QUADRASORB evo - Quantachrome Instruments

QUADRASORB
e vo
™
Sur face Area & Pore Size
比表面積・細孔径分析装置
触媒
セラミックス
e vo =
エネルギー
高感度な知的機能
刻々と変化する要求に対応す
る能力。これこそが...
炭素
製薬
© 2013 Quantachrome Corporation 1013 07160-EVO Rev A
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
特長—スピード、精度、柔軟性
Sur face Area & Pore Size
e
Q u a n t a c h r o m e の Q UA D R A S O R B v o  比 表 面 積 ・ 細 孔 径 分 析 装 置 は 、 高 い 分 析 処 理 能 力 を 有 し 、 精
度、柔軟性、費用対効果を損なうことなく、分析室のニーズを満たすよう設計されています。最大4つ
の同時・独立分析ポートにより単一のデュワーシステムの時間待ちが無く、前の測定が完了するとすぐ
に 次 の 試 料 の 測 定 を 開 始 す る こ と が で き ま す 。 Po( 吸 着 質 飽 和 蒸 気 圧 ) の 計 測 用 に 専 用 の ト ラ ン ス デ ュ
ー サ が 備 わ っ て い る た め 、 継 続 的 に P o を 測 定 し て も 分 析 能 力 は 落 ち ま せ ん 。 新 し い BET「 QuickMode」
により、処理量の多い工業材料の特性評価を行う研究所は、飛躍的に速く試料を処理することができま
す。これまでこうした計測の柔軟性は、このようなコンパクトで費用対効果に優れた製品では市販されていませんで
した。
QUADRASORB
evo
™
新たに改善された機能と利点
»
BET QuickMode™ - 工業用高処理量の設定—最大50%までの時間短縮
• ほとんどの初期化、長時間の排気、トランスデューサのゼロ設定手順を省略します。
• 試料を同時に処理できます。
25 分という短時間で4つの試料を測定完了できます。*
» 専用の Poトランスデューサによって、測定は完全に独立
• 継続的にP o を測定できます。
• P o の測定で吸着測定を中断する必要がありません。
• P o の測定で分析が遅くなることがありません。
» 柔軟な P o モード:
• P o は環境大気圧から概算できます。
• P o を固定値として入力できます。
• P o を連続的に測定できます。
» 新しいハードウェアの機能:
•
•
保護ドアは空気圧ヒンジでゆっくりと閉まるため、オペレータの安全が確保されます。
リフト機構に組み込まれた一体型の遮断デュワーカバーによりデュワーの冷媒を隔離し液体窒素
の保持時間が伸びます。
• スムーズなベルト伝動デュワーリフトで、Quantachromeの特有の少量コールドゾーンを正確に制御しま
す。
• 新しい1torr の低圧トランスデューサで、クリプトンおよびミクロ細孔測定が可能です。
• メタルシール(VCR)を含むステンレス製のガスラインで高真空性能が得られます。
» 新しいDose Wizard™(導入ウィザード)の柔軟性:
•
•
以前に測定した試料のデータをガス導入テンプレートとして用いることで、分析時間が短縮されます。
QuickModeの有無にかかわらず利用できます。
* 分析速度の最適化に関する情報は、Technote #58「 ガス吸着パラメータの最適化によりB.E.T.比表面積分析時間を最小
限に抑える」をご覧ください。
1
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
» 完全自動化の多試料ポート分析装置。 4、3または2系統のサンプルステーショ
ンで利用できます。
» 各分析ポートには個別の独立したデュ
アー(冷媒フラスコ)、1000torrの圧力
センサー、Po(飽和蒸気圧)セルが含ま
れています。
» 各分析ポートには冷媒レベルセンサー
が備わっており、一定の小さなコール
ドゾーンを維持し、最大の感度を実現
します。
» Windows® ベースのソフトウェアによる
PC 制御用通信ポートが備わっていま
す。
ゆっくりと開閉できるヒンジ
最大4つの独立した試料ステーション。
それぞれが様々なセルサイズを使用
可能
