8.計器飛行証明

航空従事者学科試験問題
P40
資 格
計器飛行証明 (飛)(回)
題数及び時間
20題 2時間
科 目
計器飛行一般〔科目コード:14〕
記 号
H1CC1413 3 0
◎ 注 意 (1)「航空従事者学科試験答案用紙」(マークシート)の所定の欄に、「受験
番号」、「受験番号のマーク」、「科目」、「科目コード」、「科目コー
ドのマーク」、「資格」、「種類」、「氏名」及び「生年月日」を記入す
ること。
「受験番号」、「受験番号のマーク」、「科目コード」及び「科目コード
のマーク」の何れかに誤りがあると、コンピュータによる採点処理が不可
能となるので当該科目は不合格となります。
(2)解答は「航空従事者学科試験答案用紙」(マークシート)に記入すること。
(3)「NAVIGATION LOG」を提出する必要はありません。
◎ 配 点
1問 5点
◎ 判定基準
合格は100点満点の70点以上とする。
計証-一般-1/5
[飛行計画問題] 計器飛行方式による次の飛行計画について、NAVIGATION LOGを
完成させ問1から問6に答えよ。
出発日: ××年○月○日 出発予定時刻: 10時00分(JST)
出発地: OS空港 目的地: FU空港 代替地: FG空港 巡航高度: 10,000ft
飛行経路: OS空港→ A VOR→ B VOR→ C VOR→ D VOR→ FU空港
代替地への経路: FU空港→ E VOR→ FG空港
代替地への巡航高度 : 9,000ft (上昇、降下は考慮しない)
性能諸元
速度(TAS) : 上昇 140kt
巡航 180kt
降下 160kt
燃料消費率
上昇 45gal/hr
巡航 30gal/hr
降下 24gal/hr
:
上昇降下率
上昇 1,000ft/min
降下 1,000ft/min
:
飛行方法
1) 出発はNAVIGATION LOGに記載された[OS空港~A VOR~B VOR]の経路上
を飛行する。
到着及び進入着陸はNAVIGATION LOGに記載された[C VOR~D VOR~FU
空港]の経路上を飛行する。
出発地及び目的地の標高は0(零)ftとする。目的地での高度が0(零)ftとなる
ように降下を開始し、途中に通過高度の指定はない。
2) 計算に使用する風は上昇時 300/20kt、降下時 360/15ktとし、巡航時は
NAVIGATION LOG枠内の風を使用する。ただし、風向は磁方位とする。
問 1
FU空港への到着予定時刻(JST)に最も近いものはどれか。
(1) 11時35分 (2) 11時38分 (3) 11時41分 (4) 11時44分 問 2
FU空港からFG空港までの予定飛行時間に最も近いものはどれか。
(1) 38分
(2) 40分
(3) 42分
(4) 44分
問 3
B VORからC VORへのCHに最も近いものはどれか。
(1) 234度
(2) 238度
(3) 248度
(4) 252度
問 4
本飛行が航空運送事業の用に供する飛行でない場合であって代替飛行場を飛行計画に
表示する場合、OS空港を出発する際に必要な燃料搭載量の最小値に最も近いものは
どれか。ただし、回転翼航空機が待機する場合の燃料消費率は巡航と同じとする。
(1) 91 gal
(2) 95 gal
(3) 99 gal
(4)103 gal
問 5
B VOR上空において、気圧が29.92inHgで外気温度が -3℃ のときのCASに最も
近いものはどれか。
(1) 154 kt
(2) 179 kt
(3) 181 kt
(4) 210 kt
計証-一般-2/5
問 6
問 7
降下開始点に最も近いものはどれか。
(1) D VOR 通過後 21nm飛行した地点
(2) D VOR 通過後 24nm飛行した地点
(3) D VOR 通過後 27nm飛行した地点
(4) D VOR 通過後 30nm飛行した地点
計器飛行方式について(A)~(D)のうち、正しいものはいくつあるか。
(1)~(5)の中から選べ。
(A)計器飛行方式は一般に IFRと呼ばれ、航空交通管制(ATC)のクリアランスに
従って飛行するほか、常に管制官の指示に従って飛行する飛行方式である。
(B)IFR による飛行は、離着陸を除いて飛行中法律上は気象条件の制約を受けず、
気象状態によっては計器飛行を行う場合もある。
(C)IFRにより飛行中の航空機には、管制機関によって他の IFR機との間に一定以上
の間隔が確保されており、離着陸時及びパイロットの目視による飛行が行われる
場合を除き地表面・障害物との間隔は承認された飛行の方式によって保障されて
いる。
(D)IFRで飛行中の航空機が VFRでの飛行に切り換える場合は、当該管制機関の承認
