JMS-700 EI (GC-MS) 低分解能測定 マニュアル

JMS-700
EI (GC-MS) 低分解能測定
マニュアル
資源化学研究所 質量分析室運営委員会
改訂:技術部 すずかけ台分析支援センター
2014.7 Ver.3
操作手順概要 予約システムで使用予約 ↓
GCの接続を管理者に依頼
測定溶液の調整
↓
117室の鍵を借りる
測定モードの準備 ↓
GCと本体の設定
↓
ワークステーションの確認とSCPファイルの読み込み
感度調整(チューニング) ↓
PFK導入
データフォルダの作成 ↓
測定条件ファイルの確認または作成
質量較正(キャリブレーション) ↓
キャリブレーションデータ処理
サンプリング ↓
サンプリング(付録1, 2)
本測定 ↓
データ処理 ↓
後片付け ↓
SCPファイルの再読み込み
GCと本体の温度設定とワークステーションの確認 測定記録用紙の提出
117室の施錠と鍵の返却
1
はじめに 
JMS-700 の利用はセルフライセンス測定と依頼測定があります。

セルフライセンスはセンター所定のライセンス講習を受講してください。

利用の際は「大学連携設備ネットワーク」の予約システムに登録して ID を分子研から
発行してもらい、大学連携設備ネットワークの web にログインして予約してください。

JMS−700 は装置初期状態で FAB 法の設定になっています。GC-MS の設定に変更す
る必要があるため、利用の際は web から GC 利用である事、使用するキャピラリーカ
ラムを事前にセンターの担当者に連絡してください。

GC-MS では、通常は化合物の同定を目的としています。以下のことを確認の上、ご使
用ください。

出来る限り不純物を除去する。特にアルカリ、酸、塩、触媒が存在していますと、
GC の試料導入部を汚染してしまいます。化合物によってはこれらにより、脱ハロ
ゲン、脱水、脱水素などが起こります。

予め GC-MS で使用するカラムと同等のカラムで分析し、標準的な測定条件で溶
媒との分離が可能、且つ溶出可能あることを確かめる。

通常の測定では定量性はありません。半定量(内部標準添加による比率)は可能。

GC-MS 用のキャピラリーカラムはセンターで数種類保有しています。どのカラム
を使うかについて、担当者と相談の上選択して、事前に担当者が GC にセットし
ます。

定量測定は、通常の GC-MS 測定ではなく、測定モードを SIM 法に設定して行います。
装置の不具合、不明な点がありましたら、直ちに分析支援センターの担当者(石川 R1-120
室 内線 5276)までご連絡ください。
2
1. 測定溶液の調製 1.サンプルから必ずアルカリ、酸、塩、触媒等を除去する。
(反応溶液をそのまま分析してはならない)
2.サンプルの濃度が 2∼50 mmol/L となるように以下の溶媒に溶解します。

使用可能溶媒
メタノール、エタノール、プロパノール、アセトニトリル、アセトン、テトラヒド
ロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、ヘキサン、ジクロロ
メタン、クロロホルム
注)水、および上記の以外の溶媒を用いる必要がある場合は、担当者までご相談ください。
2. MS 本体の確認 1.MS 本体の真空コントロールユニットの[READY]ラン
プが点灯していることを確認します。[STANDBY]スイッチ
本体の [OPERAT]と
[STANBY]ボタン OFF
↓ が ON でなければ(通常 ON)、ON にします。
2.[OPERATE]スイッチが OFF であることを確認する(通
常 OFF)。
3.イオンソースの真空度が MS 本体の真空計で 6
10-4 Pa
↑ 真空計(イオンソース側)が 10-4Pa
(程度)であることを確認する。真空度が悪ければ、直ち
に担当者までご連絡ください。
GC 流量コントローラー部
3. GC の準備 ヘリウムボンベの二次圧調製弁、GC のカラム入口圧力調整
バルブ(COLUMN HEAD PRESSURE)、セプタムパージ調
整バルブ (SEPTUM PURGE) は最適な設定になっており
ますので、むやみに回さないようお願いします。(右図→)
1.ヘリウムガスは GC 接続の際に開栓してあるので、ヘ
ッドを反時計方向に回して開栓の確認をする。
ヘリウムボンベの一次圧が 10 kg/cm2(1 MPa) 以上である
ことを確認する。10 kg/cm2(1 MPa) 以下であれば、担当
者まで連絡する。レギュレータの 2 次圧は調整済みなので
触らない。ニードルは反時計方向に緩めてあるのを確認。
2.GC の圧力計(①)が 30 kPa であることを目視確認する
3.[FLOW]を押し(次ページ図)全流速を確認する(通
常、10
1mL/min)。
4.全流速調整バルブ(②)を反時計方向にゆっくり回し、全流速を 10
3
1mL/min に調節す
る。
5.[INJ A TEMP]を押し、注入口温度が 40
50℃であることを確認して、
[INJ A TEMP] [x] [x] [x] [ENTER]
とボタンを押して、目的の温度に設定する。
(例:HP-5 なら 250℃)
6.オーブンの初期温度をカラムの上限温度
(例:HP-5 なら 250℃)に設定し、カラム
をエージングします。
[INIT VALUE] [x] [x] [x] [ENTER]
