リンパ浮腫治療に対する当院 ME 部の取り組み

リンパ浮腫治療に対する当院 ME 部の取り組み
大分三愛メディカルセンター
ME 部
宗岡 寅三、永松 寛史
荻本 昌利、益田
形成外科
英治
浜田 裕一
(はじめに)
当院では 5 年前の形成外科開設以降、リンパ浮腫治療に対して形成外科医によりリンパ
管細静脈吻合術など新しい治療法が行われるようになった。ME 部も治療に関わる機器
の助言、開発、改良について様々な取り組みを行うこととなった。既存の機器の利用の
みならず新規使用法の開拓や新規開発などを手術室、病棟、外来の場で広く行ってきた。
ME 部の視点より報告する。
(手術関連機器)
近赤外線(NIR)を用い、見えないリンパ管や血管を可視化する装置を用いるよう取り
組んだ。赤外観察カメラ(PDE)を用いた ICG リンパ管蛍光造影は術前の navigation
surgery に大きな貢献をした。その後、術中鏡視下リンパ管蛍光観察の必要性を医師よ
り求められ、三鷹光器と協力開発し、術中 navigation を可能とした。CCD の開発・選
定への助言のみならず、光学系の改良や顕微鏡像の 2 画面表示やオーバーレイといった
画像処理にも取り組んだ。これにより術中のリンパ管検索や吻合精度評価が向上し、手
術結果の向上にも寄与した。さらに静脈の可視化装置(VeinViewer や StatView)を紹
介し、3 NIR devices navigated LVA という新しい手術法も可能とした。これら機器
の導入だけでなく、術中運営でも重要な役割を果たしている。
(治療関連機器および評価機器)
術後の補助療法として特に術後一旦改善した症例の増悪症例で AV inpulse を用い、良
好な結果を得ている。外来や退院後の使用への助言も行っている。本研究会で共同演者
より発表予定の InBody によるリンパ浮腫および LVA 評価についても、助言・協力を行っ
た。