参考①:消防車による原子炉注水量の精度向上

<参考配布>
平成26年5月1日
東京電力株式会社
参考①:消防車による原子炉注水量の精度向上
原子炉注水の流れ
漏えいの可能性
タービン建屋
原子炉建屋
弁シール
復水ポンプ
蒸化器
圧力容器
⑤
主復水器
復水移送
ポンプ
④
②
復水貯蔵
タンク(CST)
③
消火系(FP系)
復水補給水系
(MUWC系)
消火系ポンプ
ろ過水
タンク
消防車
①
平成25年12月
「福島第一原子力発電所1∼3 号機の炉心・格納容器の状態の推定と
未解明問題に関する検討第1 回進捗報告」より(一部追記)
消防車からの吐出
圧力(1MPa)を仮定し、
各系統における圧力、
圧損等を計算。
圧力容器(②RPV)
への注水割合が約2
∼5割と評価
炉圧と各経路への流出割合
②RPV m3/h
③CST m3/h
④CRD
/復水器 m3/h
炉圧 m3/h
100%
0.8
0.7
13.5
80%
70%
14.5
15
14.5
0.6
4.9
0.5
60%
4.3
50%
0.4
4.6
4.6
40%
4.7
0.3
1.5
30%
19.4
20%
10%
11.4
7.1
2.3
3/12 4:00∼
3/12 5:46∼
0.2
11.4
0.1
0%
0
3/12 19:04∼
注水時刻
3/12 23:50∼
3/14 2:00∼
炉圧[MPa]
各経路への流出割合[%]
(数値はm3/h)
90%
吐出圧力の仮定が
成り立たない場合等、
一部の時間帯におい
ては、ほとんど原子炉
へ注水できていなかっ
た可能性があるが、
これまでのMAAPでの
評価に使用した注水量
よりも、概ね大きいもの
となった。
参考②:3 号機原子炉隔離時冷却系(RCIC)の停止原因について
以下のインタロック条件によりトリッ
プソレイドが励磁し、蒸気止め弁の
ラッチ機構を外して弁を閉にする。
復水貯蔵タンク
(直流電源が必要)
主蒸気管
原子炉
圧力容器
MO
MO
MO
・原子炉水位高 ・タービン排気圧力高
・ポンプ吸込圧力低 ・RCIC自動隔離
・手動 ・タービン過速(定格110%)
MO
MO
テスト
バイパス
弁
MO
MO
止め弁
HO
加減弁
流量制御
FIC
タービン
格納容器
運転ライン
蒸気管
給水系
MO
蒸気止め弁は、タービンの回
転速度が定格の125%となると、
機械的にラッチを外し、スプリ
ングの力で弁を閉にする機械
式トリップ機構を有する。機
械式の機構のため電源を必
要としない。現場でのリセット
操作が必要。
圧力
抑制室
テストライン
MOタービン
最小流量
バイパス弁
MO
ミニマムフローライン
MO
水源切替ライン
AO
MO
平成25年12月
「福島第一原子力発電所1∼3 号機の炉心・格納容器の状態の推定と
未解明問題に関する検討第1 回進捗報告」より
・現場確認により機械式トリップ機構は作動した形跡はないこと
・3/12 11:36のRCIC停止の時点では、中央制御室でRCICの運転制御や
監視はできており、電気式トリップに必要な直流電源は生きていたこと
・中央制御室にて蒸気止め弁のリセット操作までできていたこと
・リセット操作後、入口弁を開としRCICを再起動させようとすると、再度
ラッチが外れて蒸気止め弁が閉となったこと
↓
何らかの電気的な停止信号が入力され、電気式トリップにより停止した
可能性が高い。