カバーリング-リングが密着して閉まる
ためデュワーの保持時間が長くなる(最
大30時間)
独立デュワーエレベーター
下側の正面パネルが開い
て、デュワーの設置、メンテ
ナンス、清掃の目的でアク
セス可能
基本的機能:
» 各分析ポートは、様々な分析および測定条件で独立してプログラムできます。前の計測が完了すると
各ポートで新たな試料の測定を開始でき、すでに測定中の他の試料との遅れはほとんどありません。
» 2つの測定法から選択します。
•
特許のNOVA®ヘリウムガス・フリー法および従来のヘリウムフリースペース測定法
» 複数ガス導入法で分析時間と分解能を最適化:
• Standard—試料の要求に応じてインテリジェントに導入量を調整します。
• Vector Dosing—1ポイントあたり 0.25~10cc でユーザーが導入量を選択できます。
• Delta (volume) Max—吸着量の多い領域でデータポイントを追加し、微細な細孔分布の変化を逃しません。
• Dose Wizard—QuickModeが有効
»
温度監視ガス導入マニホルドを備えたメンテナンスが簡単な真空容積システム。
低比表面積およびミクロ細孔測定用のクリプトン/ミクロ細孔オプション
»
低圧力(1torr)センサーとターボ分子真空ポンプを搭載。
オプションのオイルフリーダイアフラムポンプも利用可能。
» すべての試料ステーションでの超低比表面積測定(例:原薬、粉末金属など)でクリプトンガス吸着測定を実
行。
»
ミクロ孔物質(例:ゼオライト、活性炭、モレキュラーシーブ)の特性をより完全に評価するために
必要な低圧吸着データ(4 × 10−5 P/P o )が測定可能。
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Sur face Area & Pore Size
ガス吸着測定における最新の機能
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
仕様/付属品
Sur face Area & Pore Size
物理的仕様
高さ:29.0インチ(73.6cm)
奥行(開放時):26.2インチ(66.5cm)
高さ(開放時):44.0インチ(111.6cm)
重量:57.5kg(127lb)*
幅:25.25インチ(63.7cm)
電力:AC100~240V、50/60Hz
奥行:21.0インチ(53.3cm)
環境:最大相対湿度90%で 10~38°C の動作範囲
* Kr/MPモデル以外の4ステーション型標準モデル
分析仕様
圧力トランスデューサ:
比表面積範囲:
6台*の1000 torr トランスデューサ(各試料ステー
ションに1つ+ガス導入マニホルドとPo マニホル
ド)および1台#の1torr トランスデューサ(ガス
導入マニホルド)。
0.01m2/g 以上(窒素吸着)。
0.0005m2/g 以上(クリプトン吸着)Kr/MPモデルのみ。
トランスデューサの精度:
(液体):2×10−6cc/g
1000 torr: 0.11%最大測定限界
(STP) :0.0001cc/g
1 torr :0.15%読み取り
細孔径範囲:
圧力分解能:
3.5~4000Å/0.35~400nm
0.016 torr(1000 torr 範囲)
0.000016 torr (1 torr 範囲)
最小の細孔容積:
最小 P/Po (N2):
e
e
1×10−3 QUADRASORB vo
到達真空度:
4×10−5 QUADRASORB vo—Kr/MP
<1×10−2 torr、専用のオイルロータリー真空ポン
プで達成。
冷媒レベル:
e
1×10−9 torr, QUADRASORB vo—Kr/MP のタ
ーボ分子真空ポンプで達成。
コールドゾーンの容積を最小限に抑えるため試料セル周
辺のレベルで自動的に維持。
e o
吸着質:
* Quadrasorb v  フルモデルの場合。2および3ステーション・バージ
ョンではそれぞれ4および5台となります。
窒素または適切な冷媒を含む他の非腐蝕性ガス
# Kr/MPバージョンのみ
3
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
e o
QUADRASORB v  は「発展的」なのかそれとも「革命的」なのでしょうか。技術の進歩により、
比表面積の分析は、以前より最大で50%も速く行うことが可能になりました!