カラムのエージングをしている間に、感度調
整やキャリブレーションを行います。
オ ー ブ ン 温 度 を 確 認 す る と き は 、 [OVEN
GC 温度コントローラー部
TEMP] を押します。
4. MS 本体の調整 1.
測定モードの読込み ① ワークステーションの設定をする。モニター画
面には 4 つのタスクがあり、画面下のボタンで
切り替える。通常、デフォルトで画面1[Peak ↑
画面1 [ Peak Tun] をクリック
マルチタスク切り替えボタン Tun]になっていて、モニタ画面にはマスコントローラー(下図)と、イオン源コ
ントローラー画面、および、モードコントローラー画面が開いている。開いてい
ない場合は、マスコントローラのモードコントローラーアイコンとイオン源アイ
コンをクリッ
クすると、それ
ぞれの画面が
開く。 ② 測定モードは GC-MS
用になっているはずだが、以下の手順に
従い、GC-MS 用の SCP ファイルを読込み
ます。 ③ マスコントローラの[ファイル]-[読込
み]を選ぶとファイル読み込みダイアロ
グが開きます。 ④ ディレクトリ[mstation]、イオン化モー
ド[EI]、SPC ファイル[GCMS-R1000]
4
を選択し、[了解]をクリックする。 2.
モードコントローラ、イオン源コントローラ、導入部コントローラの確認 1.モードコントローラの
[待機]ボタンをクリック
し、ON にします。 2.モードコントローラの
設定値を確認する。「ユ
ニ ッ ト 」 : [standard] 、
「モード」:[EI]、[+]、
「分析部」:[HS]、
「加速
電圧」:[10.0kV]、「導入
部」
「プローブ前」:[未使
用]、「プローブ横」: [未
使用]、になっているか
を確認する。 3.イオン源コントローラ
設定値を確認する。イオン電流ボタンは[切]にしておきます。 (イオン源コントローラが開いていない場合は、モードコントローライオン源
ボタンまたは、マスコントローラのイオン源アイコンをクリックすると、イオ
ン源コントローラ-EI が開きます。
)
待機中 50℃、任意の温度を
入力して enter で確定
初期値 200℃
4.モードコントローラの[表示]-[導入部コントローラ]を選ぶと、導入部コントロー
ラが表示される。GC インターフェース(GC 接続管、ガラス管)の温度を待機
中温度(50℃)から適切な設定値に変更します。(例:HP-5 なら初期値 250℃)
ウインドウをクリックしてアクティブにし、入力して enter で確定する。
5
適切な温度を入力
して enter で確定
3.
検出部の確認 1.モードコントローラの検出器ボタンまたは、マスコントローラの検出器アイコン
をクリックすると、検出器コントローラが開きます。設定値を確認する。
2.[その他]- [プリアンプ]で 1/16 倍、[その他]- [アンプ増幅度]で 1 倍となっている
かを確認する。 4.
検出部の確認感度のチューニング 1. MS 本体の標準試料導入部の確認
OPERATION VALVE が[CUT OFF]であることを確認してください。もし、
[ROUGH.]
