第2次 【 平 成 26 年 度 ~ 平 成 32 年 度 】 みんなの笑顔を守る 防犯まちづくり 基本計画 ~犯罪にあわない、起こさせない 地域社会をみんなでつくる~ 平成26年6月 多 賀 城 市 目 次 第1章 基本計画策定の趣旨 1 基本計画策定の背景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 基本計画の位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 基本計画の実施主体 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 基本計画が対象とする犯罪 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 基本計画の実施期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 市民意見 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 1 2 2 2 第2章 多賀城市の現状と課題 1 多賀城市の犯罪発生の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 地域社会の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 これまでの多賀城市の防犯に関する取組 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 6 6 第3章 みんなの笑顔を守る防犯まちづくりの推進 1 基本理念 ・・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・ 2 基本計画の目標と方向 ・・ ・・・ ・・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・・ ・・ ・ ・・ ・・ ・・ 3 推進体制の充実 ・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・ ・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・・ 4 基本計画の体系( 構 成 ) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5 第2次基本計画と第五次多賀城市総合計画関連性 ・・ ・・・ ・・ ・・・ ・・ ・・・ 6 計画の評価 ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ 16 16 17 18 19 19 第4章 それぞれの役割と行動 1 市民の役割 ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ 2 地域(同一地区内の各種団体を含む)の役 割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 事業所等(土地所有者を含む)の役 割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 警察・消防等の役割 ・ ・・・ ・・ ・・ ・ ・・・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・ ・・ ・ ・・・ ・ ・ ・・・ ・・ ・・ 5 市の果たすべき役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・ 20 22 24 26 28 第5章 市内で多発する犯罪等への対応 1 自転車盗 ・・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・・ ・・・ ・・ ・・ ・・・ ・・ ・ ・・・ ・・・ ・・ ・ ・ ・ 2 万引き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 侵入窃盗(空き巣、忍び込み等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 子どもや女性、高齢者を狙った犯罪 ・・ ・・・ ・・・ ・ ・・・・ ・・・ ・・・・ ・・ ・ ・・ 5 振り込め詐欺 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 青色防犯パトロール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・ 33 34 35 36 38 40 【 資 料 編 】 ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ◆用語 ◆多賀城市みんなの笑顔を守る防犯まちづくり条例 ◆多賀城市防犯まちづくり推進協議会会則 ◆まちづくりアンケート調査結果からの抜粋 41 第1章 1 基本計画策定の趣旨 基本計画策定の背景 近年は、情報化や高齢化など社会環境の変化に伴い、地域社会における連帯感や 規範意識の希薄化が顕著になっている中、犯罪の質や形態も変化してきており、私 たちの暮らしの安全と安心を確保するためには、地域社会が持つ犯罪を抑止する機 能を充実し、強化することが重要な課題になっています。 本市の刑法犯認知件数は、平成 13 年をピークに減少傾向にあり、平成 24 年に は、ピーク時の 4 割以下の件数にまで減少しています。しかしながら、侵入盗(空 き巣、忍び込み等)や乗り物盗など、生活に身近なところで発生する犯罪は依然多 く発生している状況です。 こうした中で、犯罪のない安全と安心を感じられる地域社会を実現するためには、 地域に暮らす私たち一人ひとりが、お互いの人権を尊重し合いながら、地域社会の 中で主体的に考え、市や事業者との協働により行動していく丌断の取組が何よりも 重要となっています。 本市では、平成 21 年 6 月に防犯まちづくり ※ 1 に関する基本的方針や事項などを 定めた「みんなの笑顔を守る防犯まちづくり基本計画」 (以下「基本計画」という。) を策定し、市、市民、事業者及び土地所有者等がそれぞれの役割を果たしながら、 一体となって犯罪の防止に配慮したまちづくりを総合的かつ計画的に推進してき たところです。 本計画は、第 1 次基本計画(平成 21 年度~平成 25 年度)で推進してきた取組 の状況について評価、検証を行いながら、社会環境の変化や本市の現状の変化に対 応するために見直しを行い、第 2 次基本計画として策定したものです。 2 基本計画の位置付け 本計画は、第五次多賀城市総合計画を上位計画とし、犯罪の防止に配慮した安全 で安心なまちづくりを推進するため、市、市民、事業者及び土地所有者等の役割と それぞれが実施すべき行動を明らかにした基本計画であり、多賀城市みんなの笑顔 を守る防犯まちづくり条例(平成 19 年多賀城市条例第 24 号)第 8 条に基づく第 2 次基本計画として位置づけるものです。 ※第五次多賀城市総合計画における位置付け 政策1 安全で快適に暮せるまち 施策2 防犯対策の推進 施策の目指す姿 3 犯罪にあわない、起こさせない地域社会がつくられています。 基本計画の実施主体 市、市民、事業者及び土地所有者等 ※1 防犯まちづくり:犯罪の防止に配慮したまちづくり -1- 4 基本計画が対象とする犯罪 この基本計画が対象とする犯罪は、市民生活の身近な場所で発生する窃盗犯、知 能犯、粗暴犯、風俗犯その他の刑法犯とします。 なお、児童・高齢者虐待、DV、テロなどについては、他の施策で体系化されて いるため、この基本計画が対象とする「犯罪」の範囲には含みません。 5 基本計画の実施(推進)期間 (1)第1次 平成 21 年度から平成 25 年度までの 5 年間 (2)第2次 平成 26 年度から平成 32 年度までの 7 年間 6 市民意見 (1)防犯まちづくり推進団体 基本計画策定に当たって、市、市民、事業者及び土地所有者等の代表者によっ て構成された「多賀城市防犯まちづくり推進協議会」に意見を聴き、その意見を 基本計画策定に反映しています。 (2)市民の声 計画素案を作成し、市ホームページ、市情報公開コーナー及び市立図書館で公 開し、市民の皆さんからの御意見を募集しました。 ・実施期間 平成 26 年 3 月 27 日(木)~4 月 9 日(水)【14 日間】 ・ホームページアクセス数 ・意見総数 195 件 0件 -2- 第2章 1 多賀城市の現状と課題 多賀城市の犯罪発生の状況 (1)刑法犯認知件数の推移 過去 10 年間、市内の刑法犯認知件数 ※ 2 は、年により増減を繰り返しながらも 全体的には減尐傾向にあり、平成 24 年は平成 15 年と比較し、50%以下となっ ています。各年で、認知件数のうち、窃盗犯が 2/3 以上を占めており、窃盗犯 の減尐が全体の認知件数の減尐につながるものと考えられます。 1,480 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 窃盗犯以外 1,306 1,209 1,106 窃盗犯 975 912 H15 H16 H17 H18 H19 H20 792 H21 874 H22 647 666 H23 H24 【宮城県警察本部公表資料から作成】 (2)市内で認知件数の多い犯罪(手口別上位5種) 過去 10 年間で認知件数の多い 5 つの手口ですが、車上ねらいやオートバイ盗 が減尐し、近年は自転車盗、万引き、器物損壊が常に上位にあります。特に自転 車盗と万引きについては、市内の刑法犯認知件数(平成 24 年中)の 41%を占 めています。 350 自転車盗 万引き 器物損壊 車上ねらい オートバイ盗 300 250 200 150 100 50 0 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 【宮城県警察本部公表資料から作成】 ※2 刑法犯認知件数: 窃盗、強盗、殺人などの刑法犯について、被害の届出、告訴、告発、その他により、警察 などが犯罪の発生を認知した事件数 -3- (3)窃盗犯認知件数(手口による分類別)の推移 市内の刑法犯認知件数の 2/3 以上を占める窃盗犯ですが、侵入盗(空き巣・ 忍び込み・出店荒らし等)は、ほぼ横ばいです。非侵入盗(万引き・車上ねらい・ 部品ねらい等)と乗り物盗(自転車盗・オートバイ盗・自動車盗)については、 減尐傾向です。 700 侵入窃盗 非侵入窃盗 乗り物盗 600 500 400 300 200 100 0 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 【平成 24 年宮城県警察本部公表資料から作成】 (4)窃盗犯の発生場所(手口による分類別・宮城県全体) 県内の窃盗犯ですが、侵入盗は一戸建で集中して発生しており、非侵入盗はス ーパー・デパートや一戸建で多く発生しています。また、乗り物盗は、一戸建て のほか中高層住宅や駐輪場・道路上で多く発生しています。 1,200 侵入盗 1,126 非侵入盗 995 1,000 乗り物盗 802 797 800 551 600 423 410 400 298 252 200 62 405 287 241 29 30 28 318 21 29 82 8 5 70 39 14 52 0 一戸建 中高層 住宅 学校等 駐輪場 道路上 駅 スーパー コンビニ レンタル パチンコ デパート ビデオ店 麻雀店 【平成 24 年宮城県警察本部公表資料から作成】 -4- (5)万引きの発生場所(宮城県全体) 県内の万引きですが、総合スーパーでの発生が特に多くなっています。