を得なければならない。
(1) 1
(2) 2
(3) 3
(4) 4
(5) 無し
問 8
IFRで出発し途中で飛行方式をVFRに変更する飛行計画のとき、飛行計画書の第8項
「飛行方式」欄に記入する記号として正しいものはどれか。
(1)V
(2)Z
(3)Y
(4) I
問 9
速度調整について正しいものはどれか。
(1)管制機関から速度を確認するため "report speed" と問われた場合は、当該機
の対地速度を通報する。
(2)降下中に減速を指示された場合、降下率を減らしてまず速度調整に従い、その
後再び降下を行うべきである。
(3)速度調整を受けたまま次のセクターや他の管制機関にレーダーハンドオフされ
た場合、速度調整は自動的に解除され、速度調整が必要な場合は再度指示され
る。
(4)速度調整が不要になった場合は「RESUME NORMAL SPEED」の用語が使用
され速度調整が解除される。解除後は、速度調整が開始されたときの速度に戻
さなければならない。
問 10 レーダー誘導について(A)~(D)のうち、正しいものはいくつあるか。
(1)~(5)の中から選べ。
(A)レーダー誘導はヘディングの指示によって開始され、指示されるヘディングは
常に磁方位である。
(B)管制機関は当該機の現針路が不明で、かつ、それを確認する余裕がない場合、
旋回の度数及び旋回方向を指定する。
(C)旋回方向の指示がない場合は指示されたヘディングに近い方向へ旋回する。
(D)レーダー誘導は、原則として MRA 以上の高度で行われる。
(1) 1
(2) 2
(3) 3
(4) 4
計証-一般-3/5
(5) 無し
問 11 高度の確認について(A)~(D)のうち、正しいものはいくつあるか。
(1)~(5)の中から選べ。
(A)新たな管制機関(ACC内の新たなセクターを含む)との通信設定時には、巡航
中であれば当該維持高度を、上昇/降下中であれば指定高度及び通過高度(100
ft単位)を通報する。
(B)ARTSやIECSなどのレーダー画面上に表示された高度は、パイロットの通報し
た高度との差が300ft未満であることが確認された場合、以後パイロットの高度
通報に替えて垂直間隔を設定するために使用される。
(C)自動高度応答装置による高度の信号は高度計の表示値が送信され、レーダー画面
上に表示される。
(D)高度とアルティメタセッティングの確認後においてもレーダーの表示値とパイロ
ットからの通報値に100ft以上の差がある場合は、管制官からモードCの送信
中止が要求される。
(1) 1
(2) 2
(3) 3
(4) 4
(5) 無し
問 12 降下クリアランスに「AT PILOT'S DISCRETION」の用語が付加された場合の説明
として正しいものはどれか。
(1)降下を開始する時期は操縦士の判断に任される。
(2)降下開始後に降下率の調整を行う場合は通報しなければならない。
(3)降下開始後に一時的な水平飛行を行うことはできない。
(4)一度通過した高度に再び上昇することができる。
問 13 ホールディング について(A)~(D)のうち、正しいものはいくつあるか。
(1)~(5)の中から選べ。
(A)ホールディングエントリーは3つの方式が想定されており、ホールディングフ
ィクスに到達したときのヘディングにより使い分ける。もしヘディングが象限
の境目付近であるときは、それが15°以内ならどちらの方式を使用してもよい。
(B)ホールディングが指示された場合、それまで速度調整が行われていても速度調
整は自動的に解除されるので、待機指示を受けたら最大待機速度以下の最も有
利な速度に減速する。
(C)スタンダードパターンは右回りで14,000ft以下の場合はアウトバゥンドに向
け旋回し、FIXのアビームを通過した時から1分30秒飛行した後インバゥンド
への旋回を開始する。
(D)インバゥンドへの旋回を開始するタイミングをDMEでとる場合は、アウトバ
ゥンドを指定されたDME値まで飛行した後インバゥンドに旋回する。
(1) 1
(2) 2
(3) 3
(4) 4
(5) 無し
問 14 最終進入コースへの誘導について(A)~(D)のうち、正しいものはいくつあるか。
(1)~(5)の中から選べ。
(A)計器進入方式の最終進入コースに誘導される場合を一般に Vector to final と呼
んでいる。
(B)最終進入コースへ誘導されて進入許可が発出された場合は、当該進入方式に初期
進入(基礎旋回/方式旋回)が設定されていても、それらのセグメントは省略し
最終進入のみを行う。
(C)最終進入コースへの会合はアプローチゲート以遠で行われる。特に飛行場の雲