であれば [CUT OFF]にしてから、SAMPLE INJECTION PORT のドアを開け、標準
試料用注入口に PFK 専用マイクロシリンジを用いて PFK*を 0.2∼0.5 μl 注入して下
さい。SAMPLE INJECTION PORT のドアを閉めます(ドアが開いたままだと、加
速電圧が入りません)。
注)PFK は質量較正標準物質
6
2.MS 本体の[STANDBY]
スイッチが ON であることを
確認する。
3.ワークステーションのモ
ードコントローラの電源部、
[待機]ボタンが ON であるこ
とを確認する。
4.MS 本体の[OPERATE]
スイッチを ON にする。
5.ワークステーションのモ
ードコントローラの電源部、
[操作]ボタンをクリックする。
(イオン源コントローラ-EI
操作
において、加速部のアニメー
ションが動きます)
7
6.ワークステーションのモードコン
トローラの検出器のイオンモニタアイ
コンまたは、マスコントローラのイオ
ンモニタアイコンをクリックし、イオ
ンモニタを表示させます。
7.イオンモニタの[中心質量]に 131 が
入力されている。違う数値ならウイン
ドウをクリックしてアクティブにし、
手入力、enter で確定。
8.イオン源コントローラ-EI のイオン
化室温度の実測値が設定値になってい
ることを確認します。
9.イオン電流[入][切]の[入る]をクリ
ック。
(イオン源コントローラ-EI において、フィラメント部のアニメーションが動きます)
10.標準試料導入部の OPERATION VALVE を [CUT OFF]から[ADMI.]の位置にセ
ットにします。
11.最大強度がイオンモニタで 40∼80%となるように標準試料導入部の FLOW
CONTROL VALVE を反時計方向にゆっくり回します。
[ADMI.]にしただけで最大強度が 100 となった場合は、検出器コントローラの SEM 電
圧を 0.05 kV ずつ下げ、最大強度が 100 以下になるようにします。もし、FLOW
CONTROL VALVE を大きく開いても十分な強度が得られないときは、コックを一旦
[ROUGH.]とし、MS 本体の[OPERATE]スイッチを OFF にしてから、操作1からや
り直してください。
12. イオンモニタで[表示]-[ピーク頂上を中央に]を選択する。
13. マスコントロー
ラの自動調整アイコ
ンをクリックし、オ
ートチューニングダ
イアログを表示。
14. [感度のチューニング]、[チューニング・レポート]ボタンをクリックし ON にしま
す。[高速チューニング]、[分解能のチューニング]は OFF にします。
注)[分解能のチューニング]は必ず、OFF にしてください。
15. [開始と中止]の[矢印マーク]をクリックします。フォーカス調整が進行します。設
定を間違った場合には、[ストップ]ボタンをクリックします。
16. オートチューニングの進捗が終了に達するとチューニング・レポートに調整前後
8
の波形が表示される(前, 赤;後,
青)ので確認する(調整後の方が
悪くなることはまずない)。
17. 分解能の実測値が 1000 以上で
あることを確認する。
注)1000 以下なら、直ちに担当者
に連絡する。
18. [了解]ボタンをクリックすると、
オートチューニングダイアログが
クローズします。
19. チューニング・レポートの[フ
ァイル]- [終了]を選択します。
20.
OPERATION
VALVE
を
[ADMI.]から [CUT OFF] の位置に戻します。FLOW CONTROL VALVE はピークの
強度を調整した状態なので、キャリブレーションを行うため、そのままにしておく。
21. イオン源コントローラ画面で EI のイオン電流[入][切]の[切]をクリックします。
5.
データフォルダの作成 1.
すでに自分のデータフォルダがある場合は省略して、[6. キャリブレーション]
へ進む。
2.
新規作成は、画面 3 でデータマネージャーアイコンをダブルクリックして、デー
タマネージャーを開く。
3.
最上階層(画面の左端の列)にメニュ
画 面 3 デ ータ マネ ー ジャ ー フ ォル ダの 新 規作 成
ーバーの[ファイル]-[新規]-[フォルダ]
を選択して、自分の研究室名を入力し、
[設定]をクリック。研究室名のフォルダ
が作成されるので、クリックして選択
しておく。
4.
再び、メニューバーの[ファイル]-[新
規]-[フォルダ]を選択する。フォルダに
は[<fl>:フォルダ]と[<dfl>:データフ
ォルダ]の 2 種類があるので間違えない
ようにする。
5.
表示されるウィンドウにカーソルを合
わせてクリックすると入力可能になる
ので、自分の姓を入力、[設定]ボタン。(日本語は入力できません)
9
6.
次に、測定条件データの入ったファイ
デ ータ マネ ー ジャ ー 測 定条 件フ ァ イル の複 写
ルを[<fl>A-condi]からコピーするため
に、左端の列の一番上にある
[<fl>A-condi]、次に[<dfl>GC-MS]をク
リックし白く反転させて、メニューバ
ーの[編集]-[複写]を選択。
7.
画面が切り替わるので、複写先は、自
分の研究室をクリックし、先ほど新規
に作成したフォルダ[<fl>名字](<dfl>:
データフォルダではない)を選び、画
面下にある[設定]ボタンをクリックす
る。データマネージャーメニューバー
設定
の[ファイル]-[終了]を選択すると、ダイアログが出るので、[はい]をクリックする。
8.
測定条件やキャリブレーションデータなどがこのフォルダに保存されるが、実際
に測定するときは「ワークマネージャー」上で行う。
6.