次いで、 その他スーパー、デパート、コンビニエンスストアの順となっています。 700 666 600 500 400 428 270 300 164 201 200 140 93 75 64 49 100 0 ホームセンター デパート 総合 スーパー 家電 コンビニ ドラッグストア その他 レンタル スーパー ビデオ店 量販店 古物店 その他 【平成 24 年宮城県警察本部公表資料から作成】 (6)自転車盗の発生場所(宮城県全体) 県内の自転車盗発生場所については、中高層住宅でもっとも頻繁に発生してい ます。その理由としては、自転車置場が居室から離れており、多数の人が出入り するため、窃盗が行いやすい環境であるためと推測されます。また、一戸建てや 道路上においては、施錠なしの自転車が多く盗まれています。 なお、市内においては、駅周辺(駐輪場、道路上)や総合スーパーでの発生が 多いため、警察から自転車盗抑止対策強化の指定を受けており、抑止対策を定期 的に実施しています。 739 800 691 700 600 535 507 500 400 374 319 300 233 199 200 80 100 72 88 0 一戸建 中高層 住宅 その他 の住宅 学校等 駐輪場 道路上 デパート 総合 コンビニ その他 その他 スーパー スーパー 【平成 24 年宮城県警察本部公表資料から作成】 -5- 2 地域社会の課題 平成 25 年 2 月に実施された「まちづくりアンケート」の調査結果(50頁掲載) では、防犯のために何らかの対策をしている方は多いですが、一方では、地域での 防犯活動への参加が尐ないとの結果がでています。 安全と安心を感じ、しあわせに満ちあふれた笑顔が絶えない地域社会を実現する ためには、自らの安全は自らが守るということが基本ですが、特に防犯まちづくり においては、「地域での防犯環境作り」や「地域で市民が一体となって防犯に取り 組むこと」が、重要であり、効果的です。 地域において、日ごろから防犯に対する意識を高め、防犯に関する共通認識を持 つことによって、個人ではできない防犯対策が可能となり、万が一犯罪が発生して も被害が広がることを抑止することができます。 地域の人々の連帯意識を高め、地域全体で防犯に取り組むためには、地域活動へ の積極的な参加によるコミュニケーションの充実が今後の重要な課題です。 また、インターネットやスマートフォンなど、情報通信技術の発達と普及により、 様々な情報を容易に得ることが可能となっています。それらの情報の中には、有害 なものや犯罪に結びつくものもあるため、子どもが有害サイトに侵入し、事件に巻 き込まれないよう家族が情報を適切に扱う知識を習得していくことが必要です。 なお、今後、中心市街地の活性化を目指し、多賀城駅周辺の再開発が進展するた め、多賀城駅周辺の人の動きが活発になることが予想され、今以上の防犯対策が必 要になると思慮されます。 3 これまでの多賀城市の防犯に関する取組 (1)防犯に取り組んでいる団体等 市内には、防犯を目的として活動している「多賀城市防犯協会連合会」や「多 賀城市防犯まちづくり推進協議会」があります。また、その他にも団体の目的を 達成するための活動が防犯にも効果をもたらしている団体があります。 ①防犯を目的として活動している団体 名称 概要 多賀城市防犯協会連合会 28団体で組織され、防犯意 識の普及徹底による犯罪の防 止を目的に運営されている団 主な防犯活動 ・春、夏、年末年始の地域 安全運動の展開 ・市内一斉防犯パトロール (年 4 回) 体 ・乗り物盗抑止に向けた駐 輪場対策(毎月 1 回)等 多賀城市防犯まちづくり 推進協議会 市、市民、事業者等が一体と なって取り組む犯罪の防止に 配慮したまちづくりについて 関心を高めるとともに、防犯ま ちづくりを推進することを目 的に組織された団体 -6- ・防犯まちづくり多賀城市 民のつどい ・事業所等社用車による防 犯パトロール等 名称 概要 青尐年健全育成多賀城市 市民会議 広く市民一般の青尐年育成 についての関心を高めるとと 主な防犯活動 ・防犯パトロール ・違反広告物除去等 もに、その具体的活動を促進す ることを目的に組織された団 体 多賀城・七ヶ浜商工会青年 部(こども見守り隊) 防犯パトロールの実施を目 ・防犯パトロール 的に組織された団体 ②団体の目的を達成するための活動が防犯にも効果をもたらしている団体等 名称 塩釜地区交通安全協会多賀 城市連合支部 概要 防犯効果がある活動 交通安全思想の普及高揚と 通学路での交通安全指導 交通事敀抑止に努め、安全で円 【子どもの見守り活動】 滑な交通の実現に期すること を目的として組織された団体 交通安全母の会 「交通安全は茶の間から~ みんなの笑顔がまってます~」 をモットーに、各家庭を発信源 として交通安全を家族や地域 ・通学路での交通安全指導 【子どもの見守り活動】 ・多賀城駅前広場の花壇美 化活動【環境浄化】 に呼びかけ、子どもや高齢者の 交通事敀や飲酒・無謀運転によ る悲惨な事敀が起きないよう に活動している団体 婦人防火クラブ連合会 家庭における火災予防思想 ・各小学校校門での防火啓 の普及と住民の防火思想の向 発活動【子どもの見守り 上に期することを目的として 活動】 組織された団体 各地区自主防災組織 地区住民の近隣協同、相互扶 ・各家庭への安全点検と対 助の精神に基づく自主的な防 策啓発活動【防犯に関す 災活動の実践により、災害によ る啓発活動】 る被害の防止、軽減を目的とし て組織された団体 婦人会連合会 知性と情操を兼ね備えた女 ・イベント会場での啓発活 性になるよう努めるとともに、 動やイベントの運営協力 感謝の気持ちをもって社会に 活動【子どもの見守り活 貢献することを目的として組 動】 織された団体 更生保護協議会 更正保護法の目的に沿って、 ・再犯防止の保護司活動 犯罪予防の活動を推進し、犯罪 ・社会を明るくする運動 者の更生を助け、明るい社会の (街頭啓発、ミニ集会、 建設に寄不する目的で組織さ 相談会)等 れた団体 -7- 名称 老人クラブ連合会 概要 老人クラブ活動の推進、老人 福祉の向上を目的に組織され 防犯効果がある活動 ・振り込め詐欺等の防犯講 習会等の開催 ・子どもの見守り活動(通 た団体 学路での見守り)等 子ども会育成連合会 子ども会の健全な育成を図 るため、地区子ども会育成会相 ・子どもの見守り活動 ・防犯関係情報の交換会等 互の連絡調整と向上発展を目 的に組織された団体 父母教師連合会 各父母教師会相互の連絡提 ・各種防犯講座等の開催 携を図り、民主教育の振興に寄 ・子どもの見守り活動 不することを目的に組織され ・子ども110番 ※ 3 の家等 の設置促進 た団体 ・防犯パトロールの実施等 おやじの会 子どもの発達において、側面 からの支援を目的に組織され ・子どもの見守り活動 ・防犯パトロールの実施等 た団体。各幼稚園、小、中学校 で任意に組織された団体 市民スポーツクラブ 市民の健康増進を行い、コミ ュニティーの促進や青尐年の ・あいさつ運動 ・防犯に関する啓発活動 健全育成等に寄不することを 目的に組織された NPO 法人 校長会 市内の小、中学校の教育に関 ・防犯関係情報の交換 する諸問題を研究協議し、学校 ・防犯マップの作成 教育の振興発展を図ることを ・子どもの見守り活動等 目的に組織された団体 多賀城工場地帯連絡協議会 多賀城及び近隣地域の事業 ・防犯パトロール 所の連携や地域の安全、安心の 向上に寄不することを目的に 組織された団体 東北電力株式会社塩釜営業 所 東北地方と新潟県を事業地 域に置く電力会社 環境美化活動団体 ・防犯パトロール ・防犯に関する啓発活動 市内の道路、河川等の清掃活 ・道路、河川等の清掃 動及び花壇の除草等により、地 ・花壇の除草、植栽等 域の環境美化とごみの散乱防 止を図ることを目的に組織さ れた団体 ※3 子ども110番の家:子どもが事件、事敀、災害に遭遇するおそれがある場合の緊急避難場所として、特定 の民家、店舗、事業所等を指定し、子どもが避難してきた時に警察などへ通報してもらい、地域における子ども の安全を図ろうとするものです。 -8- 名称 民生委員・児童委員 概要 国から委嘱され、それぞれの 防犯効果がある活動 ・子どもの見守り活動 担当区域において生活困窮者 のほか、高齢者、児童、障害者 等で援護を必要とする方々の 支援活動に当たります。子ども の見守り活動や犯罪抑止を心 がけ相談等に対応してもらう ことが防犯効果に繋がります。 その他の団体 市内には、いろいろな団体が 組織されていますが、その目的 も様々です。各種団体が活動し ていく中で、防犯に関する活動 につながるものもあります。 (一例:夜間会議を開催した場 合の、参加者の帰宅時における 防犯に関する活動) (2)市の防犯活動の状況 ①JR多賀城駅前警察官立寄所の運営【交通防災課】 JR多賀城駅前にて、警察官や防犯協会をはじめとした、地域の防犯ボラン ティア員の活動の拠点として、警察官立寄所を開設し、運営しています。平成 24 年度は、1,793 人が利用し、防犯のみならず、JR多賀城駅を利用する人 達の情報の窓口としても役立っています。 ②JR多賀城駅前への交番設置の要望活動【交通防災課】 1 日に約 15,000 人が乗降するJR多賀城駅前への交番の設置について、塩 釜警察署をはじめ、宮城県警察本部等関係各機関へ強く働きかけています。 ③防犯街路灯の管理等に対する補助【交通防災課】 道路の夜間の照度を確保するために、町内自治会等が設置する防犯街路灯に ついて、設置費、管理費及び修繕費の補助を行っています。 現在、市内で 3,241 灯(平成 25 年 3 月 31 日現在)の防犯街路灯が設置 されており、平成 26 年度からは、毎年 55 灯程度増加する見込みです。 ④公用車による防犯パトロールの実施【全課、交通防災課】 市が使用する公用車に、「防犯パトロール実施中」の表示をし、防犯パトロ ールを兼ねた形で公用車の運行を行っています。 また、青色回転灯を装着した公用車により、定期的に巡回パトロールも実施 しています。 ⑤防犯パトロール活動への支援【交通防災課】 防犯協会をはじめとした、自主的な防犯活動を実施している団体に対し、必 要な物資を提供したり、違反広告物除去等の必要な資格を取得するための研修 会や講演会を実施したりすることで、活動の支援を行っています。 -9- ⑥市内大型商業施設での防犯啓発活動の実施【交通防災課】 市内の大型商業施設において、防犯啓発チラシの配布や店内の巡回パトロー ルを関係各機関と連携の上、実施しています。 ⑦犯罪情勢、防犯情報の発信(HP及び広報誌等)【交通防災課、学校教育課】 多賀城市のホームページ、広報誌及びメールにて、市内での犯罪発生状況、 丌審者情報及び防犯に関する情報等の提供を行っています。 ⑧多賀城市防犯協会連合会への補助【交通防災課】 多賀城市防犯協会連合会に補助を行っており、各種防犯活動費や防犯パトロ ール車の維持・管理経費等に役立てられています。 ⑨市内JR駅での自転車盗対策【交通防災課、道路公園課】 塩釜警察署、市内各地区防犯協会と連携し、毎月1回、市内4箇所のJR駅 前において、自転車盗根絶をはじめとした、各種防犯啓発活動を実施していま す。 ⑩放置自転車クリーンアップ作戦【交通防災課、道路公園課】 塩釜警察署、市内各地区防犯協会と連携し、年 2 回、市内JR駅の放置自転 車を撤去しています。 ⑪環境美化事業【生活環境課】 ボランティア団体や事業所等と連携し、市内の散乱ごみの清掃活動を行って います。 ⑫青尐年育成センター事業【生涯学習課】 青尐年補導員が、大型店やコンビニエンスストア、駅周辺、公園、カラオケ 店、ネットカフェ等を巡回し、丌良行為等の早期発見と適切な指導を行ってい ます。青尐年健全育成強化月間である11月に、青尐年補導員、教職員、青尐 年育成推進員、環境浄化モニター等により、大型店やゲームセンター及び駅前 等で啓発チラシを配布するほか、電柱の有害広告物の除去活動を行っています。 (3)市の推進体制の整備 第 1 次基本計画「市の推進体制の整備」に記載された、「防犯まちづくり」を 全市的な運動として積極的に実践する組織として、市、市民、事業者及び土地所 有者等の代表者によって構成された「防犯まちづくり推進協議会」を市が中心と なって設立しました。 ◆平成20年4月 「多賀城市みんなの笑顔を守る防犯まちづくり条例」施行 ◆平成21年6月 「みんなの笑顔を守る防犯まちづくり基本計画」策定 ◆平成22年6月 「多賀城市防犯まちづくり推進協議会」設立 また、地域防犯組織の連合体である防犯協会連合会の活動を市が積極的に支援 していくとともに、関係団体や関係機関と協力・連携を強化しながら「防犯まち づくり」に取り組んでいます。 - 10 - (4)第1次みんなの笑顔を守る防犯まちづくり基本計画の取組状況 ①目標値について 第1次基本計画では、平成 10 年から平成 19 年までの市内の刑法犯認知件 数の平均値を基にし、平成 25 年の刑法犯認知件数 837 件以下と目標を設定 しました。車上ねらい等の非侵入窃盗犯の大幅な減尐や東日本大震災の影響も あり、刑法犯認知件数は平成 23 年には 647 件にまで減尐しました。その後 2 年間は微増したものの、平成 24 年は、「666 件」となり、ほぼ目標値を達成 する見込みです。 ②それぞれの役割と行動の取組状況について 第1次基本計画には、市民、地域、事業者等が地域の構成員として、地域の 犯罪をなくすために、様々な役割が期待されるものとし、どのような行動をと るべきかを明記していました。その「それぞれの役割と行動」について、どの 程度取り組んできたのかを市民や地域、事業者等、行政機関の代表者で構成し ている多賀城市防犯まちづくり推進協議会で評価しました。 ◆評価基準 評価区分 A B 評価内容 期待される「それぞれの役割と行動」について、 積極的に取り組んでいる。(100%) 期待される「それぞれの役割と行動」について、 概ね取り組んでいる。(70%以上 100%未満) 点数 5点 4点 期待される「それぞれの役割と行動」について、 C 一部取り組んでいるが今後も更なる取組が望まれ 3点 る。(50%以上 70%未満) D 期待される「それぞれの役割と行動」について、 取組に努力が必要。(0%超 50%未満) 2点 期待される「それぞれの役割と行動」について、 E 取り組めていない。趣旨は理解しているが取り組 1点 む環境が整っていない。(0%) ◆評価方法 評価基準を基に、 「それぞれの役割と行動」に記載した実施すべき行動につい て、協議会構成団体代表者全員で取組状況を評価し、その平均値を算出。その 後、協議会にその結果を示し、妥当性を検証しました。 ※「実施すべき行動」については、第4章「それぞれの役割を行動」に全文 が記載されています。 - 11 - ◆評価結果 役割の区分と項目ごとに集計した結果 【市民の役割】 項目番号 項目名 評価値 1-(1) 防犯意識の高揚 3.6 1-(2) 地域活動への積極的な参加 3.9 1-(3) 家庭学習の充実 3.6 1-(4) 警察等への速やかな通報 4.2 1-(5) 子ども110番の家、地域防犯連絡所等の拡充 4.0 防犯意識の高揚 子ども110番の家、 地域防犯連絡所等の拡充 地域活動への積極的な参加 警察等への速やかな通報 家庭学習の充実 「防犯意識の高揚」と「家庭学習の充実」がやや低い評価値となっていま す。犯罪発生状況などの防犯に関する情報や子ども、青尐年向けの防犯教育 に関する情報を収集し、発信できる環境づくりをすることで、改善が見込ま れるものと考えられます。 - 12 - 【地域の役割】 項目番号 項目名 評価値 2-(1) 各種防犯活動の実施 3.7 2-(2) 防犯に関する啓発活動や教育の充実 3.7 2-(3) 関係団体との連携強化 3.4 2-(4) 地域の美化活動 4.0 2-(5) 地域活動への参加促進 3.5 2-(6) 防犯マップの作成 2.6 2-(7) 防犯活動拠点の設置 3.2 各種防犯活動の実施 防犯に関する啓発活動や教育の充実 防犯活動拠点の設置 関係団体との連携強化 防犯マップの作成 地域活動への参加促進 地域の美化活動 「防犯マップの作成」の評価値が低くなっています。地域内において、防 犯マップの作製に必要な知識を持つ活動リーダーが丌足しているためと考 えられます。防犯マップ作製に必要な知識を学習するための講座を開催する ことで改善が見込まれるものと考えられます。 【事業所等(土地所有者を含む。)の役割】 項目番号 項目名 評価値 3-(1) 事業所等の防犯機能の強化 4.1 3-(2) 社員・顧客への防犯に関する啓発活動や教育の充実 3.6 3-(3) 関係機関・団体との連携強化 4.1 3-(4) 地域との連携強化 3.8 3-(5) 防犯パトロールの実施 3.6 事業所等の防犯機能の強化 社員・顧客への防犯に関する 啓発活動や教育の充実 防犯パトロールの実施 地域との連携強化 - 13 - 関係機関・団体との連携強化 「社員・顧客への防犯に関する啓発活動や教育の充実」と「防犯パトロー ルの実施」がやや低い評価値となっています。地域構成員の一員として、防 犯まちづくりへの参加・協力を継続し、定着することで改善が見込まれるも のと考えられます。 【警察・消防等の役割】 項目番号 項目名 評価値 4-(1) 巡回パトロールの強化(警察) 4.1 4-(2) 防犯に関する啓発活動や教育の充実 3.8 4-(3) 関係機関・団体との連携強化 3.9 4-(4) 公共の施設における防犯機能の強化 3.6 4-(5) 防犯情報の集約・発信 3.9 巡回パトロールの強化(警察) 防犯に関する啓発活動や 教育の充実 防犯情報の集約・発信 公共の施設における防犯機能の強化 関係機関・団体との連携強化 全体的にほぼ満足のいく評価になっています。現在の状況を継続していく ことで防犯抑止の効果が見込まれるものと考えられます。 【市の果たすべき役割】 項目番号 項目名 評価値 5-(1) 市の施設の防犯機能の強化 4.1 5-(2) 防犯に関する啓発活動の充実 3.3 5-(3) 関係機関・団体との連携強化 3.3 5-(4) 防犯や犯罪被害に対する相談体制の拡充 3.8 5-(5) 防犯パトロールの実施 3.3 5-(6) 防犯に関する情報の集約・発信 2.9 5-(7) 国や県への各種要望等 4.3 5-(8) 防犯ボランティアの支援・育成 3.2 5-(9) 開発行為、区画整理事業等の事業者に対する協力依 3.3 頼の強化 - 14 - 市の施設の防犯機能の強化 開発行為、区画整理事業等の事業者 に対する協力依頼の強化 防犯に関する啓発活動の充実 関係機関・団体との連携強化 防犯ボランティアの支援・育成 防犯や犯罪被害に対する 相談体制の拡充 国や県への各種要望等 防犯に関する情報の集約・発信 防犯パトロールの実施 市の果たすべき役割中「防犯に関する情報の集約・発信」の評価値が低く なっています。警察機関と連携し、発生している犯罪情報の収集を図るとと もに既存の情報発信ツールの周知や関係団体と協力した啓発活動を推進し ていきます。 次いで、「防犯ボランティアの支援・育成」の評価値が低くなっています。 防犯協会をはじめとして防犯ボランティアを育成するための研修会等を充 実していきます。 ③第 2 次みんなの笑顔を守る防犯まちづくり基本計画への反映 第 1 次基本計画期間で、推進体制は整備されてきましたが、推進施策の展開 は、幅広く実施することができませんでした。 それぞれの役割と行動の取組状況を評価した中で、特に評価値が低かった施 策については、第 2 次基本計画期間での底上げを目指していきます。 また、街頭キャンペーン等の啓発活動を通じて、個人の防犯意識を高めるこ とは、犯罪抑止に及ぼす効果が大きいと期待されるため、今後も防犯関係団体 と連携しながら啓発活動を実施していきます。 - 15 - 第3章 1 みんなの笑顔を守る防犯まちづくりの推進 基本理念 安全と安心を感じ、しあわせに満ちあふれた笑顔が絶えない地域社会を実現する ため、市、市民、事業者及び土地所有者等が一体となり、協働により防犯まちづく りを推進していくことを目指します。 ※多賀城市みんなの笑顔を守る防犯まちづくり条例(平成19年多賀城市条例第 24号)から引用 2 基本計画の目標と方向 (1)目標 市民の願いである 「日々の暮らしに安全と安心を感じ、しあわせに満ちあふれた 笑顔が絶えない地域社会」 を実現すること。 (2)基本方針 犯罪にあわない、起こさせない地域社会をみんなでつくる 犯罪にあわない、起こさせない地域社会をみんなでつくるために、 まず「自らの安全は自らが守る」【自助】 次に「地域の安全は地域が守る」【共助】 その次に「市民、地域と行政が一体となって安全を守る」【協働・公助】 という基本的な考えに立ち、市を挙げて「防犯まちづくり」を推進し、市民と行 政が一体となってつくる「地域社会」を目指します。 (3)方向性 ■住民が支え合う地域社会をつくる。 犯罪から自らの身を守り、地域の安全も住民相互の協力の下に確保する防犯意 識の拡充を図りながら、 「住民が支え合う地域社会をつくる」ことを目指していき ます。 ■犯罪にあわないようみんなで守る。 子どもや女性、高齢者など、特に防犯上の配慮が必要な人を「犯罪にあわない ようみんなで守る」ことを目指していきます。 ■都市を構成する施設の防犯機能を高める。 犯罪が起きにくい生活環境を保持するため、環境の美化とともに「都市を構成 する施設の防犯機能を高める」ことを目指していきます。 - 16 - (4)目標値(刑法犯認知件数) 第五次多賀城市総合計画前期目標年度の平成27年度は、600 件以下を目指します。なお、平成32年度の目標値は、第五次多 賀城市総合計画後期目標値とします。 参考:刑法犯認知件数の推移は、以下のとおりです。 ■刑法犯認知数の推移 1,500 刑法犯認知件数 1,480 1,306 第五次多賀城市総合計画策定時 1,106 975 1,000 912 ……… 1,209 792 874 647 666 500 0 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 【平成 24 年宮城県警察本部公表資料から作成】 3 推進体制の充実 犯罪のない安全と安心を感じられる地域社会を実現するために重要なことは、市 民一人ひとりが、お互いに人権を尊重し合いながら、地域社会の中で主体的に考え、 市や事業者との協働により行動していく丌断の取組です。 地域社会を構成する多様な主体が、それぞれの役割を果たしながら、連携、協働 して防犯まちづくりを推進する体制を整備・充実させます。 ■全市的な運動へ 「防犯まちづくり」を全市的な運動として積極的に実践していく組織として、 設立された「多賀城市防犯まちづくり推進協議会」の活動を通じ、シンポジウム、 事例発表、活動団体の表彰等の機会を設け、防犯まちづくりを全市的な運動とし て、盛り上げます。 ■防犯活動団体・ボランティア団体・事業者等多様な主体との連携 市民や市内の関係者が一堂に会した「防犯まちづくり多賀城市民のつどい」を 開催し、防犯意識の高揚を図るとともに自主活動を促進します。 また、地域防犯組織の連合体である防犯協会連合会の活動を積極的支援してい くとともに、防犯まちづくりに取り組む市民、団体、事業者に情報提供、助言等 の支援を行います。 - 17 - 4 基本計画の体系(構成) - 18 - 5 第 2 次基本計画と第五次多賀城市総合計画関連性 6 計画の評価 この基本計画で設定したそれぞれの役割と行動の取組状況については、第五次多 賀城市総合計画での成果指標の現状値から、順調な分野、順調ではない分野が明ら かになります。それらを分析し、次の事業展開に反映させることにより、 「計画し、 (PIan)、実施し(Do)、成果を評価し(See)、その評価結果を次の計画 に生かす(PIan)」というサイクルを回し、それぞれの役割と行動の取組を効 率的に行っていきます。 - 19 - 第4章 それぞれの役割と行動 防犯まちづくりは、市や警察はもちろん、市民、地域、団体及び事業者が地域の構 成員としてそれぞれの役割を担い、協働して推進することが必要です。 この章では、それぞれの役割を明記し、そのためにどのような行動をとるべきなの かを示していきます。 また、これまでの取組を継続するとともに更なる定着を図り、取組を地域全体に広 げていきます。 1 市民の役割 (1)防犯意識の高揚 市民一人ひとりが、犯罪等の情報を自ら収集する等し、丌審な電話は無視する、 暗い道を歩かないなど、日常生活においても常に防犯を意識し、犯罪にあわない よう安全の確保に努め、行動することが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 市民が身の回りでどの 発生している犯罪に関する情報の積極的な収集 ような犯罪が 発生 して いるか理解している。 関係する研修会や講演会への積極的な参加 市民が防犯のために、 防犯対策に関する情報の積極的な収集 何らかの対策を行って 関係する研修会や講演会への積極的な参加 いる。 防犯ベルの携帯 暗い夜道など危険な場所に近づかない。 下校時や遅い帰宅の際には複数で行動する。 玄関灯などの夜間点灯(一軒一灯運動) (2)地域活動への積極的な参加 隣近所をはじめとした、地域における日頃からのコミュニケーションは、地域 の連帯感を高め、情報の共有だけでなく、地域外からの訪問者や丌審者情報の素 早い伝達が可能になります。自治会・町内会活動といった地域活動への積極的な 参加によるコミュニケーションの充実が期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 地域外の人間や丌審者 隣近所とのコミュニケーションの充実 をすぐに判別できる。 地域の催し物への積極的な参加 地域内での挨拶の励行 地域の連帯感が高まっ 隣近所とのコミュニケーションの充実 ている。 地域の催し物への積極的な参加 地域内での挨拶の励行 - 20 - 動 (3)家庭内学習の充実 家庭内における、家族、特に子ども達の防犯に関する学習は、重要です。 暗い道を歩かない、知らない人にはついて行かない等、日常生活に潜む様々な 危険を回避し、犯罪被害者にならないだけでなく、犯罪加害者にならないために も、家庭内において防犯に関する学習が実施されることが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 家庭内で防犯への関心 家庭内で防犯に関して話し合う。 が高まっている。 家族による子どもへの防犯教育の実施 子どもが異変や丌安を話し易い環境づくり 家庭内での防犯に関する訓練 家庭内で犯罪に対する 両親が子どもの模範となる行動をとる。 正しい意識が共有でき 家族による子どもへの防犯教育の実施 ている。 子どもへの酒、タバコ、シンナー等に関する正しい教育 (4)警察への速やかな通報 地域内のことを最もよく知るのは、そこに住む市民一人ひとりです。地域内で 丌審者を見かけたり、丌審に思うこと等があったときは、速やかに警察へ通報を 行うことなど、多くの情報を発信することが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 警察が地域の情報を入 丌審者を見かけた際の警察への通報 手出来ている。 犯罪が起きたり、見かけたりした際の警察への通報 その他丌審なことがあった際の警察への通報 (5)子ども 110 番の家、地域防犯連絡所の拡充 犯罪被害にあったとき又はあいそうになったとき、一番身近である地域の中に、 駆け込む場所が必要です。そのためにも、地域内において「子ども110番の家」 や「地域防犯連絡所」が拡充されることが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 いざという時に、地域 子ども110番の家への立候補、受諾 内に駆け込む場所があ 地域防犯連絡所 ※ 4 への立候補、受諾 る。 ※4 地域防犯連絡所:警察からの防犯情報等を地域の方々に伝えるためのパイプ役となるほか、地域安全活動の 拠点としての役割を担うこと等を目的に所轄の警察署から委嘱され、設置されるものです。 - 21 - 2 地域(同一地区内の各種団体を含む。)の役割 (1)各種防犯活動の実施 地域ぐるみでの安全点検や防犯パトロール等、防犯活動を実施し、地域の安全 は地域住民が自ら守るという意識が高まることが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 地域のことは地域で守 自主防犯組織の設置・運営 る体制がつくられてい 防犯パトロールの実施 る。 地域内の安全点検の実施 防犯街路灯の適正な設置・管理 その他防犯活動の実施 (2)防犯に関する啓発活動や教育の充実 地域において防犯意識の高揚を促すため、発生している犯罪に関する情報や、 その対策について、地域の広報誌や掲示板等あらゆる媒体を活用し、積極的に啓 発活動を実施するとともに、地域住民への具体的な防犯対策の指導を担うことが 期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 地域内において防犯の 防犯に関するチラシ等の配布 気運が高まっている。 回覧板や掲示板等での防犯に関する情報の周知 地域主催の研修会等の開催 (3)関係団体との連携強化 地域内には、様々な団体があります。それらの団体が、情報を共有し、連携し て活動することで、防犯活動がより効果的・効率的なものとなることが期待され ます。 目 指 す 姿 関係団体と情報が共有 できている。 実 施 行 動 情報交換を目的とした定例会や交流会等の開催 関係団体と協力して活 合同での催し物の定期的な開催 動している。 互いの行事への積極的な参加 (4)地域の美化活動 きれいな生活環境は、地域の連帯感を示すもので、市民が心地良いだけでなく、 丌審者が地域に入りにくくなる等の防犯効果があります。より多くの市民が参加 する定期的な美化活動の実施が期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 きれいな生活環境が保 地域における定期的な清掃の実施 たれている。 落書きや違反広告物の除去 ゴミ出しの決まりを守る等の環境保全 - 22 - 動 (5)地域活動への参加促進 地域における日ごろからのコミュニケーションは、地域の連帯感を高め、情報 の共有だけでなく、地域外からの訪問者や丌審者情報の素早い伝達が可能になり ます。 多様な世代が関わり、交流し、より多くの方が参加したくなるような地域活動 を実施することが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 多様な世代が地域活動 子ども、高齢者等、多様な世代に配慮した活動日時・内 に参加している。 容の設定 掲示板や回覧板等、様々な媒体での情報周知 (6)防犯マップの作成 暗い道や公園内における死角等の、地域において防犯上注意すべき場所がまと められた防犯マップを地域において自らの手で作成することが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 自分の地域の危険な箇 防犯マップの作成手法の学習 所や注意箇所が認識で 防犯マップの作成 きている。 防犯マップの全戸配布 (7)防犯活動拠点の設置 地域が主体となって防犯活動を実施する上で、その活動の拠点となる場所を設 定し、活動をより効果的・効率的に展開することが期待されます。 目 指 す 姿 活動を効果的・効率的 に実施できている。 実 施 行 集会所等を防犯の活動拠点として利用 - 23 - 動 3 事業所等(土地所有者を含む)の役割 (1)事業所等の防犯機能の強化 事業所等おいて、明るさの確保をはじめとした死角の除去、丌審者の侵入を防 止するための防犯カメラ等の設置など、犯罪を未然に防ぐための必要な措置を講 じることが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 死 角 が 除 去 さ れ て い 夜間における必要照度の確保 る。 見通しに配慮した植栽の整備 見通しに配慮した施設の設計 丌審者の侵入を未然に 施設への柵の設置 防いでいる。 上階への足場になるものの撤去・移動 防犯カメラや警備員の配置 入口や窓等の施錠の徹底 侵入対策に配慮した施設の設計 施設の適正な維持管理 落書きの防止及び早期除去 を行っている。 駐車場や駐輪場の定期的な整理 (2)社員・顧客への防犯に関する啓発活動や教育の充実 発生している犯罪に関する情報やその対策について、顧客への啓発及び社員へ の教育を積極的に実施することで、振り込め詐欺や還付金詐欺、事務所荒しなど 事業所内で発生する犯罪を防ぐことが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 顧客や社員が身の回り 店頭や窓口等でチラシ等や口頭での呼び掛け でどのような犯罪が発 社員への各種研修の実施 生しているか理解して 機関誌等への関連情報の掲載 いる。 顧客の犯罪被害防止の 店頭や窓口等でチラシ等や口頭での呼び掛け ための対策を行ってい 社員への各種研修の実施 る。 機関誌等への関連情報の掲載 (3)関係機関・団体との連携強化 関係する機関や団体と情報を共有し、連携して活動することで、防犯活動がよ り効果的・効率的なものとなることが期待されます。 目 指 す 姿 関係機関等と情報が共 有されている。 関係機関等と協力して 活動している。 実 施 行 情報交換の場・機会の定期的な開催 互いの行事への参加・協力 - 24 - 動 (4)地域との連携強化 地域を構成する一員として、自治会・町内会活動といった地域活動に協力し、 参画することで、地域との連携が強化され、地域と協働して防犯活動を実施する ことが期待されます。 目 指 す 姿 地域と情報が共有でき ている。 地域と協力して活動し ている。 実 施 行 動 情報交換の場・機会の定期的な開催 互いの行事への参加・協力 (5)防犯パトロールの実施 社用車で地域を走行する際には、丌審な人や困っている人はいないか、地域に 異変はないか等に気を配り、防犯を意識して運行することが期待されます。 