QuickMode
TM
BET比表面積測定の処理量が重要な工業分野のお客様のた
めに設計されました。これは、材料開発グループの一部と
して試作材料を一次スクリーニングするお客様に最適な製
品です。当社の QuickMode は、 正確な比表面積データ
を提供します。
QuickModeTM の特徴:
•初期化サイクルが短い
ソフトウェアとファー
ムウェアスピードの向上
e
QUADRASORB voファームウェアに実装された新し
い独自のガス導入アルゴリズムにより、メソ細孔範囲で
目標圧力に到達する速度と精度が向上します。反復分析
では、以前のコールドゾーンとウォームゾーンの測定値
を入力するオプションのある機能がソフトウェアに追加
されました。これでさらに時間が大幅に短縮されます。
ガス導入ソフトウェアは各ガス導入に必要な吸着率の計
算を最適化します。これにより必要なガス導入回数を削
減し、分析時間を速めます。
•すべての試料の処理が一度に開始され、同時に処理さ
れます。
•1つの試料の処理が完了しても直ちに真空排気されず、
バッチの残りの試料の処理が中断されることなく完了
するまで待ちます。
速度と分析時間への大きな
影響
•従来のヘリウムガスによるフリースペースの測定およ
びヘリウムフリーのNova モードで利用でき、すべて
のPo モードで利用できます。
Dose Wizard
TM
この当社独自のユニークな方法では、以前に測定した等温
曲線をガス導入のテンプレートとして用いることで、さら
に時間を短縮することができます。以前の分析での情報
を活用して各相対圧力で試料がどのくらいガスを吸着しそ
うかという情報を提供します。このモードでは、それぞ
れの相対圧力でデータポイントを達成するため、装置は
追加導入するガスの量を学習し調整する機能を持っていま
す。そのため、時間が大幅に短縮されます。Dose Wizard
は、QuickModeが有効か無効かにかかわらず使用できま
す。そのため、計器はより積極的にガス導入を行うことが
でき、分析時間が大幅に短縮されます。
様々な改良により、以前の Quadrasorb SIに比べ、分
析時間は 30% から50%まで短縮されました。最も時間が
短縮されるのは、NOVA®モードを用いた標準 BET 分析で
QuickMode を使用する場合です。
分析時間が最大50%短縮*
* ターボモードでメソ細孔分析を行うQuadrasorb SIと
比較した場合。
25分で4つの複数ポイントBET 測定が可能!*
* 複数ポイント BET 分析は、NOVA®モードを用いて
QuickModeで実施。
* 分析速度の最適化に関する情報は、Technote #58「ガス
吸着パラメータの最適化によりB.E.T.比表面積分析時間を
最小限に抑える」をご覧ください。
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Sur face Area & Pore Size
分析時間を短縮
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
ガス吸着分析のモジュラー性/柔軟性における最新機能
Sur face Area & Pore Size
比表面積分析における研究所の今後の発展に対応した柔軟なアップグレード法:
»
BET 比表面積およびメソ細孔径分析用の標準バージョン、またはクリプトンおよびミクロ細孔特性
評価を用いた低比表面積測定用の低圧モデルへのアップグレードのいずれも利用できます。
»
2、3、または4つの独立型分析ステーションを利用できます。
BET分析用標準構成
QUADRASORB EVO 4 STATION
4ステーション(非ターボ)
QUADRASORB EVO 3 STATION
3ステーション(非ターボ)
QUADRASORB EVO 2 STATION
2ステーション(非ターボ)
e o
QUADRASORB v
ードできます。
 は、現場で標準バージョンから低圧ミクロ細孔オプションにアップグレ
クリプトン/ミクロ細孔低圧力分析
QUADRASORB EVO 4 STATION Kr/MP
4ステーションKr/MP(ターボ + 1 torr)
QUADRASORB EVO 3 STATION Kr/MP
3ステーションKr/MP(ターボ + 1 torr)
QUADRASORB EVO 2 STATION Kr/MP
2ステーションKr/MP(ターボ + 1 torr)
21 CFR Part 11対応 CFRQUADRASORB EVO CFR 4 STATION
4ステーションCFR(非ターボ)
QUADRASORB EVO CFR 3 STATION
3ステーションCFR(非ターボ)
QUADRASORB EVO CFR 2 STATION
2ステーションCFR(非ターボ)
QUADRASORB EVO CFR 4 STATION Kr/MP
4ステーションCFR Kr/MP(ターボ + 1 torr)