高の値に飛行場標高を加えた高さがMVA+500ft未満あるいは地上視程が5km
未満のときはアプローチゲートより2nm以遠の地点で会合される。
(D)最大会合角は、会合地点がアプローチゲートから2nm未満の場合は30°、2nm
以遠の場合は60°となっている。
(1) 1
(2) 2
(3) 3
(4) 4
計証-一般-4/5
(5) 無し
問15 ILSについて(A)~(D)のうち、正しいものはいくつあるか。
(1)~(5)の中から選べ。
(A)グライドスロープの有効到達距離は通常10nmであり、グライドパスが2.5°
以上 3.5°以下(CATⅡ/Ⅲ運航では最大3°)になるよう設定されている。
(B)ローカライザー信号のコース幅(表示装置の一番左のドットから一番右のドット
までの幅)は滑走路進入端で約210m(700ft)になるよう調整されている。
(C)ミドルマーカーはILSがカテゴリーⅠとして運用されている場合の決心高度/決心
高(DA/DH)を示すための施設で、1,300Hzの可聴周波数で変調されており、
1秒間に2回の速度で連続的な長音(-)を発信する。
(D)グライドスロープは、アンテナが滑走路中心線からずれて設置されているために
滑走路上18~27ftで降下角が浅くなる方向に歪曲している。したがってグライ
ドスロープは、航空機が接地点にいたるまで完全な誘導表示を続けると考えては
ならない。
(1) 1
(2) 2
(3) 3
(4) 4
(5) 無し
問 16 目視進入(コンタクトアプローチ)が行える条件で正しいものはどれか。
(1)雲高の値に飛行場標高を加えた高さが最低誘導高度よりも500ft以上高く、かつ、
地上視程が5km以上であること。
(2)雲高の値に飛行場標高を加えた高さが最低誘導高度よりも高く、かつ、地上視程
が1,500m以上であること。
(3)雲高の値に飛行場標高を加えた高さが進入開始高度よりも高く、かつ、地上視程
が1,500m以上であること。
(4)雲高の値に飛行場標高を加えた高さが進入開始高度よりも高く、かつ、地上視程
が5km以上であること。
問 17 目視降下点について正しいものはどれか。
(1)精密進入を行う場合の進入限界高度である。
(2)周回進入の後に降下を開始できる点である。
(3)精密進入を行う場合に、適切な目視物標を視認し決心高度以下に降下を開始でき
る点である。
(4)非精密進入により直線進入を通常降下により行う場合において、適切な目視物標
を視認できたときに、最低降下高度以下に降下を開始する位置をいう。
問 18 航空情報用略語と意義の組み合わせで正しいものはどれか。
(1)GNSS
: 慣性航法装置
(2)SBAS
: 地上航法補強システム
(3)GPWS
: 対地接近警報装置
(4)FMS
: 飛行記録システム
問 19 DMEについて正しいものはどれか。
(1)使用周波数はVHF帯である。
(2)地上局からの質問信号を受信した機上DME装置は応答信号を送り返す。この信
号の往復に要した時間を測定し、距離に換算する。
(3)DMEで得られる距離情報は水平距離である。
(4)DMEの有効範囲は局からの見通し線以上の高度である。
問 20 管制用語の意味として正しいものはどれか。
(1)HOLD ON THE GROUND.
:
(2)NO DELAY EXPECTED.
:
(3)DELAY NOT DETERMINED.
:
(4)RESUME OWN NAVIGATION.
:
待機の必要はありません。
速やかに行動してください。
遅延はありません。
通常航法に戻ってください。
計証-一般-5/5
N A V I G A T I O N L O G
ETD 10:00 JST
TIME
DEPARTURE AP
OS
FUEL
TO DESTINATION
:
DESTINATION AP
FU
BURN OFF
RESERVE
FR DESTINATION TO ALTERNATE
:
ALTERNATE AP
FG
ALTERNATE
TOTAL
TO
ALT
TAS
WIND
MC
WCA
MH
DEV
CH
Z DIST
C DIST
G/S
Z TIME
C TIME
ETO
F/F
Z FUEL
C FUEL REMARKS
- A
300/30
286
1W
30
A VOR
- B
300/30
257
2W
68
B VOR
- C
300/30
242
2W
62
C VOR
- D
330/30
248
2W
49
D VOR
330/30
282
1W
47
- E
330/30
162
2E
80
- FG
330/25
159
2E
65
OS
- FU
FU
計証 - 一般 E VOR