キーエンス社製 PLC KV シリーズ 及び WAGO750 Ethernet PFC/FC

キーエンス社製 PLC
KV シリーズ 及び
WAGO750 Ethernet PFC/FC
EtherNet/IP 接続マニュアル
アプリケーションノート
バージョン 2.0.1J
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当マニュアルの刊行において、その正確性を確保するためにあらゆる措置
が取られておりますが、万が一、誤りなどがございましたら下記連絡先ま
でご連絡くださいますようお願い申し上げます。また、マニュアルをより
向上させるためのアイデアなどをご提供いただくことにつきましても、ま
た幸いです。
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当マニュアルに使用されておりますハードウェアおよびソフトウェアの社名を含む名称ならびに
登録商標の使用につきましては、各国の法律により保護されております。
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目次
1 重要事項............................................................................................................ 4
1.1 法的原則 ................................................................................................................................................... 4
1.1.1 著作権................................................................................................................................................. 4
1.1.2 使用者の資格基準........................................................................................................................ 4
1.1.3 用途...................................................................................................................................................... 4
2 このアプリケーションノートについて ....................................................... 5
3 使用機材............................................................................................................ 5
3.1 対象 PFC および FC ............................................................................................................................ 5
3.2 接続例 ........................................................................................................................................................ 6
4 WAGO-I/O-SYSTEM のセットアップ ...................................................... 7
4.1 IP アドレスの割り付け .......................................................................................................................... 7
4.2 EtherNet/IP ポートの解放 ................................................................................................................. 8
4.3 プログラム通信領域の設定 ........................................................................................................... 11
5 KV-5500 のセットアップ ............................................................................. 15
5.1 ハードウェア設定................................................................................................................................. 15
5.1.1 KV-5500 のハードウェア設定 ................................................................................................. 15
