在庫管理 (IM) 概 説 書 Inventory Management エグゼクティブ・オーバービュー MAPICS XA在庫管理(IM)は企業の重要な資産である在庫を 管理するために必要な機能の全てを備えております。IM は MAPICS XA の中核であり、他の MAPICS XA 適用業務モジ ュールの殆ど全てに対して極めて重要な情報を提供し、これ らの適用業務群との連動により一層効果的な在庫管理が行 えるようになっております。 IM では、品目数、倉庫数、在庫保管場所数がいかに多くて も、原材料、購入品、加工部品、中間組立品、仕掛品、最終 製品、保全部品といったあらゆる種類の在庫品を追跡する機 能があります。IM は次のような基本的ニーズに対して極めて 高いレベルのソリューションを提供します。 • 部品、資材の購買オーダーから、顧客への出荷までの追 跡能力。全ての在庫品が何処に、どの位いあるかを把握 します(一貫した継続棚卸のサポート)。 • 必要に応じて特定のバッチ/ロットを追跡する機能。品質 管理(受入時の検査)と保管寿命の追跡も行います。 • 購買オーダーの作成と追跡に必要な諸機能と、製造オー ダーの資材関連部分の追跡機能。IM では生産管理と原 価計算、ジャストインタイム型生産管理が連動することに より首尾一貫した生産管理を行える諸機能が備わってお ります。 • 期間別使用可能量、手持ち在庫、オーダー中在庫、割当 などの全ての要素をモニターする能力。 • LIFO、FIFOを含む最終原価、平均原価、標準原価を使い 在庫価値を即座に評価できる追跡システム。 • 循環棚卸、実地棚卸による在庫管理。 1 Inventory Management Loading Dock Material Receiving A ITEM INFO Parts LIFO / FIFO Financial System Open P.O.’s Stock Room B Open M.O.’s Work In Progress D C Trans History Finished Goods Receipts Finished Goods Warehouse 在庫管理は如何なる統合製造管理システムにとっても非常 に重要な構成要素です。MAPICS XA の IM は在庫情報を 管理し、その情報を他の適用業務モジュールに提供するため に必要な一連のツールと枠組みを提供します。この統合シス テムは保管場所、形式に関わらず、情報に即座にアクセスで きるオンライン報告と更新の機能を備えております。 2 Inventory Management 製品オーバービュー IM に備わる機能を継続棚卸、使用可能量と仕掛品、正確性、評 価、および情報の5つの分野に分け、その概要を解説いたします。 それぞれの分野につき、主な機能、他のMAPICS XA適用業務モジ ュールとの関係/影響について述べます。 継続棚卸 在庫管理アクセスの基本機能は、手持残高を明確に記録しておくこ とです。IM ではその他、プロセスの簡素化、コントロールの強化 や、バッチ/ロット番号や複数保管場所等付加的情報の追跡などと いった豊富な機能が備わっております。 複数倉庫のサポート – IM は何万という倉庫を識別、管理しま す。各倉庫には在庫残高、品目管理、トランザクション履歴、保管場 所といった情報があります。倉庫はそれぞれ独立したものですが、 計画立案を目的とした複数倉庫のリンク機能があります(詳細につ いては、MRPの項を参照してください)。 在庫保管場所 – 保管場所によるコントロール設定により、無制限 のランダム複数保管場所追跡システムが使用できます。すべての 品目をどの保管場所にも保管できるといった設定はもちろん、特定 の保管場所を「一品目のみ」と指定し他の保管場所を複数品目の 保管場所と設定することもできます。コントロール設定されている倉 庫 では、バッチ/ロット追跡、品質管理品目、保管寿命設定など も可能です。特別な保管場所を品質管理、バルク貯蔵、仕掛品の 保管場所とすることもできます。 バッチ/ロット追跡、保管寿命、品質のコントロール – バッチ/ ロットをコントロールする品目は品目マスターファイル内で識 別設定します。以降、当品目に関わる全てのトランザクション には、バッチ/ロットIDが必要となります。このIDにより在庫の 動きがトランザクション履歴によってバッチ/ロット別に追跡で きるようになります。IM の機能により、原材料の購入から、生 産段階を経由し顧客に出荷された最終製品にいたるまでの 全ての経過追跡が可能となります。