Technical シートと漏れ量 コントロールバルブ

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Technical
Information
シートと漏れ量
コントロールバルブ
(サイジング&セレクション)
目
次
1.ソフトシートとメタルシート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
(1)ソフトシート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
(2)メタルシート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
2.Class V と ClassVI・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
TI 21F0B9
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1.ソフトシートとメタルシート
(1)ソフトシート
ソフトシートは ANSI の Class VI
バブル・タイト
(2)メタルシート
Class IV (ANSI B16.104, 1976-FCI 70-2) の締め切り性能
(ANSI
B16.104, 1976-FCI 70-2)の締め切り性能が必要なときに使用さ
れます。
は、メタルシートに適用されるリーケイジ基準です。
Class IV では、バルブの定格容量の 0.01%が最大許容シー
ト漏洩量になっています。組立後に全てのバルブに対してリ
ソフトシートのデザインは、弾力性のあるインサートを金属
ーケイジテストを実施しますが、実際の漏洩量は許容値より
製のシートリングとリテイナーではさみ込む構造になっていま
もはるかに低くなります。
す。(図1参照)
この締め切り性の良さは、
ソフトシートアッセンブリーは、サイズ、圧力レイティング
1) 自己調芯が行えるシートリングデザイン
が同じならば、メタルシートと完全な互換性があります。図2
2) パワフルなアクチュエータによるシート荷重の増加によ
によく使用される PTFE ソフトシートの温度、差圧限界を示し
って生み出されます。
ます。
表1にバルブサイズに対して適用できるソフトシート及び
メタルシートの ANSI リーケイジクラスを示します。
表1.ANSI B16.104 によるスタンダードトリム(アンバラ
ンス)のリーケイジクラス
標
準
オプション
メタル
Class IV
Class IV の 1 パーセント
シート
1/2∼4B:(8.9)
1/2∼4B: (17.9)
6B 以上:(13.4)
6B 以上 (26.8)
Class V (1/2∼10B まで)
1/2∼4B: (44.6)
6B 以上 (71.4)
図1.ソフトシートデザイン
Class VI (1/2∼10B まで)
1/2∼4B: (44.6)
6B 以上 (71.4)
ソフト
Class VI
Class V
シート
1/2∼4B:(8.9)
1/2∼4B:(8.9)
6B 以上:(17.9)
6B 以上:(17.9)
注:必要なシーティングロードを(
)の中に示します。単
位は kg/cm。
グラスファイバーPTFE の温度圧力限界は、PTFE のそ
れよりも幾分高くなります。(約 15%)
Kel-F インサートは、温度が-128℃以下の極低温サービ
スで使用します。
圧力限界は、PTFE の限界値に同じです。
2. Class V と Class VI
Class VI の締め切りの方が、いつの場合でも Class V より
も厳しいはずだと一般的に信じられていますが、次の点に注
意して下さい。
Class V の許容漏洩量は、0.0005cc/1 分/オリフィス直径 1
インチ/差圧 1psi と定義されています。
図2
PTFE ソフトシートの圧力温度限界
従って、許容漏洩量はオリフィスの直径と差圧の増加に伴
って増加します。
一方 Class VI の許容漏洩量は、差圧とは関係なく、単にオ
リフィス直径の関数になっています。従って、オリフィス直
径が大きい場合や差圧が小さい場合には、Class V の方が、
Class VI よりも許容値が厳しくなります。例えば、図3を見
て下さい。
TI 21F0B9
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図3
Class V 及び Class VI の許容漏洩量とオリフィス径
オリフィス径が 4 インチで差圧が 3.10MPa(450psi)のときに
は、Class V の許容値は、 Class VI の 1/2 になります。
このことは非常に重要で、Class VI の締め切りがメタルシー
トで達成できることを示しています。高温サービスでは、ソフ
トシートが使用できないので Class VI の締め切りは無理であ
るという話は正しくありません。
メタルシートで Class V 及び VI の締め切りを達成するため
には、シーティングフォースとしてシートに加える線圧を 1cm
当たり 44.6kg(250Lbs)から 71.4kg(400Lbs)まで増さなければ
なりません。
この 44.6kg∼71.4kg という数値は非常に重要ですので、是
非記憶してください。
TI 21F0B9
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ANSI/FCI 70-2-1976
(R 1982)
AMERICAN NATIONAL STANDARD
FOR
CONTROL VALVE SEAT LEAKAGE
SPONSOR
Fluid Controls Institute, Inc.