測定条件ファイルの作成 1. すでに自分のデータフォルダがある場合は省略して、[7. キャリブレーション]
へ進む。
2. 画面2を選択します。
3. すでに、ワークマネージャー画面が表示されている。表示されていないときは、
画面上のワークマネージャーアイコンをダブルクリックします。
4. 表示されている状態では、フォルダー指定が最後に使用した人になっています
ので、[ファイル]- [閉じる]を選択します(測定条件、測定データのファイル名
が消えます)。[ファイル]- [開く]を選択すると、フォルダ選択ダイアログが開く。
10
5. 測定に用いるデータフォルダを指定し、[了解]をクリックします。
6. 測定条件ファイルの作成
①
ワークマネージャの[測定条件]-[データベースから読込む]を選択すると、[条
件ファイル選択ダイアログ]が表示されます。
②
[条件ファイル選択ダイアログ]の上段をクッリクし、表示された項目の中から
[mass]を選択します。
③
[了解]をクリックします。
④
表示されるウィンドウに測定条件ファイル名(較正用)、Calib を入力し、[設
定]をクリックします。
⑤
2 つめを作成するために同じ事を繰返し、表示されるウィンドウに今度は測定
条件ファイル名(測定用)、GCMS を入力し、[設定]をクリックします。
⑥
作成された測定条件ファイルをクリックし、[測定条件]-[パラメータの確認・
編集]を選び、パラメータウィンドを起動します。
⑦
各項目の[・・・]をクリックし、次項に示すパラメータを入力します。項目ごと
に確認、変更したら[了解]をクリックします。
⑧
各項目で[≡]が表示されている場合は、クリックしてプルダウンメニューから
選択します。
⑨
加速電圧の印加開始 [分]の[本測定]の設定値[3]は、検出する必要が無い溶媒
などが先に多量に MS へ入り、イオン源や検出器にダメージを与えないよう
に、3 分経って溶媒がすべて溶出してから電圧をかけるため。目的物質によっ
て異なる場合は、予備測定を行い、適正な値に設定すること。
⑩
最適化した条件を入力後、[ファイル]-[保存]を選択し、[ファイル]-[終了]。
11
測定条件のパラメータ
大項目
試料情報
試料導入法
イオン化法
装置設定条件
測定モード
質量較正ファイル
検出器設定
データの型
測定時間
ピーク検出条件
小項目
較正測定
本測定
試料名
‐
‐
注釈
‐
‐
試料導入法
Reservoir(選択)
Capillary(選択)
イオン化法
E+
E+
注)SCP ファイルは読込まない
加速電圧 [kV]
10.0
10.0
加速電圧の印加開始 0
3 (重要)
[分]
磁場コイル
HS
HS
質量分解能
1000
1000
スキャン法
MF-Linear
MF-Linear
スキャン質量範囲
10-500(入力)
10-500(入力)
TIC 取得質量範囲
Scan Range
Scan Range
全質量範囲スキャン 1.0
1.0
時間
繰返し時間
Auto
Auto
質量較正用物質
PFK. Pos
PFK. Pos
磁場・正イオンファ PFK
PFK
イル
電場・正イオンファ EFdefault(無意味) EFdefault(無意味)
イル
磁場・負イオンファ PFK-pos ( 〃 )
PFK-pos ( 〃 )
イル
電場・負イオンファ EFdefault(無意味) EFdefault(無意味)
イル
検出器制御モード
Local
Local
注)マルチ電圧はマニュアルになります
イ オ ン マ ル チ 電 圧 0.8 (無意味)
0.8 (無意味)
[kV]
フィルタ [Hz]
Auto
Auto
プリアンプ1
1/16
1/16
プリアンプ2
1
1
Bar Spectra-Mass
Bar Spectra-Mass
2
35
バー型スペクトル取 0.1 to 0.1
0.1 to 0.1
り込みしきい値 [%]
ピーク分離定義 [%]
25
25
ピーク位置(質量) Top or Centroid
Top or Centroid
の決定法
12
7.