一方、顧客へ出荷した最 3 Inventory Management 終製品のバッチ/ロットから、原材料に至る逆追跡も可能で す。 IM での品質コントロールとは、仕入先や製造部門からの物 品の受領時検査を指します。検査を行う旨設定した品目は検 査場所で受け入れ、検査場所からの搬出(受領/受領拒否/ 返品)はセキュリティ保護されている別のメニュー・オプション から入力します。もちろん、検査待ち品目は完全に把握でき ます。 保管期限設定された品目は受領時の日付が記録されます。 保存寿命日数が経過した時点で自動的にフラグが立てられ、 期日経過品目となり検査待ち品目と同様に扱われます。IM 内の期日経過品目は他の品目と同じく参照できますが出庫 はできません(使用可能量の外)。特別なトランザクションによ り品質の再確認が行われた後に割り当ての対象となります。 在庫管理対象でない品目 – IM は諸口品目や,非生産品 目の管理もおこないます。この機能は、特に購買管理適用業 務とのコンピネーションにより更に有効に働きます。保全部 品、什器部品、消耗品といった品目の出庫、受入、残高につ いて管理をおこないます。 数値フィールド – 数量フィールド、残高フィールドは10桁以 上のフィールド(小数点以下3桁含む)サイズとなっています。 基本測定単位の小数点以下の量や、大きなバルク数量にも 対応可能なフィールド・サイズです。 トランザクション処理 – IM はオンラインで処理するトランザ クションや、オフラインで外から持ちこまれるトランザクション の様々なトランザクションを扱います。在庫の動き(出庫、受 入、転送などの)、調整、原価変更、実地棚卸/循環棚卸とい った情報の全側面を網羅します。多様なトランザクション・タイ プの入力画面は、効率向上を計るため、一画面で複数のトラ ンザクション入力ができるようにしてあります。トランザクショ ンは複数の保管場所やバッチ/ロット番号に対して入力でき、 FIFOコントロールの指定も可能です。 4 Inventory Management 複雑なトランザクションには、使用効率を考えた画面設計とな っております。例えば、品揃完了トランザクションの入力時に IA RM RS RS RM QTY. 3 IA IP RP RM RS IP IS RS RM IS IM RP IA TRANS. IA 2 IP 2 IS 4 RM 2 RP 3 RS は、複数の単一トランザクションの作成と同時に例外入力も 可能です。 IM は入力された全データをチェックし、間違いがあれば訂正 した後、データベースを直接更新します。全トランザクションは 後々の分析のため履歴ファイルに蓄積されます。バッチモー ドのトランザクション処理もオプション指定により使用できま す。 MAPICSのセキュリティは、すべての IM へのアクセスを監視 します。また、個々のトランザクション・タイプのアクセスの認 可・制限もおこないます。 棚卸差損のチェック – IMでは、必要であれば、いつでも品 目が受け入れられた時点で棚卸差損をチェックします。IMは、 受注した顧客オーダーや発行済みの製造オーダーで、受入 品目を待っているオーダーを示し、これらの品目を必要として 5 Inventory Management いる場所に即座に発送できるように支援します。 オフラインによるデータ入力のサポート – IM はトランザ クションをオンライン対話型で処理するよう設計されていま す。しかし、特別なニーズや接続されていないオフサイトのト ランザクション入力のため、トランザクションをディスクやフロッ ピーに入れ IM に接続することも簡単です。また、インポート したファイルを読み、データをチェックし、トランザクションをデ ータベースに書き込むために大変使い易いメニュー・オプショ ンを用意しています。 マスターファイル検索 – システムをより使い易いものにす るため、全てのフィールドに対してファイル検索のためのポッ プアップ・ウインドウが連動されています。正確なスペルが不 明でも、部分的スペルで検索を行うこともできます。検索のた めの参照資料を各端末の脇に置いておくことはもはや不要で す。 使用可能量と仕掛品 使用可能量は対応するオーダーの決まっていない在庫です。資 材所要量計画(MRP)作成には大変重要な情報であります。IM は製造オーダーの発行と締切を管理し、購買管理、受注・出荷 管理適用モジュールと密接に関連します。 • • 製造オーダーを発行し、資 材を出庫し、最終製品を受 入れ、オーダーを締め切る といった一連の処理を IM 単独で行うことも可能で す。 