UST シリーズ 10LX/20LX 通信仕様書

日 付 : 2014/4/2
UST シリーズ
10LX/20LX
通信仕様書
1 ×
△
訂 正 理 由
訂正符
承
認
青
木
確 認
細
田
作
成
青
木
設 計
訂正年月
名
称
青木
図
番
訂正者
図修番号
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
C-42-04076
1/13
1.
は じめに
本資料は“UST”シリーズ“LX”タイプに関する、通信プロトコルおよび制御コマンド群に関する仕様書です。
本仕様は Sensor Communication Interface Protocol (SCIP) に一部準拠しています。また本センサは
“UTM-30LX-EW”に互換を持たせた設計になっております。本資料は代表的なコマンドを簡潔に記載する事
を目的としておりますが、詳細な情報が必要な場合は別途C-42-038861を参照して下さい。なおセンサの性質
上対応していないコマンドがありますが、それに関しては末尾のページに記載します。
2.
通 信 インタフェース
本製品の通信インタフェースはイーサネットとなっております。
Ethernet 100BASE-T
TCP/IPによる通信が行えます。ネットワークアドレスの工場出荷時設定は下記となります。
IP アドレス
サブネッ トマス
デフォ ルトゲートウェイ
ポート番 号
:
:
:
:
1 9 2 .1 6 8 .0 .1 0
2 5 5 .2 5 5 .2 5 5 .0
1 9 2 .1 6 8 .0 .1
1 0 9 4 0 (固 定 )
通信に関する内容は各製品仕様書も参照して下さい。
3.
通 信 シーケンス
基本的な通信は、ホストからセンサに要求メッセージが送信され、センサからホストへ応答メッセー
ジを返します。1回 の要 求 で1回 分 の応 答 を返 す場 合 と1回 の要 求 で複 数 回 分 の応 答 を返 す場
合 があり、以 降 は 前 者 を“ ハンドシェイク” 、後 者 を“ 垂 れ流 し” と表 現 します。
1
http://www.hokuyo-aut.co.jp/02sensor/07scanner/download/products/utm-30lx-ew/
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
2/13
4.
通 信 フォ ーマッ ト
通 信 で使 われる文 字 コードは すべてアス キーコードで表 現 され、CR,LF 方 式 となります。
( HOST → SENSOR )
コマンド
パラメータ 文 字 列
コマンド
パラメータ
文字列
終端文字
:
:
:
:
2文字で構成されます。コマンド毎の項で説明します。
コマンドによってはパラメータが必要となります。コマンド毎の項で説明します。
省略可能な項目です。詳細は別途資料(1ページ目脚注)を参照下さい。
LF(0aH),CR(0dH),CR+LFの何れかが終端文字となります。
( SENSOR → HOST )
コマンド
パラメータ
SUM
ス テータス
データ
SUM
コマンド
パラメータ
文字列
ステータス
LF
SUM
データ
LFLF
5.
:
:
:
:
:
:
:
:
終 端 文 字 (LF or CR or CR+LF)
文字列
LF
LF
LF
LF
ホストがセンサに送信したデータのエコーバックです。
ホストがセンサに送信したデータのエコーバックです。
ホストがセンサに送信したデータのエコーバックです。
コマンドを正常に処理出来たかどうかの情報を返します。
区切り文字としてLF(0aH)を使います
チェックコードとして使います。詳細は別途資料(1ページ目脚注)を参照下さい。
データ部が64byteを超える場合は64byte毎にLFで区切ります。
センサがホストに返す終端文字で、LFが2つ連続して続きます。
通 信 コマンド
計測コマンドとして下記が使えます。
距離取得コマンド(GD,MD)
距離強度取得コマンド(GE,ME)
情報取得コマンドとして下記が使えます
バージョン取得(VV)
センサパラメータ情報取得(PP)
センサ状態情報取得(II)
センサ状態変更コマンドとして下記が使えます
全エリア計測状態遷移(BM)
垂れ流し通信停止及び待機状態遷移(QT)
センサ初期化(RS,RT2)
センサ再起動 (RB)
時計合わせ(TM3)
2
詳 細 は C-42-03886 を参照して下さい。
3
詳 細 は C-42-03886 を参照して下さい。
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
3/13
【GDコマンド】
コマンド受 信 時 における最 新 の距 離 データを返 します。本 コマンドでデータを取 得 する場 合 、
“BM”コマンドで全 ス テッ プのレーザ発 光 と距 離 計 測 を開 始 させておいて下 さい。
( HOST → SENSOR )
“GD”
開始位置
終了位置
まとめる数
文字列
終端文字
開始位置 :距離取得するエリアの開始ステップ番号を4桁の十進数で指定します。
終了位置 :距離取得するエリアの終了ステップ番号を4桁の十進数で指定します。
まとめる数:まとめるステップ数を2桁の十進数で指定します。通常は“00”を指定し、通信の負荷を軽減したい
場合は適宜値を設定して下さい。
文字列・終端文字:通信フォーマットの項を参照して下さい。
例) 0stepから100stepまで全ステップの距離データが欲しい場合 “GD0000010000
GD0000010000⏎
GD0000010000⏎”
