初期の肥培管理による排液EC及び収量比較 H26年8月7

平成26年11月発行 第68号
〔発行元〕
イシグロ農材
営農支援課農場チーム
℡0531-23-3391
http://ishiguro.co.jp
栽培概要
H26.11.25の様子
作物
大玉トマト
品種
りんか409
(台木:スパイク)
定植日
H26年8月7日
栽培様式
1、3、4系統:ココフィールド
Euro+(高さ10㎝)
2系統:grodanグロトップエキスパート
給液方法
タイマー潅水+日射比例給液
積算日射設定
(日射:1.5MJ/㎡ 150ml/株/回)
現在、11段開花中です。
サイドは締め切るようになりましたが、日中は天窓はまだ開く時間がありますので、午後からの炭酸ガス濃度を外気を380ppmとして、それよりも少し
高めの400ppm程度にしています。
炭酸ガス濃度は重要ですが、無理に稼働してハウス内温度が上がりすぎて株が消耗しないように注意しながら使用していきたいと思います。
■初期の肥培管理による排液EC及び収量比較
今作、各培地及び使用年数別で、育苗期~定植初期にかけてのECの高低差によって、生育及び収量にどのような差があるかを確認しています。
系統位置及び区割
各区の排液EC及び給液EC(定植~11/24)
EC
③
④
Euro+ 2年目
育苗:高EC
定植:高EC
Euro+ 1年目
育苗:低EC
定植:低EC
②
①
RW 1年目
育苗:高EC
定植:高EC
Euro+ 1年目
育苗:高EC
定植:高EC
育苗期~定植初期の管理
①~③:育苗期 EC 1.2~2.5へ段階的に上げる
定植直後 EC 2.5
④
:育苗期 EC 0.6~1.2へ段階的に上げる
定植直後 EC 0.8~1.0
↓
段階的に①~③と同様のECまで上げる
(排液ECを見ながら随時調整)
イシグロ農場では
随時視察を
承っております。
お気軽に
お問合せください!
3
段
着
果
日
射
比
例
開
始
排液ECの推移ですが、定植2週間後に根域を広げるために排液を絞り気味にしたため、①~③区で
急激なECの上昇が見られました。④区でも上昇傾向が確認されたので、給液ECを少し下げるとともに
潅水量を増やしました。
9月下旬から日射比例潅水制御に切り替えていますが、天気に関係なく10時頃までには必ず排液を
出すようにタイマーを設定しているため、比較的安定した状態を保っています。
各区の10aあたり換算の可販果収量(累積)
t
育苗~定植初期にかけてのECの高低差によって、
収量にどのような差があるかを示したのが左の
グラフです。
11月末までの累計(10a換算)で、
①区(Euro+ 1年目・高EC):0.9t
②区(RW
1年目 ・高EC):0.8t
③区(Euro+ 2年目・高EC):0.7t
④区(Euro+ 1年目・低EC):0.8t
2年目の培地で収量がやや低い状況となっていま
すが、生育データより、生育バランスと着果負荷の影響
は考えられにくい状況です。
2年目の培地においての気相率の低下や培地の分
解の影響等が考えられますので、今後追及していく
予定です。