生産管理と原価計算 (PC&C)が導入されている 場合、IM との連動によりシ ームレスな生産の追跡と原 価算定システムを実現でき ます。 • ジャストインタイム型生 産管理(REP)との組み 6 Inventory Management 合せにより、フロー生産状況と同様のシームレスな統合 的資材と活動追跡機能を備えたシステムとなります。 • IM 単独で購買オーダーの発行、受入れ、締め切り処理と いった一連の処理をおこなうこともできます。また、購買管理 (PUR)が導入されていれば、IM との完全なシステム統合に より効率的でシームレスなプロセス・ローが実現できます。 • 顧客オーダーは、顧客オーダー割当と同様に IM におい ても参照できます。一ヶ所での出荷報告により両方の適用業 務(IM,COM)のレコードが同時に更新されます。 IM では製造オーダーやスケジュールが発行されると使用可能量照 会が画面上に表示されます。また、要求に応じ、または自動的に不 足報告書が印刷されます。オーダー発行機能、MRPオーダー検討/ 発行機能においても使用可能量の照会ができます。 IM の製造オーダー発行は,製品データ管理(PDM)適用業務で定義 される製品バリエーションの「フィーチャー/オプション」機能を取り 込みます。注文組立製品に対しては直接、受注・出荷管理(COM) からフィーチャー/オプションのデータをインポートします。また、知 識ベース・コンフィギュレータ適用業務(KBC)で作成された顧客特 注の製品構成も取り込みます。 正確性 IMは実地棚卸と循環棚卸の両方の機能を備えます。 実施棚卸 – IMは実際の在庫数量(実地棚卸数量)を記録するた めの往復(報告)文書として、実地棚卸リストを作成します。オプショ ンにより棚卸リスト上に予想数量を表示することができます(もちろ ん、表示しないこともできます)。 特定の倉庫、または品目グループによる絞り込みもできます。レコ ード選択オプションには品目クラス、倉庫、保管場所などがありま す。また、ある倉庫における品目番号の範囲や保管場所の範囲も 指定選択できます。 在庫量を入力した後に差異リストが出力されますが、このリストは 棚卸の再実行時に使用できます。チェック後には修正トランザクショ ンが生成され、差異がレポートされます。 循環棚卸 - 棚卸リストの選択オプションは実地棚卸でのものと類 似しております。品目選択オプションには次のものがあります。 • 期間(月、四半期、6ヶ月) 7 Inventory Management • 残高がマイナスになった場合、その品目には循環棚卸を 行う必要があることを示すフラグが立てられる。 • トランザクション数 n個ごとに実行。 • 次回棚卸予定月日をマニュアル設定。 • ある品目に製造オーダー、購買オーダーが出されると、 そのオーダーの納期を「次回棚卸日」フィールドにセット することもできます。こうすることにより、手持ち数量が少 ない時にもオーダー受入に先立って実地棚卸が行えま す。 循環棚卸手順は上述の実地棚卸と同様になります。なお、製造デ ータ分析(MPA)モジュールには、複数コントロール・グループ、第 1、第2、第3棚卸記帳オプション、および精度追跡を含む拡張循環 棚卸機能があります。 評価 在庫評価 – IM は特定の倉庫、複数倉庫の全品目、選択した品 目について、標準原価、平均原価、最終(単位)原価を使用した在 庫原価計算を行います。在庫原価レポートは月末締め時に自動的 に作成されます。 IM は LIFO、FIFO、又はその両方の方法による在庫評価方法を設 定できます。このオプションのいづれかを選択すると、原価に関わ る全ての受入、原価調整トランザクションが保存されます。 原価計算 –平均原価と最終単位原価は、各品目/倉庫ごとに保 守され、原価計算された受入トランザクションで更新されます。同様 に、標準単位原価も品目/倉庫ごとに保守することができます。 MAPICS XAの原価計算機能は仕掛品、商品原価、在庫金額の値 に IM の単位原価を使用します。MAPICS XA適用業務には何処 で、どのように原価を適用するかを決めるための調整オプションが あります。製造管理関係適用業務と、 MAPICS XA財務会計(GL) /国際会計管理(IFM)の接続により、在庫の動きを示すジャーナ ル・トランザクションが生成されます。 8 Inventory Management レポート IM における多様な管理レポートや照会機能の概要を以下に解説し ます。