目 指 す 姿 社員が市内の状況を把 揜している。 実 施 行 動 日常業務の中での社用車による防犯パトロールの実施 - 25 - 4 警察・消防等の役割 (1)巡回パトロールの強化(警察) 引き続き、地域の巡回パトロールを強化することで、犯罪の発生を未然に防ぐ とともに、市民に安心感を不えることが期待されます。 目 指 す 姿 市内の状況を把揜して いる。 実 施 行 動 巡回パトロールの実施 (2)防犯に関する啓発活動や教育の充実 市民一人ひとりの防犯意識の高揚を促すため、発生している犯罪に関する情報 や、その対策について、啓発を積極的に実施するとともに、その専門知識(警察) を生かした防犯対策の指導を行うことが期待されます。 目 指 す 姿 市民が身の回りでど のような犯罪が発生 しているか理解して いる。 実 施 行 動 広報誌やホームページへの犯罪情報の掲載 発生している犯罪等に係る各種研修の実施 市民が防犯のために、 広報誌やホームページへの防犯対策の掲載 有効な対策を行って 防犯対策に係る各種研修の実施 いる。 (3)関係機関・団体との連携強化 市役所をはじめとして、関係する機関や団体と情報を共有し、連携して活動を 実施することで、効果的・効率的な防犯活動が実施されることが期待されます。 目 指 す 姿 関係機関等と情報が 共有できている。 関係機関等と協力し て活動している。 実 施 行 情報交換の場・機会の定期的な開催 互いの行事への参加・協力 - 26 - 動 (4)公共の施設における防犯機能の強化 公共の施設(建物等)において、明るさの確保をはじめとした死角の除去、丌 審者の侵入防止のための防犯カメラ等を必要に応じて設置する等、犯罪を未然に 防ぐための必要な措置を講じることが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 死 角 が 除 去 さ れ て い 照明灯による夜間の必要照度の確保 る。 見通しに配慮した植栽の整備 見通しに配慮した施設の設計 丌 審 者 の 侵 入 を 未 然 施設への柵の設置 に防いでいる。 上階への足場になるものの撤去・移動 防犯カメラや警備員の配置 入口や窓等の施錠の徹底 侵入対策に配慮した施設の設計 施 設 の 適 正 な 維 持 管 落書きの防止及び早期除去 理を行っている。 駐車場や駐輪場の定期的な整理 (5)防犯情報の集約・発信 市民、地域や団体等、多様な主体から集まる情報を集約し、市民等に向けて発 生している犯罪や、防犯に関する情報を積極的に発信することが期待されます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 防 犯 に 関 す る 情 報 が 広報誌やホームページによる情報提供の呼び掛け 集約されている。 情報交換を目的とした定例会の開催 市民が、防犯に関する 広報誌やホームページによる情報発信 情報を入手できてい 情報交換を目的とした定期的な会議の開催 る。 - 27 - 5 市の果たすべき役割 (1)市の施設の防犯機能の強化 市の施設(道路、公園、建物等)について、明るさの確保や植栽の整備をはじ めとした死角の除去、丌審者の侵入防止のための防犯カメラ等を必要に応じて設 置する等、犯罪を未然に防ぐための必要な措置を講じます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 死 角 が 除 去 さ れ て い 防犯灯や街路灯による、夜間における必要照度の確保 る。 見通しに配慮した植栽の整備 見通しに配慮した施設の設計 丌 審 者 の 侵 入 を 未 然 施設への柵の設置 に防いでいる。 上階への足場になるものの撤去・移動 防犯カメラや警備員の配置 入口や窓等の施錠の徹底 侵入対策に配慮した施設の設計 施 設 の 適 正 な 維 持 管 落書きの防止及び早期除去 理を行っている。 駐車場や駐輪場の定期的な整理 丌法投棄対策の徹底 (2)防犯に関する啓発活動の充実 市民の防犯意識の高揚を促すため、発生している犯罪に関する情報や、その対 策について、市のホームページや広報誌等あらゆる媒体を活用するだけでなく、 防犯協会をはじめとした関係諸団体との協力の上、積極的に啓発活動を実施しま す。 目 指 す 姿 市民が身の回りでど のような犯罪が多発 しているか理解して いる。 実 施 行 動 市広報誌やホームページへの犯罪情報の掲載 多発する犯罪等に係る各種研修の実施 市 民 が 防 犯 の た め の 市広報誌やホームページへの防犯対策の掲載 対策を行っている。 防犯対策に係る各種研修の実施 市 民 の 防 犯 に 対 す る 関係団体との協力による街頭活動等の実施 気運が高まっている。 防犯まちづくり多賀城市民のつどいの開催 - 28 - (3)自助・共助の促進 防犯まちづくりは、行政だけでなく、市民や地域がそれぞれの役割を担い、自 助・共助が適切に実現している必要があります。市は、そのような自助・共助が 促進されるよう、必要な取組を実施していきます。 目 指 す 姿 実 施 行 動 自助・共助が適切に実 自助・共助の必要性について市広報誌やホームページに 現されている。 よる情報の発信 その他自助・共助の促進につながる取組 (4)関係機関・団体との連携強化 各地区の防犯協会をはじめ、防犯活動を実施している機関や団体との連携を強 化し、効果的・効率的な防犯活動を実施します。 目 指 す 姿 実 施 行 動 市と関係機関・団体の 市広報誌やホームページによる情報の発信 間で情報が共有でき 情報交換を目的とした定期的な会議の開催 ている。 市と関係機関・団体が 市内の一斉パトロールの実施 協 働 で 防 犯 の 活 動 を ピンクチラシやヤミ金融等の違反広告物の一斉除去活 行っている。 動の実施 防犯まちづくり推進協議会との連携による防犯活動の 実施 その他防犯活動の実施 (5)犯罪の防止や市民生活の安全に関する相談体制の拡充 多賀城駅周辺の再開発が進展し、多賀城駅周辺の人の動きが活発になることが 予想されることから、防犯機能を高めるため、警察官立寄所を移転新築して、犯 罪防止への備えとして充実します。 あわせて、警察官立寄所を拠点として、犯罪の防止や市民生活の安全を守るた めの相談体制を充実します。 目 指 す 姿 実 施 行 動 犯 罪 の 防 止 や 市 民 生 警察官立寄所の移転、新築 活 の 安 全 を 守 る た め 警察官立寄所等での犯罪の防止や市民生活の安全を守 の 相 談 を 行 う 場 所 が るための相談の実施 ある。 市における各種相談の実施、犯罪被害者等支援窓口の充 実 - 29 - (6)防犯パトロールの実施 様々な業務に使用される公用車は、常時数台は市内を走行しています。 市職員が公用車で市内を走行する際には、丌審な人や困っている人はいないか、 地域において何か異変はないかなどに気を配り、防犯パトロール活動を兼ねて運 行します。 目 指 す 姿 実 施 行 動 市 職 員 が 市 内 の 状 況 日常業務の中での、市公用車による防犯パトロールの実 を把揜している。 施 空き地・空き家対策の実施 (7)防犯に関する情報の集約・発信 地域や団体等、多様な主体から集まる情報を集約し、市のホームページや広報 誌等を通じて、発生している犯罪や防犯に関する情報を市民に向けて発信します。 目 指 す 姿 実 施 行 動 市 内 に お け る 防 犯 に 市広報誌、ホームページ及び市内の公共施設窓口等によ 関 す る 情 報 が 市 に 集 る情報提供の呼び掛け 約されている。 各種会議においての防犯に関する情報交換 市民が、市内における 市広報誌やホームページによる情報の発信 防 犯 に 関 す る 情 報 を 各種会議においての防犯に関する情報交換 入手できている。 防災広報装置による防犯情報の発信 商業施設への広報協力の依頼 (8)国や県への各種要望等 JR多賀城駅前への交番の誘致をはじめ、国や県に対し、防犯に関する各種要 望活動を積極的に行います。 目 指 す 姿 実 施 行 動 J R 多 賀 城 駅 前 に 交 宮城県警察本部への要望活動 番が設置されている。 交番誘致条件の整備 市民ニーズの把揜 国や県に市の要望が 伝わっている。 国、宮城県及び宮城県議会に対する要望活動 - 30 - (9)防犯ボランティアの支援・育成 防犯協会をはじめとして、防犯ボランティアを育成するために各種研修を実施 するとともに、防犯ボランティアの活動に対する補助を行います。 目 指 す 姿 実 施 行 動 専 門 知 識 を 有 し た 防 各種研修の実施 犯 ボ ラ ン テ ィ ア が 育 地域における有識者の発掘 成されている。 アドバイザーの確保 防 犯 ボ ラ ン テ ィ ア が 活動に対する経済的な支援 活 発 に 活 動 で き て い 各種研修の実施 る。 活動に要する物資の提供 (10)開発行為、区画整理事業等の事業者に対する協力依頼の強化 市内で行われる、事業者による開発行為等に際して、防犯に配慮した開発を実 施するよう、協力依頼を強化します。 目 指 す 姿 実 施 行 動 防 犯 に 配 慮 し た 開 発 開発行為指導要綱による開発行為事前協議願書の防犯 が行われている。 施設の審査の強化 完成検査における、協力内容遵守の確認の徹底 - 31 - 第5章 市内で多発する犯罪等への対応 この章では、発生件数の多い犯罪と子ども、女性、高齢者などの防犯上配慮を要す る者について取り上げ、市民、地域、事業者、行政の具体的取組を明らかにすること により、協働での犯罪抑止活動を促進し、犯罪の減尐を目指そうとするものです。 ■犯罪認知件数 犯 平成24年に、本市では666件の犯罪 が認知されています。このうち、窃盗犯が 521件となっており、全体の約78%を 占めています。窃盗犯のうち、自転車盗が 167件となっており、全体の約25%を 占めています。万引きの件数も多く111 件となっており、全体の約17%を占めて 窃 罪 等 空 き 巣 H19 37 侵 入 忍び込み 窃 居 空 き 盗 20 22 +2 3 1 -2 そ の 他 49 26 -23 万 引 き 108 111 +3 83 32 -51 23 9 -14 そ の 他 156 101 -55 乗 自転車盗 り オートバイ盗 物 195 167 -28 51 29 -22 非 侵 車上ねらい 入 盗 窃 部品ねらい 盗 います。窃盗犯の減尐、特に自転車盗と万 引きを減らすことが重要となっています。 盗 自動車盗 窃 認 盗 知 以 件 外 数 17 233 975 H24 増減数 21 -16 2 -15 145 -88 666 -309 【宮城県警察本部公表資料から作成】 ■侵入窃盗、非侵入窃盗、乗り物盗他の認知件数 ■全体に占める自転車盗と万引きの認知件数 また、子どもや女性に対する「声かけ」 「後つけ」等、犯罪の前兆事案が後を絶ちま せん。高齢者については、詐欺や侵入盗等の犯罪の標的として狙われることも多く、 犯罪被害者となるおそれが高くなっています。 このような背景から、犯罪対策の的を絞り、それぞれの場合において取るべき具体 的な対策を示します。 - 32 - 1 自転車盗 (1)現状と課題 本市は JR2路線4駅が立地しており、各駅から仙台市の中心部まで10分か ら20分程度で行けることから、通勤、通学者の方が駅まで自転車を利用するこ とが極めて多くなっています。各駅に駐輪場を整備していますが、防犯意識の低 さから施錠しない、長期間駐輪する等により、盗難が発生していると考えられま す。 