QUADRASORB EVO CFR 3 STATION Kr/MP
3ステーションCFR Kr/MP(ターボ + 1 torr)
QUADRASORB EVOCFR 2 STATION Kr/MP
2ステーションCFR Kr/MP(ターボ + 1 torr)
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QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
Sur face Area & Pore Size
LABの分析ニーズに応じて拡張し適応
現在のニーズに合わせて最適モデルを購入してください。一方で、この製品は将来の変化にも必ず対応
できるのでご安心ください。よくあることですが、比表面積分析の価値がさらに明らかになり、試料の
量 が 増 え る と Labは ま す ま す 忙 し く な り ま す 。 し か し 、 現 在 の 予 算 は 制 約 さ れ て お り 、 当 然 の こ と な が
ら、最も費用対効果の高い方法で現在のニーズを満たそうとするでしょう。
e
QUADRASORB v o は 、 現 在 の ニ ー ズ を 満 た す た め に 購 入 す る も の で す が 、 全 く 新 し い 機 器 を 購 入
し な く て も 処 理 量 を 拡 大 で き る 余 裕 が あ り ま す 。 2 ま た は 3 ス テ ー シ ョ ン の QUADRASORB v o を
購入した場合、将来いつでも3または4ステーションに拡張することができます。このアップグレード
は現場で行うことができるため、機器のアップグレード中に貴重な時間を失うことはありません。
e
e
ま た 、 v o に は 、 M P ミ ク ロ 細 孔 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム に ア ッ プ グ レ ー ド し て 、 ク リ プ ト ン を 用 い て ミ ク
ロ細孔材料や低比表面積の試料の分析を行える柔軟性があります。お客様のLabでは今はこのタイプの
分析は行っていないかもしれませんが、高度な材料の研究者がそのうちに新しい材料に移行することは
珍 し い こ と で は あ り ま せ ん 。 お 客 様 の 研 究 の 中 心 が 変 化 し た 場 合 で も 、 確 実 に Quantachromeは 無 理 の
ない現場でのアップグレード法を提供します。
e
QUADRASORB vo は、現場で2から3、4ステーションへのアップグレードが可能な製品で、今後
のお客様のLabの処理量のニーズに伴って進化します。evo は現場で標準バージョンから低圧ミク
ロ細孔オプションにアップグレードすることができます。
現場でのアップグレード
QUADRASORB EVO、2から3 EVOへ
アップグレード・キット:2ステーション(EVO)
モデルから3ステーション・モデルへ
QUADRASORB EVO、3から4 EVOへ
アップグレード・キット:3ステーション(EVO)
モデルから4ステーション・モデルへ
QUADRASORB EVO、2から4 EVOへ
アップグレード・キット:2ステーション(EVO)
モデルから4ステーション・モデルへ
QUADRASORB EVO、2から3 EVO Kr/MPへ
アップグレード・キット:2ステーション(EVO)
Kr/MPモデルから3ステーションKr/MPモデルへ
QUADRASORB EVO、3から4 EVO Kr/MPへ
アップグレード・キット:3ステーション(EVO)
Kr/MPモデルから4ステーションKr/MPモデルへ
QUADRASORB EVO、2から4 EVO Kr/MPへ
アップグレード・キット:2ステーション(EVO)
Kr/MPモデルから4ステーションKr/MPモデルへ
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QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
ガス吸着プロセス
Sur face Area & Pore Size
ガス吸着測定を行なう前に、固体に付着している水や不純物
などの異物を取り除く前処理が必要となります。前処理には、
サンプルをガラスセルの中に入れて真空加熱する方法がよく
用いられます。図1は、色々な形状の細孔とクラックのある固
体サンプルを前処理した後の組織を示したものです。
前処理後のサンプルセルを冷媒デュワーに入れ一定温度に
して真空排気した後、少量の吸着ガスをサンプルセルの中に段
階的に導入します。吸着ガスの分子は、固体中の細孔の表面に
まで迅速に到達します。これらの分子は、表面に衝突して付い
たり外れたりしています。表面に引き付けられたガス分子は、
「吸着された」ことになり、吸着分子と表面の相互作用の度合