キャリブレーション 1.較正測定 ① OPERATION VALVE を [CUT OFF]から[ADMI.]の位置にセットにします。 ② 画面2ワークマネージャーで、較正測定用の測定条件ファイル[Ms : Calib]
ワ ーク マネ ー ジャ ー画 面 を選択します。 ③ ワークマネージャーの[較正
測定]をクリックし、作業状
況のメッセージを確認しま
す(測定モード:Calibration、
測定状態:Ready)。測定デー
測定条件ファイル
↑
タの欄には、測定データが格
作業状況表示
と測定ボタン
納されるファイル名(Tm:
↑
データファイル
######)が表示されます。 ワ ーク マネ ー ジャ ー画 面 測 定開 始 ④ [開始]ボタン(緑の△印)を
測定条件ファイル
クリックする。 ↓
⑤ ワークマネージャーのメニ
作業状況を確認
←
ューバーの[データ]をクリッ
クして、[リアルタイムデー
較正測定ボタン
↓
タ処理]を開き、測定されて
測定開始ボタン→
いるマススペクトルを確認
する。 ↑
データファイル
⑥ 45 秒程度たったら、[リアル
タイムデータ処理]画面のメ
測 定終 了 ニューバーから[ファイ
ル]-[終了]を選択して画面を
終了させる。 ⑦ ワークマネージャーの[終了]
ボタン(ピンクの□印)をク
測定終了ボタン→
リックする。マウスのアイコ
↑
ンが時計マークを表示して
データファイル
いる間は次の操作をしない
でアイコンが矢印マークに戻るのを待つ。 ⑧ OPERATION VALVE を [ADMI.]から [CUT OFF]の位置に戻します。 2.較正処理 ① キャリブレーションの実行とキャリブレーションファイルの登録 ② 測定データのファイル名をダブルクリックすると、測定データが表示される。 13
③ 画面はデフォルトでは 2 段なので、メニューバー[ビュー]-[レイアウト設定]
でレイアウト設定画面表示。[表示設定]-[縦]に 3 を入力する。ダイアログ下
部の[設定]ボタンをクリック。
TIC 上の最後の方を左クリック後、右
クリックするとメニューが現れます
ので、[作成]を選択します。TIC のす
ぐ下にスペクトルが表示されます。
(TIC 上で Extend char キーを押し
ながら、左クリックしてもスペクトル
が現れます)
コンピュータが PFK のピークと判断
したピークは削除されています

不用なグラフを消したいときは、タイトルメニュー(スペクトルチャートとス
ペクトルチャート隙間の部分)を左クリックし、プルダウンメニューの[グラフ
を閉じる]で画面から消す。
④ タイトルメニュー(スペクトルチャートとスペクトルチャート隙間の部分)
を左クリックし、プルダウンメニュー[校正結果のリセット]を選択
⑤ スペクトルチャートから、m/z 69 と 181 を小さい方から順番にクリックする。
指定されたピークは赤線に変わる。間違ったピークを選択した場合は、タイ
トルメニューで[選択取消し]を選択すると、全てが青線に戻る。
14
⑥ タイトルメニューで[質量数入力]を選択し、ダイアログが現れるので、ピー
クを選択した順序に従って、ダイアログのリストの中から選んだピークの質
量数を選択する→ [OK]ボタンをクリック。質量数を入力したピークから緑
色に変わっていく。
⑦ 較正グラフのタイトルメニューをクリックし、[較正演算実行]を選択します。
比較的強いピークが緑色になっていればキャリブレーションが正しく実行
されたと判断します。高 m/z 領域において比較的強いピークが緑色になって
いなければ、較正グラフのタイトルメニューをクリックし、[校正結果のリセ
ット]を選択してやり直します。
⑧ 較正グラフのタイトルメニューをクリックし、[確定]- [現在の較正ファイル
に格納]を選択します。
⑨ データ処理画面のメニューバー[ファイル]-[終了]でデータ処理画面を閉じる。
⑩ ワークマネージャーのメニューバー[データ]-[改名]を選択する。ダイアログ
が表示されるので、クリックしてカーソルを点滅させ、テンキーから
「yyyymmdd」というように、日付をいれたファイル名を入力する。yyyy=
西暦/mm=月/dd=日。
15
⑪ ⑫ 標準物質 PFK(CnFn+2)のスペクトルの質量数 m/z とイオンの組成を下表に示す。 68.9952
130.9920
204.9888
268.9824
342.9792
416.9760
480.9697
554.9665
618.9601
704.9569
C3F5
C6F7
C5F11
C8F13
C11F15
C10F19
C13F21
C12F25
C16F27
142.9920
216.9888
280.9824
354.9792
418.9729
492.9697
566.9665
630.9601
716.9569
C4F5
C7F7
C6F11
C9F13
C8F17
C11F19
C14F21
C13F25
C17F27
154.9920
218.9856
292.9824
366.9792
430.9729
504.9697
568.9633
642.9601
730.9537
C5F5
C4F9
C7F11
C10F13
C9F17
C12F19
C11F23
C14F25
C15F29
166.9920
230.9856
304.9824
368.9760
442.9729
516.9697
580.9633
654.9601
742.9537
C6F5
C5F9
C8F11
C7F15
C10F17
C13F19
C12F23
C15F25
C16F29
168.9888
242.9856
316.9824
380.9760
454.9729