P.O Box 9036
31 South Street
Morristown, N.J 07960
Approved April 12, 1976
Reaffirmed April 29, 1982
American National Standards Institute
(Reprinted with permission)
TI 21F0B9
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コントロールバルブノシート漏洩基準
4.2 漏洩等級
4.2.1
第1章
1.1
目
的
この基準は、一連のシート漏洩等級を定め、そのテスト
方法を定義します。
等級Ⅰ:設計上、もとの等級とは変わらない等級Ⅱ、
ⅢあるいはⅣの改造バルブは、使用者と供給者の協定により、
試験を免除することができます。
4.2.2 等級Ⅱ:この等級は、一般的には市販のダブルポート、
ダブルシートコントロールバルブ、又はピストンリングシール
第2章
2.1
範囲と制限
漏洩等級の選定は、バルブのデザインではなく、様々な
と metal-to-metal シートを持つ、バランス型シングルポートコ
ントロールバルブに関する最大許容漏洩量を定めています。試
デザインに適用できるように第 4 章で定めた各等級の許
験方法は、TYPE A を使用します.
容値で行います。
4.2.3
等級Ⅲ:この等級は、等級Ⅱ(4.2.2 項)の中で、更
に高度のシート及びシールの性能を有するコントロールバル
2.2
この基準は、他の異なる条件の漏洩量を予測する基準と
して利用することは出来ません。
ブの最大許容量を定めています。試験方法は、TYPE A を使用
します.
4.2.4
2.3
この基準は、定格 Cv が、0.1 より小さいコントロールバ
ルブには適用できません。
等級Ⅳ:この等級は、市販のアンバランス型シングル
ポートシートコントロールバルブと、特にタイトなピストンリ
ング、又は他のシール方法と metal-to-metal シートを有するバ
ランス型シングルポートコントロールバルブの最大許容漏洩
第3章 定
義
3.1 コントロールバルブ
量を定めています。
3.1.1 ポートの位置が外部信号に比例するか、又は応じるよう
圧で長期間にわたり、ブロック弁なしで閉止されることが要求
に、締切素子(バルブステム)の操作ができるパワーポジ
されるクリティカルなアプリケイションで使用されます。これ
ショニングアクチュエータを装備したバルブ。
には、特殊な製造組立上の技術と試験技術が必要になります。
コントロールバルブアクチュエータ用のエネルギー(動
力)は、独立した動力源から引き込みます。
4.2.5
等級Ⅴ:この等級は、通常コントロールバルブが高差
この等級は、メタルシートのアンバランス型シングルポー
ト、シングルシートコントロールバルブ、又は特別なシート及
3.1.2 将来、アクチュエータの取付けを予定しているコントロ
びシールの性能を有するバランス型シングルポートデザイン
ールバルブのボディサブアッセンブリーもこの定義の範
に関する最大許容漏洩量を定めています。試験方法は、最大運
囲に入ります。
転差圧で水を使って、TYPE B を使用します。
4.2.6
3.2
Cv:実験的に決定されるバルブのサイジング係数。
(ISA S39.1,2,3 及び 4 参照)
等級Ⅵ:この等級は、弾力性のあるシートを有するコ
ントロールバルブ、即ちアンバランス型又は O-リングか、類
似のギャップレスシールを有するバランス型シングルポート
の最大許容シート漏洩量を定めています。試験方法は、TYPE C
3.3
定格バルブ容量:定格バルブ容量は、流量式と製作者に
を使用します。
よって決められます。この容量は、定義された圧力条件
のもとで,ストロークを定格ストロークにしたときに、
第5章
試験方法
バルブを流れる試験流体(空気又は水)の量で表されま
す。
5.1
試験方法
3.4
定格ストローク:製造者の決定するストローク。
5.1.1
3.5
シートの漏洩:定義された試験条件のもとで、閉止状態
5.1.2
のバルブから漏洩する試験流体の量。
差圧のいずれか小さい方。
TYPE A
試験媒体は、10∼52℃(50∼125°F)の清浄な空気又は
水。
第 4 章 漏洩の仕様と等級
4.1 各等級の最大許容シート漏洩量は、第 5 章に定める試験
方法を用いたときに、表1のシート漏洩量を越えてはな
りません。又、等級 II から IV については、全てのバル
試験媒体の圧力は、3-4bar(45-60psig)、又は最大運転
5.1.3
漏洩量と圧力データは、±10%の精度を必要とします。
5.1.4
試験流体は、通常のバルブボディ入口、又は試験を実
施しようとするバルブボディの入口に加えます。バルブボディ
の出口は、大気に開放するか、又はヘッドロスの低い測定装置
につなぎます。
ブに対して試験が実施されなければなりません。
TI 21F0B9
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表1
漏洩等級
最大シート漏洩量
試験方法
Class Ⅰ
4.2.1 項参照
None