により、その吸着プロセスが物理的吸着(弱い吸着)か、化学
的吸着(強い吸着)かが決まります。物理吸着は、通常生ずる
一般的な吸着プロセスです。物理吸着された分子は、表面を自
由に動き回っています。さらに多くのガス分子が系内に導入さ
れると、吸着ガス分子は、サンプル表面薄い層で覆うようにな
ります。吸着されたガスの単分子層でサンプル表面を覆うのに
必要な分子数(Nm)は、B.E.T.理論によって計算することがで
きます(図2参照)。吸着分子数(Nm)に吸着ガスの分子断面
積を掛けると、試料の表面積が得られます。
1: 固体粒子の拡大断面
2: 吸着分子の単分子層、飽和蒸気圧の1
5~20%
単分子層の形成後も引き続きガスを導入していくと、個々の
単分子層の上に次第に多層に積み重なっていきます。多分子層
の形成と同時に毛管凝縮も起こります(図3参照)。毛管凝縮
のプロセスは、ケルビン式で説明されます。ケルビン式は、ガ
スが凝縮する毛管の太さと平衡ガス圧との関係の定量化式です。
B.J.H.(Brrett,Joyner,Halenda)法 と い っ た 細 孔 分 布 解 析 法 で も 、
平衡ガス圧から細孔径が計算できます。従って、平衡状態での
吸着ガス量を相対圧力と関係づけた曲線(等温線)を作成して、
累積・微分細孔径分布に変換できることになります。
平衡吸着質の圧力が飽和状態に近付くにつれ、細孔は吸着質
で完全に塞がれます(図4参照)。吸着質密度から占有体積を
計算し、そのサンプルの全細孔容積が得られます。さらに、ガ
スを回収する吸着の逆プロセスを行うと、脱離等温線も作成で
きます。吸着と脱着のプロセスは互いに異なるため、両等温線
が重なることはほとんどありません。その結果得られるヒステ
リシスは、特定の細孔形状に関連付けることができます。
3 : 多分子層毛管凝縮、飽和蒸気圧の約70%
4: 全細孔容積へ充填、飽和蒸気圧の約100%
7
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
evo =
高感度な知的機能
キャビネット
レベルセンサー
サンプルセル
90時間デュワ
ー瓶
ドライブシャフト
クーラント
デュワー瓶指支持
アーム
»
安全性を高め、温度・湿度制御を改良するため、
透明ブルードアで物理吸着ステーションを囲って
います。
冷媒が蒸発していくにつれ、レベルセンサーが、
液面変化を補うようにデュワードライブに信号を
高感度を得る為の最小コールドゾーン
(冷却部)
圧力式吸着量測定装置の感度は、測定空間容積(フリ
ースペース)と吸着質分子が吸着されずに残っている
量によって決まります。そのため、目標は常にフリー
スペースを占有する非吸着ガスの量を最小化すること
にあります。例えば、サンプルセルのステム部分を占
有するフィラー棒が一般に使用されます。さらに、サ
ンプルのバルク容積とその吸着容量によって、サンプ
ルセルの球体部はフリースペースが最小になるものを
選します。低圧の吸着質で測定することも非常に有効
で、そのため、極めて低い表面積を測定する場合(例
えば、全表面積が1m2未満)、クリプトンが良く用い
られます。(クリプトンの液体窒素温度における飽
和蒸気圧は、同温度における窒素の蒸気圧の1/300で
す。)非吸着ガス量もフリースペースの温度の関数で
す。温度が高くなるにつれ、一定の圧力下で含まれる
分子の数は少なくなります。そして、温度が低くなる
につれ、同じ圧力下で存在する分子の数は、より多く
なります。どのガス吸着量測定装置においても、フリ
ースペースは暖かい部分(冷媒で冷やされていない)
、冷却部分(冷媒に浸されている)から構成されてい
ます。従って、液体窒素温度(77.4K)における1cm3
当たりに含まれる非吸着分子の数は、室温(例えば
298K)付近の1cm3当たりに含まれる非吸着分子の数の
ほぼ4倍なので、冷たくなっているフリースペースの積
を最小にするのが高感度測定には有利になります。セ
ルの形状に関しては、その大部分が暖かく、冷たい部
分が少ない方が測定感度が高いことが分かります。
送り、常に一定でセルの先端部だけ冷却された最
小のコールドゾーンを維持します。
ここで冷媒レベルをコ
ントロールすると大き
なコールドゾーンが発
生する。
ここで冷媒レベルをコ
ントロールすると小さ
なコールドゾーンが発
生する。.
その他
8
Sur face Area & Pore Size
高感度を実現する技術
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
QuadraWin™ データ解析機能
Sur face Area & Pore Size
NLDFT法(非局在化密度汎関数法)
•
77Kで炭素での窒素
(スリット細孔、平衡モデル)
•
77Kで炭素での窒素
(円筒状細孔、平衡モデル)
•
77Kで炭素での窒素
(スリット/円筒状細孔、平衡モデル)
•
77Kで炭素でのアルゴン
(スリット細孔、平衡モデル)