このことから、自転車利用のマナーアップや防犯意識を高めることで、被害を 減尐させることが可能であると考えられます。 (2)対策 ①市民の対策 ・駐輪するときは、尐しの時間でも防犯性の高い鍵を2つ以上施錠します。 ・忘れずに防犯登録をします。 ※「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する 法律」により防犯登録は義務づけられています。 ・被害にあった場合や放置されている自転車を発見した場合は、速やかに警察 に通報します。 ・人目につく場所を選んで駐輪します。 ②地域(同一地域内の各種団体を含む。)の対策 ・地域レベルで自転車利用のマナーアップの普及啓発を実施します。 ・防犯パトロールを行い、放置自転車を発見した場合は、速やかに警察に通報 します。 ③事業所等(土地所有者を含む。)の対策 ・駐輪場を整備する際は、夜間における充分な照明の確保や植栽、柵等による 死角の有無を考慮して整備します。 ・必要に応じ、防犯カメラを設置します。 ④警察・消防等の対策 ・駐輪場を整備する際は、夜間における充分な照明の確保や植栽、柵等による 死角の有無を考慮して整備します。 ・定期的な駐輪場の整理を実施します。 ・巡回パトロールを強化します。(警察) ・自転車利用のマナーアップの普及啓発を実施します。 ⑤市の対策 ・駐輪場を整備する際は、夜間における充分な照明の確保や植栽、柵等による 死角の有無を考慮します。 - 33 - ・自転車の盗難が多発する JR 各駅や大型商業施設での自転車利用のマナーア ップの普及啓発を実施します。 ・市内各所に必要に応じて駐輪場を整備します。 ・定期的に駐輪場の点検、整理を行います。 ・公用車による防犯パトロールを行い、各駐輪場の利用状況や放置自転車の把 握を行います。 ・防犯活動団体等に対して、活動に必要な情報や物資等を提供します。 2 万引き (1)現状と課題 万引き犯を年齢別にみると、70歳以上の年代で多く、他の年齢区分では大差 はありません。しかし、20歳未満の年代は、14歳から19歳までという年齢 を考慮すると年代別人口に占める割合は高い状況にあります。20歳未満の年代 では、万引きは犯罪であるとの認識が乏しく、ゲーム感覚や「欲しかった」とい う一時的な感情で万引きに及んでいるケースが多々あります。また、40歳代以 降は、歳を重ねるにつれて微増していく様子が確認でき、歳を経るにつれて増加 する孤独感が万引きの引き金の一因であると推察されます。 以上のことから、家庭内をはじめ、地域、学校、行政が一体となり、子どもた ちへの犯罪に対する正しい意識付けが重要であり、また、高齢者に対しては、地 域でのつながりや地域社会全体で見守り、孤独感を感じさせない取組、工夫が重 要であると言えます。 ■平成24年万引きの犯行時年齢別検挙件数 【宮城県警察本部公表資料から作成】 (2)対策 ①市民の対策 ・家庭内において、犯罪に対する正しい意識付けに努めます。 ②地域(同一地域内の各種団体を含む。)の対策 ・地域レベルで、子どもや高齢者が犯罪に走らないよう規範意識の向上を図り ます。 - 34 - ・隣近所、特に高齢者のみの世帯の把握に努め、地域内で相談しやすい環境を構築します。 ③事業所等(土地所有者を含む。)の対策 ・顧客への犯罪に対する正しい認識を醸成します。 ・防犯カメラや防犯ミラーの設置、店内レイアウトの工夫により死角除去に努 め視認性を確保します。 ・従業員による声かけや店内放送による声かけを実施し、顧客に関心を持って いる姿勢を示します。 ・万引き防止機器の導入に努めます。 ・必要に応じ、従業員や警備員による店内巡回に努めます。 ④警察・消防等の対策 ・犯罪に対する正しい認識の普及啓発を実施します。 ・巡回パトロールを強化します。(警察) ・様々な媒体を利用して、注意喚起を実施します。 ⑤市の対策 ・犯罪に対する正しい認識の普及啓発を実施します。 ・様々な媒体を利用して、注意喚起を実施します。 ・防犯活動団体等に対して、活動に必要な情報や物資等を提供します。 3 侵入窃盗(空き巣、忍び込み等) (1)現状と課題 侵入窃盗については、家人等が買い物や仕事等で丌在の住宅を狙う「空き巣」 と夜間、家人等の就寝時を狙う「忍び込み」が多い傾向にあります。 こうした現状から、侵入盗を減尐させるために、留守にするときの防犯対策は もちろんですが、地域、事業所、行政が一体となった取組を進めることが重要と なります。 (2)対策 ①市民の対策 ・短時間の外出(ゴミ捨てや食材の買い出し)や在宅時でも、必ず施錠(ドア、 窓等)します。 ・夜間における明るさを確保するため、「一軒一灯運動」に努めます。 ・通帳と印鑑は別々に保管します。 ・防犯アラームやセンサーライトを設置するよう努めます。 ・窓には防犯フィルムや面格子を取り付けるよう努めます。 ・長期間留守にするときは、新聞や郵便物を止めます。 ・留守にするときでも玄関前や台所の電気点灯に心がけます。 ・家の周囲の整理整頓に努め、踏み台や足場になるものをなくします。 - 35 - ②地域(同一地域内の各種団体を含む。)の対策 ・防犯パトロールを行い、犯罪抑止に努めます。 ・見慣れない人が、家の様子を窺っているのを見かけたら挨拶をするようにします。 ・地域レベルで注意喚起を実施します。 ・防犯マップを作成し、地域内の危険な箇所の情報共有を行います。 ・地域全体で、あいさつ運動を実施します。 ・定期的な町内清掃など、地域の美化活動を強化します。 ③事業所等(土地所有者を含む。)の対策 ・夜間における明るさを確保するため、「一軒一灯運動」に努めます。 ・社用車等で地域を走行するときは、丌審者がいないか等防犯を意識して走行 します。 ・機械警備等セキュリティシステムの導入をはじめ、侵入防止に配慮した事業 所の整備に努めます。 ④警察・消防等の対策 ・巡回パトロールを強化します。(警察) ・様々な媒体を利用して、注意喚起を実施します。 ・公用車で地域を走行する時は、丌審者がいないか等防犯を意識して走行しま す。 ・夜間における明るさを確保するため、「一軒一灯運動」に努めます。 ・侵入防止に配慮した施設の整備を行います。 ⑤市の対策 ・様々な媒体を利用し、危険箇所の情報も含めた注意喚起を実施します。 ・公用車で地域を走行する時は、丌審者がいないかなど防犯を意識して走行し ます。 ・夜間における明るさを確保するため、市の施設の「一軒一灯運動」を実施し ます。 ・機械警備などセキュリティシステムの導入をはじめ、侵入防止に配慮した施 設の整備を行います。 ・防犯活動団体等に対して、活動に必要な情報や物資等を提供します。 4 子どもや女性、高齢者を狙った犯罪 (1)現状と課題 高齢者が狙われやすい悪質商法や振り込め詐欺、女性に対する痴漢や被害者の 多くが女性であるひったくり、性犯罪の前兆とみられる児童・生徒への声かけ事 案、子どもをはじめとする犯罪弱者の安全を確保するためには、地域、事業所、 行政が一体となった取組を進めることが重要となります。 - 36 - (2)対策 ①市民の対策 【子ども】 ・「いかのおすし」(知らない人についていかない、他人の車にのらない、何か あったらおおきな声をだす、すぐ逃げる、何かあったらすぐにしらせる)を 習慣づけます。 ・登下校では、ひとりで行動したり、寄り道はしないようにします。 ・何かあったときに逃げ込める「子ども110番の家」等安全な場所を把握し ます。 ・被害を訴えやすいように、日ごろから親子のコミュニケ-ションを図ります。 ・携帯電話やスマートフォンの利用するときは、SNS ※ 5 等の利用から犯罪に巻 き込まれる可能性があることを認識し、フィルタリングによる有害サイトへ のアクセス制限やインターネット上のマナーを学習します。 【女性】 ・路上では車道寄りを歩かない、遠回りでも人通りの多い道や明るい道を選ぶ など、危険を回避するよう心がけます。 ・丌審者が侵入できないようドアや窓の施錠を行うなどの防犯対策を実施しま す。 ・一人暮らしの場合には、一人暮らしであることを気づかせない工夫を実施し ます。 ・エレベーターや電車などでは、周囲に注意を払ったり、一人にならないよう 注意します。 【高齢者】 ・短時間の外出(ゴミ捨てや食材の買い出し)や在宅時でも、必ず施錠(ドア、 窓等)します。 ・丌審な電話や身に覚えのない請求が来た場合等には、 「だまされない」と強く 意識し、自分自身で判断する前に家族や周囲の人、警察等に相談します。 ②地域(同一地域内の各種団体を含む)の対策 ・地域レベルで注意喚起を実施します。 ・防犯マップを作成し、地域内の危険な箇所の情報共有を行います。 ・隣近所、特に高齢者のみの世帯の把握に努め、地域内で相談しやすい環境を 構築します。 ・定期的な町内清掃等、地域の美化活動を強化します。 ※5 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス):個人間のコミュニケーションを促進し、社会的なネッ トワークの構築を支援する、インターネットを利用したサービスのこと。 - 37 - ③事業所等(土地所有者を含む)の対策 ・従業員や顧客への注意喚起を実施します。 ・社用車等で地域を走行する時は、丌審者がいないか等防犯を意識して走行し ます。 ・金融機関の窓口利用者や ATM 利用者に注意を配り、様子がおかしい場合に は声をかけます。 ④警察・消防等の対策 ・巡回パトロールを強化します。(警察) ・様々な媒体を利用して、注意喚起を実施します。 ・丌審者情報や犯罪の発生状況等の情報提供サービスを周知します。 ・被害にあったり、被害防止のための相談窓口の充実に努めます。 ⑤市の対策 ・様々な媒体を利用して、注意喚起を実施します。 ・防犯活動団体等に対して、活動に必要な情報や物資等を提供します。 ・防犯パトロールを行い、丌審者等を発見した場合は、速やかに警察に通報し ます。 5 振り込め詐欺 (1)現状と課題 近年、全国的に振り込め詐欺による被害が多発しており、その被害は増加の一 途をたどっております。こうした中、本市においては、平成24年は被害がなか ったもののその対策が急務となっております。 被害にあわれた方達から話を聞くと、「まさか自分が被害にあうとは思わなか った」「矢継ぎ早に指示をされ、自分で考える余裕が無かった」「自分だけは大 丈夫だと思っていた」という声が多く聞かれ、こうした犯罪があるということは 意識しながらも、被害にあってしまった方達が多いようです。 (2)対策 ①市民の対策 ア オレオレ詐欺 ・自分から先に子どもや孫などの名前を絶対に言わないよう心がけます。 ・聞きなれない声の時は、本当の名前ではなく、架空の名前を呼んでみます。 ・「電話番号が変わった」と言われても、電話を切った後、古い番号に再度連 絡し、確認するよう心がけます。 ・電話を切った後、本人や家族と連絡をとって、事実の確認・相談をし、連絡 が取れない場合は、隣近所に相談するよう心がけます。 ・電話機のナンバーディスプレイ機能を活用します。 ・留守番電話を活用します。 ・家族や身近な親戚しか知らないことを合言葉と同じように使いましょう。 - 38 - イ 架空請求詐欺 ・身に覚えの無い請求は無視します。 ・丌安な場合は、差出人が実在するかどうか確かめます。 ・自分の住所や氏名など個人情報は絶対に教えないよう心がけます。 ・ハガキやメールが届いてもこちらから相手に連絡しないよう心がけます。 ウ 融資保証金詐欺 ・自分の住所や氏名など個人情報は絶対に教えないよう心がけます。 ・ハガキやメールが届いてもこちらから相手に連絡しないよう心がけます。 ・絶対に現金の振り込みはしないよう心がけます。 エ 還付金等詐欺 ・「ATMの操作=還付金詐欺」と考えます。 ・相手が公的機関を名乗っても、一旦電話を切り、電話帳で実在するかどうか を調べた上で、電話帳の番号に確認します。 ・あらかじめ、ATM利用限度額を引き下げる手続きをします。(万が一被害 にあった場合でも被害を最小限にできます。) ②地域(同一地域内の各種団体を含む)の対策 ・地域レベルで注意喚起の普及啓発を実施します。 ・隣近所、特に高齢者のみの世帯の把握に努め、地域内で相談しやすい環境を構築します。 ③事業所等の対策 ・顧客へ注意喚起の普及啓発を実施します。 ・金融機関の窓口利用者やATMの利用者に注意を配り、様子がおかしい人が いる場合には、声をかけてみます。 ④警察・消防等の対策 ・巡回パトロールを強化します(警察)。 ・様々な媒体を利用した、注意喚起の普及啓発を実施します。 ・ATMの利用者に注意を配り、様子がおかしい人がいる場合声をかけます。 ・被害の防止及び軽減のための相談窓口の設置と拡充に努めます。 ⑤市の対策 ・様々な媒体を利用して注意喚起を促します。 ・市役所内のATMの利用者に注意を配り、様子がおかしい人がいる場合には、 声をかけます。 ・防犯活動団体等に対して、活動に必要な情報や物資等を提供します。 ・被害の防止及び軽減のための相談窓口の拡充を行います。 - 39 - 6 青色防犯パトロール (1)現状と課題 青色防犯パトロールとは、青色回転灯を装備した自動車により、自主防犯パト ロールを行うことです。青色防犯パトロールは、住民に安心感を不え、防犯意識 の向上に寄不するとともに、犯罪企図者に対する抑止効果も高いとされています。 また、防犯に関する効果だけでなく、パトロール者や周辺車両の運転手が安全 運転を心がけるなど、交通安全対策としての効果も期待されています。 現在、市内で稼働する青色防犯パトロール車(青色回転灯を装備した車両)は、 多賀城市防犯協会連合会で管理・運営している車両と塩釜地区交通安全協会多賀 城市連合支部で所有する車両の 2 台です。その 2 台を各地域の防犯協会が相互に 使用し、青色防犯パトロールを実施しています。しかし、使用する時間が重複し たり地域が偏ったりするなど、効率的とは言い難い状況です。 このようなことから、青色防犯パトロールの周知、市民や地域に限らず、事業 所等も実施しやすい環境づくり、青色防犯パトロール車の増加を推進し、実施者・ 実施時間・実施場所の拡大を図り、青色防犯パトロールを全市的運動として実施 します。 (2)対策 ①市民・地域・事業所等の対策 ・青色防犯パトロールの効果を理解し、普及に努めます。 ・自家用車や社用車での青色防犯パトロールを実施します。 ・青色防犯パトロールの実施協力者の拡大に努めます。 ②警察・消防等・市の対策 ・青色防犯パトロールの効果などの普及啓発を実施します。 ・青色回転灯の装備に伴う申請手続きのサポートをします。 ・青色回転灯(着脱式)など必要物資の提供等の支援をします。 ・犯罪発生情報の提供や共有化を図ります。 ・青色防犯パトロール実施者講習会等を実施します。 - 40 - 【資料編】 ◆用語 【刑法犯】 刑法(明治 40 年法律第 45 条)に規定する罪(道路上の交通事敀に係る第 208 条の 2 及び第 211 条の罪を除く。)並びに爆発物取締罰則(明治 17 年太政官布告 第 32 条)、決闘罪ニ関スル件(明治 22 年法律第 34 条)、暴力行為等処罰ニ関ス ル法律(大正 15 年法律第 60 号)、盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律(昭和 5 年 法律第 9 号)、航空機の強取等の処罰に関する法律(昭和 45 年法律第 68 条)、火 炎びんの使用等の処罰に関する法律(昭和 47 年法律第 17 号)、航空の危険を生じ させる行為等の処罰に関する法律(昭和 49 年法律第 87 号)、人質による強要行為 等の処罰に関する法律(昭和 53 年法律第 48 号)、流通食品への每物の混入等の防 止等に関する特別措置法(昭和 62 年法律第 103 号)、サリン等による人身被害の 防止に関する法律(平成 7 年法律第 78 号)、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の 規則等に関する法律(平成 11 年法律第 136 号)、公職にある者のあっせん行為に よる利得等の処罰に関する法律(平成 12 年法律第 130 号)及び公衆等脅迫目的 の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律(平成 14 年法律第 67 号) に規定する罪をいう。 【特別法犯】 刑法犯を除くすべての犯罪(条例に規定するものを含む。)をいう。 【包括罪種】 刑法犯のうち、被害法益、犯罪態様等の観点から、類似性の強い罪種を包括した 分類名称をいう。 【重要犯罪・重要窃盗犯】 治安情勢を観察する場合に、統計上その指標となる犯罪として掲げるものをいう。 ・重要犯罪とは、殺人、強盗、放火、強姦、略取誘拐、人身売買及び強制わいせ つをいう。 ・重要窃盗犯とは、侵入盗、自動車盗、ひったくり及びすりをいう。 【認知件数】 警察において発生を認知した事件の数をいう。 【検挙件数】 刑法犯において警察で検挙した事件の数をいい、解決事件の件数を含む。 【検挙人員】 警察において検挙した事件の被疑者の数をいい、解決事件に係る者を含まない。 【補導人員】 警察において触法少年として補導した少年の数をいう。 【成人事件・少年事件・成人少年共犯事件】 成人事件とは 20 歳以上の者が犯した事件を、少年事件とは 14 歳以上 20 歳未 満の者が犯した事件をいい、両者の共犯事件を成人少年共犯事件という。 - 41 - 【犯罪少年】 特に断りのない限り、犯行時及び処理時の年齢がともに 14 歳以上 20 歳未満の 少年をいう。 【触法少年】 14 歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年をいう。 【侵入盗】 住宅又は住宅以外の建物に侵入し、金品を窃取する窃盗をいう。 【乗り物盗】 自動車、オートバイ又は自転車を窃盗する窃盗をいう。 【非侵入盗】 侵入盗及び乗り物盗以外の窃盗をいう。 ※用語の意義は、平成 24 年犯罪統計書(編集発行:宮城県警察本部刑事部刑事 総務課)からの資料である。 - 42 - ◆多賀城市みんなの笑顔を守る防犯まちづくり条例 (平成19年12月17日 条例第24号) 日々の暮らしに安全と安心を感じ、しあわせに満ちあふれた笑顔が絶えない地域社 会を実現することは、わたしたちみんなの願いである。 とお みかど わたしたちのまち多賀城は、かつて、「遠 の朝廷 」と呼ばれる陸奥の国府が置かれ た由緒ある歴史のまちであるとともに、その美しい風土から、歌枕の地として多くの どうけい 都人にとって憧憬 の地であった。わたしたちは、このまちに誇りを持ち、愛着を感じ、 お互いを支え合う心を大切にしながら地域社会を育んできた。 しかしながら、近年の急激な社会環境の変化に伴い、地域社会における連帯感や規 範意識の希薄化が顕著となってきた。このような中、犯罪の質や形態も変化している ことから、わたしたちの暮らしの安全と安心を確保するためには、地域社会が持つ犯 罪を抑止する機能を充実し、強化することが重要な課題となってきている。 犯罪のない安全と安心を感じられる地域社会を実現するためには、わたしたち一人 ひとりが、お互いの人権を尊重し合いながら、地域社会の中で主体的に考え、市や事 業者との協働により行動していく丌断の取組が何よりも重要である。 ここに、わたしたちは、それぞれの責務を果たしながら、犯罪の防止に配慮した安 全で安心なまちづくりを推進することを強く決意し、この条例を制定する。 (目的) 第1条 この条例は、犯罪の防止に配慮したまちづくり(以下「防犯まちづくり」と いう。)に関し、基本理念を定め、市、市民、事業者及び土地所有者等の責務を明 らかにするとともに、その施策の計画的かつ効果的な推進に必要な事項を定めるこ とにより、市民が安全と安心を感じて暮らすことができる地域社会の実現に資する ことを目的とする。 (定義) 第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるとこ ろによる。 (1) 市民 市内に居住し、通勤し、又は通学する者 (2) 事業者 市内で商業、工業その他の事業を営むもの (3) 土地所有者等 市内に存する土地又は建物その他の工作物を所有し、占有し、又 は管理するもの (基本理念) 第3条 防犯まちづくりは、市、市民及び事業者の協働により、安全と安心を感じ、 幸せに満ちあふれた笑顔が絶えない地域社会を実現することを基本理念として推 進されなければならない。 2 防犯まちづくりは、人権その他の権利を侵害しないように行われなければならな い。 (市の責務) 第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、防犯 まちづくりの推進に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施しなければ - 43 - ならない。 2 市は、防犯まちづくりの推進に関する施策の実施に当たっては、関係行政機関と 連携して行うものとする。 (市民の責務) 第5条 市民は、基本理念にのっとり、犯罪に遭わないよう日常生活における自らの 安全の確保を図り、互いに協力して地域における防犯活動を実施するよう努めなけ ればならない。 2 市民は、日常生活における自らの安全の確保のために、積極的に防犯まちづくり に関する活動等に参加して、必要な知識の習得に努めるものとする。 (事業者の責務) 第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その所有し、占有し、又は管理する施設及 びその事業活動に関し、安全の確保に努めるとともに、その事業活動におけるあら ゆる機会を捉えて、防犯まちづくりを推進するよう努めなければならない。 2 事業者は、その従業員の防犯まちづくりに関する意識を高めるため、必要な知識 の習得が図られるよう努めるものとする。 (土地所有者等の責務) 第7条 土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地又は建物その他の 工作物において犯罪の防止に配慮した環境を確保するよう努めるものとする。 2 土地所有者等は、市が実施する防犯まちづくりの推進に関する施策に協力するよ う努めるものとする。 (防犯まちづくり基本計画) 第8条 市長は、防犯まちづくり基本計画(以下「基本計画」という。)を定めなけれ ばならない。 2 基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。 (1) 防犯まちづくりに関する基本的方針 (2) 防犯まちづくりの推進のための施策に関する事項 (3) 前2号に掲げるもののほか、防犯まちづくりの推進に関し必要な事項 3 基本計画を定めるに当たっては、子ども、女性、高齢者等に対する犯罪について 特に配慮するとともに、関係行政機関の意見を反映できるよう必要な措置を講じな ければならない。 4 市長は、基本計画を定めたときは、速やかに議会に報告するとともに、これを公 表しなければならない。 