( SENSOR → HOST )
“GD”
開始位置
ス テータス
終了位置
SUM
タイムス タンプ
まとめる数
文字列
LF
LF
SUM
データ
SUM
LF
データ
SUM
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
タイムス タンプ: センサは内部にカウントアップタイマを持っており、この値をタイムスタンプと呼びます。タイム
スタンプは24ビットの正の整数値であり、これを4キャラクタエンコード(後述)したものとなります。24ビットのカウ
ンタ値を越えるとゼロに戻りカウントアップが続けられます。
データ: 3キャラクタエンコード( 後 述 ) された距 離 データです。データの総 数 が64バイトを越 える
場 合 は 区 切 り記 号 (LF)で区 切 られ、それぞれ区 切 られたブロッ クにSUMが付 加 されます。
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
4/13
SCIPではホストへのデータ量を圧縮するために、キャラクタエンコードを行っています。数値を6ビット毎に分割
し、それぞれに 30h を加算し6ビット符号化した文字に変換します。変換後は上位から下位の順に6ビット符
号化文字が並びます。エンコード後の文字数に応じて、2文字のとき“2キャラクタエンコード”、3文字のとき“3
キャラクタエンコード”、4文字のとき“4キャラクタエンコード”と呼びます。
例) 3キャラクタエンコードされた距離データ “1Dh”をデコードする
‘1’(31h) ‘D’ (44h) ‘h’(68h)
↓ 30h 引き算
1h 14h 38h
↓ 結合
000001 010100 111000
↓ 数値
5432mm
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
5/13
【MDコマンド】
コマンド受 信 後 に指 定 された条 件 で得 られた距 離 データを返 します。
( HOST → SENSOR )
“MD”
開始位置
終了位置
まとめる数
間 引 き回 転 数
送信回数
文字列
終端文字
開始位置 ・終了位置・まとめる数:GDコマンドの項を参照して下さい。
間引き回転数:間引き回転数を1桁の十進数で指定します。通常は‘0’を指定し、通信の負荷を軽減したい場
合は適宜値を設定して下さい。
送信回数:指定回数分のデータ出力を行います。2桁の十進数で指定します。回数制限無しに垂れ流しでデ
ータを取得したい場合は“00”を指定して下さい。
例) 0stepから100stepまで全ステップの距離データを間引き無しで無限に欲しい場合
“MD
MD0000010000
MD0000010000000
0000010000000⏎
000⏎”
コマンド受 領 の最 初 の応 答
( SENSOR → HOST )
“MD”
開始位置
ス テータス
終了位置
SUM
LF
まとめる数
間 引 き回 転 数
送信回数
文字列
間 引 き回 転 数
残 り回 数
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
距 離 データの垂 れ流 し応 答
( SENSOR → HOST )
“MD”
開始位置
ス テータス
終了位置
SUM
タイムス タンプ
まとめる数
LF
SUM
データ
SUM
LF
データ
SUM
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “99”が返ります。
タイムス タンプ ・ データ: GDコマンドの項を参照して下さい。
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
6/13
【GEコマンド】
GEコマンドは GDコマンドと同 様 に動 作 します。異 なる点 は 距 離 だけでなく距 離 +強 度 データを
返 す点 です。
( HOST → SENSOR )
“GE”
開始位置
終了位置
まとめる数
文字列
終端文字
開始位置 ・終了位置・まとめる数:GDコマンドの項を参照して下さい。
( SENSOR → HOST )
“GE”
開始位置
終了位置
SUM
ス テータス
タイムス タンプ
まとめる数
文字列
LF
LF
SUM
データ
SUM
LF
データ
SUM
LF
LF
LF
データ: 距 離 データ( GDコマンドの項を参照して下さい) と強 度 データで構 成 され、いずれも3キャラク
タエンコードされています。
強 度 データとは
レーザの受光強度を表します。センサが受光したレーザの強度を表す18ビットデータで、単位のない相対値と
なります。対象物の距離や材質や角度によって変わりますので、ご利用の際は十分に検証を行って下さい。
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
7/13
【MEコマンド】
MEコマンドは MDコマンドと同 様 に動 作 します。異 なる点 は 距 離 だけでなくGEコマンド同 様 に距
離 +強 度 データを返 す点 です。
( HOST → SENSOR )
“ME”
開始位置
終了位置
まとめる数
間 引 き回 転 数
送信回数
文字列
終端文字
間 引 き回 転 数
送信回数
文字列
LF
間 引 き回 転 数
残 り回 数
LF
開始位置 ・終了位置・まとめる数:GDコマンドの項を参照して下さい。
間引き回転数・送信回数:MDコマンドの項を参照して下さい。
コマンド受 領 の最 初 の応 答
( SENSOR → HOST )
“ME”
