新製品 波長分散型X線検出器 MagnaRay

The world leader in serving science
高速、高精度のインテリジェントWDS
MagnaRayの紹介
サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)
モレキュラー営業部
EDSグループ
新製品 波長分散型X線検出器 MagnaRay
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©2009 Thermo Fisher Scientific K.K.
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新製品 波長分散型X線検出器 MagnaRay
X線を平行光に変換するコリメータを備えたWDS検出器
X線検出立体角を大きくすることにより、
従 来 型 の WDS 検 出 器 ( ロ ー ラ ン ド 円
型)と比較して、感度を大幅に向上。
X線発生量が少ない低加速電圧、高
倍率の分析に最適。
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ポリキャピラリーとグレージング入射のハイブリッド
ポリキャピラリーとグレージング入射の方式を組み合わせた光
学コリメータ(特許取得済)により、広範囲の特性X線を効率よく
検出。(標準仕様:160eV – 12keV)
検出器の光学アライメントを
完全自動化
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MagnaRay 特長
ƒ 分析条件、測定手順の自動設定。ユーザーインターフェースを
EDSのGUIと完全インテグレート。 EDS並みの簡単な操作で、
WDSによる高精度な分析が可能。
ƒ EDS/WDSフルオート定性解析機能。EDS測定結果から、重な
りピークを自動認識し、WDSで自動検証。
ƒ 検出器、回折格子を直結モータ(磁性流体シール型)で制御。
迅速、精確な分析を実現。僅か0.25秒で、O-K線からSi-K線に
移動(TAP)。制御位置精度 0.001度。
ƒ コンパクトな設計、封じ切型キセノンガス比例計数管の採用に
より、電子顕微鏡の真空系への負荷を軽減。
ƒ 検出器の光学アライメントを完全自動化、しかも高速、抜群の
繰り返し測定精度。
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MagnaRay NS7のインターフェースと完全インテグレート
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MagnaRay EDSの測定結果をWDSで自動検証
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MagnaRay 分析例
窒化ボロンをWDS(赤線)と
EDS(黄色)で分析した例。
3%のホウ素を含む鋼の、
X線元素マップ。
MagnaRay(左)
EDS(右)
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MagnaRay
仕様
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MagnaRay 利用可能な回折格子
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MagnaRayを使って、鋳鉄中の極微量ボロンの面分析
反射電子線像
試料:極微量のボロンを含む鋳鉄
各元素の成分%:
B 0.037%、C 3.58%、Si 2.27%、P 0.169%
<分析条件>
電子顕微鏡:JEOL JSM-7600F
加速電圧: 5kV
分析倍率: 5000倍
分析エリア全体の
積算スペクトル
照射電流: 63nA
収集イメージ分解能: 256x192
収集時間: 30分
EDS SDD検出器: UltraDry(30mm2)
WDS検出器: MagnaRay (回折格子NiC80)
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ピークカウントマップ
MagnaRay
EDS
EDS
EDS
EDS
EDS
デ-タタイプ:カウント
倍率:5000 加速電圧:5.0 kV
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ピーク分離マップ(MagnaRayはピークカウント)
MagnaRay
EDS
EDS
EDS
EDS
EDS
デ-タタイプ:ネットカウント
倍率:5000 加速電圧:5.0 kV
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Boron Rich エリア(黄色)と Si Richエリア(緑線)のEDSスペクトル
左スペクトルの拡大表示
B Rich EDS抽出エリア(黄色)
WDSスキャンデータ収集ポイント(赤クロス)
Boron Rich
ポイントで
WDSスキャン
Si Rich EDS抽出エリア
(赤線)
B RichエリアとSi Richエリアの
EDSスペクトルを比較すると、
EDSではピーク分離マップの手法
を使っても、Boron の分布を確認
することが難しかったことが理解
できる。
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鋳鉄中の極微量ボロン面分析結果 まとめ
ƒ 今回分析した鋳鉄のボロン濃度は、僅か0.037%だった為、EDSによ
る面分析では、その分布を示すようなマッピングデータを収集すること
が難しかった。従来からのピークカウントマップでは、カーボンの影響
によるコントラストしか見えないマップ像になってしまった。又、ピーク
分離マップの処理を行っても、ボロンの分布を明瞭に示すようなマッ
プデータは得られなかった。
ƒ MagnaRayで収集したマップデータは、極微量のボロンの分布を明
瞭に示している。
ƒ EDSでは収集不可能な程度に微量な鋳鉄中の軽元素でも、高性能
のサーマルFESEMとMagnaRayを組み合わせれば、低加速電圧、
高倍率の条件でマッピングデータを収集出来ることが証明できた。
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