•
87Kで炭素でのアルゴン
(スリット細孔、平衡モデル)
•
87Kで炭素でのアルゴン
(円筒状細孔、平衡モデル)
•
273Kで炭素での二酸化炭素
(スリット細孔、平衡モデル)
•
77Kでシリカでの窒素
(円筒状細孔、平衡モデル)
•
77Kでシリカでの窒素
(円筒状細孔、吸着モデル)
•
77Kでシリカでの窒素
(円筒状/球状細孔、吸着モデル)
•
87Kでゼオライト/シリカでのアルゴン
(球状/円筒状細孔、平衡モデル)
•
87Kでゼオライト/シリカでのアルゴン
(球状/円筒状細孔、吸着モデル)
•
87Kでゼオライト/シリカでのアルゴン
(円筒状細孔、平衡モデル)
•
87Kでゼオライト/シリカでのアルゴン
(円筒状細孔、吸着モデル)
利用可能なすべてのNLDFT法およびQSFDT法に
ついてはPowder Technote 53をご覧ください。
9
GCMC法(グランドカノニカルモンテカ
ルロシミュレーション法)
•
スリット細孔モデルに基づく273Kでの二酸化
炭素-炭素
フラクタル寸法
•
Neimark-Kiselev (NK)、Frenkel-Halsey-Hill (FHH)
QSDFT(急冷固相密度関数法)
•
QSDFT-窒素-炭素 スリット細孔モデルに
基づく77Kでの平衡転移カーネル
•
QSDFT-アルゴン-炭素 スリット細孔モデ
ルに基づく87Kでの平衡転移カーネル
•
QSDFT-窒素-炭素 円筒状細孔モデルに基
づく77Kでの吸着カーネル
•
QSDFT-窒素-炭素 円筒状細孔モデルに基
づく77Kでの吸着カーネル
•
QSDFT-窒素-炭素 スリット細孔モデル(細孔径
< 2nm)および円筒状細孔モデル
(細孔径 > 2nm)に基づく77Kでの平衡転移カーネル
•
QSDFT-窒素-炭素 スリット細孔モデル(細孔径
< 2nm)および円筒状細孔モデル(細孔径 > 2nm)
に基づく77Kでの吸着カーネル
•
QSDFT-窒素-炭素 円筒状細孔モデル(細孔径 <
5nm)および球状細孔モデル(細孔径 > 5nm)
に基づく77Kでの吸着カーネル
•
QSDFT-窒素-炭素 スリット細孔モデル(細孔径
< 2nm)および円筒状細孔モデル(細孔径 2-5nm)
および球状細孔モデル(細孔径 > 5nm)
に基づく77Kでの吸着カーネル
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
e
QUADRASORB vo 分析装置はマイクロプロセッサ制御式の装置で、Quantachromeの最新のデータ取得・データ
整理ソフトウェアの QuadraWin によりWindows® Vista 、2000、XP、または Windows 7ベースのPCと通信しま
す。製薬業界向けに21CFR Part 11対応のソフトウェア・バージョンもご利用いただけます。
最先端技術
QuadraWinソフトウェアはパワフルでユーザーフレンドリーです。QuadraWinはデータ解析に優れ、最新のDFT
(密度汎関数理論)モデルを組み込んでいます。このソフトウェアに従って、分析設定、データ解析、グラフ、
およびレポートのプリントアウトを行うことができます。操作中、累積データ、等温線、および関連するすべての
グラフと分析結果をそのポイントまで確認することができます。解析が完了するとレポートとグラフは自動的に
プリントされます。あるいはこのソフトウェアで最も適した方法を見つけ、解析データを重ねてデータを比較した
り、グラフ、サイズ、スケーリング、タイトル、プロットマーカー、ラインの色を調整して最良のプリントアウト
を行うことができます。
データの表示
様々な比表面積および細孔径手法を利用できます。
»
吸脱着等温線
»
多点/1点法のBET比表面積
»
ラングミュア比表面積
»
メソ細孔分布(BJHおよびDH法)
»
deBoerのt-method、Halsey、カーボンブラック(STSA)
»
Alpha-sおよびMPミクロ細孔法
»
総細孔容積および平均細孔径
»
Dubinin-Radushkevich (DR)ミクロ細孔比表面積
»
Horvath-Kawazoe (HK)、Dubinin-Astakhov (DA) およびSaito-Foley (SF) ミクロ細孔法
»
窒素(N 2 )、アルゴン(Ar)、二酸化炭素(CO 2 )を用いた統一ミクロ/メソ細孔分析のための広範囲
な密度汎関数理論(DFT)ライブラリ
»
Frenkel-Halsey-Hill (FHH) またはNeimark-Kiselev (NK) モデルのフラクタル次元
10
Sur face Area & Pore Size
ソフトウェア
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
21 CFR Part11準拠
Sur face Area & Pore Size
米国食品医薬品局(FDA)により規定された
21CFR Part11に準拠するために多くの機能を