518.9665
592.9633
666.9601
754.9537
C2F4
C3F7
C6F9
C9F11
C8F15
C11F17
C10F21
C13F23
C16F25
C17F29
116.9952
180.9888
254.9856
318.9792
392.9760
466.9729
530.9665
604.9633
680.9569
766.9537
C5F3
C4F7
C7F9
C6F13
C9F15
C12F17
C11F21
C14F23
C14F27
C18F29
118.9920
192.9888
266.9856
330.9792
404.9760
468.9697
542.9665
616.9633
692.95689
780.9505
C2F5
C5F7
C8F9
C7F13
C10F15
C9F19
C12F21
C15F23
C15F27
C16F31
CF3
73.9968
C3F2
80.9952
C2F3
92.9952
C3F3
99.9936
16
5.サンプル測定 1.GC の温度プログラム設定
① GC オーブンを冷却するときでも、ドアを開けてはいけません。 ② GC の[FLOW]を押し、全流速が設定値
1mL/min(10mL/min)であること
を確認する。 ③ パージバルブの ON、OFF を設定します。 ○スプリット注入 [PURGE VALVE] [ON]
○スプリットレス注入 [PURGE VALVE] [OFF]
注1) サンプル溶液 1μl を注入する場合、10mM 以下の低濃度溶液ではスプリッ
トレス注入を、20mM 以上(ただし、50mM 以下)の高濃度溶液や 10mM 以下で
も高い分離能を期待するときはスプリット注入を選択します。
注2) スプリットレス注入においても、溶媒によるバックグラウンドの増加を抑制
するために、注入後 0.3 分後にパージバルブは ON になります。
注3) 温度プログラムをスタートさせると途中でパージバルブは OFF になります
ので、繰り返し測定する場合にはサンプル溶液を注入する前にパージバルブの ON、
OFF を確認してください。
2.データの取り込み準備
① Peak tune 画面1の検出器コントローラの SEM 電圧が 0.8 kV であることを
確認する。導入部コントローラにおいて GC インターフェース(GC 接続管、
ガラス管)の温度が設定値付近であることを確認する。
② Measurement 画面2に戻り、ワークマネージャー上の較正測定用の測定条
件ファイル[Ms : GC]を選択します。
③ 測定条件ファイル[Ms : GC]をダブルクリックし、測定条件ファイルを開きま
す。([測定条件]-[パラメータの確認・編集]を選択しても開きます)
④ 装置設定条件の加速電圧の印加開始時間が溶媒用出時間以上(初期値3分)
であることを確認します。必要ならば、試料名を入力します。[ファイル]-[保
存]を選択した後、[ファイル]-[終了]を選択し測定条件ファイルを閉じます。
⑤ ワークマネージャーの[本測定]をクリックし、作業状況のメッセージを確認
します(測定モード:Measurement、測定状態:Ready)。
⑥ 測定データの欄には、測定データが格納されるファイル名(Ms:######)
が表示されるのを確認する。
(Tm:######)と表示してあったら、較正測定条件での測定となりますの
で、[終了]ボタンをクリックし、データの取り込みをキャンセルします。
(較
正測定条件では加速電圧の印加開始時間が0分なので、この状態で測定を開
始すると溶媒溶出時に EI フィラメントを断線させる恐れがあります)
⑦ [測定モニター]ボタンをクリックします。
17
⑧ 何らかの理由で測定をキャンセルする場合は、[終了]ボタンをクリックしま
す。
3.データの取り込み
① GC が分析可能状態であることを確認します。(STATUS ランプ消灯)
② サンプル溶液 1μl を GC に注入し、GC の[STRAT]ボタンを押します。
GC と MS はリンクしていますので、MS データの取り込みも開始されます。
③ 注入後3分間は加速電圧が印加されませんので、測定モニターの TIC 強度は
低い値を示します。3分を経過すると、加速電圧が印加されるのでバックグ
ランドが増加します。
④ 測定中に TIC だけでなく溶出物のマススペクトルを見たい場合には、測定モ
ニターを閉じてから、ワークマネージャーの[データ]-[リアルタイムデータ処
理]を選択します。
⑤ マススペクトルの縦軸のフルスケール(16777200)は、コンピュータが読込
める最大の強度です。閉じる場合は、中央に表示されている[OK]ボタンをク
リックしたのち、[ファイル]-[終了]を選択します。
⑥ 測定を終了したい場合は、ワークマネージャーの[終了]ボタンをクリックし
ます。
⑦ GC はクリーニングのため、そのままプログラムを実行させます。
⑧ 測定モニターまたは、リアルタイムデータ処理を開いている場合は閉じます。
6.データ処理 1.
測定データ(Ms:######)をダブルクリック。1.
データ処理画面が開く。デー
タ処理画面のメニューバー[ビュー]から[レイアウト設定]を選択
2.
レイアウト画面が表示されるので、[縦]欄に 3 を入力、[設定]をクリックする。一番
上のグラフは TIC(緑の線)を表示。
3.
TIC 上の GC ピークを選択して左クリック後、右クリックするとメニューが現れる
ので、[作成]を選択。TIC のすぐ下にスペクトルが表示されます。
(TIC 上で Extend
char キーを押しながら、左クリックしてもスペクトルが現れます)
4.