5.1.2 KV-NC32T および KV-NC1EP のハードウェア設定 ..................................................... 16
5.2 EDS ファイルの設定および KV STUDIO への登録 .............................................................. 17
5.2.1 EDS ファイルのダウンロードと編集 ...................................................................................... 17
5.2.2 EDS ファイルの登録 .................................................................................................................... 19
5.3 EtherNet/IP スレーブ機器の登録及び設定 ............................................................................ 21
5.3.1 EtherNet/IP 機器の検索と登録 ............................................................................................. 21
5.3.2 EtherNet/IP アダプタの設定 ................................................................................................... 22
6 設定の転送と通信の確認 ....................................................................... 27
6.1 設定の転送 ............................................................................................................................................ 27
6.2 通信の確認 ............................................................................................................................................ 28
6.2.1 KV STUDIO での通信確認方法 ............................................................................................. 28
6.2.2 PFC/FC での通信の確認方法 ............................................................................................... 29
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1 重要事項
1.1 法的原則
1.1.1 著作権
本書は図表を含めてすべて著作権で保護されています。本書に明記された著作権条項に抵触する使用は
禁じられています。複製、翻訳、電子的手段または複写による保存および修正を行うには、ワゴジャパン株
式会社 の同意書が必要です。これに違反した場合、当社には損害賠償を請求する権利が生じます。
ワゴジャパン株式会社は、技術の進展に合わせて改変を行う権利を保有します。特許または実用新案によ
る法的保護を受けている場合、ワゴジャパン株式会社はすべての権利を保有します。なお、他社製品につい
ては、常にそれらの製品名の特許権について記載しません。ただし、それらの製品に関する特許権等を除
外するものではありません。
1.1.2 使用者の資格基準
本書で説明する製品は、PLC プログラミングの資格を有する技術者、電気機器の専門技術者、または適用
規格を熟知している電気機器の専門技術者の指導を受けた者が必ず操作してください。不適切な作業によ
る損害、または本書の内容を順守しないために発生したワゴ製品および他社製品の損害について、ワゴジ
ャパン株式会社は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
1.1.3 用途
使用されるコンポーネントは各用途に応じて、専用のハードウェアおよびソフトウェアコンフィグレーションで
動作するようになっています。変更する場合は、必ず本書や各取扱説明書で記述された範囲内で行ってくだ
さい。ハードウェアやソフトウェアに対してそれ以外の変更を加えた場合や、コンポーネントが規格に準じて
使用されなかった場合は、ワゴジャパン株式会社の責任範囲外となりますのでご注意ください。
改造版および/または新規のハードウェアまたはソフトウェアコンフィグレーションに関する要件については、
ワゴジャパン株式会社まで直接お問い合わせください。
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2 このアプリケーションノートについて
このアプリケーションノートでは WAGO 750 シリーズ Ethernet プログラマブルフィールドバスコントローラ
(PFC)及びフィールドバスカプラ(FC)において株式会社キーエンス PLC と EtherNet/IP を使用して接続する
方法の解説を目的にしています。使用にあたってはこのアプリケーションノートだけではなくお使いの
WAGO750 フィールドバスカプラ(FC)/プログラマブルフィールドバスコントローラ(PFC)取扱説明書、キーエ
ンス社製品の取扱説明書も必ずお読みください。