IM の全てのデータは、AS/400 の DB2/400データベースに 在りますので、AS/400 のクエリー機能や他のデータ管理ツール を、データの抽出や分析に利用することができます。 在庫分析レポート – 在庫と経理/財務に関わる情報を捕らえる めのいくつかの順序付けと、二通りのフォーマットを使用する基本的 管理ツール。以下のフィールドは、レポートの順序付けや、表示す る品目の選択に使用します。 • 品目番号 • 仕入先番号 • 最終使用日付 • 利益額 • 利益率 • 手持在庫原価 情報はさまざまな順序付けにより表示できる他、財務的フォーマット (金額)、在庫移動を示すフォーマット(数量)の二通りにより印刷す ることができます。 ABC分析レポート – 年間原価費用(年間使用量 X 単位原価) に基づき、全品目を降順順序でランク付けします。通常、在庫の場 合少数の品目が原価の大部分を占めます(80/20 ルール)。管理者 の多くは ABC 分類を使用して、発注量、発注点、安全在庫、棚卸 循環の頻度を決定します。このレポートは、全倉庫または特定の倉 庫の全在庫品目クラス、もしくは特定の品目クラスを対象としての 印刷もできます。 状況レポート – 購買オーダー、もしくは製造オーダーの現在状況 を示す二つのレポートです。このレポートは外部仕入先や製造現場 からの受入計画業務の支援情報となります。双方のレポート共、納 期、開始日、品目順に印刷できます。購買レポートは仕入先順でも 作成できます。納期や確認日が特定の範囲内にあるオーダーを選 択すると、アクションが必要な例外的オーダーを一覧することができ ます。 再発注レポート – 在庫の残高が設定されている最少在庫(およ び安全在庫を加算したもの)より少ない品目をリストします。在庫補 充のツールとして使用することを目的としているため、このレポート には詳細な在庫データと購買オーダー数量が、在庫測定単位と購 買測定単位で表示されます。リードタイム、平均使用量、発注点、 9 Inventory Management オーダー数量も併せて表示されます。再発注レポートは特定の倉 庫または全倉庫を対象として、特定範囲の仕入先や品目クラスに ついて作成することもできます。再発注レポートに表示された品目 には、自動的に作成される購買オーダーや、購買要求を持つようタ グが付けられます。 検査待ち品目レポート – 三種類のレポートがあり、特定の生産 に関係するものに焦点を絞り、それを保管場所別に表します。この レポートには購買品として到着して検査待ちの品目、内部の現場で 生産され検査待ちの品目、保管寿命を経過した品目が含まれま す。 在庫状況/検討レポート – 期末時、または要求に応じて作成さ れます。指定した期間、またはその期間中の要求した時点までの 要約レポートです。この全てのレポートは、倉庫、品目、品目クラス の指定による絞り込みが可能です。 保管場所別在庫状況レポート – 特定の保管場所に在るその時 点での全品目の在庫情報をリストします。この要約レポートでは、 品目番号、品目名、品質検査待ち品目数、予定品質検査日を過ぎ たバッチ/ロット数、品質検査ではねられた不良品の数、使用可能 在庫数量、在庫総量、使用可能在庫率などが表示されます。詳細 レポートには、FIFO日付、商品受領伝票番号、バッチ/ロット番号、 当該品目の次回品質検査日、品質検査が行われる品目の品質検 査のタイプなどの情報が含まれます。 取引実績レポート – 特定期間内の在庫関連活動すべてについ ての概況を表示します。在庫残高に関係するすべての取引の活動 結果をリストしますので、過去の在庫の動きを詳しく検討することが できます。このレポートは循環棚卸と実地棚卸の差異調整を支援 するものです。品目番号別、品目番号別バッチ/ロット番号別、オー ダー番号別により印刷できます。 10 Inventory Management 11 Inventory Management 照会 画面上での作業実施中において随時情報検索(照会)が可能で す。すぐに必要とするマスターファイルにある品目や、オーダー 状況といった情報をその場で確認することができます。 IM には 以下に示しす基本的照会画面がある他、パワービジョン(PV) と エグゼクティブ情報システム(EIS)適用業務モジュールにおいて も IM が持つ諸情報を横断的に見ることができます。 • 品目在庫残高 − 品目を貯蔵する各倉庫の詳細数量 情報を見ることができます。 • 品目使用可能量 − (簡略版MRP) この照会画面で、 品目使用可能数量を参照することができます。すなわち、 手持ち在庫、引当、受注残高、当該品目のすべてのオー プン購買オーダー、オープン製造オーダーです。