"と入力すると、現在のパーティション情報が表示されます。既に何か設定し
ていたら、"d"で消去しておきます。
"n"で新しいパーティションを作り、ブートフラグを設定します。
パーティシ
ョン作成
パーティション番号
Enter キーを
押して、デフ
ォルト値を
使用
パーティション 1 に、ブ
ートフラグをセット
設定内容の確認
(実行例)
"p"で設定状態を確認した後、"w"で CF に書き込みます。
CF への書き込み
(実行例)
2.4 ファイルシステムを作る
パーティション 1(/dev/hda1)を、ext3 ファイルシステムで使える様にします。
mkfs.ext3 /dev/hda1, tune2fs -O ^dir_index /dev/hda1 で行います。
(実行例)
2.5 圧縮ファイルの展開と lilo の実行
tar.gz ファイルを CF 上に展開し、Linux が起動出来るようにします。
使用するのは、deb-pac-cf-linux-sh03-20051025.tar.gz です。
以下の手順で行います。
圧縮ファイルを CF
に展開します
lilo を実行します
2.6 shutdown
CF に GNU/Linux が構築できたので、shutdown します。
Power down の前後に RPC と nfs でエラーメッセージが出ますが、無視して SH CPU 側
の電源を切ります。
2.7 起動確認
(1) CTP/CPZ-SH03 上の DSW2 の 2,3,4 を ON にします。
(2) 電源を入れます。Ethernet は接続不要です。
私の環境では、CPU ボード側の電源を入れると、約 25 秒経過後にパソコン上の cu を実
行した画面に、カーネル起動のメッセージが表示され始めます。約 50 秒経過後に、
"greenart login:"と表示しますので、root でログインします。
ls を実行すると、下記のように表示されます。
以上で、CF のインストールは完了です。
3."deb-pac-cf-linux-sh03-20051025.tar.gz"で構築した GNU/Linux のパッケージリスト