3 使用機材
このアプリケーションノートを作成にあたっては以下の機材を使用しました。
機材
型番
製造者
Ethernet フィールドバスカプラ
750-352
WAGO
電源入力モジュール
750-602
WAGO
8Ch DI モジュール
750-430
WAGO
8Ch DO モジュール
750-530
WAGO
2Ch AI (0-10V)モジュール
750-467
WAGO
2Ch AO(0-10V)モジュール
750-550
WAGO
終端抵抗モジュール
750-600
WAGO
Ethernet プログラマブルフィールドバ
750-881
WAGO
PLC
KV-5500
KEYENCE
PLC
KV-NC32T
KEYENCE
EtherNet/IP ユニット
KV-NC1EP
KEYENCE
DC24V スイッチング電源ユニット
787-1002
WAGO
備考
スコントローラ
表 3.1:使用機材一覧
3.1 対象PFCおよびFC
WAGO 750 シリーズ Ethernet PFC 750-880, -881, Ethernet FC 750-352 において有効です。
なお、その他の PFC および FC につきましては弊社テクニカルサポートまでお問い合わせください。
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3.2 接続例
KV-5500 と WAGO I/O SYSTEM は以下の図のように接続をします。
WAGO PFC または FC は、KEYENCE 社 KV-5500 の Ethernet ポートまたは、KV-NC32T に構成した
KV-NC1EP の Ethernert ポートに接続します。
(株)KEYENCE
KV-5500 PLC
KV-NC32T + KV-NC1EP
IP:192.168.1.1
WAGO 750 PFC または FC
デバッグ用 PC
750-881・750-352 など
IP:192.168.1.200
IP:192.168.1.3
各構成機器の電源等の接続方法につきましては、別途各機器の取扱説明書をご参照ください。
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4 WAGO-I/O-SYSTEM のセットアップ
4.1 IPアドレスの割り付け
WAGO750-88x Ethernet PFC および 750-352 Ethernet FC は筐体前面の DIP スイッチを使用して IP アド
レスを設定することができます(192.168.1.xxx の場合)。
DIP スイッチは第 4 オクテット部を表し、設定したいホスト部アドレスを 2 進数に変換して設定した上で電源を
投入することで IP アドレスの設定が可能です。
本テスト環境では IP アドレスを 192.168.1.3 に設定します。(Dip スイッチは 1、2Bit 目を ON にします)
750-352 Ethernet FBC
750-88x Ethernet PFC
192.168.1.xxx 部を DIP スイッチで
設定可能です。
ホスト部を 2 進数に変換し、対象の Dip
スイッチを ON にしたうえで電源を投入
することで IP アドレスの設定が完了しま
す。
ネットワーク部を 192.168.1.xxx 以外に設定する場合は WAGO-I/O サポートページ
(http://wago.co.jp/io/)より各バスカプラ・バスコントローラの取扱説明書をご参照ください。
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4.2 EtherNet/IPポートの解放
IP アドレスの設定が完了したら EtherNet/IP 機能を有効にする設定を行います。
具体的に以下の順番で作業を行います。
1. インターネットエクスプローラを開き、アドレスバーに PFC または FC に設定されている IP アドレスを入力
します。
2. Web-based Management 画面より Port リンクをクリックします。
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3. Windows セキュリティ画面が表示された場合はユーザ名[admin]パスワード[wago]を入力します。
4. Port configuration 画面で Ethernet IP の項目のチェックボックスを有効、Modbus UDP 及び Modbus
TCP のチェックボックスを無効に設定し、画面下部の SUBMIT をクリックします。
①
Ethernet IP
☑
Modbus UDP □
Modbus TCP □
の設定に変更。
②設定が OK ならば
SUBMIT をクリック
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5. Web-based Management 画面より Security リンクをクリックします。
6. Security メニュー内下部の Software Reset ボタンをクリックし、FC/PFC を再起動します。
以上で WAGO PFC/FC においての Ethernet IP 機能を有効にする手順が完了となります。
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4.3 プログラム通信領域の設定
※PFC を使用する場合の設定
750-88xPFC シリーズはユーザプログラムを実行することができ、任意の EtherNet/IP 用通信領域(フィール
ドバス領域)を使用して EtherNet/IP スキャナデバイスと通信をすることができます。
本項では 750-88xPFC シリーズの EtherNet/IP 用通信領域の設定を解説します。
設定には WAGO Ethernet Settings(無償ツール)を使用します。