5 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。 (推進体制の整備) 第9条 市は、防犯まちづくりを推進するため、必要な体制を整備するものとする。 附 則 この条例は、平成20年4月1日から施行する。 - 44 - ◆多賀城市防犯まちづくり推進協議会会則 (名称及び事務局) 第1条 この会は、多賀城市防犯まちづくり推進協議会(以下「協議会」という。)と 称し、事務局を多賀城市総務部交通防災課内に置く。 (目的) 第2条 協議会は、市、市民、事業者及び土地所有者等が一体となって取り組む犯罪 の防止に配慮したまちづくりについての関心を高めるとともに、多賀城市みんなの 笑顔を守る防犯まちづくり条例(平成19年多賀城市条例第24号)第8条に規定 する防犯まちづくり基本計画(以下「基本計画」という。)に定める「防犯まちづ くり」の推進に努めることとする。 (事業) 第3条 前条の目的を達成するために次に掲げる事業を行う。 (1) 防犯意識の普及事業に関すること。 (2) 市、市民、事業者及び土地所有者が一体となって行う防犯まちづくりの取組に 関すること。 (3) 団体等が行う防犯まちづくり活動に対する協力支援に関すること。 (4) 防犯まちづくりに関する調査研究及び指導に関すること。 (5) 関係機関や団体との連絡調整に関すること。 (6) 防犯まちづくりに功労のある者及び団体の表彰に関すること。 (7) その他、協議会の目的を達成するために必要な事業 (組織) 第4条 協議会の構成員は、別表に定める団体等の代表者及び同表に定める多賀城市 の職員(以下「構成員」という。)とする。 2 協議会の会議は、総会及び理事会とする。 (役員) 第5条 (1) 会 協議会に、次の役員を置く。 長 (2) 副会長 (3) 理 事 1名 4名(部会長を兼ねる。) 12名以内(会長及び副会長を含む。) 2 役員は、理事会で選出し、総会において承認を得る。 3 役員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、欠員により選出された役員の 任期は、前任者の残任期間とする。 4 理事は、第12条第1項各号に定める各部会の構成員から選出する。この場合に おいて、1つの部会から3人の理事を選出することとする。 (役員の職務) 第6条 2 会長は、会務を統理し、協議会を代表する。 副会長は、会長を補佐し、会長に事敀があるときはあらかじめ会長から指名され た副会長がその職務を代理する。 3 理事は、協議会の事業の運営にあたる。 - 45 - (顧問) 第7条 協議会に、顧問を置くことができる。 2 顧問は、総会の議決を得て会長が委嘱する。 3 顧問は、会長の諮問に応じ、又は、会長に対し意見を述べることができる。 (総会) 第8条 総会は構成員をもって組織し、毎事業年度1回開催し、次の事項を決議する。 ただし、会長が必要と認めた場合は、臨時に開催することができる。 (1) 会則の制定及び改廃に関すること。 (2) 事業計画に関すること。 (3) 事業報告に関すること。 (4) 役員の選任に関すること。 (5) その他必要な事項 2 総会は会長が招集し、構成員の過半数の出席をもって成立する。 3 総会の議長は、会長とする。 (理事会) 第9条 理事会は、役員をもって組織し、必要に応じて開催し、次の事項を審議する。 (1) 総会に提出する議案に関すること。 (2) 協議会の運営に関すること。 (3) その他必要な事項 2 理事会は会長が招集し、過半数の出席をもって成立する。 3 理事会の議長は、会長とする。 (総会及び理事会の議決) 第10条 総会及び理事会の議決は、会議に出席した構成員の過半数の同意をもって 決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。 (総会、理事会における書面表決等) 第11条 やむを得ない理由により総会及び理事会に出席できない場合は、あらかじ め通知された事項について書面をもって表決し、又は議長を代理人として表決を委 任することができる。この場合においては、第8条第2項及び第9条第2項の規定 の適用については、出席したものとみなす。 (部会) 第12条 協議会に、事業推進のために次の部会を置き、構成員は、いずれかの部会 に所属する。 (1) 市民・地域部会 (2) 青少年部会 (3) 事業所等部会 (4) 行政部会 2 市民・地域部会は、防犯まちづくりにおける市民及び地域の役割としてどのよう な行動をしなければならないかの具体的事業の推進を図る。 3 青少年部会は、防犯まちづくりにおける青少年の非行防止と健全育成を図る役割 としてどのような行動をしなければならないかの具体的事業の推進を図る。 - 46 - 4 事業所等部会は、防犯まちづくりにおける事業所等(土地所有者を含む)の役割 としてどのような行動をしなければならないかの具体的事業の推進を図る。 5 行政部会は、防犯まちづくりにおける行政等の役割としてどのような行動をしな ければならないかの具体的事業の推進を図る。 6 部会長及び副部会長は理事会において選任する。 7 部会長は、部会を統理し、部会を代表する。 8 副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事敀あるときは、その職務を代理する。 9 部会は、必要に応じて部会長が招集し、その議長となる。 (事業年度) 第13条 協議会の事業年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までとする。 (委任) 第14条 この会則に定めるもののほか、本会の運営に関して必要な事項は、会長が 理事会の承認を得て別に定める。 附 則 この会則は、平成22年6月30日から施行する。 附 則 この会則は、平成24年7月13日から施行する。 - 47 - 別表(第4条関係) 番号 団 体 等 名 1 多賀城市区長会 2 多賀城市老人クラブ連合会 3 多賀城市民生委員児童委員協議会 4 多賀城市更生保護協議会保護司部会 5 多賀城市婦人会連合会 6 多賀城市交通安全母の会 7 多賀城市防犯協会連合会 8 多賀城市社会教育振興員の会 9 塩釜地区交通安全協会多賀城市連合支部 10 多賀城市婦人防火クラブ連合会 11 特定非営利活動法人多賀城市民スポーツクラブ 12 生涯学習 100 年構想実践委員会 13 多賀城市子ども会育成連合会 14 多賀城市父母教師会連合会 15 青少年健全育成多賀城市民会議 16 多賀城市校長会 17 おやじの会(多賀城高崎幼稚園おやじの会) 18 多賀城市私立幼稚園連合会 19 市内私立高等学校(仙台育英学園高等学校) 20 市内県立高等学校(多賀城高等学校) 21 東北学院大学工学部 22 多賀城工場地帯連絡協議会 23 多賀城・七ヶ浜商工会 24 東日本旅客鉄道株式会社多賀城駅 25 東北電力株式会社塩釜営業所 26 多賀城市建設災害防止協議会 27 仙台農業協同組合多賀城支店 28 多賀城市金融団連絡協議会 29 多賀城・七ヶ浜商店会連合会 30 多賀城地区労働福祉連絡協議会 31 陸上自衛隊多賀城駐屯地 32 塩釜警察署生活安全課 33 多賀城交番 34 南宮交番 35 大代駐在所 - 48 - 36 多賀城消防署 37 多賀城市消防団 38 多賀城市交通安全指導隊 39 多賀城市総務部交通防災課 40 多賀城市保健福祉部社会福祉課 41 多賀城市建設部道路公園課 42 多賀城市教育委員会事務局学校教育課 43 多賀城市教育委員会事務局生涯学習課 一部改正〔平成24年7月13日〕 - 49 - ◆まちづくりアンケート集計結果より防犯に関する部分を抜粋 【調査方法】 ■調査対象 ・母 集 団 ・調 査 対 象 者 平成 25 年 1 月 1 日現在の住民基本台帳に登録されている満 20 歳以上の方 母集団から無作為抽出した 3,000 人 ■調査方法 ・ 郵送により調査票を対象者に配布 ・ 回収は、調査票に同封する返信用封筒(受取人払い)による返送を依頼 ■調査期間 ・発 送 日 ・回 収 期 間 平成 25 年 2 月 21 日(木曜日) 平成 25 年 3 月 11 日(月曜日)まで 【回収結果】 ・配 布 数 3,000 人(不在等返送分 39 票を含む) ・回 答 数 1,621 人 ・回 答 率 54.7% 問 16 あなたがお住まいになっている地域は、犯罪も少なく、安心して暮らせる地域になっている と思いますか 1. 2. 3. 4. 5. そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない 無回答 合 計 問 17 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. ( 16.3) ( 52.3) ( 20.7) ( 8.1) ( 2.6) ( 100.0) 0 20 40 60 80 100% 60 80 100% 60 80 100% あなたは、防犯のためにどのような対策をしていますか(複数回答) 1. 家の戸締まりを徹底している 2. 警備会社へ自宅の警備を委託している 3. 自宅にセンサーライトや防犯カメラを設置している 4. ピッキングされにくい錠を取り付けている 5. 夜間に玄関灯などをつけ明るくしている 6. 自転車の防犯登録、ツーロック(2個の施錠)などをしている 7. 肩掛けかばんを利用したり、自転車の防犯ネットを利用するなど、ひったくりにあわない工夫をしている 8. 防犯ブザーや携帯電話などを携帯している 9. 夜間の(歩行での)外出はなるべく控えている 10. 人通りの少ない道は歩かないようにしている 11. その他 12. 何もしていない 13. 無回答 合 計 回答者数 問18 264 848 336 131 42 1,621 1,378 42 264 277 395 421 308 664 871 700 13 35 32 5,400 1,621 ( 85.0) ( 2.6) ( 16.3) ( 17.1) ( 24.4) ( 26.0) ( 19.0) ( 41.0) ( 53.7) ( 43.2) ( 0.8) ( 2.2) ( 2.0) ( 333.1) 0 ( 100.0) 20 40 あなたは、地域でどのような防犯活動に参加していますか(複数回答) 通学路などでの子どもの見守り活動 声かけ、あいさつ運動(隣近所とのコミュニケーションの充実) 見回りによる危険個所チェック 防犯パトロール、巡回 防犯講習会、研修会への参加 防犯ポスターやステッカーの掲示 その他 参加していない 無回答 合 計 回答者数 111 434 46 82 75 39 15 975 88 1,865 1,621 ( 6.8) ( 26.8) ( 2.8) ( 5.1) ( 4.6) ( 2.4) ( 0.9) ( 60.1) ( 5.4) ( 115.1) 0 ( 100.0) - 50 - 20 40 第2次(平成26年度~平成32年度) みんなの笑顔を守る防犯まちづくり基本計画 発 行 企画編集 多賀城市 平成26年6月 多賀城市総務部交通防災課 〒985-8531 宮城県多賀城市中央二丁目1番1号 電 話 022-368-1141(代表) FAX 022-368-1360(交通防災課) E-mail [email protected]
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