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2014 年 4 月 1 日発行
超電導
電導 Web21
We
（公財
財）国際超電導
導産業技術研究セ
センター
〒213
3-0012 神奈川県
県川崎市高津区坂
坂戸 3-2-1 KSP
P
Tel: 044-850-1612
特集：超
超電導線材
材技術の進展
展
「MgB
B2 線材のプロセス技術
術の進展」
独立行政
政法人 物質・材料研究機
機構
超伝導線
線材ユニット
特命研究
究員 熊倉浩
浩明
法としては、MgB2 の原料
料粉末を金属
属管に充填して線材に加工
工し、その後
後熱処理
MgB2 線材の作製法
をする p
powder-in-tub
be (PIT) 法が一般的であ
あるが、MgB
B2 の充填率が
が低いために
に Jc も低いと
という難
点がある
る。一方、Mg
g 棒の周囲に
に同心円状に
に B 粉末層を
を配置し、Mg
g を B 層へ拡
拡散によって
て供給し
て MgB2 を生成させる内部 Mg 拡散
拡 (internall Mg diffusion
n(IMD)) 法 1))では MgB2 層
層の充填率を
を 100 %
近くにま
まで高くすることが可能で
で、これによ
よって MgB2 層当たりの
層
Jc を大幅に向
向上させるこ
ことがで
きるとい
いう利点があ
あり、最近では
は IMD 法によ
よる線材開発
発も盛んになってきた。良
良く知られて
ているよ
うに IMD
D 法では超伝
伝導フィラメントの中心に
に大きな空隙
隙が残留するという問題が
があるが、P
PIT 法と
の比較に
において IMD
D 法では充填
填率向上による Jc の増大
大が大きいため
めに、この空
空隙も含めた
た線材全
断面積当
当たりの Jc(JJe)も IMD 法線
線材の方が P
PIT 法線材よ
よりも高くなっ
っている。
Critical current density, Jc(A/cm2)
ては、原料粉
粉末の純度が
が重要であり、
、特に B 粉末
末の純度が J c に大きく影
影響する
MgB2 線材において
ことはよ
よく知られて
ている。また、
、原料粉末に
に炭素や炭素
素化合物を添加
加することに
によって MgB2 線材
の高磁界
界での Jc が大
大きく向上することも知ら
られている。最近ではカー
ーボンコート
トした高純度
度アモル
ファス B 粉末を原料
料に用い、IM
MD 法を適用す
することによ
よって Jc なら
らびに Je 共に
に高い MgB2 線材が
作製され
れるようにな
なってきている
る 2-4)。図 1 には、このカ
カーボンコー
ート B 粉末を
を用いて IMD 法で作
製した M
MgB2 線材の代表的な Jc-H
6
特性 4)を
を、PIT 法 Mg
gB2 線材、なら
10
0
びに Nb--Ti および Nb
b3Sn 実用線材
材
4
4.2K
の特性と
と比較して示
示した。カーボ
ボ
Nb-Ti
Nb Sn
n
3
薄膜
PLD法薄
ンコート
ト B 粉末を用
用いた IMD 線
5
2
材では 4
4.2 K、10 T で 10 A/cm
m
2
20K
を越える
る Jc が得られ
れ、20 K, 5 T
2
でも 76,000 A/cm という高い値
値
5
10
0
拡
拡散法
拡散法
れている。また 20 K, 4 T
が得られ
5
2
では 10 A/cm をは
はるかに越える
る
PLD法薄
薄膜
Jc 値が得
得られる。ご
ごく最近では、
、
PIT線材
2
4.2 K、10 T の Jc は 13 万 A/cm
m
PIIT線材
ている。これらの Jc はよく
く
を越えて
知られた
た SiC 添加線
線材よりも高く
く
4
10
0
なってい
いるが、これ
れについては
は
0
2
4
6
8
10
12
SiC 添加
加線材では Mg2Si が析出し
etic field, H(T)
H
Magne
て Jc の
の阻害因子になっているた
た
めと考え
えられる 5)。Je についても
も
図 1 Mg 内部拡散
散(IMD)法によ
よる MgB2 線材
線材の 4.2 K ならび
な
最近の IM
MD 法線材で
では 4.2 K、1
10
に 20
0 K における Jc-H 特性。比較のために
比
P
PIT 法 MgB2 線材、
T で 1 万 A/cm2 を越
越えており、フ
フ
Nb-Tii ならびに Nb
b3Sn 実用線材
材の特性も示
示す
月号
2014 年 4 月
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2014 年 4 月 1 日発行
超電導
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P
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ロリダ大
大学と Hyperr Tech Resea
arch, Inc.のグ
グループは 4.2
4 K、10 T で 17,000 A//cm2 の Je を得てい
を
る 2)。今後
後、IMD 法の
の最適化等に
により、Jc なら
らびに Je 特性
性の更なる向
向上が期待で
できよう。また
た、IMD
法による
る長尺化の研
研究も始まろうとしている
る。上述した
たように 20 K においても
も実用レベルの Jc が
得られつ
つつあることから、液体ヘ
ヘリウムを使
使用しない 20
0 K 近傍の温度での MgB22 の利用が現
現実味を
帯びて来
来つつある。
献
参考文献
1) H. Kumakura, J. Phys.
P
Soc. Jp
pn 81(2012) 011010.
Li, et al., Sup
percond. Sci.. Technol. 25
5(2012)11502
23.
2) G.Z. L
3) G.Z. L
Li, et al., Sup
percond. Sci.. Technol. 26
6(2013) 0950
007 .
4) S. J. Y
Ye, et al., Su
upercond. Sc
ci. Technol. 2
26(2013) 125
5003.
5) 東川甲
甲平他、第 87
8 回 2013 年度春季低温
年
温工学・超電導
導学会講演概
概要集 p98.
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