WAGO Ethernet Settings はワゴジャパン HP より無料ダウンロードすることができます!
WAGO Ethernet Settings はワゴジャパンホームページ内、技術資料ダウンロードページ内、
検索ウィンドウへ 759-316 を入力しダウンロードをしてください。
(http://wago.co.jp/download/tech/category.php?id=6)
EtherNet/IP 用通信領域の設定は以下の手順を実行して下さい。
1. Ethernet Settings 画面右側の Settings ボタンをクリックし、Communication 設定を展開します。
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2. Connection 設定を Ethernet(TCP/IP)に設定します。
3. Settings 項目へ接続する PFC に割り当てられている IP アドレスを入力し、OK ボタンをクリックします。
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4. 正常に接続ができた場合は接続された PFC の情報が表示されます。
表示されたタブの中から EtherNet/IP タブを選択し、各パラメータを入力します。
チェックはそのまま
チェックは入れない
PFC Fieldbus Variables
項目
意味
Bytes of PLC InVar, received
WAGO PFC(%QW1276~) → KV-5500 方向のデータ数をバイ
via Assembly Inst 111
ト単位で入力する。
Bytes of PLC OutVar, sent
KV-5500 → WAGO PFC(%IW1276~) 方向のデータ数をバイト
via Assembly Inst 110
単位で入力する。
Byte Offset of PLC InVar,
WAGO PFC(%QW1276~) → KV-5500 方向のデータを
received via Assembly Inst 111
%QW1276 を先頭に xByte 分オフセットする。
Byte Offset of PLC OutVar,
KV-5500 → WAGO PFC(%IW1276~) 方向のデータを
sent via Assembly Inst 110
%IW1276 を先頭に xByte 分オフセットする。
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5. 必要な設定が完了したら Write ボタンをクリックし、データを PFC へ書き込みます。
以上で WAGO PFC の設定は完了です。
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5 KV-5500 のセットアップ
5.1 ハードウェア設定
5.1.1 KV-5500のハードウェア設定
キーエンス社製 KV-5500 の取り扱いに関しましては株式会社キーエンス HP(http://www.keyence.co.jp/)
より各ハードウェアマニュアルをご参照のうえ設定してください。
本アプリケーションノートでは KV-5500 の IP アドレスを [192.168.1.1] に設定します。
IP アドレスの設定は以下の手順で設定します。
1.画面左側のワークスペースより ユニット構成 – KV-5500 をダブルクリックし、ユニット構成ウィンドウを開
きます。
ダブルクリック
2.開いたユニット構成ウィンドウ内から IP アドレスの設定項目を表示し、[192.168.1.1]を入力します。
KV-5500 に設定する IP アドレスを入力
本アプリケーションノートでは
192.168.1.1 を入力します。
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5.1.2 KV-NC32TおよびKV-NC1EPのハードウェア設定
キーエンス社製 KV-NC32T および KV-NC1EP の取り扱いに関しましては株式会社キーエンス
HP(http://www.keyence.co.jp/)より各ハードウェアマニュアルをご参照のうえ設定してください。
本アプリケーションノートでは KV-NC1EP の IP アドレスを [192.168.1.1] に設定します。
IP アドレスの設定は以下の手順で設定します。
1.画面左側のワークスペースより ユニット構成 – KV-NC32 をダブルクリックし、ユニット構成ウィンドウ
を開きます。
ダブルクリック
2.開いたユニット構成ウィンドウ内の[ユニット選択(1)]タブより、ネットワークユニット KV-NC1EP をダブ
ルクリックして KV-NC32 の右側(ユニット 1)に追加します。
3. [ユニット選択(2)]タブより、IP アドレスを設定(ここでは 192.168.1.1)します。
4.ユニットエディタ画面を[OK]で終了させたら、モニタ/シミュレーション – PLC 転送を選択し、一旦
KV-NC1EP の IP アドレスを登録します。
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※ 以降は KV-5500 の場合も KV-NC32T(+ KV-NC1EP)の場合も同じ手順となりますので、KV-5500 と
して記載します。
5.2 EDSファイルの設定およびKV STUDIOへの登録
5.2.1 EDSファイルのダウンロードと編集
KV STUDIO へ WAGO750 シリーズの設定ファイルを登録するためには EDS(Electronic Data Sheet)を使
用します。
EDS ファイルは WAGO ジャパン HP 内ダウンロードページ(http://wago.co.jp/download/tech/)より無料で
ダウンロードをしていただくことが可能です。
ダウンロードページでは型番検索が便利です!