開始位置
ス テータス
終了位置
SUM
LF
まとめる数
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
距 離 +強 度 データの垂 れ流 し応 答
( SENSOR → HOST )
“ME”
開始位置
ス テータス
SUM
タイムス タンプ
データ
終了位置
SUM
まとめる数
LF
SUM
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “99”が返ります。
タイムス タンプ: GDコマンドの項を参照して下さい。
データ: GEコマンドの項を参照して下さい
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
8/13
【BMコマンド】
センサを計測状態に遷移させ、レーザを発光し計測を開始するコマンドです。
( HOST → SENSOR )
“BM”
文字列
LF
終端文字
( SENSOR → HOST )
“BM”
LF
文字列
ス テータス
SUM
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
例) “BM
BM⏎
BM⏎”
【QTコマンド】
計測を終了させ、待機状態に遷移させるコマンドです。
( HOST → SENSOR )
“QT”
文字列
終端文字
( SENSOR → HOST )
“QT”
文字列
ス テータス
SUM
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
例) “QT
QT⏎
QT⏎”
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
9/13
【VVコマンド】
センサの製 品 情 報 を知 るためのコマンドです。
( HOST → SENSOR )
“VV”
文字列
終端文字
( SENSOR → HOST )
LF
“VV”
文字列
ス テータス
SUM
ベンダ情 報
;
;
製品型式
LF
SUM
SUM
LF
ファームウエアバージョン
プロトコルバージョン
シリアル番 号
LF
; SUM
; SUM
; SUM
LF
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
例) “VV ⏎”
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
10/13
【PPコマンド】
センサのパラメータ情 報 を得 るためのコマンドです。
( HOST → SENSOR )
“PP”
文字列
終端文字
( SENSOR → HOST )
LF
“PP”
文字列
ス テータス
SUM
センサ型 式 情 報
LF
;
SUM
最 小 計 測 距 離 (mm)
;
最 大 計 測 距 離 (mm)
; SUM
LF
SUM
LF
LF
; SUM
角 度 分 解 能 (360度 のス テッ プ数 )
開 始 ス テッ プ番 号
; SUM
LF
終 了 ス テッ プ番 号
; SUM
LF
正 面 ス テッ プ番 号
; SUM
LF
標 準 走 査 角 速 度 (rpm)
; SUM
走 査 回 転 方 向 (“CW”or“CCW”)
LF
LF
; SUM
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
例) “PP ⏎”
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
11/13
【IIコマンド】
センサの状 態 情 報 を得 るためのコマンドです。また故 障 状 態 時 は エラー番 号 を返 します。
( HOST → SENSOR )
“II”
文字列
終端文字
( SENSOR → HOST )
LF
“II”
文字列
SUM
ス テータス
LF
センサ型 式 情 報
;
SUM
LF
レーザ点 灯 状 態
;
SUM
LF
計 測 速 度 (回 転 速 度 )
計 測 モード
;
シリアル通 信 速 度
SUM
;
センサ内 タイムス タンプ
センサ状 態
;
;
SUM
SUM
LF
LF
SUM
;
LF
SUM
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は “00”が返ります。
例) “II ⏎”
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
12/13
【RBコマンド】
センサを再起動させます。コマンドの性質上、本コマンドは特殊な手続きを必要とします。1秒の間に2回のRB
の要求メッセージと応答メッセージの往復がない場合は、現在の状態を維持し再起動は行われません。
( HOST → SENSOR )
“RB”
文字列
終端文字
( SENSOR → HOST )
“RB”
文字列
ス テータス
SUM
LF
LF
LF
ス テータス : 正 常 の場 合 は 1回 目 の応 答 は “01”、2回目の応答は“00”を返します。
6.
非 対 応 コマンドに関 して
本 製 品 は 現 在 マルチエコーには 対 応 しておりません。よってマルチエコー関 連 のコマンド
“HD”, “HE”, “ND”, “NE”
は 対 応 しておりません。
また、長 距 離 タイプのセンサとなっておりますので 距 離 の2キャラクタエンコードのコマンド
“MS”, “GS”
は 対 応 しておりません。
以上
名 称
Smart-URG LX タイプ
通信仕様書
図 番
C-42-04076
13/13