(4.2.1 参照)
Class
Ⅱ
定格バルブ容量の 0.5%
Type A
(4.2.2 参照)
Class
(5.1 参照)
Ⅲ
定格バルブ容量の 0.1%
Type A
(4.2.3 参照)
Class
(5.1 参照)
Ⅳ
定格バルブ容量の 0.01%
Type A
(4.2.4 参照)
Class
(5.1 参照)
-4
Ⅴ
5 x 10 ml/min./inch orifice diameter/psi差圧、水による。
-12
(4.2.5 参照)
(5 x 10
Class
項目 5.3.4 による ml/min.とポート径で表される漏洩量
Ⅵ
Type B
3
(5.2 参照)
m /sec./mm orifice diameter/bar差圧)
Type C
(4.2.6 参照)
5.1.5
(5.3 参照)
アクチュエータを決められた運転条件に合うように調
5.2.5
ばなりません。即ち、5.1.3 項で規定されている精度が
方法によって発生する正常な推力をバルブに加えます。
得られるまで充分時間をかけて測定されなければなり
試験差圧がバルブの最大運転差圧よりも小さい時に、多
ません。
大な荷重が加わりますが、この荷重を補正したり、調整
5.2.6
することは許されません。
5.1.6
漏洩量は、漏洩流量が安定したときに測定されなけれ
整します。それから空気圧、スプリング、又はその他の
得られた漏洩流量は、表1に示されている等級Ⅴの最
大シート漏洩量の定義から計算される数値よりも大き
在庫ようとして作られたためアクチュエータを持たな
くなってはいけません。オリフィスの直径は、シーティ
いバルブボディアッセンブリーの試験は、最大のサービ
ングポイントの直径で、最小値は 2 mm(1/6 インチ)に
ス条件下で製造者の期待する荷重を越えることなく、正
なります。
味のシート荷重を加えることのできる試験装置を使用
して行います。
5.1.7
水による試験の場合には、バルブ・ボディや配管内か
5.3
5.3.1
得られた漏洩量を、表1の等級Ⅱ、Ⅲ及びⅣから計算
5.3.2 試験媒体の圧力は、最大使用差圧か、又は 3.5 bar(50
psig) のどちらか小さい方を使用します。
される数値と比較します。
5.2
5.2.1
試験方法
TYPE B
5.3.3
試験流体には、10-52℃(50-125°F)の清浄水を使用し
水による試験の差圧は、ANSI B16.1, B16.5,或いは、
試験流体は、通常のバルブボディの入口,又は試験を
実施しようとするバルブボディの入口に加えます。出口
ます。
5.2.2
TYPE C-等級Ⅵ
試験媒体には、10-52℃(50-125°F)の空気、又は窒素
ガスを使用します。
ら、エア・ポケットをなくすように注意して下さい。
5.1.8
試験方法
は、適切な測定装置につなぎます。
5.3.4
既定の運転条件(5.1.5 項、及び 5.1.6 項参照)に会
B16.34 で決められている室温に於ける最大運転圧力を
う様に、コントロールバルブを調整し、漏洩流出量が安
越えないサービスで要求される最大差圧か、又はそれ以
定するまで充分な時間をおいて、測定した時に漏洩流量
下の個別の協定で定める差圧(最低圧力ドロップ 7
が表2の値を越えてはなりません。
bar/100psig)でなければなりません。圧力測定の精度は
5.1.3 項によります。
5.2.3
試験流体は、通常のバルブボディの入口、又は試験を
実施しようとするバルブボディの入口に加えます。バル
ブ・プラグをオープンし、出口部分、下流の配管部分を
含め、バルブボディアッセンブリーを完全に水で満たし
てから、バルブを閉止します。
5.2.4
水圧試験差圧には、5.2.2 項を適用します。
アクチュエータを決められた運転条件に合うように調
節します。正味のアクチュエータの推力は、決められた
最大のものを使用します。これ以上の推力は使用しては
いけません。
TI 21F0B9
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表2
公称ポート直径
mm
インチ
Ml/min.
泡の数/min*.
25
1
0.15
1
38
1-1/2
0.30
2
51
2
0.45
3
64
2-1/2
0.60
4
76
3
0.90
6
102
4
1.70
11
152
6
4.00
27
203
8
6.75
45
*表記の Bubbles per Minute (毎分当たりの泡の数)は適切
に調整された測定装置、即ち外径 1/4 インチ(6.3 mm)、肉厚
0.032 インチ(0.8 mm)のチューブを直角にカットして、切り口
をバリやかえりがないようになめらかにし、チューブの中心線
が水面に直角になるようにチューブを水中 1/8 から 1/4 インチ
(3∼6 mm)の深さに沈めた装置を使った場合の数値です。
その他の装置も、毎分当たりの流れが正確に表示される限り
使用できますが、泡の数は表示されているものとは異なりま
す。
注:バルブ・プラグの不用意なオープンから生ずる測定装置の
過剰加圧を防止するために、対策がなされなければなりませ
ん。
Rev. Mar./2001
TI 21F0B9