この二つ の購買、製造オーダー日により使用可能量が明確になり ます。 • 品目引当 − 品目に対する製造引当を表示します。ま た、引当の現在状況も表示します。 • 品目別の個別引当 − 引き当てられている品目のす べてに対し、保管場所、数量、引当られたオーダーのバッ チ/ロット番号を示します。 • オープン・オーダー − 品目に対する全オープン・オー ダーのその時点での最新状況を表示します。 12 Inventory Management • 保管場所詳細 − 品目別/倉庫別の保管場所情報を 表示します。品目数量、バッチ/ロット番号、FIFO日付フィ ールドが明細表示されます。全ロット、又は品質検査済ロ ットといった表示が選択できます。 統合 • 品目在庫残高履歴−販売履歴 − 選択した品目の現 在数量情報を表示し、リード−タイム、月間・年間の販売 量、使用量も表示します。 • トランザクション履歴 − 指定した期間内でのトランザ クション履歴を表示します。このレポートは品目番号別、 品目番号別/バッチ・ロット番号別、もしくはオーダー番号 別に得られます。保管(磁気テープ)されている履歴情報 も、ディスクへの復元により反映させられます。 IM は次のようにMAPICS XA適用業務の様々なモジュールとデータ 交換を行います。 • IMは製品データ管理(PDM)が持つ部品 表を使用しながら品目の製造に必要な構 成品を決定します。製造オーダーが発行されると構成品を引当てま す。また、IM の月末処理時には、PDMが計算した標準単位原価を 使用して在庫の標準原価を更新します。 • 在庫管理(IM)と進捗管理と原価計算(PC&C)は共同で、仕掛品 システムを管理します。IM は資材に関わる管理を行い、PC&Cはス ケジューリング、作業優先度、製造実績報告書を扱います。 • 在庫管理(IM)とジャストインタイム型生産管理(REP)は、REP配 下でのレート・ベース(フロー)による生産、資材フロー管理を共同で 管理します。 • 生産モニタリング(PM&C)は、実地棚卸、循環棚卸を含む、在 庫トランザクションのバーコード・データによるデータ収集を行い IM に引き継ぎます。 • 購買管理(PUR)はIMの使用可能量追跡機能に、購買に関わる オーダー情報、ステータス情報を引き渡します。 IM で入力された 購買オーダー受入は PUR の関連情報も更新します。 • 受注・出荷管理(COM)は、インボイス処理の中において、出荷、 返品による在庫レコードの更新を行います。オープン・オーダー情 13 Inventory Management 報は IM の使用可能量追跡機能に引き渡されます。COMでは在庫 残高を納期回答(ATP)計算に使用します。 • 知識ベースコンフィギュレータ(KBC)では、製品構成を作成する 際、IM が管理するデータを使用します。構成品原価、販売価格、 品目名、在庫残高といったデータです。また、IM は製造オーダーの ? 作成、発行に KBC で構成された部品表を使用します。 • ? 見積管理(EQM)では、見積作成のために IM から(品番、品目 名、原価などの)品目情報を収集します。見積データは製造オーダ ー発行時に使用されます。 • 契約会計(CA)は、契約を基づく在庫を追跡し、在庫を確保する ため IM が持つ諸機能を利用します。また、CAは IM トランザクシ ョンから構成品在庫の使用状況を捕捉します。 • IM が管理する使用可能量情報は、資材所要量計画(MRP)と 基準生産日程計画(MPSP)における計画プロセスにとって不可欠 な情報です。MRP のオーダー発行は IM のオーダー発行と密接 に関連します。 • 工程能力管理(CRP)は、在庫管理(IM)、進捗管理/原価計算 (PC&C)における仕掛品システムからオープン製造オーダー情報を 入手します。 • 予測管理(FCST)は発注点と安全在庫を計算し、IM の品目在 庫残高ファイルに記録します。 • マーケットモニタリング&分析(MMA)と販売分析(SA)は、IM が 持つトランザクションデータを使用します。 • IM は財務(GL)、買掛(AP)、売掛管理(AR)、および国際会計 管理の財務会計(IFGL)向けに仕訳データを生成します。買掛管理 (AP)は、仕入先インボイスからの品目購買原価実績データを、原価 調整トランザクションとして IM に引き渡します。 • 製造データ分析(MPA)が持つ強化版循環棚卸機能は、IM の 循環棚卸機能とインターフェースを持っています。 • パワービジョン(PV)には IM 情報を参照する画面が多数ありま す。 