有する本ソフトは、お客様のコンプライアン
スに必要なツールを提供しています。
QuadraWin-CFRソフトウェア
システムアクセスに関する機能、電子署名とセ
キュリティ
固有のユーザーIDとフルネームの組合せでロ
グイン管理
•
パスワードの期間監視と強制更新の管理
•
ユーザーアカウントの期限切れまたはマニュ
アルによる一時的差し止め
•
最小IDとパスワードの長さを選択可能
•
ユーザーレベルに対応して、3段階の権限レベ
ルが設定可能
•
システム管理者によるアクセスレベルの設定
•
自動ログオフ機能(一定時間のアクセスな
し)
•
改ざん防止に強いバイナリーコード化された
データ
•
QUADRASORB™/QuadraWin™のクローズドシス
テムにより確立されたデータセキュリティ
•
測定結果を表示するためのデータ解析パラメ
ータ(メタデータ)がデータファイル記録
•
オペレーターは、メタデータの変更不可
•
メタデータの変更はオーディットトレイル
(監査証跡)に反映
•
他の手段で取得したデータファイルは、オー
ディットトレイルの中に明示
11
21 CFR Part 11
e
QUADRASORB vo™ は、21CFR Part 11に準拠したQuadraWin
ソフトウェアを使用することにより、米国食品医薬品局
(FDA)によって規定された製薬関連業界の電子記録基準に
適合できるように設計されています。FDAは、Part11に準拠
することによりFDA規則、連邦食品・医薬品・化粧品法、お
よび公衆衛生事業法を順守するように求めています。Part11
は2003年のガイダンスの中で、薬品評価・研究センターの
コンプライアンス室(CDER)が作成した、電子記録、電子
署名とその範囲及び適用を明記しています。
e
QUADRASORB vo™のソフトウェアは、医薬関係の各研究室
への導入を容易に行なえる様な設計がなされています。
* Final Rule, Federal Register / Vol. 62, No. 54,
pp13429-13466, 1997
オーディットトレイルとレポート機能
オーディットトレイルは、過去を含む全てのデータ変遷
を明確にします。古い値も新しい値も両方記録され、一
覧式で分かり易くなっています。オーディットトレイル
自体は、編集されることができず、安全にエンコードさ
れたデータファイルの一部に含まれ、測定結果と常に一
体となっています。
メタデータを変更するときは、文書化された記録ルー
ルに従い、ユーザーがその変更理由を入力する必要があ
ると共に、その変更理由もオーディットトレイルの一部
として保持されます。オーディットトレイルは、画面表
示、プリントプレビュ
ー、印刷レポート(PDF版を含む)といった全てに記載さ
れます。
複数ページのレポートは、QuadraWinによって自動的に作
成される固有レポートIDにリンクします。
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
レギュレータアセンブリ
Quadrasorbが適切に機能するのは、高品質のガ
スレギュレータを用いた場合です。Quantachrome
は、デュアルゲージ、シリンダーコネクター、隔離
バルブ、1/8″ガス管コネクターを備えた2段階式レ
ギュレータを含む完全なアセンブリを提供します。
レギュレータには、金属製の無通気ダイアフラム、
および特定ガス用の適切なCGA取付具が備わってい
ます。窒素(およびヘリウムを含む他の不活性ガ
ス)、水素、一酸化炭素、酸化ガス用に別のアセン
ブリもご利用いただけます。
真空ポンプ(クリプトン/ミクロ細孔モデ
ル)
低圧用途では、ターボ分子ポンプの高真空が必要
です。ターボポンプは、機器本体内に含まれてい
ます。また、Quantachromeは、油回転式ポンプあ
るいはオイルフリーのダイアフラム・ポンプのい
ずれかでバッキングポンプを提供できます。
保管デュワー
大量の液化ガスを手元に保管できるようにするた
め、Quantachromeは5リットルから30リットル
サイズのデュワーを提供します。
真空ポンプ(標準用途)
すべての真空容積ガス吸着分析装置には真空ポン
プが必要です。QUADRASORB voも例外ではあり
ません。ポンプは、10mtorr以下の到達真空度が必
要です。Quantachromeはオイル、ホース、取付具
を含む完全な状態で正しいサイズのポンプを提供す
ることができます。しかし、Quantachromeから真
空ポンプを購入する必要はありませんが、購入され
る場合、システム全体は当社工場でセットとして適
格性が検証されており、その性能を保証します。
e
e o
QUADRASORB v
TM
evo=evolution
= adaptability
+
flexibility
現在のLabのニーズを満たすため機器を購入しま
すが、5年後のLabのニーズがどのようなものか
認識していますか?
