数学および物理学演習 第 10 週 解答例 (2014.7.4) 問1 (1) 音速を v, 振動数を f, 波長をとすると, v = f の関係があるので, f = 4.50 MHz = 4.50106 Hz に注意して数値を代入すると, v である。 f 343 m/s 7.6222 10 5 m 4.50 106 Hz = 7.6210–5 m = 76.2 m である。 (2) (1)同様に, v = 1.50 km/s = 1.50103 m/s に注意して数値を代入すると, 1.50 103 m/s 4.50 106 Hz = 3.333310–4 m = 3.3310–4 m = 0.333 mm である。 問2 (1) 振動数を f, 周期を T とすると, T 1 1 1 2.50 10 3 s であるから, T f f 400 Hz = 2.50 ms である。 (2) 角振動数をとすると, f 2 であるから, = 2f = 2400 Hz = 2513 rad/s = 2.51103 rad/s である。 (3) 波長を, 波数を k とすると, k 入して, k 2 であるから, = 10 cm = 0.10 m に注意して数値を代 2 62.83 rad/m 63 rad/m である。 0.10 m (4) 弦上を伝わる波は横波であるから, 弦は波の進行方向と垂直な方向(横方向)に振動して いる。弦上の点の振動の速さ(横方向の速さ) u を求めるには, 正弦波の変位を表す式 y(x, t) = ymsin(kx – t) (ym は振幅, t は時間)を t で偏微分すれば良い。従って, u y ( x, t ) t = –ym cos(kx – t)である。–1 cos(kx – t) 1 であるから, u の最大値は um = ym である。 数値を代入して, um = ym = (2.51103 rad/s) (2.010–2 m) = 50.2 m/s = 50 m/s である。 1 問 3 両端が固定された長さ L の弦の共鳴振動数は, f n n v (n = 1, 2, 3, ···)で与えられる。 2L ここで v は波の速さである。最も低い共鳴振動数(n = 1)は f1 二つの共鳴振動数の差 f n 1 f n (n 1) v であり, これは隣り合う 2L v v v n に等しい。従って最も低い共鳴振動 2L 2L 2L 数は, f1 = 420 Hz – 315Hz = 105 Hz である。 問 4 宇宙飛行士と装置の振動部分の総質量は M + m, ばね定数は k であるから, ばねの振 動の角振動数は k k k k である。これより, 2 , M m 2 , M 2 m M m M m (式 A)である。周期は T 2 で与えられるので, 2 である。これを式 A に代入して, T 2 kT 2 T M k m m である。 4 2 問 5 張力で張られた線密度をのピアノ線を伝わる波の速さは v を L とすると基本振動(n = 1)の振動数は f n , ピアノ線の長さ v v 1 (式 A)であ であるから, f 2L 2L 2L る。 振動数 f1, f2 の二つの波で生じるうなりの振動数は, fbeat = |f1 – f2|である。毎秒 6 回のうな りが生じたということは, 2 本のピアノ線の基本振動数が 6 Hz 異なるということである。 x > 0 より1 > 2 であり, 式 A より f1 > f2 である。これらより, f1 1 2 1 f2 2L 2L 2 1 x 1 f = 594 Hz であるから, 2 f1 2 f 594 Hz 1 0.980 0.020 である。 x 1 2 1 600 Hz f1 2 1 2L 1 1 600 Hz , 2L 1 x 1 1 1 2L 2 f 1 x , 1 x 2 , f1 問 6 アルミニウム線と鋼鉄線は, 同じ張力で張られ, 同じ振動数 f で振動するが, 線密度 (単位長さ当たりの質量) が異なるため, 波の速さ v と波長は異なる。振動モードの指数 (定在波の腹の数)を n, 線の断面積を S, 長さを L, 密度(単位体積当たりの質量)をとすると, 共鳴振動数 f n f v , および密度 より, , 線を伝わる波の速さ v S 2L n n , 従って n 2 Lf 2 L 2 L S S である。 以下, アルミニウムの部分の量に添え字 Al, 鋼鉄の部分に添え字 Fe を付ける。アルミニ Fe S n LFe Fe である。1 g/cm3 = ウムの部分と鋼鉄の部分の n の比を取ると, Fe nAl Al S LAl Al 2 LAl f 2 LFe f 103 kg/m3 に注意して数値を代入すると, nFe 0.866 m 7.80 103 kg/m 3 2.4999 2.50 nAl 0.600 m 2.60 103 kg/m 3 である。この比を与える最小の整数は, nAl = 2, nFe = 5 である。また張力は, 重りに働く重力 mg (g は重力加速度)で与えられる。1 cm2 = (102 m)2 = 104 m2 に注意して, 共鳴振動数をア ルミニウムの部分について計算すると, f nAl 2 LAl n Al Al S 2 LAl mg 2 10.0 kg 9.80 m/s 2 323.57 Hz Al S 2 0.600 m 2.60 103 kg/m3 1.00 10 6 m 2 324 Hz である。(Fe の部分について計算しても同じ値になる。) 3
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