撮影 → 即転送のハイテクオービス !

オービス ROM なら
ノープロブレム!
H システム
(高速走行抑止システム)
キャラクターを把握し、 位置を知る─
自動速度取り締まり対応の極意です
握して
設置場所を把
す
で
心
おけば安
現在、設置機数的にも主流となっ
ている H システムの仲間は 3 種
類。 なかでも LH システムは N
システムとも似ています。
(Nシステム:自動車ナンバー自動読取装置)
これらの警告板は原則的にオービスの手前に必ず設置
(2〜4枚)
されています。場所によっ
ては極めて小さなものもあります。
「オービス」とは、無人で自動的
に設置場所を通過するクルマの
スピードを測り、クルマ(車両ナ
ンバーからドライバーまで)を撮
影し、速度違反を取り締まる「自
動速度取締機」のこと。一般道
や高速道路などで「速度自動取
締機設置路線」とか「自動速度取
締路線」などと表示された警告
1
板を見かけることがあるかと思
いますが、その警告板の先で待
ち受けているのがオービスです。
そもそもオービスとは、アメ
リカ・ボーイング社が開発し、日
本の東京航空計器がパテント生
産を始めたループコイル式自動
速度取締機の商品名
(ラテン語で
「眼」の意味)なのですが、一般
的に「自動速度取締機」の総称
(俗称?)
として使われています。
現在、ひと言で「オービス」と
いっても、スピードの測定方法
や画像の処理方法、メーカーの
違いなどにより様々なタイプが
あります。まず、簡単に各オー
ビスのプロフィールを紹介してお
きましょう。
撮影方法 赤外線ストロボ+CCD(ビデオ)カメラ
撮影 a 即転送のハイテクオービス !
1. 元祖 H システム
オービス(LHシステム)の直前に急ブレーキのタイ
ヤ痕が! もし、追走していればドッキリですね。
まかり間違えば追突事故にも繋がるだけに、設置
ポイントの事前察知がいかに重要かよくわかりま
す。イマドキのクルマ(ABS 付 )ならこんなブレー
キ痕などまず生じませんが、
“危険”
はソコに!!
測定方式 レーダー式/ループコイル式
横ばい
2. H システム
減少
阪神高速限定の元祖 Hシステムは、丸いレー
ダーがむきだしになったタイプもあります。
白くて大きなレーダーはよく目立ちます。 高速、
一般道を問わず全国的に展開されていますが、
メーカーが撤退し、減少へ。
大阪 & 兵庫の阪神高速のみに
設置されている、国内初の H シ
ステム。 見るからに無骨な大き
な四角い箱の真ん中にある丸い
レーダーで速度を測定し、左右
のストロボ &CCDカメラで違反
車 を 撮 影します。 そ の 映 像と
データを中央システムに送る「電
子画像撮影・伝送方式」が採用
されています。
1992 年に登場した新型 H シ
ステム。正式名称「高速走行抑
止システム」 の「高速=High
Speed」の頭文字「H」をとって
「Hシステム」と呼ばれています
四角形の白いレーダーアンテナ
で速度を測定し、別体の小型赤
外 線ストロボと CCD カメラで
撮った映像とともに中央装置に
伝送します 。
3.LH システム
増加
頭上から狙うのはカメラとストロボだけ。カタチは
若干違いますが、通過車両を監視・撮影するN
システムと似ています。
デビュー は 1994 年。 レ ー
ダーではなく路面に埋め込まれ
たループコイルで速度を測ると
ころから、「LOOPCOIL」の「L」
をとって LH システムと称されて
います。白いアンテナが特徴の
Hシステムと異なり、これといっ
た特徴はない上に、日本全国で
よく見かける N システムにも似
ています。
2
レーダー式オービス
測定方式
撮影方法
ループコイル式オービス
レーダー式
赤外線ストロボ+カメラ(赤外線フィルム)
測定方式 ループコイル式
撮影方法 赤外線ストロボ+カメラ
(赤外線フィルム/CCD)
オービス導入当初は、 国産主要機として広く設置されましたが、 最近は耐用年数の問題もあり、
次々と廃止あるいはハイテク版への世代交代が進んでいます。
外見的には路側に撮影装置が立っているだけ。様ざまな路側の設備に紛れたりしていると実にわか
りづらいです。現在、首都高速には 2車線をカバーするハイテク版が登場しています。
老朽化が進み、休眠中のものも…
目立たない分、見逃しやすい
減少
レーダーが四角いタイプ。中央分離帯の植え込
み上に見えるのがカメラ本体。
手前に設置されたレーダーア
ンテナで速度を計測し、カメラ
で違反車を撮影するシステム。
外見上の特徴は、アンテナと撮
影 & 記録する装置が別体になっ
ているところです。
アンテナ部分は 、 頭上から約
30 度傾けて設置され、その計
測 範 囲 は手 前 5 〜 15m 前 後。
3
減少
丸型レーダータイプも減少の一途。本機は方
向可変型オービスで反対車線にもレーダーが
設置されています。
複数車線の場合、それぞれの車
線に対応して複数個設置されて
いるケースがありますが、基本
的にカメラは 1 台なので、取り
締まっているのは 1 車線のみ。
例えば 3 車線道路を 3 つのアン
テナで測 定していたとしても、
実際に取り締まられるのはカメ
ラが狙っている車線だけです。
しかも 36 枚 撮りのフィルムを
使っているため 、 撮り切った後は
交換されるまで実質的に稼動し
ていないことになります。
さらに、クルマが車線を跨い
で走った場合や、車間が詰まり
すぎている場合など、正しく測定
できない、つまり、誤測定が起
こるケースがままあるとも…。ま
た、近接車両等との多重反射に
よるプラス誤差発生の可能性も
レーダー式測定システム特有の
問題点として挙げられています。
ちなみにこの数年、全国で撤
去されたオービスの 7 割がこの
レーダー式。 未だに約 80 機が
設置されていますが、休眠状態
にあるものも少なくないのが実
情です。
減少
増加
オーソドックスなループコイル式オービス。レー 同時に2 車線を捕捉するハイテク版オービス。
ダー式と同じく、36 枚のフィルム撮り切りタイプ。 ちなみに計測ポイントはオービス本体の約 50m
ダミーの不動機も相当数存在しています。
手前、撮影位置は約 40m 手前です。
ループコイルとは、路面にミ
ゾを切って埋め込んだ 2 〜 5 巻
きの電線のこと。これに高周波
電流を流して発生する磁界はク
ルマなどの金属性の物体が近づ
くと急激に変化します。そうし
た特性を速度計測スイッチに利
用したのが、ループコイル式
オービスです。
一般的にループコイル式計測
システムでは、3 組のループコイ
ルを一定間隔(6.9m)の間に埋
め込み、スタートループコイル
(最初)から 3 番目のストップ
ループコイルまでの所要時間で
スピードを測定します。ちなみに
2 番目はコントロールループと
呼ばれ、中間点をチェックしま
す。計測区間内での速度変化が
激しいなど、クルマが異常走行
した(安定した計測が行われて
いない)
と見なしたときに撮影を
中止させる役目を持っています。
そうはいっても、実用上、セン
サーの正確な感知を邪魔する要
素は少なくありません。過去の
裁判で誤計測の判例もあります
(が、当局は
「計測は絶対に正確」
との姿勢を崩していません)
。
このループコイル式も老朽化
が 気 に な る と こ ろ で す が、
2003 年には CCD カメラで撮
影した映像を中央装置に送ると
いうハイテク版が首都高に登場
しています。
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