現在のニーズを満たすとともに、新しい分析装置
を購入する必要なく、将来のニーズを満たせるよ
e
う適応し進化できるのは vo だけです。
12
Sur face Area & Pore Size
付属品
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
サンプルの前処理:脱気装置
Sur face Area & Pore Size
信頼度の高い比表面積や細孔径測定結果を得る為には、適切なサンプルの前処理が必要です。測定時間の
短いBET法比表面積測定に於いては、サンプルの前処理が律速となります。サンプルの完全脱気には数時間
を要することが多い一方、比表面積測定自体は短時間(30分程度)で終了します。
Quantachrome は、お客様の作業効率を向上させる為に複数モデルの脱気装置をご提供します。サンプル
処理量が多い場合は、AUTOSORB iQの2つの内蔵脱気ポート*とこれらの脱気装置を併用することにより、
適切に前処理されたサンプルを連続的に測定することができます。
XeriPrep™ 脱気装置
PC制御により、各マントルヒーターに対して個別に
加熱速度と前処理時間を設定する事ができます。コー
ルドトラップを内蔵しており、不純物を凝縮して効率
的に除去できるので、クリーンな真空状態が得られま
す。より迅速に高真空化させるためにターボポンプも
利用可能です。
油回転式真空ポンプが付属します。
MasterPrep™ 脱気装置
独立した加熱ステーションを備え、個別に加熱条件
を設定すること可能で、研究開発用途に適した装置で
す。さらに柔軟性を高め、最適化したデュアルモード
を搭載しました(真空+加熱、ガスフロー+加熱)。
付属専用ソフトウェアによる温度制御、ロギングが可
能です。
真空ポンプは含みません。
13
QUADRASORB
e vo
™
比表面積・細孔径分析装置
Sur face Area & Pore Size
サンプル調製:脱気装置
FloVac™ 脱気装置
FloVacは、費用対効果に優れた真空脱気装置です。単一
加熱ゾーン(400℃まで)、デジタル温度コントローラ
ー、内蔵式真空計を完備。各サンプルステーションは、真
空排気速度とバックフィル速度のコントロールがそれぞれ
調節可能です。フロー式脱気も可能で、真空排気の前に大
量の水分を除去する場合には有利です。個別の冷却ステー
ションも付属。
真空ポンプは含みません。
Flow 脱気装置
人気のFlow脱気装置は、FloVacと同様の加熱、冷却機
能を持っていますが、真空排気機能はありません。品質
管理目的のアプリケーションや、教育および始動用分析
室に適しています。各サンプルステーションは、フロー
速度のコントロールが調節可能です。
脱気装置
Flow
FloVac™
サンプルポートの数
6
6
6
6
加熱ゾーン
1
1
6 (オーブン)
6 (マントル)
400°C
400°C
425°C
350°C オプションの石英セ
ル用高温マントルの場合
450°C )
オプション
オプション
Yes*
Yes*
フロー式脱気モード
Yes
Yes
Yes
No
真空脱気モデル
N/A
Yes
Yes
Yes
デジタル真空度表示
N/A
Yes
Yes
Yes
コールドトラップ
N/A
No
No
Yes
真空ポンプ
N/A
別売
別売
機械式
機械式
機械式
最大温度
PCを介した温度コントロ
ール
バルブタイプ
MasterPrep™
XeriPrep™
標準品
(ターボポンプはオプション)
電気式電磁弁
14
Quantachromeの科学者や技術者は、45年間に渡り粉体計測技術に変革を起こし、粉
体や多孔性物質に対する正確で高精度、かつ信頼性の高いキャラクリゼタ-ション
を可能とする機器の設計を行ってきました。Quantachrome、最新技術と比類無い優
れた顧客サービスとサポートをご提供します。
高品質、高機能、高信頼性を支え、世界に貢献する本社技術スタッフ
品質機能の信頼性
お客様との関係を長期に亘り維持できるようQuantachromeにおける販売後のサービ
スやサポートの品質は、私たちが誇りを持って支えます
フィールド・サービス
Quantachrome サービススタッフは、
Quantachrome製品がお客様から信頼頂ける研究
の原動力で有り続けるため、お客様のご要望に
添った迅速な対応、サービスパッケージ、スペ
アパーツを提供するだけでなく、お客様に合わ
せた柔軟なサービス契約を提案しています。
アプリケーション・サポート
私たちは、機器のフィールドサポートをビジ
ネス戦略の重要な構成要素として捉えており
ます。専門の科学者が常に待機して、高度な
アプリケーションや機器の使用法に関する質
問に回答します。
学術・サポート
スペア・パーツ
Quantachromeのスペアパーツは、該当 機器で
正常にご利用頂けることが保証されています。
スペアパーツの注文に対して迅速に対応するた
めの、交換部品やハードウェアを在庫で保有し
常に利用可能な状態で維持しています。
Quantachromeには、マテリアル・キャラクタ
リゼーションにおける世界的知名度持つ専門
家がいます。Dr.Matthias Thommesを中心とす
る科者達は、世界中の先進ラボと幾つもの共
同研究プロジェクトを遂行しています。彼ら
は、定期的に科学誌に投稿し査読され、そし
て、吸着関連の国際学会研究 において多くの
講演もして います。
アプリケーション・ラボ 最新装置を取り揃えたアプリケ-ションラボで
は専門家による測定サービスを提供していま
す。 実際に お客様のサンプルを測定して、機
器の購入前にその適用性を確認することも可
能です。
Corporate Headquarters-USA
Quantachrome Instruments
1900 Corporate Drive
Boynton Beach, FL 33426
Tel: +1 800. 989 2476 Local: +1 561. 731.4999 Fax: +1 561. 732.9888
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