技術資料ダウンロードページでは画面右上の型番検索ウィンドウに『750-915』を入力後、検索ボタ
ンをクリックすることで簡単にダウンロードリンクを表示することができます。
EDS ファイル内部にはファームウエアバージョンが登録されており、EDS ファイルのファームウエアバージョ
ンとターゲットとなる WAGO750 シリーズのファームウエアバージョンを一致させる必要があります。
以下に EDS ファイルを編集する手順を示します。
1. WAGO HP よりダウンロードした EDS ファイルを所定のフォルダに解凍します。
2. 解凍されたフォルダ内を参照し、KV-5500 と接続をする 750 シリーズの EDS ファイル(750-xxxxxx.eds)
をメモ帳で開きます。
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3. インターネットエクスプローラを開き、アドレスバーに WAGO PFC または FC に設定されている IP アド
レスを入力します。
4. Web-based Management トップメニューの Coupler details 内、Firmware revision 項目を確認しま
す。
MajRev
MinRev
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5.メモ帳に戻り、編集 - 検索から『MajRev』文字列を検索します。
6. 検索された MajRev の項目および MinRev の項目を 4 項で確認した値に変更します。
7.EDS ファイルを上書きし、メモ帳を終了します。
5.2.2 EDSファイルの登録
KV STUDIO に編集した EDS ファイルを登録します。
具体的に以下の手順で作業を実行します。
1.ユニットエディタを開き、[ユニット設定(2)]のタブをクリックして EtherNet/IP のアイコンをクリックします。
2.EDS ファイル – 登録をクリックし、編集した EDS ファイル選択し登録します。
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3.アイコンが自動的に選択されない場合は、同じフォルダ中にあるアイコンを選択してください。
4.EDS ファイルが登録されると、以下の例のように機器名、リビジョン等が表示されます。
ここに表示されるリビジョンが PFC または FC のリビジョンと合致しているかどうかを確認しておきます。
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5.3 EtherNet/IPスレーブ機器の登録及び設定
KV-5500 の USB ポートへ設定用パソコンを接続し、KV STUDIO 上で設定を行います。
USB ポート以外を使用して設定を行う場合はキーエンス社 KV STUDIO 取扱説明書をご参照ください。
5.3.1 EtherNet/IP機器の検索と登録
KV STUDIO の EtherNet/IP ネットワーク上にスレーブを登録します。
スレーブの登録には以下の手順で作業を実行します。
1. ユニットエディタで EtherNet/IP のアイコンをクリックします。
2. [検索機器(3)]のタブをクリックして検索機器のアイコンをクリックします。
3. Ethernet が接続されていることを確認して、検索ボタンを押します。
4. ネットワーク内にワゴ EtherNet/IP 機器があれば表示されます。ここで「不明な機器が・・・」という表示が
出てきた場合は、再度実機(バスカプラ)と EDS ファイルのリビジョンを確認してください。
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5. 登録したい順番に検索された PFC/FC をダブルクリックし、左側のネットワークウィンドウに登録してい
きます。
ダブルクリックで登録されます。
5.3.2 EtherNet/IPアダプタの設定
登録した PFC/FC それぞれに対し、対象の PFC/FC がどれくらいの IO 情報を持っているか?どの領域と
通信をするのか?の設定を行います。
具体的に以下の手順で作業を実行します。
1.トップメニューの[通信] →[アダプタ転送(A)]を選択します。
2. 開いたダイアログメッセージで「スキャンリストから取り込む」を選択します。
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3.スキャンされたリストからこれから設定をしたい PFC/FC を選択し、トップメニュー[通信] – [アダプタ読出
し]をクリックします。
4. アダプタ読み出しが完了したら、画面右側の表を確認します。
実 IO 領域を直接コントロールする場合と PFC のフィールドバス領域と通信する場合では確認をする箇所が
異なっておりますのでご注意ください。
(1) 実 IO 領域を直接コントロールする場合
実機から読み出された
・Analog Output Data Length (アナログ出力 データ長 Bit 単位)
・Analog Input Data Length (アナログ入力 データ長 Bit 単位)
・Digital Output Data Length (デジタル出力 データ長 Bit 単位)
・Digital Input Data Length
(デジタル入力 データ長 Bit 単位)
の項目を確認します。表示はビット数で表示されます。
後の設定で入力デバイスのバイト数及び出力デバイスのバイト数の設定が必要になります。
出力デバイスのバイト数=(Analog Output Data Length + Digital Output Data Length)÷8
入力デバイスのバイト数=(Analog Input Data Length + Digital Input Data Length)÷8
を計算しておきます。余りが出た場合は+1Byte で計算します。
この図の構成の場合は、