14 Inventory Management • エグゼクティブ情報システム(EIS)は、パフォーマンス測定に IM データを用います。 15 Inventory Management 要約 MAPICS XAの在庫管理(IM)は、在庫状況を追跡し、管理するために 必要な全てのツールを備えております。 IM は MAPICS XA適用業 務システムに完全に統合されており、非常に重要な役割を担います。 利便性 • 全品目の在庫残高、使用可能 量、保管場所を即時に把握でき ます。 • オンライン・ベースでのタイムリー なトランザクション入力による性格 ? な在庫情報、複数保管場所管理 機能、循環棚卸機能を持ちます。 • IM ABC分析と、陳腐化品目の除去に よる在庫投資減少。 • 引当可能量、オーダー中数量情 報の随時参照可能は、顧客サー ビス向上に繋がります。 • 生産できるオーダーのみの発行に よる仕掛品数量減少。 • 仕掛品(WIP)減少で、リードタイム短縮。 • 原価計算、財務会計(GL)モジュールへの自動転記によリ 財務管理の改善ができます。 • 在庫管理の改善を支援します。 • フィーチャー 関連トランザクション(受入、出 庫、調整など)の統合処理によ リ、在庫残高をメンテナンスする 継続棚卸レコードのダイナミック使用が可能となります。 • 最新情報(金額、分析結果の)を基とする在庫についての健全な 決定は、在庫減少に繋ります。 16 Inventory Management • 効果的製造オーダー、購買オーダーの発行や追跡能力は、在庫 管理者の手持在庫残高、オーダー数量といった管理水準を上げま す。 • 製品データ管理(PDM)から得られる部品表の使用により、品目 の製造に必要な構成品情報が得られます。製造オーダーが発行され た時点でこれら構成品の引当が可能となります。 • 倉庫の複数保管場所に在る品目、保管場所に在る複数品目、複 数倉庫に在る品目などの在庫情報を駆使した効率的で有効な在 庫管理が可能です。 • 製造品目、購買品目の保管寿命のある品目について、品質検査 状況をモニターすることができます。 • 在庫トランザクション・エラーは端末機から即座に修正することが できます。 • トランザクション・データの最新活動結果を各種マスター・ファイル に即座に反映することができます。 • 複数トランザクション処理、受入入力の数量不足チェック、複雑な 出庫トランザクションの簡略化(例外を持つピッキング完了など …)、オンラインによる在庫トランザクション監査証跡、ディスケット /ディスクなどのオフラインからのデータ入力支援などの機能を持 ちます。 • 殆ど無制限 の保管場所 と、40,000以 上の倉庫設 W1 W2 M1 定が可能で す。 • 循環棚卸と W3 W AREHOUSES IM MANUFACTURING PLANT 定期的実地在庫棚卸ができます。 • 平均、最終、標準(単位)原価の、三つの品目原価計算オプション を備えています。 17 Inventory Management • Bay 4 Bay 3 LI F Bay 2 O Bay 1 / Level 1 Level 2 FI Level 3 Level 4 F Level 5 Level 6 Aisle 1 Aisle 2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 } Pallets O 表 示 を 選択指定できます。 • 計画を管理する適用業務に使用可能量情報を提供する と同時に、必要であれはその情報を画面に表示します。 • オーダーの開始日と、受入れ日実績値に基づき、品目の平均リー ドタイムを計算します。 • マスターファイルの全てのデータフィールドの検索が出来ます。 • 製造オーダーとジャストインタイム型生産スケジュールに対し、オン ラインによる構成品の使用可能量チェックができます。 • 生産受入時に構成品のバックフラッシュを行えます。 • 「現場在庫」品目も収容できます。 • 次の照会が可能です。 : 品目マスター情報、品目引当/ロット引 当、品目使用可能量、オープン・オーダー、販売、使用量履歴、保 管場所詳細など。 • 在庫トランザクションの選択的検討のために、オンラインのトランザ クション履歴照会が行えます。 • バッチ/ロット追跡を行うこともできます。 • 保管場所管理に有効な、保管場所/貯蔵区域の空き状況レポート が出力できます。 • 未承認在庫の使用防止機能が働きます。 