Page 1 「応用力学同演習」問題(11) 2014.06.30 学籍番号 氏名 得点

「応用力学同演習」問題(11)
学籍番号
2014.06.30
氏名
得点
重力加速度の大きさは g,必要なら 9.8m/s2 を使用せよ.
Q1. 静止したゴルフボールをクラブで打つとき,ボールにはどれくらいの力
F
が働くかを概算しよう.
(1) プロゴルファーが打ったボールは約 300m 飛ぶという.ここからボール
の初速度 v0 を推測せよ(10).※角度 45º の投げ上げ運動と仮定せよ
教科書 p32 を参照せよ. R 
v0 2
を素直に計算して, v0  54 m/s .
g
F [N]
Fmax
4
(2) ボールとクラブの接触時間は, 計測の結果 5.0  10 s であった.ボー
ルの質量を 50g,力が右図のように変化すると仮定して,ボールに加わ
った最大の力 Fmax を求めよ(10).
力積は 2.5  104 Fmax ,ボールに与えられた運動量は 2.7kgm/s である.力積
t [s]
=運動量定理から Fmax  1.1  10 N .
4
0
0.0005
Q2: 静止している質量 M の船に,陸から質量 m の人が水平に速度
–v で飛び乗る.水の抵抗を無視して,以下の問に答えよ.
(1) 人が飛び乗った後,船が進む速度を求めよ(10).
 v '  
 M  m  v '  mv m
v
M m
(2) この運動によって力学的エネルギーが失われている.失われたエネルギーを求めよ(10).
2
1 2 1
1 mM 2
 m

mv   M  m  
v 
v
2
2
2 M m
M m 
(3) 失われた力学的エネルギーは何に変わったのか(10).※水の抵抗は無視しているので注意.
人が船の中で静止したということはそこに摩擦がある.力学的エネルギーは人と船底の摩擦熱(一部は
音など)に変わった.
x
Q3: 静止した質量 m の物体 1 に質量 m の物体 2 が速度 v で衝突する.以下の問に答えよ.床と物体の
間に摩擦はないものとする.
v
(1) 衝突が弾性的,すなわち運動量とエネルギーが両方保存され
るとする.衝突後の物体 1,物体 2 の速度をそれぞれ v1,v2
としてエネルギー保存則の式を書きなさい(10).
1 2 1 2 1 2
mv1  mv2  mv
2
2
2
m
m
物体2
物体1
(a)
(2) 同様に運動量保存則の式を書きなさい(10).
mv1  mv2  mv
(b)
(3) v1,v2 を決定せよ(10).
整理する.(a)は v12  v22  v 2 と変形できる.(b)の両辺を自乗して, v12  v22  2v1v2  v 2 .辺々引き算すれば
v1v2  0 となる.題意から v1  0 はありえないから v2  0 .(b)より v1  v .
答: v1  v, v2  0
(4) 今度は,衝突が完全非弾性衝突とする.衝突後,二つの物体は一体となり運動するが,衝突後の速
度を求めよ(10).
1
2mv f  mv  v f  v
2
Q4: 図は,高速で運動する物体の速度を計測する一つの方法である.質量 m,未知

の速度 v の弾丸を水平に,ひもでつり下げられた質量 M の柔らかい粘土に打ち込
L
む.弾丸は粘土にめり込み,ひもは角度だけ振れた.ひもの長さを L として,v を
決定しなさい(10).
衝突は完全非弾性衝突なのでエネルギーは保存しないが,運動量は保存する.衝突
した瞬間,合体した質量は v' 
1
2
 m  M  g L1  c o s   
v
M m
2 gL 1  cos  
m
m
v で動き出す.エネルギー保存則から
M m
2
 m

m M 
v が成立.v について解けば,
M m 
m
M
v