授業資料

レンダリング・マッピング
コンピュータグラフィックス基礎(第8回)
マッピング



3次元物体面や曲面上に様々なパターンや模
様をマッピング(写像)し、表示を行う手
法
模様や凹凸などを効率的に表現
マッピング手法
◦ 2D平面上で定義される画像や関数を3次元物体
面や曲面上にマッピング
 テクスチャマッピング、バンプマッピング等
◦ 3次元空間で定義されるパターンや関数を3次元
物体にマッピング
 ソリッドテクスチャリング
テクスチャマッピング

2Dテクスチャ画像を3次元物体面や
曲面などに貼り付けて表示する
テクスチャマッピングの活用事例

表面上の細かな凹凸変化
◦ 直接ポリゴンでモデル化するのは手間・
効率悪い
テクスチャ座標の計算

三次元形状の各頂点に1対1対応する二
次元座標を定義
→ テクスチャ座標 (UV座標)
www.jkart.net/d4w/step4.html
テクスチャ座標の計算 手法

3次元→2次元のマッピング
◦ 円筒マッピング
◦ 球面マッピング
◦ 平面マッピング
 パラメタライゼーション、手作業
円筒・球面マッピング




形状を覆う円筒(球)を
定義
円筒の表面上の点がテ
クスチャ座標に相当
形状の各頂点から円筒
へ光線を延ばし円筒の
表面との交点をその点
におけるテクスチャ座
標とする
適用できる形状に制限
がある
円筒マッピングの実例
+
顔3D形状
顔全周テクスチャ画像
マッピング後の画像
http://www.eurecom.fr/~image/Clonage/geometric2.html
平面マッピング
テクスチャ座標を計算により求める
(パラメータ化)
 可展面でない場合は必ず歪みが生じる

◦ 特定の評価関数の値を最小にするように
計算
Bruno Lévy 2002
バンプマッピング
物体の凹凸を擬似的
に表現
 法線ベクトルを場所
に応じて変化させる

法線マップ(Normal Maps)
画像の各画素ご
とに法線ベクト
ルを定義する
 テクスチャ画像
と同じように3D
形状にマッピン
グ
 少ない情報で複
雑な凹凸を表現

ディスプレイスメントマッピング



高さマップを使ったマッ
ピング
バンプマッピングと同じ
ような概念
法線マップ
◦ 一つの画素につき三つのス
カラー値
◦ カラー画像

高さマップ
◦ 一つの画素につき一つのス
カラー値
◦ グレースケール画像
バンプマッピングとディスプレイスメント
マッピング
環境マッピング

反射による周囲の映り込みをマッピン
グにより擬似的に表現する
ソリッドテクスチャリング



表面のみのマッピングでは境界部分が不連
続
3次元空間でテクスチャを定義し、様々な
形状に切り出して表示
3Dテクスチャ→3次元空間で定義される
関数
レンダリング:ラジオシティ法
グローバルイルミネーション
 反射光同士の相互反射の影響を考慮

ラジオシティ法
パッチiの反射率
Bi  Ei   i  F ji B j
j
パッチjからの放射光
パッチiからの放射光
パッチiの発光成分
F
ij
1
パッチjからパッチiへのフォームファクタ
パッチjから放射されたエネルギーのうち
パッチiへ届くエネルギーの割合
j
Fij Ai  F ji A j
パッチiの面積
1 1F11
 B1  
 
 B2     2 F21
  

 
B  
 n 
   n Fn1
 1F12
1  2 F22
  n Fn2
1
 1F1n 

  2 F2n 




 1  n Fnn 

 E1 
 
 E2 
  
 
E 
 n
レンダリング:鏡面反射、透過、屈折
鏡面反射:正反射方向の物体が映る
 透過・屈折:透過した先の物体が透け
て見える
 レイの追跡

正反射方向のレイの算出


入射角=反射角
法線ベクトルと視点方向か
ら正反射方向ベクトルを求
める
正反射方向ベクトルR
ˆ
R  V 2N
ˆ
V
V 
ˆ N
ˆ
V
正反射方向の単位ベクトル
R 
1
ˆ N
ˆ
V
ˆ N
ˆ R
ˆ R  V
R
R
屈折方向のレイの算出
面の法線ベクトル,視点方向ベクトル,2つの媒質の屈
折率(n1, n2)を既知として,屈折方向ベクトルTを計算


ˆ  V  N
ˆ
T  kf N
kf: 屈折の程度を表す係数,これを求れば良い
n1sinθ1=n2sinθ2(スネルの法則)
n
sin1
n 2 
n1 sin 2
ˆ  V
N
sin1 
V
sin 2 
n 


ˆ  V
kf N
ˆ  V
kf N
T
ˆ
ˆ  V  N
kf N


ˆ  V   N
ˆ
kf N
k f V


反射率と透過率の算出


異なる屈折
率を持つ媒
質境界での
反射率
各レイにお
ける最終的
な光の強さ
フレネルの式から算出
2
2
1 sin 1   2  tan 1   2 
kr   2


2 sin 1   2  tan 2 1   2 
I v  kt I t  k r I r
反射方向からの光の強さ
ただしKt+Kr=1
屈折方向からの光の強さ
錯乱・減衰

媒体に錯乱粒子が含まれる場合
◦ 空気分子、水蒸気、煙

レイマーチング法
◦ レイに沿って微小距離ずつ移動しながら、視点
に到達するまでの減衰を考慮して錯乱光を加算
1.点Qからの反射光成分
2.光路PEQ間の点Rにおいて,光源からの光が
視点方向へ散乱された光の成分
光の錯乱・減衰現象を考慮した表示
課題のシーン
平行光
背景
投影面
y=200
r=150
球体
視点
z=0
-1000
-1500
床板( y=-150)
y=-200
z=-3000
注)課題は平行光
オーバーサンプリング