出力デバイスのバイト数: (32Bit+8Bit)÷8 = 5Byte
入力デバイスのバイト数: (32Bit+8Bit)÷8 = 5Byte
という計算になります。
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PFC を使用する場合
(2) フィールドバス領域(%IW1276~及び%QW1276)と通信する場合※
実機から読み出された
・Number of PLC fieldbus-Input variables…
(フィールドバス入力領域 Byte 単位)
・Number of PLC fieldbus-Output variables…
(フィールドバス出力領域 Byte 単位)
の項目を確認します。表示はバイト数で表示されます。
表示されたバイト数は後ほどの設定で使用します。
この図の構成の場合は、
出力デバイスのバイト数: 10Byte
入力デバイスのバイト数: 10Byte
となります。
5. アダプタ設定ウィンドウを閉じたのち、EtherNet/IP 設定画面右側のウィンドウから設定対象の PFC/FC
を選択し、右クリック - [コネクション設定(N)]を選択します。
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6.コネクション設定ウィンドウ内、IN 及び OUT のコネクションポイントの設定を行います。
設定は以下のように選択します。
入力側のコネクションポイント
目的別に以下の中から選択します。
IN_104: モジュールに直接アクセス
バスカプラのステータスバイトを含める
IN_107: モジュールに直接アクセス
バスカプラのステータスバイトを含めない
IN_110: フィールドバス領域にアクセス
バスカプラのステータスバイトを含めない
出力側のコネクションポイント
目的別に以下の中から選択します。
OUT_101: モジュールに直接アクセス
OUT_111: フィールドバス領域にアクセス
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7.パラメータ設定ボタンをクリックし、O->T size と T->O size 項目を設定します。
設定は選択したコネクションポイントに応じて以下の表を参照して入力します。
O->T size(ExclusiveOwner)
コネクションポイント
※KV-5500 から PFC/FC へのデータ(出力データ)
入力する数値
OUT_101 を選択
4-(1)で計算した出力バイト数を入力
OUT_111 を選択
4-(2)で確認した出力バイト数を入力
T->O size(ExclusiveOwner)
コネクションポイント
※PFC/FC から KV-5500 へのデータ(入力データ)
入力する数値
IN_104 を選択
4-(1)で計算した入力バイト数+1Byte(ステータスバイト)を入力
IN_107 を選択
4-(1)で計算した入力バイト数を入力
IN_110 を選択
4-(2)で確認した入力バイト数を入力
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6 設定の転送と通信の確認
6.1 設定の転送
作成したラダーおよび EtherNet/IP の設定データを KV-5500 に転送します。
転送は以下の順番で作業を実行します。
1. KV STUDIO のメニューから[モニタ/シミュレータ(N)]→[PLC 転送→モニタモード(N)]を選択します。
2.[実行(E)]ボタンをクリックします。
3. 転送時、以下のダイアログで PROGRAM モード、または RUN モードに切り替えます。
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6.2 通信の確認
6.2.1 KV STUDIOでの通信確認方法
KV STUDIO での通信の確認は以下の手順で確認します。
1. KV-5500 とパソコンをオンラインにした状態で、画面右側のワークスペースより通信の確認対象の
PFC/FC を右クリックし、[センサ IO モニタ(M)]を選択します。
2.[センサ IO モニタ]で PFC/FC に割り付けられたデータのモニタリングができます。
実際に入力を印加し、数値が変動することを確認します。
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6.2.2 PFC/FCでの通信の確認方法
WAGO-I/O-SYSTEM で EtherNet/IP の通信状態を確認するには筐体の NS ランプを確認します。
EtherNet/IP 通信が確立していない場合は緑の点滅、通信が確立すると緑の点灯に変化します。
EtherNet/IP 未確立時
NS ランプは点滅
EtherNet/IP 確立時
NS ランプは点灯
EtherNet/IP 接続が確立できないときは?
EtherNet/IP 接続が確立できないときのトラブルの原因としてよくあるものは以下の原因が考えられ
ます。
①通信がハードウェアで確立できていない。
(Ethernet ケーブルの断線、スイッチングハブの不調など)
対策: 各機器の取扱説明書を参照のうえ、ハードウェアをご確認ください。
②WAGO PFC/FC の EtherNet/IP ポートがオープンされていない。
対策: 本アプリケーションノートの 4.2 項をご確認ください。
③KV STUDIO での設定のうち、コネクションポイントが異なっている。
対策: 本アプリケーションノートの 5.3.2 項をご参照ください。
⑤KV STUDIO での設定のうち、入出力バイト数が異なっている。
(特に入力バイト数にご注意ください。コネクションポイントに応じてステータスバイトが付加され
る場合と付加されない場合があります)
対策: 本アプリケーションノートの 5.3.2 項をご参照ください。
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