18 Inventory Management • 倉庫間、保管場所間の在庫転送トランザクション機能があります。 • 購買オーダー、インボイスを基に入力された物品受入レコードの監 査証跡を行う、品目受入票(GRN)サブシステムをサポートします。 • 保全部品、事務消耗品、コンピュータ関連消耗品といった非在庫管 理品目の追跡も可能です。 • 保管場所と同様、特定バッチ/ロットの引当ができます。 • 受入時検査品目の扱いも可能です。 • 他のMAPICS XA適用業務モジュールと完全に統合されています。 REP PM&C • Manufacturing order for repetitively scheduled item • Transactions from schedule processing • Schedule purge and close • Barcodes on shop paper work, picklist, and cycle count tickets PC&C • Order release • Shop packet printing • Material Scrap • Order Closeout FCST COM •Calculate order point and safety stock • Inventory records of shipped or returned goods • ATP calculations KBC • Uses component costs and prices, descriptions, and balances • Uses configured bill of material MPA • Cycle count updates Inventory Management MPSP /MRP • Inventory balances • Status of released orders • Order release MMA /SA • Sales transactions • Item costs and classifications PDM • Bills of Material • Standard Cost PUR • Inventory records of received goods- at dock, in inspection, in stock • Entry of batch/lot numbers and locations identifiers CA EQM IFM or AMGL/AP/AR PV\ EIS • Extensive set of • Collects item information •Journal entries views of Inventory • Creates a manufacturing •General Ledger Management data order based on the •Passes the actual item quotation cost from vendor invoices • Track and segregate inventory by contract •issue stock components to contracts CRP • Order information to measure work center capacity 19 Inventory Management 必要システム MAPICS XAの在庫管理(IM)は単独稼動が可能です。すなわち、適 用業務共通支援機能(CAS)モジュールさえ導入されていれば、他の MAPICS XA適用業務無しにより使用できます。IMは次の適用業務 モジュールと互いに密接な関係を持ちます。 製品データ管理(PDM)、進捗管理・原価計算(PC&C)、ジャストインタ イム型生産管理(REP)、資材所要量計画(MRP)、基準生産日程計画 (MPSP)、予測管理(FCST)、製造データ分析(MPA)、契約会計(CA)、 パワービジョン(PV)、エグゼクティブ情報システム(EIS)、見積管理 (EQM)、マーケットモニタリング&分析(MMA)、販売分析(SA)、知識 ベースコンフィギュレータ(KBC)、受注・出荷管理(COM)、国際会計 管理(IFM)、生産モニタリング(PM&C)。 20 Inventory Management Infor XA, the now and future solution. 21
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