目的ピークが振り切れていない、スペクトルを作成する(できたバーグラフの縦軸
が 16777200 以上であれば振り切れているので使わない)。
5.
目的とする物質の分子イオンやフラグメントイオンのスペクトルパターンを確認す
る。

測定室の Win PC 上で[Winfinity]というアプリケーションを使用して同様のデータ
処理が行える。Win PC には NIST などのライブラリーデータが入っているので、検索
して一致度を確認する事が可能。
(ワークステーションにはデータベースがインスト
ールされていない。) 18
6.
GC ピークが複数ある場合は、データ処理画面のメニューバー[ビュー]から[クロマト
リスト]を選択する。画面右下にクロマトリスト画面が表示される。
①
クロマトリスト画面のメニューバー[編集]をクリックし[m/z 入力]を選択。質量
数入力画面が表示されるので、クリックしてカーソルマークを点滅させ、テン
キーから目的の質量数を入力する。スペースやカンマで区切って複数入力可能。
②
クロマトリスト画面の任意の質量数を選択してダブルクリックすると、データ
処理画面にその質量数のマスクロマトグラムが赤い線で表示される。
③
強度の大きいところをマウスで左クリックして、右クリックでプルダウンメニ
ューを表示させ、[作成]を選択する。
④
マスクロマトグラムのすぐ下にマススペクトルが表示される。このスペクトル
には目的の[M]+あるいは、フラグメントイオンが強度良く現れているはずであ
る。
⑤
作成したマススペクトルで目的ピークが振り切れていたら、振り切れていない
ところを指定し、スペクトルを作成する(できたバーグラフの縦軸が 16777200
以上で、ベースピークが 100%であれば振り切れているので使わない)
⑥
目的のスペクトルが振り切れているなどのグラフを画面から削除するときは、
スペクトルのタイトルメニュー(グラフとグラフの間のスペース、隙間の部分)、
をマウスで左クリックするとプルダウンメニューが現れるので[グラフを閉じ
る]を選択する。
7.
適正なスペクトルが得られたら、タイトルメニュー(グラフとグラフの間のスペー
ス、隙間の部分)、をマウスで左クリックするとプルダウンメニューが現れるので[確
定]を選択すると、このスペクトルデータが[スペクトルリスト]に保存される。保存
したマススペクトルを再表示したい場合は[スペクトルリスト]画面のスキャンナン
バーをダブルクリックすると再生される。
8.
目的イオンの強度が小さい場合は、スペクトルのタイトルメニュー(グラフとグラ
フの間のスペース、隙間の部分)、をマウスで左クリック
するとプルダウンメニューが現れるので[部分拡大]を選
部分拡大のダイアログ
↓ 択。ダイアログ画面に X 軸(m/z)と強度倍率の数字を入
力して、[了解]する。目的ピークの強度が拡大される。
(例:X 軸の数値は、m/z 307 を大きくして見たいときは
250 や 300 を入力する)
9.
次に目的スペクトルグラフの横軸を適正な範囲にする。ま
ず、横軸 m/z は 500 まで表示されているが、目的の質量
数より大きいところにスペクトルが見られない場合は、
m/z 300 や 100 までの表示にする。[Shift]キーを押したま
まマウスを左クリックし、たとえば m/z 0
19
300 までをドロップ&ドラッグして、横
軸を拡大する。(マトリックスのスペクトルは現れていても無視する)
10. スペクトルのタイトルメニュー(グラフとグラフの間のスペース、隙間の部分)
、を
マウスで左クリックするとプルダウンメニューが現れるので[イオン強度の規格
化]-[現在の表示範囲]を選択すると、マススペクトルのベースピークが 100%表示に
なる。
11. 部分拡大したところもマススペクトルが振り切れていないことを確認。
12. 新たに 4 段目に目的イオンのスペクトルを拡大して表示させる場合。
①
[スペクトルリスト]から確定したスキャンナンバーをダブルクリックして画面
の TIC の直ぐ下に表示させる。
②
このスペクトルのタイトルメニューを左クリックして、[グラフを交換する]を選
択する。アイコンが指のマークに変わるので、モニタ画面の[マスクロマトグラ
ム]のバックグランドのどこでも良いので、左クリックするとスペクトルチャー
トが入れ替わる。
③
入れ替わった 2 段目のスペクトルチャートのタイトルメニューを左クリックし
て、[グラフを交換する]を選択する。アイコンが指のマークに変わるので、モニ
タ画面の一番下に表示されている[マススペクトル]のバックグランドのどこで
も良いので、左クリックするとスペクトルチャートが入れ替わる。
④
モニタ画面の一番下に表示されたスペクトル図の、目的ピークを中心として、
低質量側 20
50u、高質量側 20
50u 範囲の横軸の m/z をマウス左クリックで
ドロップ&ドラッグする。横軸の m/z が拡大されて、中央に目的のスペクトル
が表示される。
4 つのグラフで 1 組の
結果
この画面をそのまま
印刷する時は、[ペー
ジ印刷]を選ぶ
一番上は TIC
強度の大きいところで作成
[部分拡大]処理→
2番目はマスクロマトグ
ラム
3番目は目的の m/z のマ
ススペクトル(小さいスペ
クトルは部分拡大処理す
る)
4番目は目的の m/z の拡
大図(スペクトルパター
ンが確認できる)
20
⑤
Y 軸(強度)を規格化する。
(部分拡大処理がしてある場合は規格化が無効にな
るので[部分拡大]を開いて[取消]ボタンをクリック、部分拡大を解除してから規
格化を行う)
13. これで、1 画面に TIC と目的イオンのマスクロマトグラムと、マススペクトルの 3
つが表示されるので、3 つ一組で測定結果とする。ここで一度、3 つのグラフの[ペ
ージ印刷]を行い結果報告書をプリントアウトしておく。

一旦データ処理を終了すると、このレイアウトは消去されている。スペクトルデー
タは[スペクトルリスト]に保存されているので、保存したマススペクトルを再表示し
たい場合は[スペクトルリスト]画面のスキャンナンバーをダブルクリックすると再
生される。
14. TIC を含む、すべてのスペクトルチャートを印刷する場合は、データ処理画面のメ
ニューバー[プレファレンス]-[印刷設定]-[印刷方向]のダイアログをクリックして、
[portrate](縦)を選択し、[了解]で画面が閉じる。
15. データ処理画面メニューバーの[ファイル]-[印刷]-[全印刷]を、表示されている 3 段
グラフ画面を 1 ページ分印刷したい場合は[ページ印刷]を選択する。
表示したすべてを印刷:
[ファイル]-[印刷]-[全印刷]
印刷コマンド メ ニ ュ ー バ ー [ プ レ フ ァ レ ン ス ]-[ 印 刷 設 定 ][portrate](縦)か、[landscape](横)を選択
↑一つのチャートだけ印刷:スペクトルチ
ャートのタイトルメニューで[印刷]
16. 画面に表示させたスペクトルのうち、一つのグラフだけ印刷したい場合は、メ
ニ ュ ー バ ー [ プ レ フ ァ レ ン ス ]-[ 印 刷 設 定 ]-[ 印 刷 方 向 ] の ダ イ ア ロ グ か ら 、
[landscape](横)を選択し[了解]をクリック。目的のスペクトルチャートのタ
イトルメニューをクリックしてプルダウンメニューから[印刷]を選択する。
17. データ処理画面のメニューバー[ファイル]-[終了]でデータ処理画面を閉じる。
18. ワークマネージャーのメニューバー[データ]-[改名]を選択する。ダイアログが表
示されるので、クリックしてカーソルを点滅させ、テンキーから mm=月/dd
=日というように[日付]-[サンプル番号]-[補助情報]として、ファイル名を入力す
21
る。
7. 測定の終了 1.
イオン源コントローラ-EI のイオン電流ボタンが[切]であることを確認する。
2.
モードコントローラの電源部、[操作]ボタンをクリックし、OFF にする。
[待機]ボタンは ON のままで結構です。
3.
MS 本体の[OPERATE]スイッチを OFF にする。MS 本体の[STANDBY]スイッ
チは ON のままで結構です。
4.
初期状態にもどすため SCP ファイルを読み込む。
5.
マスコントローラの[ファイル]-[読込み]を選ぶとファイル読み込みダイアロ
グが開きます。 6.
ディレクトリ[mstation]、イオン化モード[EI]、SPC ファイル[GCMS-R1000]
を選択し、[了解]をクリックする。
7.
導入部コントローラにおいて GC インターフェース(GC 接続管、ガラス管)の
温度を 250℃から 50℃に変更になっている事を確認。
8.
イオン源コントローラーのイオン化室温度が 50℃になっている事を確認。
9.
GC の INJ Temp を 50℃に、[FLOW]を押し、全流速を確認する。
10. 10mL/min 以上に調整した場合は、GC の全流速調整バルブ(②)を反時計方向にゆ
っくり回し、全流速を 10 mL/min
1mL に調節する。
11. GC の圧力計(①)が 30 kPa であることを確認する。
12. ヘリウムボンベの 1 次圧(残量)を記録票に記入する。
13. セルフライセンス記録票を提出(測定室の所定のフィアルケース)。
14. 消灯、施錠して 120 室(分析センター)に鍵を返却する。
22